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スフェロイド・細胞塊用の透明化試薬 Visikol HISTO-M使用例(オルガノイド)

掲載日情報:2018/11/26 現在Webページ番号:68568

Visikol社のスフェロイドなどの組織培養試料用の透明化試薬Visikol HISTO-Mを用いたオルガノイドの顕微鏡観察例をご紹介いたします。

オルガノイド

Visikol HISTO-Mを用いてNCI2170肺がんオルガノイドを透明化処理し、核(:SYTOX)、抗Ki67抗体()を用いて標識した。撮影:CX7 HCSシステム(Thermo Fisher Scientific社)

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製品ページ Visikol HISTO Visikol HISTO-M
使用例紹介ページ マウス脳 ラット脳 乳房組織 オルガノイド

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試薬/器具・機器

試薬

試薬名 容量(1試料当たり)
Visikol HISTO-M 200μl
Penetration buffer
(PBS / 0.2% Triton X-100 / 0.3M glycine / 20% DMSO)
200μl
10×Washing buffer
(10×PBS with 2% Tween 20 and 100μg/ml heparin)
200μl
Blocking buffer
(PBS / 0.2% Triton X-100 / 6% donkey serum / 10% DMSO)
200μl
Antibody buffer
(PBS / 0.2% Tween 20 / Heparin / 3% donkey serum / 5% DMSO)
400μl
一次抗体、二次抗体
核染色液
(e.g. DAPI, Hoeschst, SYTOX, or TO-PRO stains)
メタノール(無水、試薬グレード) 953μl
PBS 1 ml
PBS with 1% Triton X-100 400μl
DMSO 113μl

器具・機器

  • フタ付き底面U形状透明スフェロイドプレート(Working volume:200μl、96 well)
  • 共焦点顕微鏡(空気対物レンズ使用)または共焦点光学系対応イメージングシステム

注意事項

  • 空気対物レンズでは、光の減衰によるシグナルの著しい損失を伴うため、得られる撮像の深度は0.5~1 mmに制限されます。したがって、空気対物レンズの使用は小さな組織部分で使用するか、またはソフトウェアを用いて組織の深さに応じてレーザー出力を増加することで補正することをお勧めします。
  • 倒立顕微鏡と空気対物レンズを使用した場合、画像深度は約500μmに制限されます。
  • 以下の操作について、特に指定のない場合においては、すべての操作は室温、密閉容器中、緩和な撹拌下で実施して下さい。

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組織の処理方法

  1. 適切な固定剤で組織を24時間固定する。固定剤を除去し、0.05%アジ化ナトリウム含有PBSに移し、組織を保存する。
  2. 残留する固定剤を除去するため、200μl以上のPBS中で15分間以上組織を洗浄する。
  3. 凍結保存した組織の場合では、さらにPBS 200μlでさらに15分間の洗浄を3~5回行い、封入剤(Mounting Media)を完全に除去する。

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組織への浸透方法

  1. 室温下で、組織をPBS 200μl中で2分間、次に100%メタノール 200μl中で2分間洗浄する。組織は、4℃(推奨)、メタノール中で保存することができる。
  2. 室温下で、組織を20% DMSO/メタノール 200μl中で2分間洗浄する。
  3. 室温下で、組織をメタノール 200μl中で2分間洗浄する。
  4. 室温下で、組織をPBS/1% Triton X-100 200μl中で2分間洗浄する。
  5. 室温下で、組織をPenetration buffer 200μl中で緩やかに撹拌しながら15分間インキュベートする。
  6. 37℃で、組織をBlocking buffer 200μl中で穏やかに撹拌しながら15分間ブロッキングする。
  7. Antibody buffer 200μlで調製した一次抗体希釈液に組織を加え、37℃で穏やかに撹拌しながら30分間インキュベートする。
  8. 使用前に10×Washing bufferを希釈し、1×Washing bufferを調製する。
  9. 37℃で、組織を穏やかに撹拌しながら、1×Washing buffer 200μl中で5分×5回洗浄する。
  10. 最適化実験の結果に基づき、核染色試薬を1:100~1:5000の希釈率で二次抗体のAntibody bufferに添加する。
  11. Antibody buffer 200μlで調製した二次抗体希釈液(一次抗体の希釈率に基づき1:50~1:500)中に組織を加え、37℃で穏やかに撹拌しながら30分間インキュベートする。
  12. 37℃で、組織を穏やかに撹拌しながら、1×Washing buffer 200μl中で5分間×5回洗浄する。必要に応じて、組織はこの溶液中で保存することができる。

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組織の透明化方法

  1. 室温下で、組織を100%メタノール 200μl中で緩和に撹拌しながら2分間処理する。
  2. ウェルからメタノールを除去する。
  3. Viskol HISTO-M 200μlをウェルに加え、イメージングを行う。

最適な結果を得るためには、イメージングをVisikol HISTOシリーズにより直接行う必要があるため、Visikol HISTOシリーズで組織による透明化の処理後は、他の透明化剤を用いないで下さい。Visikol HISTOシリーズには退色防止剤が含まれているため、透明化後の組織をさらに退色防止剤中に封入する必要はありません。他の溶液(特に水性媒体)は、組織を曇らせたり、透明化を逆行させ、3D画像化を阻害します。


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3D画像化後の非透明化処理

Visikol HISTOシリーズによる透明化を行った組織は、組織学的または生化学的アッセイのために、室温下で100%エタノール 200μl×3回洗浄することにより非透明化を行うことができます。非透明化処理後は、SDS-PAGE、ウエスタンブロッティング、組織包埋・切片作製、H&E、Nissl、IHCなどの組織学的染色を行うことができます。


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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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