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タンパク質の定量試薬：BCAアッセイキット BCA Protein Assay Kit

掲載日情報：2023/07/03 現在Webページ番号：68490

バイオダイナミクス /
BioDynamics Laboratory Inc.（株式会社バイオダイナミクス研究所）
[メーカー略称：BDL]

BCAアッセイ法を基につくられたタンパク質定量キットです。BCAアッセイは界面活性剤などの影響を受けにくいため、細胞抽出液をはじめ、様々なタンパク質溶液のタンパク質濃度測定に使用できます。500 ml分の包装で、マイクロチューブ法（1 ml/assay）では500回、マイクロプレート法（200 μl/assay）では2,500回測定できます。
※本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


BCA Protein Assay Kit外観
37℃ 30minの反応で検量線を作成した例

各社BCA Assay Kitを用いて37℃、30minの反応で検量線を作成した例


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特長

これっていいね
  • 室温から60℃まで、測定対象の濃度に合わせて反応温度を選択可能です。
  • 60℃の反応では、5 μg/mlのタンパク質濃度まで定量することができます。
  • 確かな発色で高い直線性を示します。
  • BSAスタンダードが付属しているキット（#DS550）としていないキット（#DS540）の2種類からご選択いただけます。
  • 付属のBSAスタンダードは20 mg/ml濃度のため、測定対象の試料バッファーでの希釈による、より正確な測定が行えます。

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測定範囲

本製品は37℃の反応を中心に各温度で使用できます。反応温度、反応操作ごとに定量可能範囲が異なりますので、下記表をご確認下さい。

測定法 各反応温度におけるタンパク質測定範囲
室温 37℃ 60℃
マイクロチューブ法 40～2,000 μg/ml 20～2,000 μg/ml 5～250 μg/ml
マイクロプレート法 40～2,000 μg/ml 20～2,000 μg/ml －

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検量線作成時におけるBSAスタンダードを溶解しているバッファーの影響について

#DS550に付属のBSAスタンダードは20 mg/ml濃度で、一般的に用いられている2 mg/mlのものより高濃度になっています。そのため、測定対象の試料バッファーで希釈系列を作製した場合、各希釈液のバッファー組成が近いものとなり、より正確な検量線の作成が可能となります。


BSAスタンダードの希釈系列中における試料バッファーの割合

BSAスタンダードの希釈系列中における試料バッファーの割合
一般的に用いられているBSAスタンダード（2 mg/ml：上段）および付属のBSAスタンダード（20 mg/ml：下段）を試料バッファーで希釈して、各濃度の溶液を作製した。
図中の数字（％）は、希釈溶液中における試料バッファーの割合。


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操作方法概略

試薬の調製

  1. タンパク質スタンダード溶液の調製
    タンパク質スタンダードを適宜希釈し、測定範囲に応じた検量線作成用標準液を作成します。測定試料と同一の試料バッファーで希釈することをお勧めします。
  2. BCA Working Solutionの調製
    試薬Aと試薬Bを50 : 1 (v/v) の割合でよく混合して下さい。混合後はなるべく早く使用して下さい。

測定方法

マイクロチューブ法

  1. 50 μlの各タンパク質スタンダード、測定試料、ブランクをマイクロチューブなどに添加します。
  2. 1 mlのBCA Working Solutionを添加し、よく混合します。
  3. 選択した温度で30 minインキュベートします。
  4. 試料を室温に戻します。
  5. 波長562 nmの吸光度を測定します。

マイクロプレート法

  1. 25 μlの各タンパク質スタンダード、測定試料、ブランクをマイクロプレートのウェルに添加します。
  2. 200 μlのBCA Working Solutionを添加し、よく混合します。
  3. 選択した温度で30 minインキュベートします。
  4. 試料を室温に戻します。
  5. 波長562 nmの吸光度を測定します。

タンパク質濃度の算出

  1. タンパク質スタンダードの吸光度からブランクの吸光度を差し引き、タンパク質濃度に対する検量線を作成します。
  2. 測定試料の吸光度からブランクの吸光度を差し引き、検量線から試料のタンパク質濃度を算出します。

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共存物質の影響

BCAアッセイは共存物質の影響を受けます。以下の互換性表をご確認いただき、共存物質の希釈を適宜行って下さい。
※ 共存物質とキットの試薬成分が相加的に作用する可能性がありますので、本情報は目安としてご利用下さい。事前にご使用の試料バッファーとの相性を確認されることをお勧めします。
※ この互換性表は、1 mg/mlのBSAを測定した際のタンパク質濃度の推定誤差が±10％以下である場合を基準に作成しています。

