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プレデザインされたshRNA発現レンチウイルスプラスミド HuSH shRNA Vector(Lenti Vector)

掲載日情報:2023/04/13 現在Webページ番号:7762

最適化された設計条件によってデザインされた29 merのshRNA 配列が組み込まれたレンチウイルスプラスミドです。長期間遺伝子サイレンシングするのに最適な、レンチウイルス用です。精製済みのプラスミドなので、構築する手間がかからず、低コストかつReady-to-useで使いやすい製品です。
OriGene社のRNAi研究関連製品のまとめについてはこちらをご覧下さい。
HuSH shRNA発現レトロウイルスベクターはこちらをご覧下さい。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


特長

  • 以下の条件を満たすようにデザインされています。
    • GC含量は、50% を理想値(目標値)として、30 ~ 70%の範囲で設計されています。
    • GC含量が3' 側よりも 5' 側で高くなるように設計されています。
    • 配列同士が相補鎖となってしまうような、パリンドローム配列は含まれません。
    • 配列は目的とする遺伝子座に特異的であり、その遺伝子座に含まれる転写バリアントをターゲットとしています。
  • U6プロモーターにより、shRNAが転写されます。
  • 第三世代レンチベクターです。

レンチウイルスのパッケージングにはLentiviral Packaging Kitのご使用をお勧めします。


ベクター種類 HuSH shRNA Vector
ベクター名 pGFP-C-shLenti
(空ベクター)商品コード TR30023
蛍光マーカー
E. coli選択マーカー クロラムフェニコール
哺乳動物細胞選択マーカー ピューロマイシン
HuSH-29

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使用例

tGFPのshRNAによるノックダウン

tGFP発現細胞へレンチウイルスベクターを導入4日後のtGFP発現の比較例
左:ベクターのみ
右:tGFP標的shRNA


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製品紹介動画



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納品

  • 精製済みプラスミド(4種類)
  • スクランブルネガティブコントロール(1種類)

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HuSH shRNA Vector(Lenti)のFAQ

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Q-1. 各プラスミドベクターは何が違うのですか?

A-1. 以下の表をご覧下さい。

ベクター名 pRS pGFP-V-RS pRFP-C-RS pGFP-C-shLenti
商品コード TRxxxxxx TGxxxxxx TFxxxxxx TLxxxxxx
バクテリアでの選択マーカー アンピシリン
(100 μg/ml)
カナマイシン
(25 μg/ml)
クロラムフェニコール
(34 μg/ml)
クロラムフェニコール
(34 μg/ml)
パッケージ化されるウイルスの種類 レトロウイルス レンチウイルス
哺乳動物細胞での選択マーカー ピューロマイシン
スクランブルコントロールベクターの商品コード TR30012 TR30013 TR30015 TR30021
空ベクターの商品コード TR20003 TR30007 TR30014 TR30023
プラスミドのトランスフェクション時のレポーター なし GFP RFP GFP
ウイルスベクター感染時のレポーター なし GFP


Q-2. HuSH製品は遺伝子座特異的であると記載されています。標的遺伝子の変異体やアイソフォームの発現をノックダウンすることをどうやって確認すればよいですか?

A-2. 特に断りのない限り、shRNAコンストラクトはある遺伝子座のほとんどの転写バリアントに対して有効であるように設計されています。特定の転写バリアントに対するノックダウンコンストラクトをご希望の場合、OriGene社では特定のバリアントのみを選択的にノックダウンするカスタムHuSHプロダクトを作成することができます。



Q-3. ある遺伝子に特異的なshRNAコンストラクトのノックダウン効率を評価するために、どのような方法を推奨しますか?

A-3. トランスフェクション後72時間のshRNAコンストラクトのサイレンシング効果を評価するには、qPCRよりもウエスタンブロットを推奨します。ノックダウンを適切に評価するためには、標的特異的shRNAを導入した細胞と、付属のスクランブルコントロールベクターを導入した細胞で、遺伝子発現レベルを比較する必要があります。



Q-4. ヒト、マウス、ラット以外の生物種に対するHuSHコンストラクトを入手することはできますか?

