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神経組織染色に最適なレクチン 免疫化学実験用レクチン(Vector社)

掲載日情報:2020/06/02 現在Webページ番号:7443

免疫組織染色、ウエスタンブロッティング、ELSAなどで糖タンパク質の検出に便利なできる各種レクチンです。神経組織の染色にも最適です。

使用例

PHA-Lを取り込ませた大脳組織の染色

PHA-Lを取り込ませた大脳組織の染色
大脳組織にPHA-L(#L-1110)を取り込ませた後に、抗PHA-L抗体とABCシステムを用いて黒質線条体の末端を染色した。

DyLight 594-LELで灌流したマウスの網膜

DyLight 594-LELで灌流したマウスの網膜
網膜を切断しVECTASHIELD HardSet with DAPIで封入した。
画像提供:George W. Smith, Florida Atlantic University.

小腸

小腸

ヒト結腸

ヒト結腸
VectaFluor Duet Double Labeling Kitを用いてウサギ抗サイトケラチン(AE1/AE3)とマウス抗デスミンを同時検出した。血管はDyLight 649 UEA I Lectin(purple)を用いて検出した。封入剤は、☞ VECTASHIELD PLUS Antifade Mounting Mediumを用いた。
画像提供:George W. Smith, Florida Atlantic University.


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レクチン(Lectin)とは

レクチンの歴史

ラテン語のlegere(選択する)にちなんで名付けられたレクチン(Lectin)は、赤血球を凝集させる植物タンパク質を起源とする幅広いクラスのグリカン結合タンパク質です。通常、レクチンは「agglutinin(凝集素)」の名称と頭字語を使用して、多くの関連性または互換性のある精製元の生物に由来する名称が付与されています。例えばErythrina cristagalli lectin/Erythrina cristagalli agglutinin (ECL/ECA)、またはSambucus nigra agglutinin (SNA)のように、一般的にレクチンは「属種レクチン/凝集素」で呼称されます。

これらの血球凝集素、または植物由来の植物凝集素は、1888年にPeter Stillmarkによって最初に記述されました。彼は、ヒマ(トウゴマ)の種子(RCA、Ricinus communis agglutinin)から強力な毒素と血球凝集素を分離しました。RCAは、Paul Ehrlichによって、重要な初期免疫学的発見を行うためにも使用されました。1919年には、タンパク質分離を専門とするJames B. Sumnerがタチナタマメからレクチンを分離し、コンカナバリンA(Con A、Concanavalin A)と名付けました。その後、1926年に最初の酵素を結晶化し、1946年にノーベル賞を受賞しました。Con Aを分離してから数年後、James B. Sumnerはショ糖によって阻害される過程において、Con Aが赤血球を凝集させることができることを発見し、細胞表面の炭水化物と相互作用しているという仮説を立てました。

一方で、1960年にはPeter C. Nowellによって、フィトヘマグルチニン(PHA、phytohemagglutinin )がリンパ球に有糸分裂を誘発できることが示されました。この発見により、in vitroにおけるリンパ球の増殖と培養が初めて可能になりました。1963年、Joseph C. Aub は、小麦胚芽凝集素(WGA、wheat germ agglutinin)が悪性がん細胞を優先的に凝集させ、がんに存在するグリコシル化の変化の初期の証拠を示しました。1967年には、GoldsteinとAgrawalは、アフィニティークロマトグラフィーを導入してデキストラン上でConAを精製し、精製レクチンの利用の可能性を広げました。

1974年までは、レクチンは植物、無脊椎動物、下等脊椎動物にのみ存在することが示されていましたが、同年、AshwellとMorellにより、最初の哺乳類レクチンであるAshwell-Morell Receptor(AMR)の存在が実証されました。これは肝臓に存在し、血流中の糖タンパク質と細胞の半減期に影響を与えます。翌年には、Vivian Teichbergが、デンキウナギから最初のβ-ガラクトースレクチンを単離し、またガレクチンファミリーのタンパク質を発見しました。これらの高度の免疫調節性分子は、今日でも活発に研究されています。

1976年には、Irvin E Lienerにより、カブトムシに黒豆レクチンを与えるとカブトムシの幼虫が死んだと報告され、これが植物レクチンの生理学的役割の最初の証拠となりました。レクチンのこの殺虫作用は、WGA、Galanthus nivalis lectin(GNL)、ジャカリン(Jacalin)などの他のレクチンにも見られます。SharonとLisは、「レクチンは、植物で血球凝集素として最初に検出されて以来、無数の刺激的な機能と用途を備えたユビキタス認識分子として、現在に至るまでの長い道のりを歩んできました。」と語っています。