物質名 マイクロ
プレート法 		マイクロ
チューブ法
2-Mercaptoethanol 0.0003％ 0.01％
Acetone 10％ 10％
Acetonitrile 2.5％ 10％
Ammonium Sulfate 35 mM 150 mM
Borate, pH 8.5 25 mM 25 mM
Brij-35 5％ 5％
Calcium Chloride (in TBS), pH 7.2 10 mM 10 mM
CHAPS 5％ 5％
CHAPSO 5％ 5％
DTT 0.25 mM 1 mM
DMF 10％ 10％
DMSO 10％ 10％
EDTA 5 mM 10 mM
Ethanol 10％ 10％
Glucose 10 mM 10 mM
Glycerol (fresh) 10％ 10％
Glycine-HCl, pH 2.8 10 mM 100 mM
Guanidine-HCl 2 M 4 M
HEPES, pH 7.5 100 mM 100 mM
Hydrochloric Acid (HCl) 100 mM 100 mM
Isopropyl Alcohol 10％ 10％
Imidazole, pH 7.0 25 mM 50 mM
Magnesium Chloride 10 mM 10 mM
MES, pH 6.1 100 mM 100 mM
Methanol 10％ 10％
MOPS, pH 7.2 100 mM 100 mM
Na Acetate, pH 4.8 200 mM 200 mM
物質名 マイクロ
プレート法 		マイクロ
チューブ法
Na Azide 0.2％ 0.2％
Na Bicarbonate 100 mM 100 mM
NaCl 1 M 1 M
Na Citrate 5 mM 200 mM
Na Citrate, pH 4.8 5 mM 200 mM
Na Citrate, pH 6.4 5 mM 200 mM
Na Deoxycholate 5％ 5％
NaOH 100 mM 100 mM
Phosphate Buffer, pH7.0 100 mM 100 mM
Nickel Chloride (in TBS), pH 7.2 10 mM 10 mM
NP-40 5％ 5％
Octyl β-Glucoside 5％ 5％
PBS (-) 5× 5×
PIPES, pH 6.8 100 mM 100 mM
PMSF (100 mM in Isopropanol) 1 mM 1 mM
Potassium Chloride 2 M 2 M
RIPA Buffer 0.5× Undiluted
ULTRARIPA® B Buffer (#F015) Undiluted Undiluted
SDS 2.5％ 5％
Sucrose 40％ 40％
Tricine, pH 8.0 10 mM 25 mM
Tris-Buffered Saline (TBS) 0.4× Undiluted
Tris-HCl, pH 8.0 15 mM 250 mM
Triton X-100 5％ 5％
Tween 20 5％ 5％
Urea 3 M 3 M
Zinc Chloride 10 mM 10 mM

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タンパク質の種類による影響

BCAアッセイは、他の測定手法と比較してタンパク質の種類による測定値の変動が比較的少ないという特長があります。以下の図は本製品とBradford Assayで、それぞれBovine Serum Albumin（BSA）とBovine Gamma Globulin（BGG）を測定した例です。

本製品でのBSAおよびBGGの測定例

本製品でのBSAおよびBGGの測定例

Bradford法でのBSAおよびBGGの測定例

Bradford法でのBSAおよびBGGの測定例


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参考文献

  • Smith, P.K., et al., Anal. Biochem., 150 (1), 76～85, (1985). [PMID:3843705]
  • Shen, C.H., "Chapter 8-Quantification and Analysis of Proteins", Diagnostic Molecular Biology, 187～214, (2019) , Academic Press. [DOI:10.1016/B978-0-12-802823-0.00008-0]

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キット内容

  • BCA reagent A (500 ml)
  • BCA reagent B (10 ml)
  • BSA standard solution (20 mg/ml)（#DS550のみ）

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別途必要な試薬、器具、装置

  • #DS540は、検量線作成のためのタンパク質スタンダードが別途必要です。
  • 試薬を秤量するピペッター、マイクロピペットなど
  • マイクロチューブ、遠沈管、マイクロプレートなど
  • 分光光度計／マイクロプレートリーダー：測定波長562 nm

※ 562 nm ± 20 nmの範囲で測定可能ですが、吸収極大波長（562 nm）に近い波長での測定をお勧めしています。


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BDL社製品のご案内

それぞれの画像をクリックすると該当製品の詳細をご覧になれます。

RIPA不溶性タンパク質から
温和にタンパク質抽出		 従来法より優れたパルミトイル化
タンパク質の精製・解析Kit
 泳動中でも！転写後も！
色付きで見やすいタンパク質マーカー		 電気泳動の分離能UP!
スピードUP!
ULTRARIPA RapidSPALM, Protein S-Palmitoylation Detection Kit DynaMarker Protein MultiColor Ladder Marker AllView-PAGE-Buffer

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[在庫・価格 ：2024年04月27日 19時55分現在]

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 納期 文献数
BCA Protein Assay Kit
 2～3週間 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
BCAアッセイ法を基につくられたタンパク質定量キット。界面活性剤などの影響を受けにくいため，細胞抽出液をはじめ，様々なタンパク質溶液のタンパク質濃度測定に使用できる。マイクロチューブ法（1 ml/assay）では500回，マイクロプレート法（200 μl/assay）では2,500回測定できる。
法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年9月1日号 p.32
ニュース2023年10月1日号 p.11

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BCAアッセイ法を基につくられたタンパク質定量キット。界面活性剤などの影響を受けにくいため，細胞抽出液をはじめ，様々なタンパク質溶液のタンパク質濃度測定に使用できる。マイクロチューブ法（1 ml/assay）では500回，マイクロプレート法（200 μl/assay）では2,500回測定できる。
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掲載カタログ ニュース2023年9月1日号 p.32

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BCA Protein Assay Kit

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説明文 BCAアッセイ法を基につくられたタンパク質定量キット。界面活性剤などの影響を受けにくいため，細胞抽出液をはじめ，様々なタンパク質溶液のタンパク質濃度測定に使用できる。マイクロチューブ法（1 ml/assay）では500回，マイクロプレート法（200 μl/assay）では2,500回測定できる。
法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年9月1日号 p.32
ニュース2023年10月1日号 p.11

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お問い合わせ先

（テクニカルサポート 試薬担当）

reagent@funakoshi.co.jp

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