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ユニークな製品を取りそろえました! 脂質研究用製品特集

掲載日情報:2021/03/05 現在Webページ番号:69988

フナコシ /
フナコシ株式会社

脂質は,脂肪酸とグリセリンがエステル結合したトリグリセリドなどのグリセロ脂質や,セラミドなどのスフィンゴ脂質,コレステロールなどに代表されるステロールなどを含む多様な分子の総称です。その機能は,細胞と外界を区切る細胞膜の構成,エネルギー貯蔵の役割を担う以外に,シグナル伝達経路のセカンドメッセンジャーとしての機能などの細胞内の現象に関与していることが知られています。
当社が取り扱う,脂質研究用製品の中でも特にユニークな製品をご紹介いたします。

脂質研究関連製品ラインナップ LipiORDER FAOBlue LipiRADICAL LipiDye Ⅱ

各製品の画像をクリックすると拡大図がご覧いただけます。


脂質研究関連製品ラインナップ

品名をクリックすると各製品の個別記事,画像をクリックすると拡大図,商品コードをクリックすると価格表がご覧いただけます。

品名 測定・観察対象 蛍光(励起/蛍光) 染色・測定例 特長 商品コード
LipiORDER 生細胞の
膜相状態を
定量的に観察
緑色(405 nm/500~550 nm)
赤色(405 nm/550~650 nm)
LipiORDER ・生細胞に添加するだけで,膜の相状態に応じて異なる蛍光特性
・既存の分子極性応答型蛍光色素 Laurdanより高い光安定性
FDV-0041
FAOBlue 脂肪酸β酸化の
蛍光定量
青色(405 nm/460 nm) FAOBlue ・生細胞での脂肪酸β酸化の活性を蛍光イメージングによって測定
・培地に添加後,30分から120分程度で観察可能
FDV-0033
LipiRADICAL 脂質ラジカルの
検出試薬
緑色(470 nm/520~600 nm) LipiRADICAL ・生細胞イメージング,試料中の脂質ラジカル量の相対定量
in vitro試料中の脂質ラジカル含有量を蛍光強度で相対定量
・脂質ラジカル及び過酸化脂質ラジカルに特異的に蛍光を発し,活性酸素種(H2O2,ClO-・, O2-・,・OH)には反応しない
FDV-0042
LipiDye Ⅱ 脂肪滴の
蛍光イメージング
緑色(400~500 nm/490~600 nm) LipiDye Ⅱ ・高い脂肪滴特異性と低いバックグラウンド
・非脂肪細胞の微小な脂肪滴観察に有用
・長時間イメージングによる動的挙動の解析に有用
FDV-0027

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細胞膜とリン脂質について

細胞膜および脂質二重層は主にリン脂質で構成されており,リン脂質は親水性の頭部および疎水性の尾部を持ちます。その構造には,1つのコリン基,リン酸基およびジグリセリドまたはスフィンゴシンのいずれかを含みます。脂質二重層上では,親水性の頭部が細胞質または細胞外マトリックス側に突き出た形で配置され,疎水性の尾部がお互いに膜の内側に向かって配置されています(Singer, S. J., et al., Science., 175, 720, 1972)。 リン脂質は,このような脂質二重層の構成成分である以外に,シグナル伝達に密接に関与する生物学的に重要な分子であることが報告されています。例えば,血小板の凝集や炎症のメディエーターとして古くから知られている血小板活性化因子(PAF:Platelet-Activating Factor)は,リン脂質の一種であり(Prescott, S. M., et al., Annu Rev Biochem. 69, 419, 2000),また,膜の主要な構成成分であるホスファチジルイノシトールはホスファチジルイノシトール-キナーゼ(PI3K:Phosphatidylinositol 3-kinase, Phosphoinositide 3-kinase)によるリン酸化を受け,シグナル伝達経路のセカンドメッセンジャーとして機能しています(Cantrell, D. A., et al., J Cell Sci., 114, 1439, 2001)。



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生体膜の相状態(Lipid order)について

生体膜を構成する脂質には様々な種類があり,その脂質組成により膜の状態が大きく異なると考えられています。例えば飽和脂肪酸だけで構成される脂質膜は密度が高く強固にパッキングされるため秩序相(Lo)と呼ばれ,不飽和脂肪酸を含む脂質で構成される脂質膜は密度が小さく無秩序相(Ld)と呼ばれています。このような脂質の微小環境は相状態(Lipid order)と呼ばれます。単純モデルではLoとLdは分離し明確な相分離が起こりますが(下図参照),細胞の生体膜には様々な脂質が含まれるため,図中のモデルのような単純な相分離ではなく,総和の性質が反映された相状態となります。
また,相状態は膜タンパク質の存在にも影響を受けると考えられおり,実際の細胞の膜上における相状態は非常に複雑です。細胞の膜上のLoは脂質ラフト(Lipid raft)と呼ばれることもあり,生体膜の機能性ドメインとして注目されています。このような脂質膜相状態の観察は生体膜の流動性や硬さなど膜の生物物理学的性質を理解するうえで重要と考えられ,その解析手法の開発が期待されています。