レクチンの適用

ある種のレクチンは、害虫駆除や、抗真菌性を有していることが示されています。糖鎖付加はがん細胞の特性であり、多くの植物レクチンはin vitroでがん細胞に対して有望な抗がん効果を持つことが示されています。植物レクチンは抗ウイルス特性を有しており、増殖阻害や、コロナウイルスとHIVのビリオンの付着を抑制することが示されています。レクチン-gp120グリカンの相互作用がHIVの融合阻害をもたらす多数の報告があり、またバナナ由来レクチン(BanLec)のHIV複製阻害作用も実証されています。また、HIV中和抗体の免疫および誘発のためのgp120を模倣したカスタム糖ペプチドを、植物レクチンのGNLを使用して精製する方法も報告されています。

Vector Laboratories社(以下、Vector社と略記)が提供する「Lectin Application and Resource Guide」の中では、免疫組織化学(IHC)、免疫蛍光(IF)、フローサイトメトリー、セルソーティング(FACS)、アフィニティークロマトグラフィー、ELISA、ウエスタンブロッティング、表面プラズモン共鳴(SPR)、細胞増殖、神経トレーシング、およびin vivoでのかん流におけるでレクチンを利用方法の例を解説しています。

☞ Lectin Application and Resource Guideの序説からの抜粋・和訳

レクチンガイドブック

下の図をクリックすると、Vector社が提供する「Lectin Application and Resource Guide」をダウンロードいただけます。

Lectin Application and Resource Guide

Lectin Application and Resource Guide
(全50 pages)

植物や真菌類由来のレクチンは、タンパク質、細胞、生物の侵入防止のための防御機構です。哺乳類の細胞や組織に見られるものを含め、これらのレクチンは炭水化物の構造認識を優先的に進められてきました。各レクチンの特異性は、生体系における複雑なグリカンに作用し、調べるためのツールとして有用です。Vector社の徹底的な品質管理と高度に精製されたレクチン関連製品は、高品質とユニークな特性によって多くの研究者の強力なツールとなっています。以下に挙げたアプリケーションにおいて、150種類以上に及ぶ結合アッセイをご提供しています。

  • 糖鎖生物学
  • 免疫組織化学(IHC)
  • 免疫細胞化学(ICC)
  • 免疫蛍光染色(IF)
  • ブロッティング
  • ELISAなど

National Center for Functional Glycomics (NCFG)で裏付けされた高品質レクチン製品

Vector社のレクチン製品ラインナップは、National Center for Functional Glycomics (NCFG)により、Consortium for Functional Glycomics(CFG)glycan arrayを用いて検証されています。NCFGによる各レクチンロットのグリカン特異性の分析データは、NCGGのウェブサイトで公開されています。このプロジェクトの目標は、厳密で再現性のある糖鎖生物学実験を支援することです。これらのデータは以下に挙げるような項目が含まれており、糖タンパク質の糖鎖構造に対する独自の貴重な洞察が可能となります。

  • アレイ内の数百のグリカン構造それぞれに対する各レクチンの結合特異性
  • データは集計し、便利な結合配列としてまとめられています。ピークの高さは、各グリカンの結合の程度を示しています。
  • 複雑な炭水化物構造に関する具体的かつ詳細なデータ
  • 各ロット毎の固有のデータ:結合データの再現性における信頼性の確保のため


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製品の種類

項目をクリックすると製品の詳細をご覧いただけます。

Concanavalin A (Con A) Dolichos biflorus Agglutinin (DBA) Griffonia (Bandeiraea) simplicifolia Lectin Ⅰ
(GSL Ⅰ、BSL Ⅰ)
Lycopersicon esculentum (Tomato) Lectin (LEL)
Peanut Agglutinin (PNA) Phaseolus vulgaris Agglutinin (PHA) Ricinus communis Agglutinin Ⅰ (RCA Ⅰ) Soybean Agglutinin (SBA)
Ulex europaeus Agglutinin Ⅰ (UEA Ⅰ) Wheat Germ Agglutinin (WGA)


