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定番製品もユニークな製品も取りそろえています! 脂質過酸化研究用製品特集
掲載日情報:2021/01/19 現在Webページ番号:69980
当社が取り扱う、代表的な脂質過酸化研究用製品をご紹介いたします。
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製品ラインナップ
図中の星マークの付いた項目をクリックすると、各製品の概要をご覧いただけます。

表中の品名をクリックすると、各製品の詳細をご覧いただけます。
測定対象 | メーカー略称 | 品名 | 製品概要 | 測定機器 (測定試薬用) |
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★ | 過酸化脂質 (LOOH、LPO) |
CAY | Lipid Hydroperoxide (LPO) Assay Kit |
過酸化脂質(脂質ヒドロペルオキシド)を測定するアッセイキット | 吸光プレートリーダー |
★ | リポキシゲナーゼ (Lipoxygenase) |
CAY | Lipoxygenase Inhibitor Screening Assay Kit |
リポキシゲナーゼ阻害物質を正確にスクリーニングするキット | 吸光プレートリーダー |
★ | 活性酸素種 (ROS) |
CBO | OxiSelect Intracellular ROS Assay Kit |
細胞内のROS(活性酸素種)を緑色蛍光により測定するキット | 蛍光プレートリーダー |
★ | LOO・ (Lipid peroxyl radical) |
FNA | LipiRADICAL Green / OH-Pen |
脂質過酸化研究の新ツール!脂質ラジカル検出試薬と阻害物質 | 蛍光顕微鏡、 蛍光検出LC/MSなど |
★ | L・ (Lipid radical) |
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★ | ポリアミン (Polyamine) |
FNA | PolyamineRED | 細胞内のポリアミンを蛍光標識して検出、半定量する試薬 | 蛍光顕微鏡 |
★ | アクロレイン (Acrolein) |
FNA | AcroleinRED | 酸化ストレスマーカーアクロレインを細胞レベルで検出、相対定量する試薬 | 蛍光顕微鏡 |
★ | MDA | CAY | TBARS Assay Kit | TBRAS法による脂質過酸化測定キット | 吸光/蛍光プレート リーダー |
OBR | TBARS Assay Kit for Food and Beverages |
TBRAS法による、100℃加熱処理不要の脂質過酸化測定キット | 吸光プレートリーダー | ||
★ | 4-HNE | CBO | OxiSelect HNE Adduct Competitive ELISA Kit |
酸化ストレスマーカーのHNE付加体を競合法により測定するELISAキット | 吸光プレートリーダー |
★ | GST | FNA | 生細胞用GST研究関連製品 | 生細胞用GST活性測定、活性阻害試薬 | 蛍光顕微鏡 |
★ | ER-Stress | FNAなど | 小胞体ストレス研究用製品 | 小胞体イメージング、小胞体局在タンパク質単離キットなど | 蛍光顕微鏡など |
★ | Ferroptosis | CAY | フェロトーシス研究用 試薬とキット |
フェロトーシス誘導物質や検出キット等の研究試薬 | − |
★ | MASH | CAY | MASH関連試薬 | 代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)研究用試薬 | 吸光/蛍光プレート リーダー |
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脂質過酸化反応(LPO)と脂質ラジカルについて
脂質の過酸化反応(Lipid peroxidation;LPO)は、酸化ストレスがきっかけで脂質が酸化的に分解する反応で、動物や植物細胞で盛んに研究が進められています。脂質の分解過程の一つである脂質過酸化反応は、多価不飽和脂肪酸(Polyunsaturated fatty acid;PUFA)を含む脂質を起点に2つの発生プロセスが提案されています。
- 酸化ストレスによる脂質ラジカルの産生
- Lipoxygenaseによる過酸化脂質の生成と鉄イオン依存的な過酸化脂質ラジカルの産生
❶ 第1の発生プロセスとして、多価不飽和脂肪酸(PUFA)を含む脂質が酸化ストレス(活性酸素種ROS)に曝された際に脂質ラジカル(Lipid radical;L・)が発生することから始まります。脂質ラジカルは容易に酸化され過酸化脂質ラジカル(Lipid peroxyl radical;LOO・)に変換され、ラジカル連鎖反応が誘導されます。
❷ 第2の発生プロセスとして、多価不飽和脂肪酸(PUFA)を含む脂質が過酸化触媒酵素Lipoxygenaseにより過酸化脂質(LOOH)に変換され、さらに鉄イオンFe2+が多く存在時には過酸化脂質ラジカル(LOO・)が誘導されます。過酸化脂質ラジカルは他の脂質と反応し、ラジカル連鎖反応が誘導されます。
❸ いずれのプロセスにおいても発生した過酸化脂質ラジカル(LOO・)が他の脂質とラジカル反応しラジカル連鎖反応が拡大するとともに、様々な過酸化脂質(LOOH)が産生されます。このラジカル連鎖反応は抗酸化物質により収束するまで続き、多様な脂質構造やアルデヒドが発生し最終的にAcrolein、Malondialdehyde (MDA)、4-hydroxy-2-nonenal(4-HNE)などの複数の反応活性アルデヒドを産生します。これら下流の活性物質が起因してERストレスや細胞毒性、フェロトーシスの誘導など様々な影響を与えることが知られています。
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脂質過酸化物の測定について
生体膜の主要成分である脂質はROSの標的となりやすく、脂質の過酸化はin vitroでは様々な酸化剤によって誘導され、in vivoでは老化や特定の病態によって引き起こされます。
脂質過酸化のマーカーとして、マロンジアルデヒド(Malondialdehyde;MDA)や4-ヒドロキシノネナール(4-hydroxy-2-nonenal;HNE)の測定が幅広く行われてきました。
このうち、MDAを検出する2-チオバルビツール酸反応性物質(2-thiobarbituric acid reactive substances;TBARS)アッセイは、脂質過酸化のスクリーニングに広く使用されており、測定する試料に合わせて測定方法の改良が進められてきました。MDAはチオバルビツール酸(Thiobarbituric Acid;TBA)と1:2の割合で縮合物を形成し、このMDA-TBA縮合物を比色法または蛍光法で測定します。
またHNEは、MDAと同様にタンパク質結合能を有し、タンパク質のリジン、ヒスチジンまたはシステイン残基と結合して高度脂質過酸化最終産物とも呼ばれる安定な付加体を形成します。このHNEが付加されたタンパク質を競合ELISAにより測定します。
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脂質ラジカルの測定について
脂質ラジカル(および過酸化脂質ラジカル)は脂質過酸化反応の最上位因子として最も重要な存在と考えられており、この検出方法が期待されていますが、これまでは電子スピン共鳴(ESR)法など特殊な機器が必要な方法など非常に限定的でした。☞ LipiRADICAL Greenおよび☞ OH-Penは九州大学大学院 薬学研究院 生命物理化学分野の山田健一教授らにより開発された、新規ニトロキシド骨格を持つ世界初の脂質ラジカル応答性蛍光試薬(原著名 NBD-Pen)および阻害物質で、活性酸素ラジカルには反応せず脂質ラジカル特異的な応答を示します。LipiRADICAL Greenは蛍光検出により脂質ラジカルを観察・解析できるため、脂質ラジカルを中心とした脂質過酸化反応の新たなツールとして期待されています。
また、関連製品である☞ OH-PenはLipiRADICALから蛍光基NBDを除いた化合物で、一般的なラジカル中和剤(TEMPOなど)とは異なり脂質ラジカルに対する高い選択性を示します。脂質過酸化反応の特異的な阻害物質として使用できます。
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