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ラージスケールのAAV産生に特化したトランスフェクション試薬 FectoVIR-AAV

掲載日情報:2020/06/16 現在Webページ番号:65915

HEK293細胞にAAVベクターを導入するためのトランスフェクション試薬です。
浮遊培養HEK293細胞を用いた組換え体アデノ随伴ウイルス(AAV)の一過性発現(大量産生)に最適です。

従来品(PEIpro)と比較して2倍量のrAAV収量を実現

浮遊培養細胞における組み換えAAV産生(従来のPEIベーストランスフェクション試薬との比較)

浮遊培養細胞における組み換えAAV産生(従来のPEIベーストランスフェクション試薬との比較)
FectoVIR-AAV はAAVの生産量を最大10倍にまで増加させ、再現性を大幅にアップできる。
HEK-293T細胞を播種し、他社PEIベース試薬またはPEIpro(さまざまなウイルスベクターに使用できるトランスフェクション試薬)、FectoVIR-AAV(本製品)を用いてトランスフェクションした。72時間後にrAAV-2を回収しウイルス力価(TU / ml)を測定した。

PEIpro-HQ-レンチウイルス産生

使用例

スケーラビリティ:少ない試薬量でAAVの大規模産生が可能

 異なる試薬調製条件下でのウイルス産生量の比較

異なる試薬調製条件下でのウイルス産生量の比較
Complexation volumeを1%まで下げても、十分量の組換え体AAVを産生できる。
市販の合成培地にHEK-293T細胞を播種し、FectoVIR-AAVを用いてrAAV-2-GFPを発現するTotal viral genome (VG/cell)をトランスフェクションした。最終容量比率が異なる(1%、5%、10%)FectoVIR-AAV/ rAAV-2-GFP DNA複合体を調製して導入した。トランスフェクション72時間後のrAAV-2を回収した。

ラージスケール培養でのウイルスベクター産生では、使用する試薬量も大量になります。通常、細胞に添加すべきトランスフェクション複合体量(Transfection complexation volume、導入DNAとトランスフェクション試薬の合計量)は、最終細胞培養液量の10% が必要であるとされています。しかしこの割合では、細胞量を増やしスケールアップを行う際に大量の試薬が必要となり、また技術上の制約となる可能性があります。
本製品は、Complexation volumeを最小1%にまで下げても十分な収量が得られるよう最適化されています。大規模生産においても、調製が必要なトランスフェクション複合体がより少なく済みます。
例えば、200 Lの細胞懸濁液を使用する場合、調製すべきトランスフェクション複合体量は20 L(10%)~2 L(1%)の間で検討することができます。

スケーラビリティ:トランスフェクション複合体の高い安定性

FectoVIR-AAV/ DNA複合体の長期安定性

FectoVIR-AAV/ DNA複合体の長期安定性
FectoVIR-AAV/ rAAV-2-GFP DNA複合体を15分間~6時間インキュベーションした。HEK-293T細胞を播種し、FectoVIR-AAVを用いてトランスフェクションした。72時間後のrAAV-2を回収しウイルス力価(TU / ml)を測定した。

ラージスケール培養においては、大量の浮遊細胞にトランスフェクション複合体を導入する必要があり、トランスフェクションに要する時間が長くなります。そのため、トランスフェクション複合体の長時間安定性が必要となります。
FectoVIR-AAVトランスフェクション複合体は驚異的な安定性を示し、トランスフェクション試薬とプラスミドDNAを混合してから6時間後に細胞に添加した場合でも、rAAV力価に有意な変動はありません。

フレキシビリティ:さまざまな市販培養培地や細胞システムに対応

市販のHEK-293細胞浮遊培養用合成培地との互換性

市販のHEK-293細胞浮遊培養用合成培地との互換性
HEK-293T細胞を播種し、FectoVIR-AAVを用いてrAAV-2-GFPをトランスフェクションした。72時間後にrAAV-2を回収しウイルス力価(TU / ml)を測定した。


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特長

  • 浮遊細胞培養システム(HEK293細胞)を用いたアデノ随伴ウイルス(AAV)の一過性発現に最適化された遺伝子導入試薬です。
  • 動物由来成分を含みません。
  • 本製品100 mlで約50 Lの細胞培養液にトランスフェクションできます。
  • 今後、GMPグレード対応の製品がリリース予定です(2021年予定)。

