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mRNAワクチン研究・開発関連製品
2023年ノーベル生理学・医学賞に関連する研究用製品をご紹介! mRNAワクチン研究・開発関連製品
掲載日情報:2024/07/17 現在Webページ番号:71520
2023年のノーベル生理学・医学賞は、「新型コロナウイルス感染症に対する効果的なmRNAワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾に関する発見」に関する業績により、カリコー・カタリン(BioNTech社、ペンシルベニア大学)、ドリュー・ワイスマン(ペンシルベニア大学)の2名が受賞されました。
本ページでは☞ 修飾mRNA関連製品・受託サービス、および☞ mRNA送達関連製品・受託サービスをご紹介いたします。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
追加しました。
mRNAによるタンパク質発現とLNPへのカプセル化について
☞ mRNAによるタンパク質発現について ☞ 修飾mRNAについて ☞ LNP(脂質ナノ粒子)によるmRNA送達について
mRNAによるタンパク質発現について
mRNAによるタンパク質発現のメリット
タンパク質の発現において、mRNAを用いる方法は、プラスミドDNA(pDNA)と比べて、下記に挙げたような利点があります。
- ①:mRNAからの翻訳は細胞質内で起こるため、発現に際して核への取り込みを必要としません。核送達(核膜の通過)は、分裂速度の遅い細胞や、非分裂細胞へのトランスフェクションにおける主な課題の1つとなります。そのため、これらの細胞へのトランスフェクションにおいて有用です。
- ②:pDNAとは異なり、mRNAは宿主ゲノムへ組み込まれることはありません。
- ③:初代培養細胞やトランスフェクションが困難な細胞に最適で、より簡単に遺伝子操作することができます。mRNAでは宿主ゲノムへの組み込みのリスクがないことに加え、mRNAによるトランスフェクションは細胞周期にも依存しないため、内皮細胞や樹状細胞などの分裂速度の遅い細胞に特に適しています 1。
mRNAの構造
下図の各部位をクリックすると、それぞれの部位の役割や機能などの解説をご覧いただけます。
5'Cap | キャップ構造は、mRNAを分解から保護し、プロセッシングおよび翻訳因子の動員に関与します。哺乳動物では、リボースにおける2位のOがメチル化された1番目の転写ヌクレオチドと、7-メチルグアノシン3リン酸が5'-5'結合している状態が多く見られます。 |
---|---|
5'Untranslated Region (5'UTR) | 5'UTRは、開始コドンのすぐ上流にある非コード領域で、mRNAの安定性、輸送、細胞内局在化、および翻訳効率の調節において転写後調節に関与し、タンパク質産物の微調整を可能にします。この領域は、高いGC含有量と複数の二次構造を持っており、翻訳プロセスの開始に重要な役割を果たすKozak配列(GCCGCCRCCAUGG)を含んでいます。 |
Open Reading Frame (ORF) | 真核生物のmRNAにおいて、この領域の配列は実際のタンパク質翻訳に反映されます。ORFはメチオニンコドン(AUG)で始まり、終止コドンで終わります。 |
3'Untranslated Region (3'UTR) | 3'UTRは、翻訳終結コドンの直後にあるmRNAの領域です。この領域は、mRNAの局在化、安定性、輸送、および翻訳効率に影響を与え、遺伝子発現において重要な役割を果たします。 |
Poly A tail | Poly A tailは、mRNA前駆体の3'末端に付加されたアデニンヌクレオチドの長い配列(HeLaおよびNIH-3T3細胞では長さの0~250ヌクレオチド(中央値:50~100))です2。Poly A tailには、Poly A結合タンパク質(PABP)の結合部位が含まれ、核からの運搬、翻訳に関与し、またmRNAの分解から保護します。その長さは、翻訳効率とmRNAの安定性の重要な決定要因であり、欠落または除去されると、多くの場合においてエキソヌクレアーゼを介したmRNAの分解につながります。 |
参考文献
- Yamamoto, A., et al., "Current prospects for mRNA gene delivery", Eur. J. Pharm. Biopharm., 71(3), 484~489 (2009). [PMID:18948192]
- Chang, H., et al., "TAIL-seq: genome-wide determination of Poly A tail length and 3'end modifications", Mol. Cell, 53(6), 1044~1052 (2014). [PMID:24582499]
修飾mRNAについて
