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ダイナコンピテントセル(DynaCompetent® Cells)選択ガイド

掲載日情報:2021/04/28 現在Webページ番号:8342

BioDynamics Labolatory社(バイオダイナミクス研究所)の迅速・安価・高効率なコンピテントセル(DynaCompetent® Cells)をご紹介します。クローニング用,タンパク質発現用それぞれに,特長ある製品を取りそろえています。
併せて,コンピテントセル使用時の注意点とトラブルシューティングを掲載しています。

本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
バイオダイナミクス研究所の製品は国内製造です。高品質でユニークなアイテムの安定供給を目指しています。

クローニング用コンピテントセルお勧め製品

ISによる変異がプラスミドに入りにくい 低コスト 操作時間 高効率
IS-mutation Safe
大腸菌ゲノム中のDNA型転移因子が低活性
JetGiga DH5α
分注・再凍結可能
(50本に分注で420円/本)
JetGiga DH5α
操作時間:6分
JetGiga DH5α
1×109 cfu/μg
Jet DH5α
操作時間:10分
(ヒートショックなし)
DH5α for Electroporation
2×109 cfu/μg
JM109 for Electroporation
2×109 cfu/μg
これっていいね

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タンパク質発現用コンピテントセルお勧め製品

Zip BL21(DE3) 短時間(5分, ヒートショックなし)
T7発現系
BL21(DE3) スタンダードコンピテントセル
T7発現系
BL21(DE3) for Electroporation エレクトロポレーション
T7発現系
BL21(DE3)pLysS T7リゾチームによる基底発現制御

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クローニング・ライブラリー作製用コンピテントセル各製品の特長

商品コードをクリックすると製品の詳細をご覧いただけます。

用 途 クローニング・ライブラリー作製用コンピテントセル
品 名 IS-mutation Safe JetGiga DH5α Jet DH5α DH5α JM109 DH5α/JM109 for Electroporation
商品コード DS410 DS230 DS225 DS220 DS210 DS228 DS218
特 長 ISによる変異がプラスミドに入りにくい 安価
迅速
高効率
迅速 スタンダード スタンダード 高効率 高効率
E. coli IS-mutation Safe DH5 α JM109 DH5 α JM109
形質転換効率(pUC19)

> 1 × 108

> 1 × 109

> 2 × 108

> 5 × 108

> 5 × 108

> 2 × 109

操作時間 約65分 約6分 約10分 約80分 約80分 -
ヒートショック 必要 必要 不要 必要 必要 -
回復培養 必要 不要 不要 必要 必要 必要
青白スクリーニング × ◎(IPTG の添加不要)

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タンパク質発現用コンピテントセル各製品の特長

商品コードをクリックすると製品の詳細をご覧いただけます。

用 途 タンパク質発現用コンピテントセル
品 名 Zip BL21(DE3) BL21(DE3) BL21(DE3) for Electroporation BL21(DE3)pLysS
商品コード DS255 DS250 DS258 DS260
E. coli BL21( DE3 ) BL21( DE3 ) pLysS
形質転換効率(pUC19)

≧ 2 × 106

≧ 5 × 107

> 2 × 109

≧ 5 × 107

操作時間 約 5 分 約80分 - 約80分
ヒートショック 不要 必要 - 必要
回復培養 不要 必要 必要 必要
誘導発現 IPTG添加
特 長 lon proteaseとompT membrane protease遺伝子の欠損により発現タンパク質の分解を防止
IPTGによるT7 RNAポリメラーゼ誘導
T7リゾチームにより, バックグラウンドタンパク質の発現レベルを低下

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DH5αとは

DH5α株はクローニングに最もよく使用される大腸菌株の一つです。
プラスミドを安定的に保持し形質転換効率を高めるためrecA1変異およびendA1変異を有しています。recA1変異によりrecAリコンビナーゼが不活化,homologous recombinationが抑制され,プラスミドの損傷が抑えられています。また,endA1変異によりエンドヌクレアーゼが不活化され,プラスミドの分解が抑制されています。
さらに,lacZΔM15変異により,blue white screeningが可能となっています。


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BL21(DE3)とは

BL21(DE3)株は広く使われている大腸菌発現システムの宿主です。BL21(DE3)株はBL21株の染色体DNAにλDE3遺伝子が組み込まれた大腸菌株で,λDE3遺伝子上には lac UV5プロモーターの制御下にT7 RNAポリメラーゼ遺伝子が配置されています。このBL21(DE3)株に目的の蛋白質遺伝子を組み入れたT7プロモーター発現ベクターを導入すると,イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)添加で,lac UV5プロモーターによりT7 RNAポリメラーゼが誘導され,このポリメラーゼがT7プロモーターからの目的蛋白質遺伝子の転写を引き起こし,これによりその目的蛋白質の強力な発現が行われます。

