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TruePrime WGA Kit
プライマーを用いず少量の精製ゲノムDNAから全ゲノム増幅を行えるキット TruePrime WGA Kit
掲載日情報:2020/08/24 現在Webページ番号:63437
合成ランダムプライマーを用いず、少量の精製ゲノムDNAから全ゲノム増幅(WGA)を行えるキットです。ランダムプライマーによる不規則な伸張反応による影響を抑制し、高い再現性で10 kb以上の産物が得られます。得られたDNA産物は、次世代シークエンス、メタゲノムの解析にご使用頂けます。
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TruePrime法とは
Phi29 DNA polymeraseを用いたDNA増幅方法はMultiple strand Displacement Amplification (MDA)法と呼ばれ、単一細胞からの均一なDNA増幅が可能な方法として注目されています。しかし、合成ランダムプライマーを使用することから、プライマー由来のバイアスが生じることが知られています。
4basebio社は、Phi29 DNA polymerasと新規のDNAプライマーゼTthPrimPolを組み合わせ、ランダムプライマーによるアーティファクトや、外部DNA汚染の影響を低減したキットを開発しました。

- TthPrimPol (赤四角■) が変性DNAの異なる部位に結合する。
- TthPrimPolが、短いDNAプライマーを合成する。
- Phi29 DNAポリメラーゼ (青丸●) がTthPrimPolと置き換わり、合成を開始する。
- Phi29 DNAポリメラーゼが、鎖置換を起こす。
- TthPrimPolが新生DNAに結合し、新しいDNAプライマーを合成する。
- Phi29 DNAポリメラーゼがTthPrimPolと置き換わり、DNAプライマーと結合し、合成を開始する。
参考文献
- Zafar M. K., et al, Biochemistry, 53 (41), 6584-6594 (2014).
- Helleday T., Nat. Struct. Mol. Biol., 20, 1348–1350 (2013).
- Garcia-Gomez S., et al, Mol. cell, 52 (4), 541-553 (2013).
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特長
- TthPrimPolがプライマーを合成するため、プライマーの添加は不要です。
- 合成プライマーを用いた従来法に比べ、増幅バイアスが減少しています。
- 1 ngのゲノムDNAから、3時間の反応で5μg/50μl以上のDNA増幅が可能です。フェムトグラム(fg)レベルの試料からの増幅も行えます。
- 操作は簡便で、信頼性/再現性に優れたキットです。
- アルカリ性条件下のインキュベーションによりDNA変性を行うため、断片化を抑え、サイズの大きい高精度のゲノムDNAが得られます。
- 非変性のDNAはTruePrimeの系に影響しないため、変性処理後のDNAへの外部DNA汚染の影響は最小限に抑えられています。
- 次世代シークエンスに適しており、Illumina やIon Torrentでのワークフローで試験済みです。
- 微生物集団に対するメタゲノム解析にも使用できます。
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操作方法概略

- 精製DNA試料とLysis bufferを加える。
- 室温で3分間インキュベートする。
- Neutralization bufferを加え中和する。
- Amplification mixを加える。
- 30℃で3時間インキュベーションする。
- 65℃で10分加熱し酵素を失活させる。
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使用例

TruePrimeによる全ゲノム増幅の例
(左)TruePrime法により、6 pgのヒトゲノムDNAを3時間または6時間増幅した際のDNAの収量
(右)TruePrime法により、6 pgのヒトゲノムDNAを3時間増幅し、アガロースゲル電気泳動を行った結果
プライマー由来のアーティファクト産生
1 pgのヒトゲノムDNA(ヒト/哺乳動物細胞1個の含有量の1/6に相当)を、TruePrime法(左図)または従来のランダムプライマーを用いたMDA反応法(右図)で増幅した。塩基配列を確認したところ、従来法で得られたDNAの20%弱は、データベース上のいかなる生物にもマッチしないもの(Unkown)であり、無視できない量の人工産物が生成されることが分かった。一方、TruePrime法では、こうしたアーティファクトの影響は非常に小さいことが示された。
外部DNA汚染の影響の比較
MDA反応は極微量のDNAを増幅する反応なので、専用のクリーンボックス内で操作を行い外部からのDNAの混入を防ぐ必要がある。しかし、TruePrime法は変性DNAから出発する増幅反応であることから、変性反応後のコンタミネーションには比較的強いという特長を持っている。変性処理済みの鋳型DNA(1 pgのヒトゲノムDNA)に対して、1,000倍量の酵母DNAを加え、人為的DNA汚染操作を行い、反応させた。左図はTruePrime法での結果で、酵母DNAにマップされるものは7.48%となった。右図は従来法によるもので、酵母由来DNAが53.43%に上った。この結果、TruePrime法はDNA変性反応後の外部からのDNA汚染に影響を受けにくいことが判明した。