生体膜の相状態

生体膜の相状態

生細胞の膜相状態をイメージングにより定量するLipiORDERの製品ページはこちらをご覧下さい。



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脂質代謝について

脂肪酸は細胞を構成するさまざまな脂質の基本要素であり,グルコース,アミノ酸に並ぶエネルギー源として知られています。特に,グルコースが不足する飢餓時には,脂肪酸が積極的に分解されることで多量のATPが産生されます。脂肪酸は炭素鎖の長さの違いや不飽和度の違いでさまざまな種類がありますが,ミトコンドリア等において共通する分解経路が知られており,脂肪酸β酸化(Fatty acid beta-oxidation; FAO)と呼ばれています。 脂肪酸β酸化は主に4段階の酵素反応により段階的に分解する経路で,1)脂肪酸β位の酸化,2)β位の水和,3)β位の酸化,4)開裂により炭素数が2個短い脂肪酸とATPの原料であるアセチルCoAに分解されます。生成した炭素数が2個短い脂肪酸は,さらに同じサイクルで分解され,2炭素ずつ短い脂肪酸を繰り返しながら分解されます。がんや非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などの疾患において脂肪酸β酸化は大きく変動することが示唆されており,脂肪酸β酸化の活性測定方法の開発が期待されています。


脂肪酸β酸化

脂肪酸β酸化(Fatty acid beta-oxidation:FAO)

蛍光観察により脂肪酸β酸化の測定が可能なFAOBlueの製品ページはこちらをご覧下さい。



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脂質過酸化について

脂質過酸化反応(lipid peroxidation; LPO)は,酸化ストレスがきっかけで脂質が酸化的に分解する反応で,脂質の分解過程の一つです。脂質過酸化反応は,生物における細胞傷害の確立されたメカニズムであり,細胞および組織における酸化ストレスの指標として使用されます。
過酸化脂質は不安定であり,分解して反応性カルボニル化合物を含む複雑な一連の化合物を形成します。多価不飽和脂肪酸過酸化物は,分解時にマロンジアルデヒド(MDA)および4-ヒドロキシアルケナール(HAE)を生成し,これら下流の活性物質が起因してERストレスや細胞毒性,フェロトーシスの誘導など様々な影響を与えることが知られています。これらMDAおよびHAEの測定は脂質過酸化の指標として使用されています(Esterbauer, H., et al., Free Rad. Biol. Med., 11, 81, 1991)。しかし特異性が不十分で,様々な下流の因子が産生されるため,より上流の因子の測定法が求められています。


脂質過酸化反応(LPO)と脂質ラジカル(Lipid radical)

脂質過酸化反応(LPO)と脂質ラジカル(Lipid radical)

蛍光観察により脂質ラジカル特異的な測定が可能なLipiRADICAL Greenの製品ページはこちらをご覧下さい。



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脂肪滴について

脂質滴(Lipid droplet)はすべての真核生物に見られ,中性脂質,主にトリアシルグリセロールおよびコレステロールエステルの受け皿として機能しています。貯蔵された脂質は,エネルギー,ステロイド合成または膜形成のために使用されるため,脂質滴の蓄積は細胞の正常な機能です。脂肪細胞は大量の脂質滴を含みますが,細胞内の過剰な脂質滴の蓄積は,代謝欠陥や病因の指標となります。例えば,肝臓細胞(脂肪症)における脂質の過剰蓄積は,細胞機能不全の原因になります。アテローム性動脈硬化症の発症時においては,マクロファージが酸化LDLを貪食して泡沫細胞に発達し,動脈狭窄をもたらします。近年,脂肪滴は脂肪細胞に関わらず,肝細胞や平滑筋細胞,グリア細胞など様々な細胞で発見されており,従来考えられていた中性脂質の貯蔵器官としての役割だけでなく,代謝制御や遺伝子発現調節など様々な機能が明らかになってきました。様々な細胞において脂肪滴の観察が行われていますが,非脂肪細胞の脂肪滴は1μm以下で脂肪細胞の10~100μmに比べて非常に小さいことが知られています。そのため,生細胞での非脂肪細胞の微小な脂肪滴をイメージングで検出する試薬が期待されていましたが,Nile Redなどの既存試薬は脂肪滴以外の染色が見られる(S / N比は低い),生細胞イメージングに不向きなどの問題があり,微小脂肪滴の観察は電子顕微鏡観察に限定されていました。