BL21(DE3)pLysS株は宿主に対して毒性のあるタンパク質を発現させる場合に有用な菌株です。BL21(DE3)株の lac UV5プロモーター下流のT7 RNAポリメラーゼ遺伝子はIPTG非誘導時でもわずかに発現(基底発現)しており,それに伴いプラスミド上の目的タンパク質も微量に発現することがあります。目的タンパク質が宿主に対して毒性を示す場合,微量であってもプラスミドの不安定化や宿主の増殖を妨げ,結果的に目的タンパク質が十分量得られないことがあります。
BL21(DE3)pLysS株はBL21(DE3)株にT7リゾチーム遺伝子を持つプラスミドpLysSを導入したT7発現系の宿主大腸菌です。T7リゾチームはT7ポリメラーゼに結合して転写活性を低下させることによって,非誘導時の微量な目的タンパク質発現を抑制します。

BL21株は BL21(DE3)株およびBL21(DE3)pLysS株の親株となる大腸菌株です。BL21株,BL21(DE3)株およびBL21(DE3)pLysSの共通の特徴として,lon protease と ompT membrane protease遺伝子を欠損しており,発現タンパク質がこれらのプロテアーゼで分解されるのを防ぐことができます。

BL21(DE3)やBL21(DE3)pLysSでタンパク発現に使用できるpET発現ベクターは「pET Expression Pack」をご覧下さい。


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コンピテントセル使用時の注意点とトラブルシューティング

コンピテントセルの形質転換(transformation)とは,コンピテントセルにプラスミドDNAを導入する操作です。日常的に行われる実験操作ではありますが,小さなポイントに不備があると,「コロニーが出ない」「コロニーが少ない」などの問題が生じることがあります。以下の点についてご注意いただき,コンピテントセルをご使用下さい。

項 目注意点
保存条件 コンピテントセルは温度の変化によって品質が低下します。納品時にはドライアイス同梱の容器から直接-80℃のディープフリーザーに移して下さい。
DNA純度 エタノール沈殿,カラム精製キットなどでできるだけ不純物を除いて下さい。エレクトロポレーションを行う場合は特に脱塩が大切です。
ライゲーション産物などを導入する際,(DNA量に余裕がある場合は)フェノール/クロロホルム処理およびエタノール沈殿を行うことにより形質転換効率が上昇する場合があります。
DNA量 トランスフォーメーションに用いるDNA量を増やすと,得られるコロニーの数が増加します。ただし,コロニー数の増加とDNA添加量は正比例しないため,過剰にDNAを用いると見かけ上のコンピテンシーが低くなることがあります。
凍結融解 一般にコンピテントセルの再凍結はコンピテンシーの大幅な低下を招きます。氷上で融解し,融解した後すぐに使用して下さい。
ただし,JetGiga DH5α(#DS230)については融解・分注しての再凍結が可能です。
DNA添加後の撹拌 コンピテントセルにDNAを加えた後すぐに撹拌して下さい。撹拌が激しすぎると形質転換効率が低下するものの,均一に撹拌されることも必要です。そのため,10回程度チューブを指ではじくようにしての撹拌をお勧めします。
ヒートショック ヒートショックの温度および時間は厳密に守って下さい。規定の温度および時間以外では形質転換効率が低下します。
形質転換を行った細胞の希釈 プレーティングの際にコンピテントセルを希釈する場合は,SOC, SOB, LBなどを使用して下さい。水などで希釈を行うと形質転換効率が低下します。

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コンピテントセル使用時に推奨される培地等の調製方法

LB培地(液体)

トリプトン(Tryptone)10 g
酵母エキス(Yeast Extract) 5 g
塩化ナトリウム10 g

  1. 上記を精製水1 Lに加える
  2. 5N NaOHを用いてpHを7.0に調整
  3. 121℃で15分間オートクレーブ
  4. 室温または4℃で保存

LB培地(寒天)

トリプトン(Tryptone)10 g
酵母エキス(Yeast Extract) 5 g
塩化ナトリウム10 g

  1. 上記を精製水1 Lに加える
  2. 5N NaOHを用いてpHを7.0に調整
  3. 培地用寒天(Agar) 14 gを加える
  4. 121℃で15分間オートクレーブ
  5. 50℃程度まで冷却(必要に応じて抗生物質を添加)
  6. プレートに分注
  7. 室温で静置
  8. 固まったらプレートを裏返して4℃で保存

IPTG(Isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)溶液

  1. IPTG 0.238 gを10 mlの精製水に溶解(終濃度100 mM)
  2. ろ過滅菌
  3. 分注して-20℃で保存

X-Gal(5-Bromo-4-Chloro-3-Indolyl-β-D-Galactoside)溶液

  1. 20 mg/mlになるようにdimethylformamide(DMF)に溶解
  2. 遮光して-20℃で保存

SDS-PAGEの操作のポイントも掲載してます。「DynaMarker® Protein MultiColor Ladder Marker, Stable」をご覧下さい。


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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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