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伸長速度が速く、各種PCR阻害物質への耐性があるマスターミックス repliQa HiFi ToughMix

掲載日情報:2023/07/10 現在Webページ番号:68199

速い伸長速度、高いFidelity、高感度、高収量で、各種PCR阻害物質への耐性を有し、長鎖および幅広いGC含量のテンプレートに対応した2×PCRマスターミックスです。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


図1:幅広いGC含量の試料からの増幅例

ゲノムDNA試料からの様々なGC含量および長さの標的物の増幅を、各社PCRマスターミックスのそれぞれの推奨プロトコルに従って各2回ずつ行った。

図1:幅広いGC含量の試料からの増幅例32%、34%
図1:幅広いGC含量の試料からの増幅例38%、40%
  • H:本製品 
  • A~C:各社製品
幅広いGC含量の試料からの増幅例63%、64%
幅広いGC含量の試料からの増幅例64%、70%
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特長

  • 野生型Taqより90倍以上高いFidelityです。
  • 幅広いGC含量(32~70%)のテンプレートから増幅が行えます(図1参照)。またGCエンハンサーの併用により、GCリッチなテンプレートの増幅も可能です(図7参照)。
  • 従来品よりも2~3倍の速さでPCR産物が得られます(図2参照)。
  • エタノール、ヘモグロビン、キシレンなど幅広いPCR阻害物質に耐性があり、粗精製およびPCRが困難な試料からの増幅が可能となります(図3参照)。
  • 高感度かつ高収量でPCR産物が得られます(図4参照)。
  • ゲノムDNAで≧24 kb(図5参照)、λDNAで≧40 kb(図6参照)の長鎖DNA増幅が行えます。
  • 遺伝子組換えDNAポリメラーゼとホットスタート抗体を配合しています。
  • 5'→3'ポリメラーゼ活性、および3'→5'エキソヌクレアーゼ活性を有しており、平滑末端産物を生成します。
  • ウラシルの増幅および、イノシンやウラシルを含有するプライマーの使用が可能です。

マスターミックスの組成

2× reaction buffer containing optimized concentrations of MgCl2, dNTPs, proprietarily formulated HiFi polymerase, hot start antibodies and ToughMix chemistry

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適用

  • 通常のPCR
  • クローニング
  • 増幅物のシークエンシング
  • 部位特異的変異導入 など

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使用例

図2:増幅速度の比較

各社のPCRマスターミックスを用い、反応液量50 μlで、それぞれの推奨プロトコルに従って、2 kbの産物の増幅を行った。

図2:増幅速度の比較

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  • 活性化:98℃(30秒)
  • PCR:98℃(10秒)、60℃(10秒)、68℃(5~30秒);
       サイクル数:30、温度変化:5℃/秒
  • H:本製品 
  • A~C:各社製品

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図3:PCR阻害物質混在下での増幅

様々なPCR阻害物質を図中に記載の量混在させた条件下で、2 kbのλDNAをテンプレートとして、各社PCRマスターミックスを用い、それぞれの推奨プロトコルに従って増幅を各2回ずつ行った。

図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Ehanol
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Guanidine
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Hematin
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Hemoglobin
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Heparin
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Humic Acid
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 SDS
図3:PCR阻害物質混在下での増幅 Xylan
  • H:本製品 
  • A~C:各社製品
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図4:増幅効率および収量の比較

ゲノムDNA試料からの様々なGC含量および長さの8種類の標的物の増幅を、各社PCRマスターミックスのそれぞれの推奨プロトコルに従って各2回ずつ行った。

図4:増幅効率の比較

増幅効率の比較

図4:収量の比較

収量の比較

  • H:本製品
  • A~C:各社製品

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図5:ゲノムDNA試料からの長鎖産物の増幅例

ゲノムDNA試料からの様々なGC含量および長さ(3.6、8.5、17.5、24 kb)の標的物の増幅を、各社PCRマスターミックスのそれぞれの推奨プロトコルに従って各2回ずつ行った。

図5:ゲノムDNA試料からの長鎖産物の増幅例 3.6 kb、8.5 kb
図5:ゲノムDNA試料からの長鎖産物の増幅例 17.5 kb、24 kb
図5:ゲノムDNA試料からの長鎖産物の増幅例 24 kb
  • H:本製品
  • A~C:各社製品
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図6:λDNA試料からの長鎖産物の増幅例

λDNA試料からの様々なGC含量および長さ(10、20、30、40 kb)の標的物の増幅を、各社PCRマスターミックスのそれぞれの推奨プロトコルに従って各2回ずつ行った。

repliQa HiFi ToughMix-content
図6:λDNA試料からの長鎖産物の増幅例
  • H:本製品 
  • A~C:各社製品
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図7:GCエンハンサーを添加した場合の増幅困難なGCリッチのテンプレートについての特異性と収率の向上

GCエンハンサーであるDMSO(5%、GCE2)とBetaine(1M、GCE1)を添加した場合のrepliQa HiFi ToughMixのGC含量の高いテンプレート(>70%)における増幅能力について検証を行った。どちらのエンハンサーも、ポリメラーゼ活性を阻害することなくPCR増幅中の標的産物の特異性と収量を大幅に向上することが示された。しかし、両方を追加した場合(GCE3)では、増幅効果は見られなかった。