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Concanavalin A (Con A)・価格

  • 由来Canavalia ensiformis(Jack bean)タチナタマメの種子
  • 概要:Con Aは血清や膜の糖タンパク質に広く存在する糖構造、α-結合マンノースを認識するので広く利用されています。例えばホルモンレセプターの研究、有糸分裂の測定、正常および悪性腫瘍細胞の解析、糖タンパク質の精製、ウイルス抗原の単離、デキストランおよびマンナンの分別、細胞凝集の研究、細菌の凝集、膜の流動性と側方移動度の研究、糖の濁度測定、リンフォカインの産生など。
    中性およびアルカリ性では、Con Aは約26,000 Daの同一のサブユニットの四量体として存在します。pH5.6以下では52,000 Daの活性ダイマーに解離します。アセチル化、サクシニル化または他の誘導体にすると安定な二量体構造を形成します。
    Con AはpH5に等電点を持ち、その4個のそれぞれの糖結合部位にカルシウムまたはマンガンイオンを必要とします。これらの二価の金属イオンはポリペプチド構造に強く結合していますが、カルシウムと結合するリン酸バッファーでCon Aを希釈すると徐々に失活するので、一般に避けなければなりません。

製品ラインナップ

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レクチンの種類 標識・結合 測定波長 包装 商品コード・価格 製品データシート

Concanavalin A

非標識 500 mg L-1000 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Agarose 10 ml AL-1003 pdf※最新のデータシートでない場合があります
100 ml
Biotin 5 mg B-1005 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Cy3

CL-1003

励起 552 nm
蛍光 565 nm
1 mg CL-1003 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
25 mg FL-1001 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
25 mg RL-1002 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Dolichos biflorus Agglutinin (DBA)・価格

  • 由来Dolichos biflorus(Horse gram)ドリコスマメの種子
  • 概要:分子量約111,000 Daの糖タンパク質で、ほぼ同じ大きさの4個のサブユニットから成ります。pH約5.5に等電点を持ち、α-N-アセチルガラクトサミンに対して特異性を有します。DBAはA1血液型細胞を、A2細胞の5,000倍の強さで凝集するので、血液型の識別に用いられます。また赤血球凝集阻止反応により、A1型保有者の分泌型を確認したり、血液型物質のレベルに影響を及ぼすがんの研究にも用いられます。

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レクチンの種類 標識・結合 測定波長 包装 商品コード・価格 製品データシート

Dolichos biflorus Agglutinin

非標識

L-1030

5 mg L-1030 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 5 mg B-1035 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
2 mg FL-1031 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 mg
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
2 mg RL-1032 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Griffonia (Bandeiraea) simplicifolia Lectin Ⅰ (GSL Ⅰ、BSL Ⅰ)・価格

  • 由来Griffonia (Bandeiraea) simplicifolia、バンディラマメの種子
  • 概要:GSL Ⅰは分子量約114,000 Daの糖タンパク質で、わずかに分子量が異なる“A”および“B”の2つのサブユニットがあります。これらのサブユニットが結合し、四量体を形成して5個のイソレクチンとなります。“A”ユニットを多く含むレクチンは、血液型A赤血球を選択的に凝集し、α-N-アセチルガラクトサミンに特異的であると考えられています。一方“B”サブユニットを多く含むレクチンは、血液型B赤血球を選択的に凝集し、α-ガラクトースに特異的です。VECTOR社のGSL Ⅰは5個のイソレクチンの混合物です。

製品ラインナップ

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Griffonia simplicifolia Lectin I

非標識 5 mg L-1100 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 2 mg B-1105 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
2 mg FL-1101 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 mg
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
2 mg RL-1102 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Lycopersicon esculentum (Tomato) Lectin (LEL)・価格

  • 由来:トマト果実
  • 概要:約50%のアラビノースとガラクトースを含む安定な糖タンパク質。100,000 Daのポリペプチドで、溶液中では凝集していると考えられています。N-アセチルグルコサミンオリゴマーと結合する他のレクチンと同じく、LELもトリマー、テトラマーに選択性を有します。

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Lycopersicon esculentum Lectin

非標識

L-1170

2 mg L-1170 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 1 mg B-1175 pdf※最新のデータシートでない場合があります
DyLight 488

DL-1174

励起 493 nm
蛍光 518 nm
1 mg DL-1174 pdf※最新のデータシートでない場合があります
DyLight 594

DL-1177

励起 592 nm
蛍光 617 nm
1 mg DL-1177 pdf※最新のデータシートでない場合があります
DyLight 649 励起 655 nm
蛍光 670 nm
1 mg DL-1178 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
1 mg FL-1171 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Texas Red 励起 595~604 nm
蛍光 606~615 nm
1 mg TL-1176 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Peanut Agglutinin (PNA)・価格

