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FFAR(遊離脂肪酸受容体)活性化の調節物質スクリーニングに最適なキット FFAR1(GPR40) / FFAR4(GPR120) Reporter Assay Kit

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:80635

GPCR(Gタンパク質共役レセプター)に属するFree fatty acid receptor(遊離脂肪酸受容体)のFFAR1 (GPR40)またはFFAR4 (GPR120) の発現調節を、96ウェルフォーマットのSEAP(分泌型アルカリホスファターゼ)を用いた逆転写レポーターアッセイにより測定するキットです。FFAR1またはFFAR4の促進、阻害または調節物質の簡便かつ迅速なハイスループットスクリーニングに最適です。

本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

GW9508のSEAP活性 GSK137647AのSEAP活性

左:FFAR1レセプターを一過性トランスフェクションしたHEK293T細胞を用いて、GW9508(#10008907)による刺激に対するSEAP活性を測定した。
右:FFAR4Sレセプターを一過性トランスフェクションしたHEK293T細胞を用いて、GSK137647A(#17712)による刺激に対するSEAP活性を測定した。

遊離脂肪酸受容体 FFAR1 / FFAR4とは

(1)FFAR1 (GPR40) とは

Free fatty acid receptor 1(FFAR1/ GPR40)およびFree fatty acid receptor 4 (FFAR4/GPR120)は、ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸などのω-3脂肪酸のような長鎖脂肪酸のGタンパク質共役レセプター(GPCR)に属します。FFAR1は、膵臓のβ細胞からのインスリン放出の調節に関与し、また、腸内分泌細胞からのインクレチンGLP-1およびGIPのトリグリセリド誘発性分泌を媒介します1-3。さらに、FFAR1は、2型糖尿病患者におけるインシュリン分泌を増大する抗糖尿病の治療標的の一つにもなっています4。FFAR1へのリガンドの結合は、主にGαq/11経路を媒介しますが、Gαs経路も関与する場合があります5。活性化されたタンパク質複合体はphospholipase C(PLC)の活性化を誘導し、phosphoinositol含有脂質を加水分解し、1、4、5-triphosphate(IP3)とdiacylglycerolを生成します。IP3の生成により、内部のカルシウムの細胞内放出を媒介します。従って、典型的にはFFAR1はカルシウム動員によって測定されます。

(2)FFAR4 (GPR120) とは

FFAR4は、脂肪細胞におけるグルコース取り込み調節に関与し、またマクロファージの抗炎症活性を媒介します。ヒトでは、長鎖アイソフォームの第3の細胞内ループ中の16番目のアミノ酸挿入が異なる転写産物によって生成された2種類の主要なFFAR4アイソフォームが知られています6,7。これらの2つのFFAR4アイソフォームはカルシウム動員で同様の薬理活性を有します。その後の研究で、長いアイソフォームがGαqとは結合がないことが示されました。この2つのアイソフォームは、活性化によりβ-arrestin経路に共役することができます。FFAR4によるこの2つのシグナル伝達経路は、組織特異的にそれぞれ異なると考えられます6。脂肪組織と内分泌細胞においては、Gαq/11経路が主要な経路であるため、短いアイソフォームだけがこれらの組織に生理学的に関連しています。

■参考文献

  1. Burant, C.F., Diabetes Care, 36(Suppl 2), S175~S179 (2013).
  2. Tanaka, H., Yoshida, S., Oshima, H., et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 346(3), 443~452 (2013).
  3. Itoh, Y., Kawamata, Y., Harada, M., et al., Nature, 422, 173~176(2003).
  4. Negoro, N., Sasaki, S., Mikami, S., et al., ACS Med. Chem. Lett., 1(6), 290~294 (2010).
  5. Mancini, A.D. and Poitout, V., Trends Endocrinol. Metab., 24(8), 398~407(2013).
  6. Zhang, D. and Leung, P.S., Drug. Des. Devel. Ther., 8, 1013~1027 (2014).
  7. Watson, S.-J., Brown, A.J.H., and Holliday, N.D., Mol.Pharmacol., 81(5), 631~642 (2012).


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特長

  • それぞれのキットには、ポジティブコントロールアゴニストが含まれています。
  • 3回の継時的なサンプリングの分析を行うための十分量の試薬が含まれています。

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キット内容

  • FFAR1/FFAR4 reverse transfection strip plate*
  • Positive control*
  • SEAP substrate (luminescence)
  • 96-well solid plate (white)
  • 96-well cover sheet

キットによって内容が異なります。

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測定原理

FFAR1(GPR40)/FFAR4(GPR120) Reporter Assay Kitは、 Gαqの活性化シグナルをGαs経路に送るそれぞれFFAR1のDNA構成物(#601190)またはFFAR4の短いアイソフォーム(FFAR4S)(#601200)のDNA構成物と、AMP応答性SEAPのトランスフェクション複合体をコートしたプレート(FFAR1/FFAR4逆転写ストリッププレート)で構成されています。

細胞をトランスフェクション複合体上で増殖させると、細胞表面ではFFAR1(#601190)またはFFAR4S(#601200)を、細胞内では組換えGタンパク質を発現します。FFAR1またはFFAR4Sのアゴニストが結合することにより、 SEAPを発現させるシグナル伝達カスケードを開始します。16~24時間刺激後に培地を回収し、キット付属のAP蛍光基質を加えて発光量を測定することによりSEAP活性を測定します。

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価格

[在庫・価格 :2024年03月28日 19時15分現在]

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FFAR1 (GPR40) Reporter Assay Kit
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別名:Free Fatty Acid Receptor 1,G Protein-Coupled Receptor 40
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別名:Free Fatty Acid Receptor 4,G Protein-Coupled Receptor 120,GPCR129,GT01,O3FAR1,PGR4
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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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