優れたゲノムカバレッジ性能
酵母ゲノムを、TruePrime法によって増幅し、イルミナ社の次世代シーケンサーで配列決定を行った。250万のリードペアにより、全酵母ゲノムの99.4%をカバーすることができた。分布曲線の幅が狭いことから、増幅に偏りが生じていないことが分かる。

TruePrime法により、様々な量のDNA試料から増幅を行った。
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TruePrimeキットシリーズ
※各製品の詳細は品名をクリックして下さい。
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キット内容
- Buffer D / N
- dNTPs
- Reaction buffer
- H2O
- Enzyme 1 / 2
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TruePrime WGA KitについてのFAQ
Q-1. 微量のDNAからでも増幅は可能ですか?
A-1. 本製品では最低1 pgのDNAから増幅が可能です。ただし最適な増幅には1 ng以上のDNAが必要となります。
Q-2. 最低何bpからのDNA断片が増幅可能ですか?
A-2. 増幅の下限は平均2 kbです。これ以上分解が進んだ試料は均一な増幅が起こりにくい傾向にあります。
Q-3. 標識されたdNTPを使用することは可能ですか?
A-3. FITC, Cy3, Cy5を標識したdNTPで, 増幅における効率的なDNAの標識を確認済みです。反応条件は標識したdNTPごとに最適化する必要があります。
Q-4. 一本鎖DNAの増幅は可能ですか?
A-4. 平均2 kb以上の断片であれば増幅可能です。
2 kb以下の場合、TruePrime Apoptic Amplification Kit (#340005)をご使用いただくことで増幅が可能です。
Q-5. 短いDNAの増幅に適した製品はありますか?
A-5. 短いDNA(2 kb以下)はMDA法では効率的な増幅が困難です。
ローリングサークル増幅法によって短いDNAの効率的な増幅が可能なTruePrime Apoptic Amplification Kit (#340005)がおすすめです。
Q-6. TruePrime WGAとTruePrime Single Cellの使い分けを教えて下さい。
A-6. 試料が精製DNAの場合はTruePrime WGAを、DNAが精製されていない場合にTruePrime Single Cell (#351025)をご使用下さい。
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4basebio社製品ご購入のご注意
本製品は、ご注文時に専用のMTA(Material Transfer Agreement)が必要です。必要事項をご記入の上、販売店担当者にお渡し下さい。
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価格
[在庫・価格 :2025年04月25日 16時15分現在]
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TruePrime WGA Kit (25reactions) |
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TruePrime WGA Kit (100reactions) |
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[在庫・価格 :2025年04月25日 16時15分現在]
TruePrime WGA Kit (25reactions)
文献数: 0
- 商品コード:370025
- メーカー:SYN
- 包装:1kit
- 価格:¥103,000
- 在庫:無(未発注)
- 納期:3~4週間 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。
- 法規制等:
説明文 | ※輸入諸費用(120,000円)を別途いただく製品です。 合成ランダムプライマーを用いず,少量の精製ゲノムDNAから全ゲノム増幅(WGA)を行えるキットです。1 ngのゲノムDNAから,3時間の反応で5μg/50μl以上のDNA増幅が可能です。フェムトグラム(fg)レベルの試料からの増幅も行えます。次世代シークエンスに適しており,Illumina やIon Torrentでのワークフローで試験済みです。 |
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別包装品 | 別包装品あり | ||||||
法規制等 | |||||||
保存条件 | -20℃ | 法規備考 | |||||
掲載カタログ |
ニュース2022年12月1日号 p.4 ニュース2021年10月1日号 p.10
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製品記事 | |||||||
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TruePrime WGA Kit (100reactions)
文献数: 0
- 商品コード:380100
- メーカー:SYN
- 包装:1kit
- 価格:¥268,000
- 在庫:無(未発注)
- 納期:3~4週間 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。
- 法規制等:
説明文 | ※輸入諸費用(120,000円)を別途いただく製品です。 合成ランダムプライマーを用いず,少量の精製ゲノムDNAから全ゲノム増幅(WGA)を行えるキットです。1 ngのゲノムDNAから,3時間の反応で5μg/50μl以上のDNA増幅が可能です。フェムトグラム(fg)レベルの試料からの増幅も行えます。次世代シークエンスに適しており,Illumina やIon Torrentでのワークフローで試験済みです。 |
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別包装品 | 別包装品あり | ||||||
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保存条件 | -20℃ | 法規備考 | |||||
掲載カタログ |
ニュース2022年12月1日号 p.4 ニュース2021年10月1日号 p.10
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表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。