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生物学的安定性が高く、化学修飾しやすいトレハロース類縁体 4-Trehalosamine(4-トレハロサミン)

掲載日情報:2023/08/24 現在Webページ番号:71501

4-Trehalosamine(4-トレハロサミン)はTrehalose(トレハロース)の類縁体で、Trehaloseと同様の効果が期待できる一方で、哺乳類Trehalase(トレハラーゼ)によって分解されず安定性が高いことで知られています。
4-トレハロサミンの誘導体で糖型界面活性剤のIMCTA-C14、およびトレハロース類縁体のLentztrehalose(レンツトレハロース)の取り扱いもあります。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


4-Trehalosamineの構造式

4-Trehalosamine(#15612)の構造式

Trehaloseの構造式

Trehaloseの構造式


トレハロースと4-トレハロサミンについて

Trehalose(トレハロース)は、グルコースが2分子結合した2糖であり、自然界では多くの生物がTrehaloseを生産し、保有し、乾燥への耐性化作用を示し、またTrehaloseは貯蔵糖として機能しています。ヒトを含む哺乳類はTrehaloseの特異的分解酵素を保有しており、食品に含まれるTrehaloseを分解してエネルギー源とすることができます。また、Trehaloseは医薬品としての機能も注目されています。神経変性疾患 2に対する治療効果を示す例としてTrehaloseがハンチントン病モデルマウスに対して寿命延長効果を示したことも報告されています 4。さらに、脂肪肝、動脈硬化、脳卒中、糖尿病など、生活習慣病の治療、予防薬としての研究も報告されていますが、Trehaloseは微生物により容易に分解されるため不安定であることも知られています 5

一方、Trehaloseの酸素元素1つを窒素に置き換えた4-Trehalosamine(4-トレハロサミン)はTrehaloseと同様の効果が期待できる一方で、Trehaloseとは異なり哺乳類Trehalaseによって分解されず安定性が高いことで知られています 5。マウスへの経口投与では、一部が血中を循環したのち、分解、修飾されずに大部分がそのままの形で排泄され、血糖値の上昇も見られておりません。微生物培養液中では、アミノ基が修飾されるためか4-Trehalosamineそのものは減少する場合が多いですが、低炭素源培地中で微生物の増殖率を上げないことから、4-Trehalosamineが分解されることは無いことが確認されています。また、4-Trehalosamineでは、でんぷんの老化抑制作用や、タンパク質や微生物の乾燥からの保護作用が、Trehaloseと同等かそれより多少強く見られました 5。さらに、Trehaloseにはない機能として、中性付近で、代表的な緩衝剤であるTrisと同程度の強いpH緩衝能を示しました 5。このため、4-Trehalosamineは、pH緩衝能も持つ保湿保護剤として、Trehaloseよりも幅広い用途が期待できます。
また、4-Trehalosamineは比較的生産量が多く、実用化により近い段階にあるものと期待されます。
なお、4-Trehalosamineを用いた誘導体の合成も行われています。一例として、N-テトラデシル誘導体で糖型界面活性剤のIMCTA-C14があります。


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特長

  • CAS No.:51855-99-3
  • 分子式:C12H23NO10
  • 分子量:341.313
  • 純度:>90%(qNMR)
  • 水、DMSO、MeOHに可溶。

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生理活性・作用・その他の特性の報告例

  • Trehaloseとは異なり、4-Trehalosamineを哺乳類Trehalaseと25時間共存させても4-Trehalosamineの分解は見られなかった 5
  • マウスに4-Ttrehalosamineを経口投与した際には、Trehaloseとは異なり血中のグルコースの量は増加しなかった。排出においては未変化体の4-Trehalosamineが見られた 5
  • Tris Bufferに似た強いpH緩衝能が4-Trehalosamineで示され、pH7付近で強いpH緩衝能が観測された 5
  • 4-TrehalosamineにはTrehaloseよりも強いでんぷん老化抑制作用が見られた 5
  • タンパク質の乾燥からの保護作用、微生物(大腸菌)の保護作用、それぞれにおいて4-Trehalosamineは、Trehaloseよりも強い保護作用を示した 5

本数値は文献に基づく数値であり、販売用本製品についての生理活性有無の実証実験はしていません。


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参考文献

  1. Naganawa, H., et al., J. Antibiot., 27 (2), 145~146 (1974). [PMID:4826088]
  2. Khalifeh, M., et al., Bioessays, 42 (8), e1900195 (2020). [PMID:32519387]
  3. Khalifeh, M., et al., Neural. Regen. Res, 16 (10), 2026~2027 (2021). [PMID:33642389]
  4. Tanaka, M., et al., Nat. Med., 10 (2), 148~154 (2004). [PMID:14730359]
  5. Wada, S., et al., Adv. Bio., 6 (6), e2101309 (2022). [PMID:35297567]

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価格

[在庫・価格 :2024年05月28日 20時55分現在]

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詳細 商品名
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納期 文献数
4-Trehalosamine <Trehalase Resistant><Preventive Effect on Starch Retrogradation>
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説明文
トレハラーゼ(Trehalase)に耐性を示すトレハロース類縁体。中性付近でTrisと同程度の強いpH緩衝能を示す。分子式:C12H23NO10,M.W.:341.313,純度:>90%(qNMR),溶解性:メタノール,水,DMSOに溶解する。
CAS No:51855-99-3
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ

製品記事 微生物由来生理活性物質
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4-Trehalosamine <Trehalase Resistant><Preventive Effect on Starch Retrogradation>

文献数: 2

説明文 トレハラーゼ(Trehalase)に耐性を示すトレハロース類縁体。中性付近でTrisと同程度の強いpH緩衝能を示す。分子式:C12H23NO10,M.W.:341.313,純度:>90%(qNMR),溶解性:メタノール,水,DMSOに溶解する。
CAS No:51855-99-3
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ

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関連製品:IMCTA-C14 / Lentztrehalose

IMCTA-C14 (Trifluoroacetate)

IMCTA-C14は4-Trehalosamine(4-トレハロサミン)のN-テトラデシル誘導体で、長鎖脂肪族炭化水素を親水基である糖類に結合させた糖型界面活性剤と同等の性質を示します。哺乳動物Trehalase(トレハラーゼ)による消化に対して安定であり、ブタTrehalaseでの分解は見られませんでした。また、タンパク質変性活性を示さず、高いタンパク質抽出作用および可溶化作用を示しました。
IMCTA-C14の詳細はこちらをご覧下さい。

IMCTA-C14構造式

IMCTA-C14 (Trifluoroacetate)(#15613)の構造式


Lentztrehalose(レンツトレハロース)

Lentztrehalose(レンツトレハロース)A、B、Cは、放線菌Lentzea sp. ML457-mF8の固体培養によって得られるトレハロースの類縁体です。いずれもトレハロースとは異なり、トレハロースを代謝する様々な微生物に対して分解されずに安定性を示し、またブタ腎臓由来のトレハラーゼ(Trehalase)に耐性を示します。
Lentztrehaloseの詳細はこちらをご覧下さい。

Lentztrehalose-A-Structure

Lentztrehalose A(#14678)の構造式

Lentztrehalose-B-Structure

Lentztrehalose B(#14679)の構造式

Lentztrehalose-C-Structure

Lentztrehalose C(#14680)の構造式

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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