A-4. OriGene社では、あらゆる生物種についてカスタムHuSHの設計・構築を行うことができます。必要な情報は、ターゲットとしたい配列のアクセッションナンバーのみです。



Q-5. 製品はどのように使用すればよいでしょうか?

A-5. 5 μgのshRNA発現プラスミドを直接トランスフェクションして、遺伝子ノックダウン研究に使用することができます。
トランスフェクション後、細胞ライセートを得て、標的タンパク質に対する抗体を用いたウエスタンブロットでshRNAベクターの機能を確認することができます。また、トランスフェクトした細胞からRNAを抽出し、定量RT-PCRで遺伝子発現の消失を決定することができます。
必要であれば、shRNAプラスミドを大腸菌に導入して、増幅することもできます。



Q-6. プラスミドを導入した細胞を選択することはできますか?

A-6. はい、できます。トランスフェクションの1日後から、培地に0.5~1.0 μg/mlのピューロマイシンを添加することで細胞の選択を行えます。



Q-7. 空のベクターはどのような用途に使われるのでしょうか?

A-7. 外来DNAを細胞に導入する実験では、空のベクターをネガティブコントロールとして使用して、非特異的な影響を排除することが重要です。また、このベクターは、お客様が作成したshRNAコンストラクトのクローニングにも使用できます。



Q-8. 遺伝子ノックダウンを示さないスクランブル配列が組み込まれたプラスミドはどのような用途に使われるのでしょうか?

A-8. HuSH製品の発現による非特異的な影響を排除するために、OriGene社では、各種プラスミドに下記のスクランブル配列を組み込んだネガティブコントロールを用意しています(製品ラインナップはA-1.の表をご覧下さい)。これらのプラスミドは、遺伝子特異的なノックダウン実験のネガティブコントロールとして機能し、インターフェロン反応の可能性の排除に使用できます。

組み込んだスクランブル配列:5' GCACTACCAGAGCTAACTCAGATAGTACT 3'



Q-9. HuSHコンストラクトを増幅するためには、特別な菌株の大腸菌を使用する必要があるのでしょうか?

A-9. HuSH増幅に特別な菌株は必要ありませんが、JM109の使用は推奨しません。OriGene社では、New England Biolabs社のDH5αを日常的に使用しています。



Q-10. HuSHプラスミドは高コピー数ですか、低コピー数ですか?

A-10. プラスミドは、高コピー数のOriを有していますが、ヘアピン構造(配列)により複製速度が遅くなるため、低コピー数プラスミドの増幅法を用いることをお勧めします。



Q-11. ピューロマイシンの最適な濃度はどのように決定すると良いですか?

A-11. 最適なピューロマイシン濃度を決定するために、各バッチの細胞についてキルカーブ検討の実施を強くお勧めします。



Q-12. HuSHプラスミドの配列決定には、どのようなプライマーを使用すればよいですか?

A-12. shRNAコンストラクトはヘアピン構造のため、シークエンシングすることが非常に困難です。ご参考までに、シークエンス反応には、終濃度0.83MのBetaineや1×PCRx Enhancer(ThermoFisher Scientific社、#11495017)などのDNA緩和剤を添加することができます。

シークエンシングプライマーは、クローニング部位の3'末端に対応しており、以下の配列を有しています。
5' TTGAGATGCATGCTTTGCATAC 3'



Q-13. レンチウイルスのshRNAベクターはありますか?

A-13. はい、OriGene社では複数のレンチウイルスshRNA製品を取り扱っています。空ベクター(#TR30023)、粒子パッケージングキット(#TR30037)、ネガティブスクランブルレンチウイルスコントロール(#TR30021)です。すべての設計済みのshRNAレンチウイルスキットのカタログ番号はTLXXXXXです。
カスタムshRNA作製サービスのご依頼で、OriGene社のpGFP-C-shLentiベクターを使用するオプションもあります。



Q-14. トランスフェクション法を用いて、レンチベクターのコンストラクト(プラスミド)を目的細胞に導入することは可能ですか?