FectoVIR-AAV-AAVベクター


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メーカー資料

メーカー作成フライヤー:浮遊培養細胞におけるAAV産生

AAV production in suspension system


アデノ随伴ウイルスAAVの大量産生に最適なトランスフェクション試薬

メーカーポスター:ラージスケールのAAV産生のための次世代トランスフェクション試薬

Next-Generation Transfection Reagent for Large Scale AAV Manufacturing

ラージスケールのAAV産生のための次世代トランスフェクション試薬

Cell & Gene Therapy Insights

FectoVIR-AAV: a giant step for AAV large scale manufacturing
Cell & Gene Therapy Insights, 6(4), 655~661(2020).

細胞遺伝子治療で注目のAAV産生


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FAQ


Q1. FectoVIR-AAVの化学構造は?PEIpro(さまざまなウイルスベクターに使用できるトランスフェクション試薬)との違いは?
A1. 本製品の構造/組成は非公開です。PEIproとは、分子構造や組成が異なります。

Q2. FectoVIR-AAVの最適条件が知りたい。
A2. メーカーが検証した専用プロトコルはこちらをご覧下さい。

Q3. FectoVIR-AAVで実績のある細胞は?
A3. PolyPlus-transfectionでは、HEK-293T細胞、HEK-293F細胞、Expi293細胞での使用を確認しています。また、βテストの結果によるといくつかの商用および研究室独自仕様のHEK-293 サブクローンでもよい結果が得られています。

Q4. FectoVIR-AAVで実績のあるAAVのセロタイプは?
A4. PolyPlus-transfectionでは、AAV-2とAAV-5の両方を産生しています。また、βテストの結果によると他のセロタイプでもよい結果が得られています。

Q5. FectoVIR-AAVは接着細胞培養では使えないのか?
A5. FectoVIR-AAV は浮遊培養細胞システムで優れた収量を発揮します。接着細胞(付着細胞)システムの場合は、PEIpro(さまざまなウイルスベクターに使用できるトランスフェクション試薬)のご使用をお勧めします。

Q6. FectoVIR-AAVを使用して組換えレンチウイルスまたは他のタイプのウイルスを産生できるか?
A6. 浮遊培養細胞または接着細胞(付着細胞)システムでレンチウイルス産生を行う場合、PEIpro(さまざまなウイルスベクターに使用できるトランスフェクション試薬)のご使用をお勧めします。

Q7. 残存試験は?
A7. 残存試験アッセイ(residual test assay)が利用可能です。

Q8. GMPグレードのFectoVIR-AAVはいつ発売される?
A8. 2021年に販売開始しています。詳細はお問い合わせ下さい。


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文献データベース

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価格

[在庫・価格 :2024年04月27日 09時35分現在]

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ウイルスの大量産生に最適なPEIベースのトランスフェクション試薬 PEIpro

  • さまざまなウイルスベクターに使用できる、ウイルス産生に特化したトランスフェクション試薬です。
  • トランスフェクション効率のロット差が極めて少なく、安定したタンパク質およびウイルスの産生が可能です。
  • アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、レンチウイルス、タンパク質などの大量産生に最適です。
  • PEIproを使用した開発研究から前臨床試験/臨床試験(GMPグレード品製造)へスムーズに移行できるよう、品質グレードの異なるPEIproをご用意しています。


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メーカーインタビュー: ウイルス産生用トランスフェクション試薬のゴールドスタンダード PEIpro




Polyplus-Transfection 社はフランスに本拠を置く、トランスフェクション試薬のメーカーです。 核酸導入分野で20年以上にわたり培ってきたノウハウに基づき、さまざまな導入物質/導入対象に対応する製品ラインナップを揃えています。 今回は、Polyplus-transfection 社のバイオプロダクションプロジェクトチームリーダーであるMathieu Porte 氏に、ウイルス産生用トランスフェクション試薬のゴールドスタンダード PEIproについてご紹介いただきます。  続きを表示する
Vol. 48 ウイルス産生用トランスフェクション試薬のゴールドスタンダード PEIpro



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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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