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より高効率かつ簡便なレンチウイルスによる形質導入促進試薬 LentiBlast Premiumシリーズ

掲載日情報:2024/01/26 現在Webページ番号:68137

LentiBlast Premiumは、レンチウイルスの形質導入効率を高める試薬です。独自の化学組成で構成されているので、細胞膜とウイルス粒子間の静電反発を中和し、ウイルスと細胞膜の融合を促進します。また、膜貫通電位の変化を抑制するために細胞毒性は非常に低く、高い生存率が得られます。
従来のLentiBlastに比べてより高効率かつ操作が簡便になっており、特にCD34+細胞(造血幹細胞、初代培養T細胞)や、その他の形質導入が困難な細胞株における導入効率が向上しています。

また、LentiBlast Premiumを使用した開発研究から前臨床試験/臨床試験(GMPグレード品製造)へスムーズに移行するための高品質グレードのLentiBlast Premium Superior Grade(SGをご用意しています。本製品の使用により、将来的な体外遺伝子治療およびCAR-T細胞治療への応用、スケールアップを見越したウイルス生産が可能です。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


図1:CD34幹細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強

図中に記載した量のLentiBlast Premiumを添加した条件で、CD34幹細胞株のKG1aに低MOI(MOI 5)でレンチウイルスを感染させた。形質導入72時間後に解析を行った。
KG1a細胞において、低MOIでもLentiBlast Premiumにより形質導入効率が劇的に増強していることが示された。


A:蛍光顕微鏡観察像(MOI 5)

A:蛍光顕微鏡観察像(MOI 5)

B:GFP陽性細胞(形質導入細胞)の割合(フローサイトメトリー解析)

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B:GFP陽性細胞(形質導入細胞)の割合
(フローサイトメトリー解析)

C:形質導入細胞による蛍光強度(フローサイトメトリー解析)

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C:形質導入細胞による蛍光強度
(フローサイトメトリー解析)

特長

  • レンチウイルスを用いた形質導入効率を高め、ウイルスの使用量を低減できます。
  • 浮遊細胞・接着細胞、および幹細胞・初代培養細胞・細胞株と、あらゆる種類の細胞で使用できます。
  • 細胞膜-ウイルス粒子間の静電反発力を中和することで、ウイルス粒子の細胞膜への融合を促進し、形質導入効率を向上させます。
  • 膜貫通電位変化を制限する「膜透過効果」により、細胞毒性が極めて低くなっています。
  • 試薬が1種類になり、従来のLentiBlastよりも操作が簡便になりました。

他のウイルスエンハンサーやアジュバントと一緒に使用しないで下さい。

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製品ラインナップ

商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。

使用目的 研究用 医薬品開発研究用(臨床初期段階)*1
品名 LentiBlast Premium LentiBlast Premium Superior Grade
包装 500 μl 1,500 μl 1,500 μl 5 ml
平均使用回数(24 wellプレート使用時) 100回 300回 300回 1,000回
商品コード LBPX500 LBPX1500 LBPSG15 LBPSG50
品質管理 無菌試験 液体チオグリコール酸培地を用いて、15日間の培養で真菌類および細菌の生育が認められないこと
生物学的活性試験 KG1a CD34+細胞株において、レンチウイルス形質導入3日後において80%以上の導入率が認められること
NMR法 NMRによる1Hおよび13Cの定量測定
純度 サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で単一ピークの検証
マイコプラズマ USP<63>*2により、マイコプラズマ陰性の検証
エンドトキシン USP<85>*3により、細菌エンドトキシンが低レベルであることの検証
添付書類 検定書(COA)
製品安全データシート(MSDS)
使用説明書
品質保証書
原産地証明書
安全性(動物由来成分不含、BSE、無毒性、有害成分不含、
TSCA*4準拠、製品使用制限)

*1 本製品は人体への投与はできません。
*2 USP<63>:新しい規制にのっとったマイコプラズマ試験
*3 USP<85>:細菌のエンドトキシン試験
*4 TSCA:Toxic Substances Control Act(有害物質規制法)

