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限られたcfDNAを無駄なく解析するには? リキッドバイオプシーにおけるcfDNAメチル化解析法の選び方

掲載日情報:2026/08/07 現在Webページ番号:73768

血漿などに含まれる細胞外遊離DNA(cell-free DNA:cfDNA)は、由来組織の遺伝的・エピジェネティックな情報を含むことから、リキッドバイオプシーを用いた研究における重要な解析対象です。なかでもDNAメチル化パターンは、組織由来や細胞状態、疾患に伴うエピジェネティックな変化を反映する指標として注目されています。
cfDNAのメチル化解析法には、5-メチルシトシン(5-mC)/5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hmC)の全体量測定、MeDIPまたはhMeDIPによる修飾DNA断片の濃縮、バイサルファイト変換、RRBSなどがあり、それぞれ得られる情報が異なります。本記事では、研究目的に応じた解析法の選び方と、対応する製品をご紹介します。

バイオ研究に役立つ基礎知識・技術情報を、研究テーマ別にまとめています。研究に役立つ基礎知識・技術情報まとめをご覧下さい。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

血液中のcfDNAを用いたリキッドバイオプシーのイメージ

cfDNAメチル化解析の基礎知識

5-mCと5-hmCの違い

5-メチルシトシン(5-mC)は代表的なDNAメチル化修飾です。一方、5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hmC)は、TETを介した5-mCの酸化によって生成され、5-mCとは生物学的に異なる修飾です。ヒドロキシメチル化を主な研究対象とする場合は、5-mCとは分けて測定する必要があります。
なお、標準的なバイサルファイト法では、通常のワークフローにおいて5-mCと5-hmCを明確に区別できません。そのため、5-hmCの全体量を調べる場合は5-hmC定量、5-hmCを含むDNA断片を濃縮する場合はhMeDIPを用いるなど、研究目的に応じて解析法を選択します。

cfDNA解析では試料量と断片化を考慮する

cfDNAは得られる量が限られ、あらかじめ断片化されています。解析法を選択する際は、cfDNA量と断片分布を確認し、目的とする解析に十分なDNA量があるかを検討します。特にRRBSでは、cfDNAの試料量、断片化、バイサルファイト変換に伴う損失、ライブラリーの複雑性をあらかじめ考慮する必要があります。

  • 解析前にDNA濃度と断片長分布を確認する
  • 目的とする解析法に十分なDNA量があるか確認する
  • 各解析法の試料量と断片サイズの条件を確認する
  • バイサルファイト変換に伴うDNA損失を考慮する
  • シークエンス解析ではライブラリーの複雑性を考慮する

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目的に応じたcfDNAメチル化解析法の選択

cfDNAメチル化解析では、研究目的に適した測定法を選択することが重要です。5-mC/5-hmC定量は、DNA全体の修飾量を比較できますが、修飾が生じている領域までは特定できません。MeDIP/hMeDIPは修飾塩基を含むDNA断片の濃縮、バイサルファイト変換は標的領域をPCRやシークエンシングで解析するための前処理、RRBSはCpGリッチ領域の探索に適しています。
特にcfDNAは得られる量が限られ、あらかじめ断片化されているため、試料量と断片長を確認し、全体量のスクリーニングから標的解析、シークエンス解析へと段階的に進めることが、試料を有効に活用するためのポイントです。


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目的から選ぶcfDNAメチル化解析法

品名をクリックすると、各製品の詳細を確認でき、商品コードをクリックすると、各製品の価格表をご覧いただけます。

品名 研究目的 解析法 得られる情報 商品コード
MethylFlash Global DNA Methylation (5-mC) ELISA Easy Kit DNA全体のメチル化変化を迅速に比較する DNA全体の5-mC定量 試料全体の5-mC量 P-1030
MethylFlash Global DNA Hydroxymethylation (5-hmC) ELISA Easy Kit 5-hmCの全体量を比較する DNA全体の5-hmC定量 試料全体の5-hmC量 P-1032
5-Methylcytosine(5-mC)Monoclonal Antibody[33D3] 5-mCを含むDNA断片を濃縮する MeDIP 5-mC含有DNA断片の濃縮 A-1014
EpiQuik Hydroxymethylated DNA Immunoprecipitation(hMeDIP)Kit 5-hmCを含むDNA断片を濃縮する hMeDIP 5-hmC含有DNA断片の濃縮 P-1038
5-Hydroxymethylcytosine(5-hmC)Monoclonal Antibody[HMC/4D9] 5-hmCを検出する、または5-hmCを含むDNA断片を濃縮する ELISA、Dot Blot、hMeDIPなど 5-hmCの検出または5-hmC含有DNA断片の濃縮 A-1018
BisulFlash DNA Modification Kit 特定領域のメチル化状態を調べる バイサルファイト変換+PCRなど 標的領域のメチル化情報 P-1026
EpiNext RRBS Library Fast Kit CpGリッチ領域を広く探索する RRBS CpG単位のメチル化情報 P-1069

