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キメラ抗原レセプター(CAR)検出用蛍光標識組換え体タンパク質 CAR-T/CAR-NK細胞検出用Fluorokines(R&D Systems)

掲載日情報:2023/08/18 現在Webページ番号:70835

がん免疫療法を目的としたCAR-T細胞またはCAR-NK細胞の製造において、T細胞またはナチュラルキラー(NK)細胞への形質導入後のキメラ抗原レセプター(CAR; Chimeric Antigen Receptor)の発現の評価は重要なステップです。R&D Systemsでは、CARの直接かつ特異的な検出に有用な、幅広い蛍光標識抗原(組換え体タンパク質)をラインナップしています。

CAR研究用蛍光標識タンパク質(動画)

標的CAR抗原一覧表

抗原名をクリックすると、製品リストをご覧いただけます。

BCMA CD19 CD30/TNFRSF8 CD40/TNFRSF5
CD300e DLL3 EGFR EMMPRIN/CD147
EpCAM/TROP1 ErbB2/Her2 Fcγ RⅡA/CD32a Fcγ RⅢA/CD16a
Glypican 3 IL-13R α2 Mesothelin MUC-1
OX40 PD-1 Siglec-2/CD22 Siglec-3/CD33
TRAIL_R2 TSLPR VEGFR2/KDR

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R&D SystemsのFluorokin(蛍光標識組換え体タンパク質)シリーズ

下図をクリックすると製品の詳細をご覧いただけます。

Fluorokines for CAR Detection
CAR検出用
Fluorokines for Immune Checkpoint Ligands
免疫チェックポイントリガンド用
Fluorokines for SARS-CoV-2 Spike Proteins
SARS-CoV-2スパイクタンパク質用
カスタムタンパク質サービス
カスタムタンパク質サービス
Fluorokinesシリーズ

Fluorokinesを用いたCAR-T細胞の検出

図A,B:Fluorokinesを用いたCAR-T細胞の検出原理

図をクリックすると拡大します(拡大図

  • A:CAR-T細胞療法は、患者またはドナーから採取したT細胞を遺伝子操作し、特定のキメラ抗原レセプター(CAR)を発現させることに基づく。これらのCAR-T細胞を患者に注入すると、患者の腫瘍細胞の表面にある特定の標的抗原にCARが結合し、T細胞を活性化させて腫瘍細胞を攻撃することによって腫瘍細胞を破壊する。
  • B:T細胞形質導入後のCAR発現の評価は、CAR-T細胞の生産における重要なステップとなる。CAR発現T細胞は、Fluorokines(標的抗原)を使用して直接染色でき、フローサイトメトリーによりCAR発現細胞の割合を決定することができる。
図C:Fluorokinesを用いたフローサイトメトリーによるCAR-T細胞の検出

図をクリックすると拡大します(拡大図

  • C:hCD19-CARを形質導入した(左)、または形質導入していない(右)CD4+CD8+T細胞を11日間培養した。細胞をPE-Cy7-CD4およびRecombinant Human CD19 Fc Chimera Atto 488 Protein(#ATJ9269)で染色し、フローサイトメトリーで検出した。

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特長

  • Fluorokinesを使用した標的分子の直接検出は、非常に特異的です。また、エピトープタグ付き標的抗原と蛍光色素標識二次抗体を使用した間接検出によって発生する可能性のあるバックグラウンド染色を排除します。
  • CARの検出に二次抗体は必要とせず、単一の処理ステップのみで実施できます。
  • Alexa Fluor色素は、類似した蛍光スペクトル特性を有する蛍光色素に比べて高い蛍光強度と光安定性を有しています。
  • 非標識組換え体タンパク質と同等の高い生物活性を保持していることを検証しています。
  • 各ロットを併行して試験を行うことにより、ロット間の高い一貫性を確認しています。
  • 動物種:ヒト

このほか、蛍光色素標識ストレプトアビジンを使用して検出できるAviタグ・ビオチン化タンパク質もあります。
必要な蛍光標識タンパク質またはビオチン化タンパク質が見つからない場合は、カスタム受託合成にて対応も可能です。詳細については、当社受託・特注品担当(☞ jutaku@funakoshi.co.jp)までお問い合わせ下さい。


