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Genome Editing mRNA(OZ Biosciences社)
ゲノム編集用Cas9・Cas13d発現mRNA/Creリコンビナーゼ発現mRNA Genome Editing mRNA(OZ Biosciences社)
掲載日情報:2024/01/19 現在Webページ番号:64376
Cas9、Cas13dまたはCREのmRNAの3’末端にpoly(A)tailを有する、安定性の高い非免疫原性の修飾mRNAです。
それぞれ野生型エンドヌクレアーゼCRISPR-Cas9 9タンパク質、Ruminococcus flavefaciens XPD3002由来のclass 2 type VI-D CRISPR-Cas13d、または核局在化配列(nuclear localization sequence, NLS)融合Creリコンビナーゼを高発現します。
※本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
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2022/11/21
試薬 サンプル
mRNAによるタンパク質発現について
mRNAによるタンパク質発現のメリット
タンパク質の発現において、mRNAを用いる方法は、プラスミドDNA(pDNA)と比べて、下記に挙げたような利点があります。
- ①:mRNAからの翻訳は細胞質内で起こるため、発現に際して核への取り込みを必要としません。核送達(核膜の通過)は、分裂速度の遅い細胞や、非分裂細胞へのトランスフェクションにおける主な課題の1つとなります。そのため、これらの細胞へのトランスフェクションにおいて有用です。
- ②:pDNAとは異なり、mRNAは宿主ゲノムへ組み込まれることはありません。
- ③:初代培養細胞やトランスフェクションが困難な細胞に最適で、より簡単に遺伝子操作することができます。mRNAでは宿主ゲノムへの組み込みのリスクがないことに加え、mRNAによるトランスフェクションは細胞周期にも依存しないため、内皮細胞や樹状細胞などの分裂速度の遅い細胞に特に適しています 1。
mRNAの構造
図をクリックすると拡大します(🔍)
5' Cap | キャップ構造は、mRNAを分解から保護し、プロセッシングおよび翻訳因子の動員に関与します。哺乳動物では、リボースにおける2位のOがメチル化された1番目の転写ヌクレオチドと、7-メチルグアノシン3リン酸が5'-5'結合している状態が多く見られます。 |
---|---|
5' Untranslated Region (5' UTR) | 5' UTRは、開始コドンのすぐ上流にある非コード領域で、mRNAの安定性、輸送、細胞内局在化、および翻訳効率の調節において転写後調節に関与し、タンパク質産物の微調整を可能にします。この領域は、高いGC含有量と複数の二次構造を持っており、翻訳プロセスの開始に重要な役割を果たすKozak配列(GCCGCCRCCAUGG)を含んでいます。 |
Open Reading Frame (ORF) | 真核生物のmRNAにおいて、この領域の配列は実際のタンパク質翻訳に反映されます。ORFはメチオニンコドン(AUG)で始まり、終止コドンで終わります。 |
3' Untranslated Region (3' UTR) | 3' UTRは、翻訳終結コドンの直後にあるmRNAの領域です。この領域は、mRNAの局在化、安定性、輸送、および翻訳効率に影響を与え、遺伝子発現において重要な役割を果たします。 |
Poly A tail | Poly A tailは、mRNA前駆体の3'末端に付加されたアデニンヌクレオチドの長い配列(HeLa および NIH-3T3 細胞では長さのの0~250ヌクレオチド(中央値:50~100))です2。Poly A tailには、Poly A結合タンパク質(PABP)の結合部位が含まれ、核からの運搬、翻訳に関与し、またmRNAの分解から保護します。その長さは、翻訳効率とmRNAの安定性の重要な決定要因であり、欠落または除去されると、多くの場合においてエキソヌクレアーゼを介したmRNAの分解につながります。 |
参考文献
- Yamamoto, A., et al., "Current prospects for mRNA gene delivery", Eur. J. Pharm. Biopharm., 71(3), 484~489 (2009). [PMID:18948192]
- Chang, H., et al., "TAIL-seq: genome-wide determination of Poly A tail length and 3' end modifications", Mol. Cell, 53(6), 1044~1052 (2014). [PMID:24582499]
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特長
- 本製品とgRNAを混合し、トランスフェクション試薬とインキュベートした後、細胞へ添加して導入します。
- 細胞質内で直接タンパク質を発現するため、核への取り込みは不要です。
- DNAトランスフェクションよりタンパク質の発現が迅速です。
- ゲノムへの組込みはありません。
- トランスフェクションの遅い細胞や非分裂細胞に用いることができます。
- プロモーター非依存的にタンパク質を発現します。