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操作方法概略

操作方法概略1

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  1. レンチウイルスを200 μl(4×50 μl)の培地に希釈・懸濁させる。
    レンチウイルスの形質導入/感染条件が不明な場合は、蛍光タンパク質をコードするレンチウイルスベクターを使用して、MOI 2から始めることをお勧めします。
操作方法概略2~4

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  1. ウイルス懸濁液を4つのチューブに等量(50 μl)分注後、それぞれのチューブに下記量のLentiBlast Premiumを加える。
  2. チューブを反転させて撹拌する。
    ボルテックスや遠心分離は行わないで下さい。
  3. 細胞にレンチウイルスを加え、標準的な培養条件下で24~96時間インキュベート後、アッセイを行う。
操作方法概略5

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オプション(培地交換)

  1. 培地交換を行う場合、培養開始24時間後に細胞から培地を除去し、あらかじめ温めた新しい培地を加える。


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形質導入に成功した付着細胞または浮遊細胞、細胞株、初代培養細胞のリスト

細胞名 ベクターの種類 細胞名 ベクターの種類
1321N1 Retrovirus/Lentivirus 📕
 📕
IMR-90 Retrovirus/Lentivirus 📕
AML Retrovirus/Lentivirus 📕 Jurkat Lentivirus 📕
AU-565 Lentivirus 📕 Keratinocytes Lentivirus 📕 📕
BJ5ta Lentivirus 📕 LNCap Lentivirus 📕
Bone marrow derived macrophages-BMDM Retrovirus/Lentivirus 📕 📕 LSK / LKS Lentivirus 📕
Bone Marrow Progenitor Retrovirus/Lentivirus 📕 MEF Retrovirus/Lentivirus 📕
BRCA cell lines Retrovirus/Lentivirus 📕 PrEC Retrovirus/Lentivirus 📕
BSM Lentivirus 📕 Raji Retrovirus/Lentivirus 📕
Cardiomyocytes Lentivirus 📕 📕 SH-SY5Y Retrovirus/Lentivirus 📕 📕
CD34+ Lentivirus 📕 📕 SCLC-small cell lung cancer Lentivirus 📕 📕
Ex vivo:AGM Retrovirus/Lentivirus 📕 T lymphocytes Lentivirus 📕 📕 📕 📕
HEK-293 Lentivirus 📕 T lymphocytes CD4+ Retrovirus/Lentivirus 📕 📕 📕
HepG2 Retrovirus/Lentivirus 📕 THP-1 Lentivirus 📕
hiPSC Retrovirus/Lentivirus 📕 Trabecular Meshwork Lentivirus 📕
HMEC Retrovirus/Lentivirus 📕 📕 WI-38 Retrovirus/Lentivirus 📕
HT1080 Retrovirus/Lentivirus 📕

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使用例

  1. CD34+幹細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強
  2. 各種細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強
  3. CD34+初代培養細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強
  4. CD34+幹細胞における様々なMOIでのLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強
  5. CD34+細胞株の形質導入エンハンサーとレンチウイルスベクターの比較
  6. COS-7細胞におけるポリブレンとLBPの細胞生存率の比較

図2:各種細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強

1:100希釈のLentiBlast Premium(LBP)を添加または非添加の条件で、それぞれの細胞にHIV-SFFV-GFPレンチウイルスをMOI 0.75で感染させた。形質導入72時間後に解析を行った。
浮遊細胞・接着細胞のいずれにおいても、LentiBlast Premiumによりウイルス感染および形質導入が増強していることが示された。

A:GFP陽性細胞の割合(フローサイトメトリー解析)

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A:GFP陽性細胞の割合(フローサイトメトリー解析)

B:GFP蛍光の総強度(フローサイトメトリー解析)

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B:GFP蛍光の総強度(フローサイトメトリー解析)

C:蛍光顕微鏡観察像

C:蛍光顕微鏡観察像

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図3:CD34初代培養細胞におけるLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強