  • 由来Arachis hypogaea(Peanuts)ピーナッツ
  • 概要:分子量110,000 Daで、約27,000 Daの同一のサブユニット4個から構成されています。
    PNAはガラクトシルβ-1、3-N-アセチルガラクトサミンに選択的に結合します。この糖配列(“T-抗原”と呼ばれています)は多くの糖複合体に存在します。例えばMおよびN血液型、ガングリオシド、多くの可溶性膜関連糖タンパク質および糖脂質など。いくつかの例外はありますが、PNAのレセプター配列は通常シアル化されていて、レクチンがそのレセプターオリゴ糖に結合することを妨害しています。レセプター糖に直接結合していないシアル酸ですら結合を阻害します。
    PNAは正常組織と腫瘍組織との識別、転位粘膜中の悪性腫瘍の測定に有用です。
    また、リンパ組織中の細胞の成熟度の尺度として、ヒトおよび実験動物における種々のリンパ細胞の識別、多くの疾病におけるリンパ球細胞群のレベルの測定、マウスの幹細胞の分画に用いられています。PNAの主要な細胞表面レセプターは、アシアロGM1ガングリオシドの可能性があります。PNAはこの糖脂質に対する抗体と特異性が同一なので、場合によってはPNAと抗体を交換して用いることができます。

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Peanut Agglutinin

非標識

L-1070

5 mg L-1070 pdf※最新のデータシートでない場合があります
25 mg
Agarose 2 ml AL-1073 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 ml
Biotin 5 mg B-1075 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Cy3

CL-1073

励起 552 nm
蛍光 565 nm
1 mg CL-1073 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Cy5

CL-1075

励起 650 nm
蛍光 670 nm
1 mg CL-1075 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
5 mg FL-1071 pdf※最新のデータシートでない場合があります
10 mg
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
5 mg RL-1072 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Phaseolus vulgaris Agglutinin (PHA)・価格

  • 由来Phaseolus vulgaris(Red Kidney Bean)インゲンマメの種子
  • 概要:4個のサブユニットには2つの異なったタイプがあります。1つは主として赤血球凝集に関与すると思われ、Erythro-agglutininの頭文字をとって“E”サブユニットと名付けられました。もう1つは、リンパ球凝集と有糸分裂活性に関与し、Leucoagglutininの頭文字をとって“L”サブユニットと名付けられました。これらサブユニットが結合して5種のイソレクチンを形成します。

    ・PHA-Eは4個の“E”サブユニットから成り、強い赤血球凝集活性を示しますが、有糸分裂作用はわずかです。
    ・PHA-Lは4個の“L”タイプのサブユニットから成り、赤血球凝集反応を示しませんが、強力な有糸分裂作用を示します。その作用は比較的狭い濃度範囲で行われます。
    ・他の3つのイソレクチンE3L1、E2L2、E1L3は、それぞれ“E”と“L”サブユニットの数に応じて、赤血球凝集活性と有糸分裂活性を示します。
    ・5つのイソレクチンの混合物をPHA(E+L)と名付けましたが、これらすべてのイソレクチンは、分子量約125,000 Daの糖タンパク質で、等電点はPHA-LがpH5.2、PHA-EがpH6.0、他のイソレクチンはその間の値です。
    PHA中に“E”サブユニットが存在すると、最大の有糸分裂促進作用を示す濃度域を拡げるようです。したがってPHA(E+L)は、一般の有糸分裂測定によく用いられます。

    また、ニューロン追跡用の特異的マーカーとして優れています。

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Phaseolus vulgaris Leucoagglutinin(PHA-L)

非標識

L-1110

5 mg L-1110 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 2 mg B-1115 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
2 mg FL-1111 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
2 mg RL-1112 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Ricinus communis Agglutinin Ⅰ (RCA Ⅰ)・価格

  • 由来Ricinus communis(Castor Bean)ヒマ(トウゴマ)の種子
  • 概要:中程度の毒性を持つ分子量120,000 Daの糖タンパク質で、60,000 Daの2つのサブユニットから成ります。サブユニットは還元剤により、27,000から33,000 Daの2本の鎖に解離します。一方の鎖は他のヒマレクチンの“B鎖”と共通しており、もう一方の鎖はRCA Ⅰに特異的です。
    このレクチンは末端にガラクトースを持つオリゴサッカライドと特異的に結合しますが、N-アセチルガラクトサミンとも結合します。ガラクトースはオリゴサッカライド鎖に一般的に存在する糖です。そのため、このレクチンを使って多くの糖タンパク質の精製が行われています。ほとんどの糖タンパク質は末端にシアル酸基を含んでおり、レクチン結合を阻害することがあるので、脱シアル酸がまず必要になります。

