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細胞内温度分布イメージング用の蛍光プローブ Diffusive Thermoprobe®

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:7538

フナコシ /
フナコシ株式会社
[メーカー略称:FNA]

Diffusive Thermoprobe®は、細胞内へマイクロインジェクションで導入後、蛍光寿命顕微鏡システムを用いる事により、細胞内小器官の温度を測定できる蛍光プローブです。

本製品は、東京大学より研究用試薬としてライセンスを受けています。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
細胞の温度を測定できる蛍光プローブParticulate Thermoprobe®については、こちらをご覧下さい。

細胞内小器官の温度を測定できる蛍光プローブ Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>

図をクリックすると拡大します(拡大図

ATP合成阻害物質添加によるCOS7細胞でのミトコンドリア周辺領域での温度増加

  • :Diffusive Thermoprobe®
  • :ミトコンドリア

  • :共焦点顕微鏡画像 
  • 中央:蛍光寿命像 
  • :ATP合成阻害物質FCCP添加後の蛍光寿命像

FCCP添加前後のCOS7細胞の平均温度差は1.02±0.17℃あった。

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細胞機能と温度

温度は、細胞内におけるあらゆる化学反応を支配する物理量です。生体分子は細胞内の特定の場所において発熱もしくは吸熱反応を行うことで、細胞機能を担っています。そのため、細胞内の温度分布は細胞内分子の熱力学や機能を反映しています。また、医学的見地からは、がん細胞などの病態細胞では亢進した熱発生があることが報告されています。以上のことから、細胞内の温度分布が分かれば、細胞の機能に関する理解が深まるとともに、新規診断、治療法の開発にも貢献すると期待されています。

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特長

  • Diffusive Thermoprobe®の温度検出限界は、0.18~0.58℃とわずかな温度差も検出できます。
  • Diffusive Thermoprobe®の空間分解能は、200 nmであり、細胞内小器官の温度差を検出できます。
  • Diffusive Thermoprobe®による温度測定は、細胞内のイオン強度、pH、タンパク質含有量および粘性により影響を受けません。
  • 蛍光寿命により測定を行うため、蛍光プローブの局所濃度、励起光強度、退色、励起波長等に影響されず、正確な温度を測定できます。
  • 平均分子量:19,300
  • 純度:>99%
  • 可溶性:水溶性
  • 形状:黄色粉末

別途、マイクロインジェクション装置および蛍光寿命イメージングシステムが必要です。

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構造と原理

Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>構造と原理

Diffusive Thermoprobe®の化学構造

Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>構造と原理

Diffusive Thermoprobe®の機能メカニズム

Diffusive Thermoprobe®は温度感受性ユニット(NNPAM)、親水性ユニット(SPA)、蛍光団ユニット(DBD)から構成され、温度センサーの水溶液が低温の際には、構造内の水分子の存在により環境応答性蛍光団である蛍光性ユニットの蛍光は弱い状態であるが、高温下では温感性ユニットの疎水性相互作用によってセンサーは小さく丸まった状態となる。これにより水分子はセンサー外へ排除され、強い蛍光を発する状態となる。また親水性のSPAユニットを組み込む事により、細胞内における蛍光性温度センサー同士の凝集が妨げられ、高い空間分解能を必要とする温度分布計測を行う事ができる。

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操作方法概略

  1. 粉末100μgに10μlの80 mM KCl、10 mM K2HPO4、4 mM NaCl溶液を加え、溶解する。
  2. 4℃で少なくとも8時間静置する。
  3. 溶液1μlをマイクロインジェクションの針に注入する。
  4. 30℃以下の温度で、細胞内へ注入する。
  5. 細胞を30分静置する。
  6. 蛍光寿命顕微鏡システムで観察する。

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温度依存的な蛍光寿命

細胞内小器官の温度を測定できる蛍光プローブ Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>
細胞内小器官の温度を測定できる蛍光プローブ Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>

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使用例

細胞内小器官の温度を測定できる蛍光プローブ Diffusive Thermoprobe<sup>®</sup>

生細胞内の温度イメージング

  • :Diffusive Thermoprobe®
  • :ミトコンドリア
  • (a):温度センサーの蛍光像(左)と蛍光寿命像(右)
  • (b):ミトコンドリア近傍の温度イメージング

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使用文献

  • Okabe, K., et. al., Nat. Commun., 28(3), 705(2012).

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価格

[在庫・価格 :2024年03月29日 18時15分現在]

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詳細 商品名
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  • 法規制等
納期 文献数
Diffusive Thermoprobe
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説明文
温度感受性の蛍光性プローブ。細胞内の温度分布を計測できる。必要装置:マイクロインジェクション, 蛍光寿命顕微鏡。
法規制等
保存条件 室温,暗所保存 法規備考
掲載カタログ

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Diffusive Thermoprobe

文献数: 0

説明文 温度感受性の蛍光性プローブ。細胞内の温度分布を計測できる。必要装置:マイクロインジェクション, 蛍光寿命顕微鏡。
法規制等
保存条件 室温,暗所保存 法規備考
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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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