A-14. はい、アッセイに十分なトランスフェクション効率が得られれば、どのようなトランスフェクション法でも細胞に直接使用することができます。しかし、通常は、組換えレンチウイルス(ウイルスベクター)の感染の方がより効果的です。



Q-15. OriGene社では、遺伝子ノックダウンの検証のための製品を取り扱っていますか?

A-15. はい、OriGene社では、ノックダウン評価に使用できる以下の製品を、多数の因子について取り扱っています。

qPCRアッセイ(プライマーペアおよびqPCRスタンダード)
・タンパク質検出用のモノクローナル/ポリクローナル抗体



Q-16. レンチウイルスベクターのパッケージングカセットにGFPは含まれていますか?

A-16. はい、GFPはレンチウイルス導入のレポーターとして使用することができます。



Q-17. レンチウイルスベクターで安定細胞株を樹立することはできますか?

A-17. はい、ピューロマイシン耐性マーカーはレンチウイルスパッケージングカセットに含まれています。トランスフェクション時、またはより効果的に組換えレンチウイルス(ウイルスベクター)の感染時に安定した細胞株を選択することができます。



Q-18. shRNA発現プラスミドについて、OriGene社の保証はどのようになっていますか?

A-18. OriGene社は、shRNA発現カセットの配列が標的遺伝子と100%同一であることを保証します。

トランスフェクション効率が80%以上の場合、4つのコンストラクトのうち最低1つは70%以上の遺伝子発現をノックダウンすることが保証されています。トランスフェクション後72時間のshRNAコンストラクトのサイレンシング効果を評価するには、qPCRよりもウエスタンブロットデータを推奨します。ノックダウンを適切に評価するためには、標的特異的なshRNAをトランスフェクションした試料と比較して、含まれるスクランブルコントロールベクターの遺伝子発現レベルを使用する必要があります。

不適合なshRNAについては、shRNAキットの納品日から90日以内に交換品の依頼をしていただく必要があります。新しく設計されたコンストラクトとの無料交換をご希望の場合は、フナコシ(株)テクニカルサポートまでご連絡下さい。その際に、トランスフェクションの効率と、スクランブルshRNAコントロールと比較した遺伝子発現のノックダウンの測定データを提供して下さい(ウエスタンブロットデータを推奨します)。


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ご注文方法

ご注文方法STEP1

OriGene 社ウェブサイトにアクセスし、上部にある検索ボックスに遺伝子やAccession No. などを入力して下さい。



ご注文方法STEP2

「Category」から「shRNA Plasmids」を選択して下さい。



ご注文方法STEP3

「Format」が「Lentiviral plasmids」が対象の製品です。
商品コードをお知らせ下さい。



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使用文献について

OriGene社shRNA(Lenti Vector)の使用文献については、以下の2種類の方法でご確認いただくことができます。
厳選されたOriGene社製品の、代表的な使用文献のみを掲載しています。


① 使用文献一覧

OriGene社shRNA(Lenti Vector)の使用文献一覧はこちらからご確認いただくことができます。
本文献リスト中には、shRNAおよびcDNAクローンの製品が含まれます。リスト中の、TLから始まる商品コードの製品をご覧下さい。


② 各製品の使用文献

OriGene社ホームページのSearchボックスで目的shRNAの検索を行い、検索結果を表示させると、文献掲載実績がある製品の場合、使用文献数が表示されます(下図参照)。
さらに製品名をクリックし、製品詳細のページへ移行すると、文献情報をご確認いただけます。

検索結果に文献が表示される例

使用文献の例

使用した製品:CTNNB1 Human shRNA(#TL313664)

  1. Yi, J., et al., Oncol. Lett., 25 (1), 372 (2021). [PMID: 33777196]

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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