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Ricinus communis Agglutinin I RCA120(RCA I)

非標識 10 mg L-1080 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Agarose 2 ml AL-1083 pdf※最新のデータシートでない場合があります
10 ml
Biotin 5 mg B-1085 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
5 mg FL-1081 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
5 mg RL-1082 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Soybean Agglutinin (SBA)・価格

  • 由来Glycine max(Soybean)ダイズの種子
  • 概要:ほぼ同じ大きさの4個のサブユニットから成る一群のイソレクチンです。分子量約120,000 Daの糖タンパク質で、pH6.0近くに等電点があります。
    SBAは末端部にα-またはβ-N-アセチルガラクトサミンを持つオリゴ糖に、また程度は少し落ちますが、ガラクトースに選択的に結合します。末端から2番目の糖に置換が起こると結合が阻害されます。
    SBAは糖タンパク質の分画、組織化学用、セルソーター分析などに用いられます。またヒトの骨髄からの多分化能性幹細胞の分離に用いられます。SBAにより分画された細胞は、宿主に組織移植による疾患を引き起こさないので、組織適合障害を発生させることなく骨髄の移植に用いることができます。

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Soybean Agglutinin

非標識

L-1010

10 mg L-1010 pdf※最新のデータシートでない場合があります
25 mg
Agarose 2 ml AL-1013 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 5 mg B-1015 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
2 mg FL-1011 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Ulex europaeus Agglutinin Ⅰ (UEA Ⅰ)・価格

  • 由来Ulex europaeus(Furze Gorse)ハリエニシダの種子
  • 概要:31,000および32,000 Daの2個のサブユニットから成る糖タンパク質で、多量体集合体が報告されています。
    ABO血液型糖複合体のような、α-結合フコース基を含む多くの糖タンパク質および糖脂質と結合します。血液型O細胞と選択的に結合し、分泌型の決定に用いられています。またヒト内皮細胞のマーカーとして優れています。

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Ulex europaeus Agglutinin I

非標識 2 mg L-1060 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 mg
Agarose 2 ml AL-1063 pdf※最新のデータシートでない場合があります
Biotin 2 mg B-1065 pdf※最新のデータシートでない場合があります
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
2 mg FL-1061 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 mg
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
2 mg RL-1062 pdf※最新のデータシートでない場合があります

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Wheat Germ Agglutinin (WGA)・価格

  • 由来Triticum vulgaris(コムギ胚芽、Wheat Germ)
  • 概要:2つの同一のサブユニットから成る分子量36,000 Daのタンパク質で、pH9付近に等電点を持つイソレクチンのグループから成ります。
    WGAのレセプター糖はN-アセチルグルコサミンで、特にこの糖の二量体および三量体と選択的に結合します。

    また多くの血清および膜糖タンパク質に共通な構造、すなわち末端にN-アセチルグルコサミンまたはキトビオースを含むオリゴ糖と結合します。
    細菌細胞壁ペプチドグリカン、キチン、軟骨のグリコサミノグリカンおよび糖脂質と結合できます。

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レクチンの種類 標識・結合 測定波長 包装 商品コード・価格 製品データシート

Wheat Germ Agglutinin,
Triticum vulgaris

非標識 10 mg L-1020 pdf※最新のデータシートでない場合があります
25 mg
Agarose 2 ml AL-1023 pdf※最新のデータシートでない場合があります
5 ml
10 ml
Biotin 5 mg B-1025 pdf※最新のデータシートでない場合があります
HRP 2 mg PL-1026 pdf※最新のデータシートでない場合があります
10 mg
FITC 励起 495~500 nm
蛍光 514~521 nm
5 mg FL-1021 pdf※最新のデータシートでない場合があります
10 mg
Rhodamine 励起 545~555 nm
蛍光 570~580 nm
5 mg RL-1022 pdf※最新のデータシートでない場合があります
10 mg

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Check it out ! その他の神経細胞染色用トレーサー/標識・非標識レクチン

  • 神経の細胞内染色に有用なビオチンのアミノ誘導体です。製品の詳細は、NEUROBIOTIN Tracer をご覧下さい。
  • レクチンは凝集素とも呼ばれ、糖鎖と結合する性質をもつタンパク質です。オリゴ糖(数糖)の大きさまでの糖鎖の糖配列や結合位置を認識できます。このような性質は免疫機構にも利用され、また研究用のツールとしても有用です。製品の詳細は、☞ 標識・非標識レクチンをご覧下さい。

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。