ヒト インターフェロンαの全サブタイプを定量できるELISAキット Human IFN-α All Subtype Quantikine ELISA Kit

インターフェロン（IFN）はⅠ型、Ⅱ型およびⅢ型の3つのクラスに大きく分けられ、インターフェロンα（IFN-α）はI型のIFNです¹。自然免疫応答の一部として、Ｉ型IFNは二本鎖DNAまたはRNA（dsDNA、dsRNA）、一本鎖RNA（ssRNA）などのウイルス核酸、ウイルス糖タンパク質、微生物のCpG DNA、DNA損傷および染色体不安定性に応答して急速に誘導されます^2,3。IFN-αのサブタイプの数は種によって異なり、ヒトIFN-αには、80％のアミノ酸同一性を有する15のサブタイプが存在します⁴。1つの既知のヘテロ二量体IFN-αレセプター（IFN-αR）が存在していますが、それぞれのIFN-αサブタイプは、異なる生物学的活性と相関しています⁵。IFN-αは、最も一般的にはウイルス感染と関連がありますが、他の病理学的事象とも関連しています。Ⅰ型インターフェロンは、B型肝炎ウイルス（HBV）やC型肝炎ウイルス（HCV）を抑制するための代表的な標準治療に使用されます⁶。一方、うつ病、無気力症、不安、認知障害などの神経精神症状とも関連しています⁷。がんにおけるIFN-αの役割は複雑です。炎症性乳がんでは、IFN-αはアップレギュレートされています。またIFN-αは細胞の老化やアポトーシスと相関していますが、いくつかのサブタイプでは細胞遊走や薬剤耐性の増加と相関を示します。

参考文献：

1. Murira, A. and Lamarre, A., Front. Immunol., 7, 609 (2016). PMID:28066419.
2. Tomasello, E., et al., Front. Immunol., 5, 526 (2014). PMID:25400632.
3. Fuertes, M.B. , et al., Trends Immunol., 34(2), 67 (2015). PMID:23122052.
4. Paul, F., et al., Gene., 567, 132 (2013). PMID:25982860.
5. Gibbert, K., et al., Br. J. Pharm., 168(5), 1048 (2010). PMID:23072338.
6. Lin, F. and Young, H.A., Cytokines & Growth Factor Rev., 25(4), 369 (2014). PMID:25156421.
7. Murakami, Y. and Imamura, Y., Pharmacokinetics and Adverse Effects of Drugs, Intech Open:p366 (2017).