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5-mC/5-hmC定量:まず全体的な変化をスクリーニング

MethylFlash Global DNA Methylation/Hydroxymethylation ELISA Easy Kit(#P-1030、#P-1032)は、DNA試料全体の5-mCまたは5-hmC量を測定します。試料のスクリーニングや群間比較、より詳細なメチル化解析へ進むかを検討するための全体的な指標として使用できます。
5-mC/5-hmC定量用MethylFlash ELISA Easy Kitの詳細を見る

MethylFlash Global DNA Methylation/Hydroxymethylation ELISA Easy Kit

■ 特長

  • DNA全体に含まれる5-mCまたは5-hmCを定量します。
  • 血漿、血清、体液などから抽出したDNAに対応します。
  • 5-mC定量用の試料量:5~200 ng、推奨100 ng
  • 5-hmC定量用の試料量:20~200 ng、推奨100 ng
  • 5-mC用キットと5-hmC用キットで、それぞれ個別に測定します。
  • DNA全体の修飾量を測定するため、修飾が生じている領域までは特定できません。

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MeDIP/hMeDIP:修飾塩基を含むDNA断片を濃縮

5-Methylcytosine(5-mC)Monoclonal Antibody[33D3]

■ 特長

  • MeDIPによる5-mC含有DNA断片の濃縮および検出ワークフローに有用です。
  • MeDIPでの推奨抗体使用量:0.5~1 μg/reaction

EpiQuik Hydroxymethylated DNA Immunoprecipitation(hMeDIP)Kit

5-hmCを含むDNA断片を濃縮するhMeDIP Kit(#P-1038)です。濃縮したDNAは、hMeDIP-PCRやマイクロアレイなどに使用できます。cfDNAへの適用を検討する際は、必要なDNA試料量を確認して下さい。
EpiQuik Hydroxymethylated DNA Immunoprecipitation Kitの詳細を見る

■ 特長

  • 5-hmCを含むDNA断片を濃縮します。
  • 濃縮DNAはhMeDIP-PCR、マイクロアレイ(hMeDIP-chip)などに使用可能です。
  • DNA試料量:0.1~1 μg/reaction、最適0.5 μg

5-Hydroxymethylcytosine(5-hmC)Monoclonal Antibody[HMC/4D9]

5-hmCの検出およびhMeDIPワークフローに使用できるモノクローナル抗体[HMC/4D9](#A-1018)です。
抗5-hmCモノクローナル抗体[HMC/4D9]の詳細を見る

■ 特長

  • 5-hmC検出およびhMeDIPワークフローに有用です。
  • ELISA、Dot Blot、hMeDIPなどに対応可能です。

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バイサルファイト変換:特定領域のメチル化解析へ

BisulFlash DNA Modification Kit

DNAメチル化解析の前処理として、試料DNA中の非メチル化シトシンをウラシルへ変換するキット(#P-1026)です。処理後のDNAは、MS-PCR、MS-HRM、パイロシークエンシング、ターゲットバイサルファイトシークエンシングなどに使用できます。
BisulFlash DNA Modification Kitの詳細を見る

■ 特長

  • 非メチル化シトシンをウラシルへ変換します。
  • メチル化特異的PCR(MS-PCR)、メチル化特異的qPCR(MS-qPCR)、MS-HRM(High Resolution Melting)、パイロシークエンシング、ターゲットバイサルファイトシークエンシングなどに使用可能です。
  • 試料量:0.2 ng~1 μg、推奨50~200 ng
  • 変換後の解析では短い標的領域を推奨します。

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RRBS:単一CpGレベルでメチル化領域を探索

EpiNext RRBS Library Fast Kit

Illumina社シークエンシングプラットフォーム用のRRBSライブラリーを調製するキット(#P-1069)です。CpGリッチ領域を対象に、単一CpGレベルでのメチル化情報を取得するワークフローに使用します。
EpiNext RRBS Library Fast Kitの詳細を見る

■ 特長

  • Illuminaプラットフォーム用RRBSライブラリーを調製します。
  • DNA試料量:10~400 ng、推奨200 ng
  • cfDNAへの適用時は試料量とライブラリーの複雑性を事前に確認して下さい。

一般的なRRBSでは、断片化されていないゲノムDNAからCpGリッチ領域を濃縮できます。一方、cfDNAはあらかじめ断片化されているため、標準的なRRBSのサイズ選択ではCpG密度の高い領域を十分に濃縮できない場合があります。cfDNAへ適用する際は、試料量とライブラリーの複雑性を事前に確認して下さい。


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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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