免疫組織化学染色(IHC)に有用です VECTOR社 VECTASTAIN ABC Kit

免疫染色(IHC)試薬として定評のあるVECTASTAIN ABC Kitをご紹介します。
※キットに、基質は含まれていません。
※下記の製品以外にも VECTASTAIN ABC Kitシリーズおよび関連製品を多数取り扱っています。

※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

＊1 HRP：西洋ワサビペルオキシダーゼ、AP：アルカリホスファターゼ
＊2 メンブレンの種類：ニトロセルロースまたはナイロンメンブレン

表中の商品コードをクリックすると、直接価格表がご覧いただけます。

* VECTASTAIN Standard Kitには試薬Aと試薬Bのみが含まれ、ブロッキング用血清とビオチン標識抗体は含まれていません。使用目的に合ったものを別途ご用意下さい。詳細はお問い合わせ下さい。

商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

VECTASTAIN ABC Kitの日本語マニュアルはこちらから入手できますのでご利用下さい。

Q-1. 抗原の異なる2種類のマウス由来一次抗体を使用した二重染色を考えています。VECTASTAIN ABC Mouse IgG Kitは使用できますか？

A-1. はい。2つの異なる酵素基質を用いて、それぞれの抗原検出（一次抗体から発色まで）を独立して行う（一つの検出が終わった後に、他方の検出を行う）ことが可能です。メーカーで推奨されている酵素の組み合わせやプロトコールはこちらのガイド『IHC Multiplexing Resource Guide』をご参照下さい。

Q-2. VECTASTAIN ABC Kitはどのように選択したらよいでしょうか？

A-2. 以下の手順でご選択下さい。
ステップ１） 2種類の酵素（ペルオキシターゼあるいはアルカリフォスファターゼ）からどちらかを選択する。
ステップ２） 検出感度を（標準あるいは高感度）から選択する。
ステップ３） 使用する未標識一次抗体の免疫動物に対応するVECTASTAIN ABC Kitを選択する。
例. ウサギ由来の一次抗体 ⇒ VECTASTAIN ABC Rabbit IgG Kit
ステップ４） 切片の動物種を選択する（マウス由来抗体をマウス切片で使用する場合など、試薬の選択が変わります）。
ビオチン標識抗体等を既にお持ちの場合、アビジン／ビオチン化酵素試薬のみを含むVECTASTAIN ABC Standard Kit（#PK-4000, PK-6100, PK-7100, PK-6100, AK-5000, AK-5000）がお勧めです。
※ キット製品（VECTASTAIN Universal Elite PLUS ABC Kit（PK-8200）を除く）には基質が含まれておりません。別途ご用意いただく必要がございます。
ご希望の免疫染色(IHC)キットを簡単に検索エンジンもございます。ぜひご利用下さい。

Q-3. －20℃（冷凍）での保存は可能でしょうか？

A-3. ABCキットを冷凍で保存することはお勧め致しません。－20℃（冷凍）で保管すると酵素活性や感度が低下します。

Q-4. 従来のVECTASTAIN ABC Kit（#PK-4000シリーズ）とVECTASTAIN Elite ABC Kit（#PK-6000 シリーズ）の違いは何でしょうか？

A-4. 主な違いは感度にあります。VECTASTAIN Elite ABC kitsは従来のVECTASTAIN ABC kitと比べ、感度が5倍程度高くなっております。感度が向上されることにより、高価な一次抗体を更に希釈することで使用量を節約し、発現量が少ない抗原を検出することができます。この感度の違いは、VECTASTAIN Elite ABC試薬に含まれる従来とはわずかに異なる化学的性質により実現しました。これにより、より多くのペルオキシダーゼ酵素が導入され、基質との反応が大きくなり、抗原の局在部位に発色します。従来のVECTASTAIN ABCとVECTASTAIN Elite ABC kitに同梱されている血清と二次抗体は同じであり、互換性があるため使用できます。ただし、試薬A（アビジン）と試薬B（ビオチン化酵素）はキットに固有であり、互換性はありません。

Q-5. 作製したworking solutionsはどのくらい安定していますか？

A-5. 最大限の酵素活性と性能を維持するため、working solutions（試薬Aと試薬Bの混合液）は調整後、長時間放置せず24時間以内に使用することを推奨しています。染色結果（強度含む）を比較する場合などは特にその活性と性能を維持することが重要です。動物種に特異的なキットに含まれる血清とビオチン標識二次抗体は、希釈（working solutionを調整）した後、冷蔵保存で最大1週間安定しています。尚、便利で長期間安定な調整済み製品として、Ready-To-Use (R.T.U.) タイプのVECTASTAIN ABC試薬もあります。

Q-6. mouse IgG一次抗体を用いてIHCを行っております。ビオチン標識抗Mouse IgG二次抗体を含むVECTASTAIN Elite ABC Peroxidase Kit（#PK-6100）とDAB Substrate Kit（#SK-4100）を組み合わせて使用していますが検出できません。使用している検出試薬が適切に機能しているか確かめる方法を教えて下さい。

A-6. プロトールに沿ってDAB基質を新しく調整します。新しく調整したDAB基質を少量（～1 ml）綺麗なガラス試験管に入れた後、VECTASTAIN Elite ABC Kit試薬Bを一滴（～50μl）添加します。HRP酵素の活性がある場合、DABが反応し、即座に色が変化します。これにより、最後の検出試薬が正常に機能しているかどうかを確認することができます。