未修飾のmRNAを外部より導入した場合、自然免疫系の活性化およびサイトカイン産生の活性化(炎症反応)を引き起こします。カリコー、ワイスマン両氏は、mRNA中のウリジンを、tRNAでは一般的なシュードウリジンに置き換えると炎症反応を抑えられることを発見し、これがmRNAワクチンの実用化をもたらしました。
- 5moU:5-メトキシウリジン
- N1-mΨ:N1-メチルシュードウリジン
LNP(脂質ナノ粒子)によるmRNA送達について
効率的な遺伝子送達の課題
RNA治療薬は、安全性・再現性・汎用性が高いため、ワクチン接種、免疫腫瘍学、慢性および遺伝性疾患の治療などの医療分野に革命を起こす可能性を秘めています。しかし、裸のmRNAは不安定で、負電荷のために細胞に取り込まれにくく、また生体内で急速に分解されます。そのため、in vivoアプリケーションでmRNAを効率的に送達するためのシステムが必要です。非ウイルス遺伝子送達システムは、タンパク質発現の一時的な増強またはノックダウンを目的として、目的の細胞に核酸ペイロード(DNAおよびRNA)を送達するための効率的なアプローチです。現状、LNP(脂質ナノ粒子)を用いた製剤化は、遺伝子治療の最先端の送達プラットフォームであり、様々な疾患を治療するための有望な候補となっています。さらに、LNPは、siRNAによるアミロイドーシス疾患治療薬(Onpattro)が米国FDA(食品医薬品局)の承認を受けたほか、mRNA-LNPベースのSARS-CoV-2ワクチン(ComirnatyおよびSpikeVax)が広く流通しています。
LNPによるDDSの原理
LNPは、内部コア内に目的の送達物(ペイロード)を保持する脂質ベースのドラッグデリバリーシステム(DDS、Drug Delivery System)です(下図参照)。核酸の場合、カチオン性脂質が主に静電的相互作用により遺伝物質を保持することにより、核酸はヌクレアーゼの分解から保護されます。LNPが生体内に投与されると、主にエンドサイトーシス現象の後に細胞内にペイロードを輸送できます。エンドソームでは、pHスポンジ効果によってLNPの完全性が損なわれて、核酸が細胞質へ放出されます。最終的には、細胞内の機構により輸送された遺伝物質が細胞内での反応に使用されます。LNPは、タンパク質の置換、免疫調節、および遺伝子編集などへの関与による数多くの医療用途に適用されています。
追加しました。
修飾mRNA関連製品・受託サービス
☞ 各種タンパク質発現用mRNA ☞ mRNAを簡便、高効率かつ高収量で調製するキット ☞ 細胞導入に適したmRNAを合成するキット ☞ mRNA合成受託サービス(OZ Biosciences社) ☞ mRNA合成受託サービス(GenScript社)
各種タンパク質発現用mRNA
目的遺伝子を高発現するmRNAです。5’末端側にヌクレオチドキャッピング(Cap1)と3’末端側にPolyA tailを有するため、安定化されており、また成熟したmRNAと構造が似ているため、リボソームによってすぐに翻訳されます。
非修飾タイプ(Unmodified)と、自然免疫応答を低減するために5-メトキシウリジン(5moU)またはN1-メチルシュードウリジン(N1-mΨ)で修飾されているタイプ(Modified)の製品があります。
特長
- 塩基配列は、安定性とパフォーマンスが向上するよう最適化されています。
- 細胞質内で直接タンパク質を発現し、核内へ取り込む必要がないため、トランスフェクションが難しい細胞や非分裂細胞などに適しています。
- プラスミドDNAとは異なり、ゲノムへの組込みはありません。
- プロモーター非依存的にタンパク質を発現し、DNAのトランスフェクションに比べて発現が迅速です。
- in vitro転写により作製されています。
- 非修飾タイプ(Unmodified)と、自然免疫応答を低減するために5-メトキシウリジン(5moU)またはN1-メチルシュードウリジン(N1-mΨ)で修飾されているタイプ(Modified)の2種製品があります。
- 非修飾タイプ、修飾タイプいずれについても、そのUTPの15%をUTP-Cy3、UTP-Cy5またはUTP-Alexa488で置換した蛍光標識品もあります。
☞ 新型コロナウイルス変異株のスパイクタンパク質発現用 ☞ インフルエンザウイルス抗原発現用 ☞ レポーター遺伝子発現用 ☞ オボアルブミン(OVA)発現用(アジュバント用) ☞ ヒトインターロイキン発現用 ☞ ゲノム編集用
新型コロナウイルス変異株のスパイクタンパク質発現用 (☞ Webページ番号:70507)
商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。
品名 | 変異 | 一般名 | mRNA の長さ |
修飾 | M.W. | 包装 | 商品コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Spike SARS-CoV-2 mRNA
🔍 |
E484K; N501Y | ベータ株 (B.1.351) ガンマ株 (P.1) |
4,036 nt. | Unmodified | 1,300,650 | 20 μg | MRNA34-20 |