図中に記載した量のLentiBlast Premiumを添加(LBP)および非添加(NT)の条件で、CD34+初代培養細胞に低MOI(MOI 5)でレンチウイルスを感染させた。形質導入72時間後に解析を行った。
CD34+初代培細胞において、低MOIでもLentiBlast Premiumにより形質導入効率が劇的に増強していることが示された。

A:GFP陽性細胞(形質導入細胞)の割合(フローサイトメトリー解析)

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A:GFP陽性細胞
(形質導入細胞)の割合(フローサイトメトリー解析)

B:形質導入細胞による蛍光の強度(フローサイトメトリー解析)

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B:形質導入細胞による蛍光の強度
(フローサイトメトリー解析)

C: 蛍光顕微鏡観察像(非添加)

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C: 蛍光顕微鏡観察像(非添加)

C: 蛍光顕微鏡観察像(LBP添加))

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C: 蛍光顕微鏡観察像(LBP添加)

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図4:CD34幹細胞における様々なMOIでのLentiBlast Premiumによるレンチウイルス感染および形質導入の増強

LentiBlast Premiumを添加(LBP)および非添加(NT)の条件で、CD34幹細胞株のKG1aに図中記載量のMOIでレンチウイルスを感染させた。形質導入の72時間後に解析を行った。
KG1a細胞において、いずれのMOIでもLentiBlast Premiumにより形質導入効率が劇的に増強していることが示された。


A:蛍光顕微鏡観察像(MOI条件検討)

A:蛍光顕微鏡観察像(MOI条件検討)

B:GFP陽性細胞(形質導入細胞)の割合(フローサイトメトリー解析)

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B:GFP陽性細胞(形質導入細胞)の割合
(フローサイトメトリー解析)

C:形質導入細胞による蛍光強度(フローサイトメトリー解析)

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C:形質導入細胞による蛍光強度
(フローサイトメトリー解析)

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図5:CD34細胞株の形質導入エンハンサーとレンチウイルスベクターの比較

LentiBlast Premiumは他社品と比較して、感染率をより高い割合で増加することが示された。


GFP導入率の比較

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GFP導入率の比較

未処理細胞株に対するGFP導入細胞株の増加比

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未処理細胞株に対するGFP導入細胞株の増加比

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図6:ポリブレンおよびLBP添加によるCOS-7細胞株の生存率比較

COS-7細胞を、2種類の異なる濃度のエンハンサー存在下、または非存在下でレンチウイルスに感染させた。ポリブレンは 10 μg/mlおよび1,000 μg/mlで使用し、LentiBlast Premium(LBP)は×1(concentration #1)または×100(concentration #2)に希釈して使用した。形質導入の72 時間後、顕微鏡で細胞を確認しMTT Cell Proliferation Assay Kit(#MT01000)を使用して生細胞の割合を決定した。

ウイルスのみ ポリブレン
10 μg/ml 1,000 μg/ml
ウイルスのみ ポリブレン 10 μg/ml ポリブレン 1,000 μg/ml
LBP
×1 ×100
LBP ×1濃度 LBP ×100濃度

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ポリブレンおよびLBP添加による細胞生存率の比較

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ポリブレンとLBP添加による細胞生存率の比較

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ユーザーレビュー

"We use LentiBlast to help achieve high transduction efficiency of human primary T cells. It has lower toxicity than Polybrene which is traditionally use to enhance transduction & efficiency was doubled compared to Polybrene."

Nina, F-Albert, Einstein College of Medicine


"We did a side-by-side comparison on brain tumor Stem Cells with polybrene, protamine sulfate, DEAE-Dextran, and Viraductin (Cell Biolabs). The lentiblast was the clear winner."

Jayne, S., NIH/NCI

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価格

LentiBlast Premium

[在庫・価格 :2024年12月10日 20時55分現在]

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細胞へのレンチウイルスの感染および細胞の形質導入を促進させる試薬。従来品よりもより高効率かつ操作が簡便になっている。使用回数:24ウェルプレートで最大100回分。
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ニュース2023年9月15日号 p.9

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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