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Cayman Chemical社酸化ストレス研究関連製品選択ガイド 活性酸素種(Reactive Oxygen Species、ROS)関連製品特集

掲載日情報:2025/01/09 現在Webページ番号:72224

Cayman Chemical社では、各種反応活性種を直接検出するキットやプローブをはじめ、各種生体分子に対する酸化ストレスマーカーを用いて間接的に測定するキットなど、酸化ストレス関連研究製品を幅広く取りそろえています。本ページでは酸化ストレス関連の中から活性酸素種に関する製品をご紹介します。

活性酸素種(Reactive Oxygen Species、ROS)とは

酸化ストレスは、活性酸素、窒素および硫黄種のような反応活性種の産生と抗酸化防御機構との間に不均衡がある場合に生じます。制御されていない酸化は、酸化還元シグナル伝達を阻害し、脂質、タンパク質、DNA/RNAなどの細胞成分に損傷を与え、回復不能な損傷、そして最終的には細胞死を引き起こすことがあります。
活性酸素種(Reactive Oxygen Species、ROS)は、正常な細胞内プロセスまたは有害な外来因子に応答して、酸素から産生されます。ROSは酸化還元調節や細胞シグナル伝達において中心的な役割を担っていますが、過剰なROSの産生は酸化ストレスを引き起こします。ROSには、スーパーオキシド(O2•−)、過酸化水素(H2O2)、ヒドロキシラジカル(OH)などがあります。


ROSの生成メカニズムの概略図

図. ROSの生成メカニズムの概略図

  • O2•−:多くのROSの前駆体です。スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)によって急速にH2O2に変換されます。
  • H2O2:他のROSよりも比較的安定しており、検出が容易です。また他のROSよりも反応性は低いですが、生体膜を容易に越えて拡散し近くの細胞を損傷させます。
  • OH:最も強力で最も有害なROSです。反応性が高く、脂質、タンパク質、DNAに損傷を与える可能性があります。


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活性酸素種(ROS)研究関連製品の主なラインナップ

品名をクリックすると製品の詳細を、商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。

ROS Assay Kit

品名測定対象製品概要商品コード
Hydrogen Peroxide Assay KitExtracellular H2O2ADHPを用いて、細胞培養液中の過酸化水素を蛍光法により測定するキット。蛍光プレートリーダーで測定。600050
Mitochondrial ROS Detection Assay KitMitochondrial ROS生細胞中のミトコンドリアのROSを蛍光法により測定するキット。蛍光プレートリーダーまたはフローサイトメーターで測定。701600
ROS Detection Cell-Based Assay Kit(DCFDA)Intracellular ROS DCF-DAを用いて、生細胞中のROSを蛍光法で測定するキット。蛍光プレートリーダーまたはフローサイトメーターで測定。601520
ROS Detection Cell-Based Assay Kit(DHE)ROSジヒドロエチジウム(DHE)を用いて、生細胞中のROSを蛍光法で測定するキット。蛍光プレートリーダーまたはフローサイトメーターで測定。601290
Xanthine Oxidase Fluorometric Assay KitXO activityNADHオキシダーゼとして、強力なROSであるスーパーオキシド(O2)を生成するキサンチンオキシダーゼ活性を測定するキット。蛍光プレートリーダーで測定。10010895

Check it out!
Mitochondrial ROS Detection Assay Kit(#701600)

生細胞中のミトコンドリアのROSを蛍光法により特異的に測定するキットです。細胞内のROS測定がしばしば行われますが、DHEやDCFDAなどのROS色素は部位特異性が低く、またADHPなどの色素は細胞外のROSの検出しかできないなど、従来の方法ではミトコンドリアのROSを特異的に検出することは困難でした。本製品に含まれるMitochondrial ROS detection reagentは、ミトコンドリアのROSを特異的に蛍光染色することができます1,2,3

特長:

  • 生細胞のミトコンドリアのROSを直接測定できます。
  • ポジティブコントコールとして、antimycin Aを含むキットです。
  • 蛍光プレートリーダーまたはフローサイトメーターで測定でき、お手持ちの装置に合わせて使用可能です。
画像内容説明

3 μM antimycin A処理または未処理のH9C2細胞を用いて、本製品の接着細胞のプロトコルに従ってミトコンドリアのROSの測定を行った。
(A)3 μM antimycin Aで処理したH9C2細胞
(B)未処理のH9C2細胞

参考文献

  1. Michalski, R., et al., A reassessment Free Redic. Biol. Med., 67, 278~284 (2014).
  2. Hoffmann, A., et al., Developmental Dynamics, 207, 332~343 (1996).
  3. Zielonka, J., et al.The Journal of Biological Chemisty, 287(5), 2984~2995 (2012).

ROS Probe

品名検出対象商品コード
10-Acetyl-3,7-Dihydroxyphenoxazine <ADHP>H2O210010469
APFOCl、OH、ONOO1O210157
DihydroethidiumO2•−& other oxidants12013
Homovanillic AcidH2O227307
LucigeninH2O2、O2•−14872
LuminolNon-specific ROS16803
MitoROS 580O2•−25169
Pentafluorobenzenesulfonyl FluoresceinH2O210005983

その他のCayman Chemical社ROS Probe製品は、メーカーウェブサイトをご覧下さい。



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関連製品

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スピントラップ試薬

スピントラップ試薬はフリーラジカルを捕捉し、スピン付加物を生成します。スピン付加物は、捕捉されたラジカルの同定を可能にする明確なスペクトルを有し、電子スピン共鳴(Elecrton Spin Resonance、ESR)を用いて測定します。

品名商品コード
BMPO14958
Carboxy-PTIO(Potassium Salt)81540
CYPMPO <5-(2, 2-Dimethyl-1, 3-Propoxycyclophosphoryl)-5-Methyl-1-Pyrroline N-Oxide>10009660
DEPMPO10006435
DMPO10006436
EMPO20618
PTIO14982
TEMPONE14877

その他のCayman Chemical社Spintrap製品は、メーカーウェブサイトをご覧下さい。


Oxidative Stress MaxSpec LC-MS Mixture

LC-MS用に調製済みで開封後すぐに使用可能な脂質標準物質です。酸化ストレス時に産生される脂質と核酸が含まれています。

品名 商品コード
Oxidative Stress MaxSpec LC-MS Mixture 18701

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関連資料

画像をクリックするとPDFファイルがダウンロードできます。

カタログ表紙

A GUIDE TO OXIDATIVE STRESS:MARKERS & DETECTION TOOLS



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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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