100 μg | MRNA34-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA34-1000 | ||||||
Modified (5moU) |
1,320,720 | 20 μg | MRNA35-20 | ||||
100 μg | MRNA35-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA35-1000 | ||||||
Modified (N1-mΨ) |
1,310,685 | 20 μg | MRNA43-20 | ||||
100 μg | MRNA43-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA43-1000 | ||||||
Spike SARS-CoV-2 DELTA mRNA
🔍 |
L452R; T478K; D614G; P681R; D950N | デルタ株 (B.1617.2) |
4,036 nt. | Unmodified | 1,300,873 | 20 μg | MRNA36-20 |
100 μg | MRNA36-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA36-1000 | ||||||
Modified (5moU) |
1,320,913 | 20 μg | MRNA37-20 | ||||
100 μg | MRNA37-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA37-1000 | ||||||
Modified (N1-mΨ) |
1,310,893 | 20 μg | MRNA45-20 | ||||
100 μg | MRNA45-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA45-1000 | ||||||
Spike SARS CoV-2 Omicron mRNA
🔍 |
A67V; H69-;V70-; T95I; G142-; V143-; Y144-; Y145D; N211-; L212I; ins EPE 214; G339D; S371L; S373P; S375F; K417N; N440K; G446S; S477N; T478K; E484A; Q493R; G496S; Q498R; N501Y; Y505H; T547K; D614G; H655Y; N679K;P681H; N764K; D796Y; N856K; Q954H; N969K; L981F | オミクロン株 (B.1.1.529) |
4,027 nt. | Unmodified | 1,297,642 | 20 μg | MRNA38-20 |
100 μg | MRNA38-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA38-1000 | ||||||
Modified (5moU) |
1,317,802 | 20 μg | MRNA39-20 | ||||
100 μg | MRNA39-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA39-1000 | ||||||
Modified (N1-mΨ) |
1,307,722 | 20 μg | MRNA44-20 | ||||
100 μg | MRNA44-100 | ||||||
1,000 μg | MRNA44-1000 |
インフルエンザウイルス抗原発現用 (☞ Webページ番号:70902)
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品名 | mRNAの長さ | 修飾 | M.W. | 包装 | 商品コード |
---|---|---|---|---|---|
HA-H1N1 mRNA
🔍 |
1,804 nt. | Unmodified | 583,820 | 20 μg | MRNA46-20 |
100 μg | MRNA46-100 | ||||
1,000 μg | MRNA46-1000 | ||||
Modified (5moU) |
590,840 | 20 μg | MRNA47-20 | ||
100 μg | MRNA47-100 | ||||
1,000 μg | MRNA47-1000 | ||||
Modified (N1-mΨ) |
587,330 | 20 μg | MRNA48-20 | ||
100 μg | MRNA48-100 | ||||
1,000 μg | MRNA48-1000 | ||||
HA-H3N2 mRNA
🔍 |
1,915 nt. | Unmodified | 619,220 | 20 μg | MRNA49-20 |
100 μg | MRNA49-100 | ||||
1,000 μg | MRNA49-1000 | ||||
Modified (5moU) |