※トランスフェクション効率とタンパク質発現量の最適化のため、本製品のトランスフェクションには☞ RmesFectまたは☞ RmesFect Stemのご利用をおすすめします。
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製品ラインナップ
商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。
発現タンパク質 | 修飾 | 包装 | 商品コード | 製品概要 |
---|---|---|---|---|
Cas9 | 5 moU | 20 μg | MRNA31-20 | 部位特異的二本鎖切断を引き起こすことで、ゲノム編集に有用な非相同末端結合による遺伝子の不活性、または相同組換えによる異種遺伝子の導入を誘導できます。 |
100 μg | MRNA31-100 | |||
1,000 μg | MRNA31-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA25-20 | ||
100 μg | MRNA25-100 | |||
1,000 μg | MRNA25-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA30-20 | ||
100 μg | MRNA30-100 | |||
1,000 μg | MRNA30-1000 | |||
Cas13d | 5 moU | 20 μg | MRNA28-20 | Cas13 mRNAは、最近発見されたRNA誘導性RNAエンドヌクレアーゼであるRuminococcus flavefaciens XPD3002に由来するクラス2タイプ VI-D CRISPR-Cas13dシステムを高発現するように設計されています。 |
100 μg | MRNA28-100 | |||
1,000 μg | MRNA28-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA29-20 | ||
100 μg | MRNA29-100 | |||
1,000 μg | MRNA29-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA27-20 | ||
100 μg | MRNA27-100 | |||
1,000 μg | MRNA27-1000 | |||
CRE recombinase | 5 moU | 20 μg | MRNA32-20 | loxP部位間のDNAの組換えを触媒します。組換え産物はloxP部位の場所と相対配向に依存します。
|
100 μg | MRNA32-100 | |||
1,000 μg | MRNA32-1000 | |||
N1-mψ | 20 μg | MRNA26-20 | ||
100 μg | MRNA26-100 | |||
1,000 μg | MRNA26-1000 | |||
未修飾 | 20 μg | MRNA33-20 | ||
100 μg | MRNA33-100 | |||
1,000 μg | MRNA33-1000 |
追加しました。
OZ Biosciences社のmRNA製品群
製品群 | 製品の概要 | 用途 | |
---|---|---|---|
☞ Reporter gene mRNA | 3'末端にPolyAを有する修飾mRNA |
|
|
Genome editing mRNA(本製品) | Cas9またはCREの3'末端にPoly Aを有する修飾mRNA |
|
|
Vaccine mRNA | ☞ OvalbuminA(OVA)mRNA | OVAのmRNAの3'末端にPoly Aを有する、未修飾または安定性の高い非免疫原性のmRNA |
|
☞ Spike SARS-CoV-2 mRNA | 3'末端にPoly Aを有し、SARS-CoV-2の変異株のスパイクタンパク質を高発現する修飾mRNA |
|
|
☞ HA-H1N1、HA-H3N2 mRNA | 3'末端にPoly Aを有し、インフルエンザ抗原タンパク質を高発現する修飾mRNA |
|
※ ☞ mRNA合成受託サービスも承ります。
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関連製品:RNAトランスフェクション試薬
品名をクリックすると製品の詳細、商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。
品名 | ☞ RmesFect | ☞ RmesFect Stem | ||
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製品概要 | mRNAを迅速かつ高効率で細胞に導入することができるトランスフェクション試薬。多種類の細胞株および初代培養細胞に適用可能。 | 幹細胞や初代培養細胞に高効率かつ低毒性でmRNAを導入できるトランスフェクション試薬。低毒性で複数のmRNAを導入可能のため、mRNAを用いたiPS細胞の作製に有用。 | ||
包装 | 500 μl | 1 ml | 500 μl | 1 ml |
商品コード | RM20500 | RM21000 | RS30500 | RS31000 |
☞ Genome Editing mRNAの製品ラインナップへ
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製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。