図7:GCエンハンサーを用いた増幅困難なGCリッチのテンプレートへの特異性と収率の向上
図7:GCエンハンサーを用いた増幅困難なGCリッチのテンプレートへの特異性と収率の向上
図7:GCエンハンサーを用いた増幅困難なGCリッチのテンプレートへの特異性と収率の向上
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GCエンハンサーの添加を行わず、本製品単独でのGC含量の高いテンプレートの増幅

  1. AF064849
  2. IGFBP-3
  3. L29074:13738
  4. L29074:13712
  5. FCX
A:GC含量77.1%のFCXテンプレートの増幅 B:L29074:13738(GC含量:82.5%)およびL29074:13712(GC含量:79.8%)の増幅
  • C:Control(GCエンハンサーなし)
  • GCE1:1M Betaine
  • GCE2:5% DMSO
  • GCE3:1M Betaine+5% DMSO

使用したプライマーの配列情報Forword/Reverse

  • AF064849ATCCCCCACCCCCGCACC/GGGCGCGAGATGGGCTGC(ターゲットのGC含量:78.5%、長さ:149 bp)
  • IGFBP-3GCCCCGGTTGCAGGCGTCATG/GCACGGCTGGCCCTCGCTCAG(ターゲットのGC含量:78.2%、長さ:261 bp)
  • L29074:13738CGGTGGAGGGCCGCCTCTGA/GCCATTGGAGCCCCGCACTTC(ターゲットのGC含量:82.5%、長さ:263 bp)
  • L29074:13712GCTCAGCTCCGTTTCGGTTTCACTTCCGGT/AGCGCCATTGGAGCCCCGCACTTCCA(ターゲットのGC含量:79.8%、長さ:292 bp)
  • FCXGCTCAGCTCCGTTTCGGTTTCACTTCCGGT/AGCCCCGCACTTCCACCACCAGCTCCTCCA(ターゲットのGC含量:77.1%、長さ:281 bp)

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技術情報

ウェビナー:Accelerating Genomic Discoveries Through Innovation: New repliQa HiFi ToughMix(2020年5月実施)

ポスター/アプリケーションノート

ポスター:Improving PCR amplification of different NGS methods using repliQa HiFi ToughMix

ポスター:
Improving PCR amplification of different NGS methods using repliQa HiFi ToughMix

アプリケーションノート:<br>Optimal PCR amplification for GC-rich templates using repliQa HiFi ToughMix and enhancers

アプリケーションノート:
Optimal PCR amplification for GC-rich templates using repliQa HiFi ToughMix and enhancers


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使用文献

  • Quail, M.A., et al., "Identifying the best PCR enzyme for library amplification in NGS.", Microb. Genom., 10 (4), 001228 (2024). [PMID:38578268]

    上記論文で著者達は、市販の20種類以上の高fidelity PCR酵素ミックスにより増幅したDNA試料を用い、NGSライブラリーを調製した。その結果、repliQa HiFi ToughMixはIllumina(ショートリード)およびPacBio(ロングリード)ライブラリーのいずれの調製においても、高収量かつGC含量の異なるゲノムDNA試料において一貫した増幅が行え、均一なカバレッジを示した。

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Quantabio社PCRマスターミックスの一覧

品名をクリックすると各製品の詳細をご覧いただけます。

品名 AccuStartⅡ PCR SuperMix sparQ HiFi PCR Master Mix AccuStartⅡ PCR ToughMix repliQa HiFi ToughMix AccuStart Long Range SuperMix
用途 通常のPCR 高いFidelity PCR阻害物質への耐性 高いFidelity、
PCR阻害物質への耐性
長鎖PCR
マスターミックスの濃度
PCR産物のサイズ 最大4 kb 最大4 kb 最大4 kb 最大24 kb 最大24 kb
伸長速度 60 sec/kb 30 sec/kb 60 sec/kb 1~10 sec/kb 30~60 sec/kb
マルチプレックスPCR 最大6標的
Taqと比較したFidelity 80× 90× 10~12×
dUの利用 × × ×
5'→3'エキソヌクレアーゼ活性 N/A N/A N/A
3'→5'エキソヌクレアーゼ活性 N/A N/A
PCR産物の末端形状 3' dAオーバーハング 平滑末端 3' dAオーバーハング 平滑末端 平滑末端/
Tオーバーハング

ルーチンのPCR
高いFidelityを要するPCR ★★
粗精製試料からのPCR ★★
高速PCR ★★
長鎖PCR ★★
高収量 ★★
NGSライブラリーの増幅 ★★

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価格

[在庫・価格 :2025年08月26日 00時01分現在]

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詳細 商品名
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repliQa HiFi ToughMix (25reactions)
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高いPCR阻害物質耐性を有するPCRマスターミックス。伸長速度にも優れ,最大24 kbの長鎖DNAの増幅に適している。ルーチン作業から粗精製試料のPCRまで幅広く使用可能。
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保存条件 -20℃,暗所保存 法規備考
掲載カタログ ニュース2020年12月1日号 p.28

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repliQa HiFi ToughMix (100reactions)
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repliQa HiFi ToughMix (500reactions)
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repliQa HiFi ToughMix (25reactions)

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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