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がん病理研究に最適な新規モノクローナル抗体 Laminin-511(Lm511)の三量体構造を特異的に認識するマウスモノクローナル抗体(クローン12D)

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:68103

フナコシ /
フナコシ株式会社
[メーカー略称:FNA]

Laminin-511(Lm511)は広範な組織の血管および上皮基底膜で発現するLamininで、クローン12DはこのLm511三量体に特異的な抗体です。個々のLaminin 各鎖に対する抗体とは異なり、他のLamininアイソフォームの影響を受けずにLm511の検出が可能です。がん組織では微小血管に強く反応し、また一部の良性がんの腫瘍基底膜を検出します。
本製品は横浜市立大学 木原生物学研究所 宮崎香名誉教授の研究成果を元に製品化されました。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


クローン12Dによる正常乳腺組織の免疫組織染色例(凍結切片)

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クローン12Dによる正常乳腺組織の免疫組織染色例(凍結切片)

→:血管基底膜、▷:乳腺基底膜
クローン12Dは正常乳腺組織において、血管壁周辺の基底膜、乳腺造周囲の基底膜を染色した。

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Laminin-511(Lm511)とは

Laminin(ラミニン)はα鎖、β鎖、γ鎖のヘテロ三量体からなる巨大な細胞外糖タンパク質で、基底膜の基本構成因子として知られています。現在α鎖は5種類、β鎖は3種類、γ鎖は3種類が同定されており、15種類以上の組み合わせが報告されています。以前は発見された順に番号が付与されていましたが、現在はα鎖、β鎖、γ鎖の番号を並べる命名法が採用されております。例えば、Laminin-332(Lm332)はα3, β3, γ2鎖から成るヘテロ三量体を示します。

Lm511(旧名 Laminin-10)は、発生段階の最も初期から発現し、成長個体では皮膚、肺、乳腺などの幅広い組織の上皮細胞や、血管内皮細胞の基底膜に発現します。近年、Lm511はLm521、Lm332とともにES細胞やiPS細胞の培養基質として使用されています。がん組織では微小血管に強く発現し、良性がん(分化型がん)の腫瘍基底膜にも発現することがあります。一部の抗体を除き、Lm511を検出する良好な抗体は市販されていません。横浜市立大学 宮崎香名誉教授らは、Lm511の三量体構造を特異的に認識するモノクローナル抗体クローン12Dを開発しました。12DはLm521を含む他のLamininアイソフォームに反応せず、Lm511を特異的に検出することができます。がん組織の微小血管や毛細血管を強く検出できることから、腫瘍血管新生などの解析に優れたツールです。

模式図

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特長

  • Laminin-511三量体を認識する抗体です。各サブユニットに対する抗体に比べ、特異的にLaminin-511を検出することができます。
  • 個々のサブユニット(α5, β1, γ1)は認識しません。
  • Laminin-521、Laminin-111, Laminin-211、Laminin-332、Laminin-411に結合しないことを確認しています。
  • 正常乳腺組織、乳腺がん、子宮腺がん、子宮扁平上皮がん、肺腺がん、肺扁平上皮がんで免疫染色の実績があります。

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品名
(クローン名)
Anti-Laminin-511(12D)
商品コード FDV-0026
抗体種 マウスモノクローナル抗体
抗原 ヒト子宮由来Laminin
サブタイプ IgG2b
交差性 ヒト
性状 マウス腹水(未精製)
適用 IHC(frozen)*1、IP、WB(Non-reducing)*2
特異性 Laminin-511(Lm511)

*1 IHCにおいてはパラフィン切片での検出は確認されていません。
*2 WBにおいては還元条件では検出できません。

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使用例

ウエスタンブロット

Laminin-511のウェスタンブロッティングによる検出例

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Laminin-511のウェスタンブロッティングによる検出例

ヒト組換え体Laminin-511を非還元条件下で電気泳動後、クローン12Dで検出した。クローン12Dは非還元条件下でのみ、Laminin-511を認識する。

注意:還元時は検出できません。

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特異性の検証例

Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)を用いたELISA結合実験例

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Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)を用いたELISA結合実験

7種類の主要なLamininアイソフォームをプレートにコーティングし、クローン12Dを用いてELISAで結合実験を行った。クローン12DはLaminin-511に特異的に反応することが分かった。

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乳がん組織の免疫組織染色例

乳がん組織の免疫組織染色例

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血管基底膜

血管基底膜

乳腺基底膜

乳腺基底膜

非浸潤性乳管がん細胞周囲の基底膜構造

非浸潤性乳管がん細胞周囲の基底膜構造

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肺がん組織の免疫組織染色例(凍結切片)

Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)を用いた肺扁平上皮がん(染色部位:腫瘍基底膜および微小血管)の免疫組織染色例

肺扁平上皮がん(染色部位:腫瘍基底膜および微小血管)

Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)を用いた肺腺がん(染色部位:微小血管)の免疫組織染色例

肺腺がん(染色部位:微小血管)

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原著文献

  1. Komiya, E., et al., Cancer Med., 3 (3), 537~549 (2014)
    "Angiomodulin (AGM/IGFBP-rP1), a marker of cancer vasculature, is upregulated by vascular endothelial cell growth factor and increases vascular permeability as a ligand of integrinαvβ3."

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価格

[在庫・価格 :2024年03月28日 20時15分現在]

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詳細 商品名
  • 商品コード
  • メーカー
  • 包装
  • 価格
  • 在庫
  • 法規制等
納期 文献数
Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)
1週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
Laminin-511(旧名 Laminin-10)の三量体構造を特異的に認識する抗体。類似するアイソフォームLaminin-521には反応しないため,Laminin-511の局在解析に有用。
別名:Lm511
クローン:12D
法規制等
保存条件 -80℃ 法規備考
抗原種 Human 免疫動物 Mouse クラス IgG 標識 Unlabeled
交差性 Human 適用 IHC(frozen),IP,Western Blot
クロナリティ Monoclonal フォーマット 性状 Acsites 吸収処理
掲載カタログ ニュース2022年8月合併号 p.21
ニュース2021年11月15日号 p.20

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Anti-Laminin 511, Human, Mouse-Mono(12D)

文献数: 0

説明文 Laminin-511(旧名 Laminin-10)の三量体構造を特異的に認識する抗体。類似するアイソフォームLaminin-521には反応しないため,Laminin-511の局在解析に有用。
別名:Lm511
クローン:12D
法規制等
保存条件 -80℃ 法規備考
抗原種 Human 免疫動物 Mouse
交差性 Human 適用 IHC(frozen),IP,Western Blot
標識 Unlabeled 性状 Acsites
吸収処理 クラス IgG
クロナリティ Monoclonal フォーマット
掲載カタログ ニュース2022年8月合併号 p.21
ニュース2021年11月15日号 p.20

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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