627,410 | 20 μg | MRNA50-20 | ||
100 μg | MRNA50-100 | ||||
1,000 μg | MRNA50-1000 | ||||
Modified (N1-mΨ) |
623,315 | 20 μg | MRNA51-20 | ||
100 μg | MRNA51-100 | ||||
1,000 μg | MRNA51-1000 |
レポーター遺伝子発現用 (☞ Webページ番号:64375)
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レポーター遺伝子 | 修飾 | 蛍光標識 | 商品コード | 製品概要 |
---|---|---|---|---|
GFP | 5moU | − | MRNA11 | GFPを高発現するように設計されています。哺乳動物細胞培養で一般的に使用される直接検出レポーターであり、励起488 nm/蛍光507 nmで発光する明るい緑色の蛍光を発します。 |
Cy3 | MRNA11b | |||
Cy5 | MRNA11c | |||
N1-mΨ | − | MRNA22 | ||
Cy3 | MRNA22b | |||
Cy5 | MRNA22c | |||
未修飾 | − | MRNA15 | ||
Cy3 | MRNA15b | |||
Cy5 | MRNA15c | |||
mCherry | 5moU | − | MRNA13 | 造礁サンゴDiscosoma sp.で見られるタンパク質であるDsRedに由来する蛍光タンパク質をコードします。mCherryは、励起587 nm/蛍光610 nmで発光する単量体蛍光タンパク質です。光安定性であり、光退色に耐性があります。 |
N1-mΨ | − | MRNA1 | ||
未修飾 | − | MRNA8 | ||
Tomato | 5moU | − | MRNA10 | オレンジ色の蛍光タンパク質をコードします。励起551~557 nm/蛍光579~583 nmで、蛍光顕微鏡または共焦点顕微鏡、蛍光活性化セルソーティング(FACS)で検出できます。 |
N1-mΨ | − | MRNA2 | ||
未修飾 | − | MRNA9 | ||
F-Luc | 5moU | − | MRNA12 | ホタルルシフェラーゼを高発現するように設計されています。哺乳動物の細胞培養では、遺伝子発現と細胞生存率の両方を測定するために一般的に使用されます。基質であるルシフェリンの存在下で生物発光を発します。 |
Alexa488 | MRNA12a | |||
Cy3 | MRNA12b | |||
Cy5 | MRNA12c | |||
N1-mΨ | − | MRNA24 | ||
Alexa488 | MRNA24a | |||
Cy3 | MRNA24b | |||
Cy5 | MRNA24c | |||
未修飾 | − | MRNA16 | ||
Alexa488 | MRNA16a | |||
Cy3 | MRNA16b | |||
Cy5 | MRNA16c | |||
R-Luc | 5moU | − | MRNA21 | ウミシイタケルシフェラーゼを高発現するように設計されています。R-Luc mRNAは、レポーター遺伝子としてトランスフェクション効率のコントロールとして使用できます。 |
N1-mΨ | − | MRNA7 | ||
未修飾 | − | MRNA20 | ||
β-Gal | 5moU | − | MRNA14 | |
β-Gal | N1-mΨ | − | MRNA3 | 細菌のLacZ遺伝子の発現産物であるβ-Galはβ-ガラクトシドの単糖への分解を触媒します。トランスフェクション効率を評価するために使用される一般的なマーカー遺伝子です。 |
未修飾 | − | MRNA17 |
オボアルブミン(OVA)発現用(アジュバント用) (☞ Webページ番号:64378)
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品名 | mRNAの長さ | 修飾 | M.W. | 包装 | 商品コード |
---|---|---|---|---|---|
OVA(Ovalbumin)mRNA |
1,375 nt. | Unmodified | 445,528 | 20 μg | MRNA42-20 |
100 μg | MRNA42-100 | ||||
1,000 μg | MRNA42-1000 | ||||
Modified (5moU) |
451,168 | 20 μg | MRNA41-20 | ||
100 μg | MRNA41-100 | ||||
1,000 μg | MRNA41-1000 | ||||
Modified (N1-mΨ) |
448,348 | 20 μg | MRNA40-20 | ||
100 μg | MRNA40-100 | ||||
1,000 μg | MRNA40-1000 |
ヒトインターロイキン発現用 (☞ Webページ番号:71318)
