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スキャフォールドフリーで三次元培養モデルを作製(OrganoLinX社)

掲載日情報:2018/03/15 現在Webページ番号:65835

Frontiers

Vol. 26 スキャフォールドフリーで三次元培養モデルを作製

OrganoLinx Corp.はカナダのオンタリオ州トロントに拠点を置き、クリックケミストリーを応用した新技術を持つベンチャー企業です。今回は同社CEOのDr. Muhammad Yousaf(カナダ ヨーク大学准教授)に、従来の三次元培養法に関する課題や、クリックケミストリー技術を応用して三次元培養モデルの作製を可能にした細胞結合試薬ViaGlueについてお話を伺いました。



合成スキャフォールドを用いた三次元培養の課題

三次元培養モデルでは細胞の増殖・成長を促し、組織構造を形成させるために合成スキャフォールドなどが広く使用されてきました。しかし合成スキャフォールドは、種類ごとに安定性が異なることや、分解による副産物の生成、細胞間相互作用への影響、そのほか予期せぬ細胞への作用などが危惧されます。また三次元組織を構成した際にその大部分をスキャフォールドが占めてしまい、細胞密度が低くなることもあります。
将来的に再生医療や組織工学へ応用するため、スキャフォールドフリーの三次元培養モデルの作製が期待されています。
Dr. Muhammad Yousaf


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クリックケミストリー技術を応用した細胞結合試薬を開発

スキャフォールドや細胞外マトリクス(ECM)を使わずに三次元培養モデルを作製するため、私達はクリックケミストリーを応用した新たな試薬Aydin Click Reagentをもとに細胞結合試薬ViaGlueを開発しました。
ViaGlueAydin Click Reagentをリポソームに標識した試薬で、ViaGlueを細胞に投与すると細胞表面に化合物が標識されます。標識細胞を混合するだけで細胞同士を結合させることができるため、迅速に三次元組織培養モデルを作製できます。また、異なる細胞同士を結合させることも可能です。

Dr. Muhammad Yousaf

ViaGlue は時間の経過と共に消失しますが、細胞から分泌される細胞外マトリクスによって細胞同士が接着します


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新たな手法の開発に役立てていただきたい

私たちのお客様は化学、生物学、材料科学など幅広い分野にわたり、ハーバード大学やMITを始めとして50以上の大学・企業でご使用頂いています。
今回私たちが新たに開発したクリックケミストリー技術や製品を使用することで、これまでに無い新たな細胞研究や治療法の開発に役立つことを期待しています。

原理

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使用例

  • 3種類の肝臓細胞で構成された肝臓組織モデルの作製
  • 3種類の心臓細胞で構成された心臓組織モデルの作製
  • 三次元血液脳関門組織の作製
  • 三次元皮膚モデルの作製
  • がんオルガノイドの作製
  • 異なる細胞同士による情報伝達への影響解析
  • 共培養スフェロイドにおける細胞間のオートクライン/パラクラインシグナル伝達の解析

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OrganoLinX社の製品

異なる細胞同士を結合させることができる試薬 ViaGlue

ViaGlue は化合物が標識された2 種類のリポソーム(Reagent A、Reagent B)のセットです。それぞれのリポソームを細胞に投与すると、細胞表面に化合物が標識されます。それぞれの化合物が標識された細胞を混合することにより、異なる細胞同士を迅速に結合させることができます。
ViaGlueによりECM(細胞外基質)を使うこと無く、in vitro における心臓の三次元培養をはじめ、様々な細胞同士を結合できます。

原理

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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