脂肪滴の模式図 LipiDyeRⅡによる脂肪細胞,非脂肪細胞の脂肪滴の染色画像

脂肪滴の模式図(左図)およびLipiDyeRⅡによる脂肪細胞,非脂肪細胞の脂肪滴の染色画像(右図)



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価格

[在庫・価格 :2021年04月20日 12時51分現在]

※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。
詳細 商品名
  • 商品コード
  • メーカー
  • 包装
  • 価格
  • 在庫
  • 法規制等
納期 文献数
LipiORDER <Membrane Lipid Order Imaging Dye>
1週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
生体膜の相状態(Lipid order;Lo/Ld)をレシオメトリックイメージングにより定量的に観察することができる環境応答性蛍光色素(solvatochromic dye)です。Loでは緑色,Ldでは赤色を示します。生細胞中でも高い化学的安定性を示し,細胞膜や細胞内膜など各種膜構造の相状態を観察できます。(レシオメトリックイメージングとして1励起405 nm,2蛍光検出(500-550nmおよび550-650 nm)が必要です。)。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.36
ニュース2021年1月合併号 p.28

製品記事 LipiORDER <Membrane Lipid Order Imaging Dye>
細胞膜・生体膜研究用製品特集
脂質過酸化研究用製品特集
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FAOBlue <Fatty Acid Oxidation Detection Reagent>
1週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
脂肪酸分解の共通経路である脂肪酸β酸化(FAO)活性を青色蛍光で可視化する試薬です。従来測定が難しかった脂肪酸β酸化の活性を生細胞で蛍光イメージングによって簡便に測定可能です。任意の培養細胞に添加し,30分程度反応させたのち,405 nm励起における青色蛍光(~460 nm)を観察することでFAO活性を相対定量できます。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.19
ニュース2020年10月1日号 p.22

製品記事 FAOBlue
関連記事 脂肪酸β酸化検出試薬 FAOBlue 販売開始のお知らせ
LipiRADICAL Green <Lipid Radical Detection Reagent>
1週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
脂質過酸化反応(Lipid peroxidation; LPO)の上流因子である脂質ラジカル(Lipid radical)に特異的な蛍光性検出試薬です。生細胞イメージング,試料中の脂質ラジカル量の相対定量,さらには試料中の脂質ラジカルの構造解析・網羅的同定に利用できます。(励起 470 nm/蛍光520-600 nm)。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.32
ニュース2021年1月合併号 p.29

製品記事 LipiRADICAL Green (検出試薬) / OH-Pen(阻害物質)
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LipiDye II <Live Imaging>
1週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
長時間の生細胞イメージングに優れた高感度な脂肪滴(Lipid droplet)の染色試薬。高い脂肪滴特異性に加え,低毒性かつ極めて高い光安定性を誇り,数日単位の長時間観察や脂肪滴融合・分解プロセスの生細胞イメージング,超高解像度顕微鏡での超微小脂肪滴の可視化に有用。(励起400~500 nm/蛍光490~550 nm)。
法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.18
ニュース2021年2月15日号 p.32

製品記事 LipiDye®
生細胞用オルガネライメージング試薬
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[在庫・価格 :2021年04月20日 12時51分現在]

※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。

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文献数:0

説明文 生体膜の相状態(Lipid order;Lo/Ld)をレシオメトリックイメージングにより定量的に観察することができる環境応答性蛍光色素(solvatochromic dye)です。Loでは緑色,Ldでは赤色を示します。生細胞中でも高い化学的安定性を示し,細胞膜や細胞内膜など各種膜構造の相状態を観察できます。(レシオメトリックイメージングとして1励起405 nm,2蛍光検出(500-550nmおよび550-650 nm)が必要です。)。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.36
ニュース2021年1月合併号 p.28

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文献数:0

説明文 脂肪酸分解の共通経路である脂肪酸β酸化(FAO)活性を青色蛍光で可視化する試薬です。従来測定が難しかった脂肪酸β酸化の活性を生細胞で蛍光イメージングによって簡便に測定可能です。任意の培養細胞に添加し,30分程度反応させたのち,405 nm励起における青色蛍光(~460 nm)を観察することでFAO活性を相対定量できます。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.19
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LipiRADICAL Green <Lipid Radical Detection Reagent>

文献数:0

説明文 脂質過酸化反応(Lipid peroxidation; LPO)の上流因子である脂質ラジカル(Lipid radical)に特異的な蛍光性検出試薬です。生細胞イメージング,試料中の脂質ラジカル量の相対定量,さらには試料中の脂質ラジカルの構造解析・網羅的同定に利用できます。(励起 470 nm/蛍光520-600 nm)。
法規制等
保存条件 -20℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.32
ニュース2021年1月合併号 p.29

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法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2021年3月1日号 p.18
ニュース2021年2月15日号 p.32

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。