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品名 | mRNAの長さ | 修飾 | M.W. | 包装 | 商品コード |
---|---|---|---|---|---|
h IL-2 mRNA | 676 nt. | Unmodified | 217,890 | 20 μg | MRNA55-20 |
100 μg | MRNA55-100 | ||||
1,000 μg | MRNA55-1000 | ||||
Modified (5moU) |
222,210 | 20 μg | MRNA56-20 | ||
100 μg | MRNA56-100 | ||||
1,000 μg | MRNA56-1000 | ||||
Modified (N1-mΨ) |
220,050 | 20 μg | MRNA57-20 | ||
100 μg | MRNA57-100 | ||||
1,000 μg | MRNA57-1000 |
ゲノム編集用 (☞ Webページ番号:64376)
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発現タンパク質 | 修飾 | 包装 | 商品コード | 製品概要 |
---|---|---|---|---|
Cas9 | 5 moU | 20 μg | MRNA31-20 | 部位特異的二本鎖切断を引き起こすことで、ゲノム編集に有用な非相同末端結合による遺伝子の不活性、または相同組換えによる異種遺伝子の導入を誘導できます。 |
100 μg | MRNA31-100 | |||
1,000 μg | MRNA31-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA25-20 | ||
100 μg | MRNA25-100 | |||
1,000 μg | MRNA25-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA30-20 | ||
100 μg | MRNA30-100 | |||
1,000 μg | MRNA30-1000 | |||
Cas13d | 5 moU | 20 μg | MRNA28-20 | Cas13 mRNAは、最近発見されたRNA誘導性RNAエンドヌクレアーゼであるRuminococcus flavefaciens XPD3002に由来するクラス2タイプ VI-D CRISPR-Cas13dシステムを高発現するように設計されています。 |
100 μg | MRNA28-100 | |||
1,000 μg | MRNA28-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA29-20 | ||
100 μg | MRNA29-100 | |||
1,000 μg | MRNA29-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA27-20 | ||
100 μg | MRNA27-100 | |||
1,000 μg | MRNA27-1000 | |||
CRE recombinase | 5 moU | 20 μg | MRNA32-20 | loxP部位間のDNAの組換えを触媒します。組換え産物はloxP部位の場所と相対配向に依存します。
|
100 μg | MRNA32-100 | |||
1,000 μg | MRNA32-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA26-20 | ||
100 μg | MRNA26-100 | |||
1,000 μg | MRNA26-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA33-20 | ||
100 μg | MRNA33-100 | |||
1,000 μg | MRNA33-1000 |
細胞導入に適したmRNAを合成するキット
☞ mRNA Production Kitシリーズ ☞ インフルエンザウイルス抗原発現用 ☞ レポーター遺伝子発現用 ☞ オボアルブミン(OVA)発現用(アジュバント用) ☞ ヒトインターロイキン発現用 ☞ ゲノム編集用
mRNA Production Kitシリーズ (☞ Webページ番号:70229)
mRNAを簡便、高効率かつ高収量で調製するための、in vitro翻訳、mRNAの5'キャッピングおよび3'末端にPoly(A)を付加の各ステップ用の3種類のキットです。
■ mRNA調製ワークフロー
➡ | ➡ | |||
1. mRNA IVT(in vitro transcription)Kit | 2. mRNA Capping Kit | 3. mRNA Poly(A)Tailing Kit | ||
(商品コード:IVT-K25) | (商品コード:Cap-K25) | (商品コード:PolyA-K25) | ||
T7ポリメラーゼを使用して、直鎖プラスミドDNAまたはPCR断片からin vitro転写を行うキットです。 | mRNAのin vitroキャッピングを行うキットです。mRNAの5'末端にCap0またはCap1構造を付加し、安定性と翻訳が向上します。 | テンプレートとは無関係に、キャッピングまたは非キャッピングRNAの3’-ヒドロキシル末端にポリ(A)テールを酵素的に付加するキットです。ポリ(A)テールの付加は、mRNAの翻訳、安定性、および核細胞質輸送を強化することが知られています。 |
■使用例
mRNAExpress mRNA Synthesis Kit (☞ Webページ番号:6197)
哺乳動物細胞への導入に適した高純度なmRNAを合成するキットです。
■ 特長
- 高濃度かつ高純度のmRNAを、強力なT7 RNA Polymeraseにより大量(20~40μg)に合成できます。
- ARCA(anti-reverse cap analog)、修飾核酸(5-methylcytidine-5'-triphosphateおよびpseudouridine-5'-triphosphate)と、PolyA tailを有するmRNAを合成できます。そのため、作製したmRNAの安定性が向上し、また宿主細胞への免疫応答を減少させます。
- Phosphatase処理により、RNA末端の5'triphosphateを除去するため、宿主細胞への免疫応答を減少させます。
- mRNAであるため、宿主細胞のゲノムに組み込まれることがありません。
- キットにはスピンカラムが含まれており、合成したmRNAはそのまま使用できます。
- 合成したRNAの導入量を調節することにより、一過性発現レベルの調節を容易に行えます。
- 別売りの細胞導入試薬RNAFectionを用いることで、線維芽細胞やリンパ球を含む幅広い細胞種に導入できます。また、卵母細胞へのマイクロインジェクションや、in vitro翻訳にも使用できます。
mRNA合成受託サービス(OZ Biosciences社) (☞Webページ番号: 67334)
OZ Biosciences社にてmRNAを合成する受託サービスです。合成されたmRNAは、5’末端側にヌクレオチドキャッピング(Cap1)と3’末端側にpoly(A) tailを有するため安定化されており、安定性と性能が向上するように最適化されています。
また、自然免疫応答を低減する5-メトキシウリジン(5 moU)などで修飾されているタイプや非修飾タイプも対応可能です。
合成mRNAの構造イメージ
mRNA合成受託サービス (☞ Webページ番号:70831)
GenScript社のmRNA合成は、遺伝子合成からin vitro転写合成(IVT、in vitro transcription)、mRNAの合成までのワークフローを独自の生成プラットフォームで最適化しており、mRNAの品質と発現効率を保証しています。
GenScript社のmRNA合成ワークフロー
■ 特長
追加しました。
mRNA送達関連製品・受託サービス
☞ 核酸デリバリー用脂質ナノ粒子:NanOZ-LNP ☞ 脂質ナノ粒子(LNP)作製検討キット ☞ in vivo専用のmRNA導入試薬:in vivo-jetRNA®+ ☞ LNP調製用カチオン性脂質:LipidBrick IM21.7c ☞ NanOZ-LNP技術を利用した受託サービス ☞ リポソーム受託製造サービス
ウイルスフリーでの核酸のドラッグデリバリーシステムに有用な脂質ナノ粒子
NanOZ-LNP Lipid NanoParticles (☞Webページ番号: 70742)
NanOZ-LNPは、様々な核酸(RNA、mRNA、siRNA、gRNA、cRNA、DNA)や低分子化合物などの封入(カプセル化)が可能な脂質ナノ粒子です。4種類の脂質を組み合わせて形成された脂質球状小胞であり、ウイルスフリーで安全かつ効率的なドラッグデリバリーシステム(DDS)を構築することができます。NanOZ-LNPシリーズには、以下の種類がラインナップされています。
☞ NanOZ LNP-mRNA | GFP、ホタルルシフェラーゼ(Firefly Luciferase)またはオボアルブミン(OVA)遺伝子をコードしたmRNAをカプセル化したLNPです。 |
☞ NanOZ Fluo LNP-mRNA | 蛍光標識(DiO、DiI、DiR)したLNPで、細胞内やin vivoイメージングにおいてLNPの挙動の観察に有用です。 |
☞ NanOZ Dual Fluo LNP | DiOで標識したLNP中にホタルルシフェラーゼ遺伝子およびCy5遺伝子をコードしたmRNAがカプセル化されています。 |
☞ NanOZ empty-LNP | 内包物がなく、表面が未標識のLNPです。コントロールとして有用です。 |
また、ご希望のmRNAの合成からLNPへのカプセル化まで対応する☞ カスタムmRNA-LNP受託製造や、お手持ちのRNA、DNAまたは低分子化合物などの試料をLNPにカプセル化してご提供する☞ LNPカプセル化受託サービスも承っています。
■ 製品ラインナップ
商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。
品名 | mRNA | LNP | 包装 | 商品コード | 検出方法 | コードしたmRNA | 検出波長 | 検出方法 | 標識 | 検出波長 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
NanOZ LNP-mRNA(GFP) |
蛍光 | GFP | 励起 470~480 nm/蛍光 510 nm | − | − | − | 2×250 μl | LNP10500mRNA11 |
4×250 μl | LNP11000mRNA11 | |||||||
10×500 μl | LNP15000mRNA11 | |||||||
NanOZ LNP-mRNA(Luc) |
生物発光* | Firefly Luciferase | − | − | − | − | 2×250 μl | LNP10500mRNA12 |
4×250 μl | LNP11000mRNA12 | |||||||
10×500 μl | LNP15000mRNA12 | |||||||
NanOZ OVA-mRNA(OVA) |
− | OVA | − | − | − | − | 2×250 μl | LNP10500MRNA41 |
4×250 μl | LNP11000MRNA41 | |||||||
10×500 μl | LNP15000MRNA41 | |||||||
NanOZ Fluo LNP-DiO 🔍 |
− | − | − | 蛍光 | DiO | 励起 487 nm /蛍光 501 nm |
2×250 μl | LFO10500 |
4×250 μl | LFO11000 | |||||||
10×500 μl | LFO15000 | |||||||
NanOZ Fluo LNP-DiI 🔍 |
− | − | − | 蛍光 | DiI | 励起 549 nm /蛍光 565 nm |
2×250 μl | LFL10500 |
4×250 μl | LFL11000 | |||||||
10×500 μl | LFL15000 | |||||||
NanOZ Fluo LNP-DiR 🔍 |
− | − | − | 蛍光 | DiR | 励起 748 nm /蛍光 780 nm | 2×250 μl | LFR10500 |
4×250 μl | LFR11000 | |||||||
10×500 μl | LFR15000 | |||||||
NanOZ Dual Fluo LNP (DiO/Cy5-mRNAFLuc) 🔍 |
生物発光* /蛍光 |
Firefly Luciferase | - 励起 651 nm/蛍光 670 nm(mRNAをCy5で標識) |
蛍光 | DiO | 励起 487 nm /蛍光 501 nm |
2×250 μl | LDFO10500 |
4×250 μl | LDFO11000 | |||||||
10×500 μl | LDFO15000 | |||||||
NanOZ empty-LNP 🔍 |
− | − | − | − | − | − | 2×250 μl | LNP10500 |
4×250 μl | LNP11000 | |||||||
10×500 μl | LNP15000 |
RNAデリバリーのための脂質ナノ粒子(LNP)作製検討キット
Lipid Nanoparticle Exploration Kit (☞Webページ番号: 70466)
RNAデリバリーに適した脂質ナノ粒子(LNP)の作製条件を探るために、高純度の各種脂質をセットにした製品です。お持ちの適切な機器(マイクロ流体デバイス、T字/Y字ミキサーなど)や手動操作により、脂質ナノ粒子の試作が行えます。
■ 特長
- 脂質ナノ粒子(LNP)作製に向いた、高純度の脂質製品のセットです。
- COVID-19用mRNAワクチンで用いられたSM-102、またはALC-0315のいずれかを含むセットを選ぶことができます。
- 脂質ベースの薬物送達(LBDD)に必要なイオン化可能脂質(SM-102あるいはALC-0315)、中性リン脂質(1,2-DSPC)、ステロール脂質(コレステロール)、PEG化脂質(DMG-PEG(2000)あるいはALC-0159)が含まれています。
- 様々な用途向けにLNPが使用可能か否かの基礎検討が行えます。
■ キット内容
商品コード、およびコンポーネントの製品名をクリックすると価格表をご覧いただけます。
キット名 | Lipid Nanoparticle (LNP-102) Exploration Kit | Lipid Nanoparticle (LNP-0315) Exploration Kit |
---|---|---|
商品コード | 35425 | 35426 |
イオン化脂質 | SM-102 | ALC-0315 |
リン脂質 | 1,2-Distearoyl-sn-glycero-3-PC(1,2-DSPC) | |
コレステロール | Cholesterol | |
PEG化脂質 | DMG-PEG(2000) | ALC-0159 |
in vivo専用のmRNAトランスフェクション試薬
in vivo-jetRNA®+ (☞Webページ番号:65887)
様々なインジェクション方法、標的器官に対応したin vivo導入専用のmRNAトランスフェクション試薬です。Ready-to-useのリポソームベースの試薬で、脂質ナノ粒子(LNP)の調製に必要な装置などは不要です。
■ 特長
- 適応性 :静脈、腹腔内、筋肉内、腫瘍内、皮下など様々なインジェクション方法、標的器官で使用できます。本製品でカプセル化したmRNAを腹腔内投与すると、脾臓やリンパ節のほか、肝臓や肺、膵臓、子宮などにも輸送されます。
- 安全性 :毒性が低く、動物の個体および器官の健康を維持します。
- 時間短縮:インジェクション溶液は2段階で調製することができ、15分で動物に注射する準備が整います。
- アプリケーション例:免疫応答誘発、抗腫瘍研究、CRISPR / Cas9システムを使用したin vivoでのゲノム編集、タンパク製剤の補給
- マウスへの使用回数の目安(in vivo-jetRNA®+ 1 mlあたり):静脈内注射50回、筋肉内注射100回
mRNA送達用LNPの調製に用いる新世代カチオン性脂質
LipidBrick IM21.7c(☞Webページ番号:70860)
DNA、mRNAおよびsiRNAなどの核酸を保護し、標的部位に送達するLNP(Lipid NanoParticles、脂質ナノ粒子)の調製に使用できる新世代のカチオン性脂質です。本製品と各種脂質などを組合せたものから、お手持ちのマイクロ流体システムにより、目的の体内分布に適用させたLNPを調製することができます。
■ LipidBrickとは
送達(デリバリー)分野の第一人者であるPolyplus社は、LNPに使用される一連のカチオン性脂質を開発し、LipidBrickと名付けました。これらの「活性脂質」は、DNA、mRNAおよびsiRNAなどの核酸を保護し、標的細胞に送達します。LNPの電荷は、mRNA-LNPの生体内分布と発現に影響を与えることが知られています。そのため、LNPに正電荷を付加することで、LipidBrickは効力とターゲティングの点で現在の応用範囲を広げます。LipidBrickは、LNPの全体的な電荷を変化させ、生体内での分布を変化させることができます。
■ 特長
NanOZ-LNP技術を利用した受託サービス
カスタムNanOZ-LNP Lipid NanoParticles受託サービス(☞ Webページ番号:70795)
OZ Biosciences社では、ご希望のmRNAの合成からLNP製剤開発、作製、充填および完成まで対応するカスタム-LNP受託作製や、お手持ちのRNA、DNAまたは低分子化合物などの試料をLNPにカプセル化してご提供するLNPカプセル化受託サービスを承っています。
- カスタムmRNA-LNP受託製造:ご希望のmRNAの合成からLNPの作製に至るまで、全行程に渡る受託製造をご提供いたします。
- LNPカプセル化受託サービス:お手持ちのRNA、DNAまたは低分子化合物などの試料をご提供いただき、メーカーにおいてLNPにカプセル化を行い、製品をご提供するサービスです。
■ カスタムNanOZ-LNPサービスのワークフロー
1. ご用意いただく物 | 6. カスタム合成LNPの納品 | ||||
DNA |
RNA |
低分子化合物など |
|||
LNP設計 |
LNP作製 |
作製後の工程 |
品質管理 |
||
- お客様自身で試料をご準備いただくことも,OZ Biosciences社においてカスタムRNA合成をすることも可能です。
- お客様のニーズに合った脂質(特許取得済み)を用いて,カスタムメイドのLNPを設計します。
- マイクロ流体法を用いて,高い再現性,精度および管理された方法において高いカプセル化効率(>90%)でLNPを作製します。
- 精製および滅菌後に中性pHにおいて安定的なLNPの調製を行います。
- 作製したLNPの品質試験を実施します。
- 完成したカスタムメイドLNPを納品します。
リポソーム受託製造サービス (☞ Webページ番号:7774)
片山化学工業では、お客様のご要望に沿った脂質組成や内包物のリポソームを、様々なスケールで受託製造いたします。
特長
- 100種類以上の物質の内包実績があります。
- リポソームからの内包物の漏出量を、溶液、凍結、凍結乾燥状態で測定し、比較します。
- ご要望の脂質組成だけでなく、ご相談の上で脂質組成を提案させていただくことも可能です。
- 組成検討・内包化検討・表面修飾検討や、リポソームの各種アッセイ(内包化率・細胞取り込み・in vivoアッセイ)にも対応しております。
- 品質評価に必要な各種分析データの取得も可能です。
- 各種DDS技術の製造技術を有し、ご要望に応じて受託研究/受託製造サービスを実施します。
LNP(脂質ナノ粒子)、SLN(固体脂質ナノ粒子)、ジャイアントリポソーム(1 μm 以上20~30 μm の細胞模倣リポソーム)
追加しました。
製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。