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製品ラインナップ

商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。

タンパク質 産生 タグ 蛍光標識 蛍光波長(ex/em) 商品コード 生物活性
BCMA NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG193 抗BCMAモノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR193
Atto 488 501 nm/523 nm ATJ193
Atto 647N 647 nm/667 nm ATM193
CD19 CHO Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG9269 抗CD19モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR9269
Atto 488 501 nm/523 nm ATJ9269
Atto 647N 647 nm/667 nm ATM9269
CD30/TNFRSF8 HEK293 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG11155 ヒトCD30リガンドを導入したHEK293細胞に結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR11155
CD40/TNFRSF5 NS0 Fc、His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1493 抗CD40/TNFRSF5抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1493
CD300e HEK293 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG10479 抗CD300eモノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR10479
DLL3 HEK293 His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG9749 抗DLL3抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR9749
EGFR NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG344 抗EGFRモノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR344
EMMPRIN/CD147 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG972 抗EMMPRIN/CD147モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR972
EpCAM/TROP1 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG960 抗EpCAM/TROP1抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR960
ErbB2/Her2 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1129 抗ErbB2/Her2モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1129
Fcγ RⅡA/CD32a(R167) NS0 His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1330 抗Fcγ RⅡA/CD32a(R167)抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1330
Fcγ RⅢA/CD16a NS0 His Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR4325 抗Fcγ RⅢA/CD16a抗体結合ビーズに結合する。
Glypican 3 NS0 His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG2119 抗Glypican 3抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR2119
IL-13R α2 CHO Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG7147 抗IL-13R α2抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR7147
Mesothelin NS0 His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG3265 抗Mesothelinモノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR3265
MUC-1 HEK293 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG10332 抗MUC-1モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR10332
OX40 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG3388 抗OX40モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR3388
PD-1 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1086 抗PD-1モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1086
Siglec-2/CD22 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1968 抗Siglec-2/CD22モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1968
Atto 488 501 nm/523 nm ATJ1968
Atto 647N 647 nm/667 nm ATM1968
Siglec-3/CD33 NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG1137 抗Siglec-3/CD33モノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR1137
Atto 488 501 nm/523 nm ATJ1137
Atto 647N 647 nm/667 nm ATM1137
TRAIL R2 CHO Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG10140 抗TRAIL R2抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR10140
TSLPR NS0 Fc Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG981 抗TSLPRモノクローナル抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR981
VEGFR2/KDR NS0 Fc、His Alexa Fluor 488 488 nm/515~545 nm AFG357 抗VEGFR2/KDR抗体結合ビーズに結合する。
Alexa Fluor 647 650 nm/668 nm AFR357


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使用例

Fluorokinesの特異性、生物活性、およびロット間の一貫性試験

図A,B:Recombinant Human BCMA/TNFRSF17 Fc Chimera Atto 647N Proteinの特異性、生物活性、およびロット間の一貫性の分析

図をクリックすると拡大します(拡大図

  • A:抗ヒト BCMA モノクローナル抗体に結合した蛍光ビーズをRecombinant Human BCMA/TNFRSF17 Fc Chimera Atto 647N Protein(#ATM193)を用いてフローサイトメトリーにより検出した。
  • B:抗ヒト BCMA モノクローナル抗体に結合した蛍光ビーズを、無染色でフローサイトメトリーにより検出した。
図C:蛍光標識タンパク質の3つの異なるロットのロット間における生物活性の一貫性の検証

図をクリックすると拡大します(拡大図

  • CRecombinant Human APRIL/TNFSF13(#5860-AP)を 0.1 μg/ml、100 μl/wellで固定した。次に、Recombinant Human BCMA/TNFRSF17 Fc Chimera Atto 647N Protein(#ATM193)の異なる3つのロット(それぞれ線)、または未標識のRecombinant Human BCMA Fc Chimera(#193-BC線) を図示した各濃度で添加した。データより、蛍光標識タンパク質と非標識タンパク質の間の一貫した生物活性、および蛍光標識タンパク質の3つの異なるロットのロット間における生物活性の一貫性が示された。

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Recombinant Human CD19 Fc Chimera Atto 647N Proteinによる CD19-CAR-T細胞の検出

hCD19-CARをCD4+CD8+T細胞に形質導入した細胞、または形質導入をしていない細胞を11日間培養し、細胞をPE-Cy7-CD4およびRecombinant Human CD19 Fc Chimera Atto 647N Protein(#ATM9269)で染色し、フローサイトメトリーにより検出した。

図A,B:Recombinant Human CD19 Fc Chimera Atto 647N Proteinによる CD19-CAR-T細胞の検出

図をクリックすると拡大します(拡大図

  • A:hCD19-CARを形質導入したCD4+CD8+T細胞
  • B:hCD19-CARを形質導入していないCD4+CD8+T細胞

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Fluorokinesとマルチカラーフローサイトメトリー用の抗体パネルとの互換性の検証

CD19-CAR-T細胞を特徴付けるため、Fluorokinesと蛍光色素標識抗体を用いてマルチカラーフローサイトメトリーを行った。

Fluorokinesとマルチカラーフローサイトメトリー用の抗体パネルとの互換性の検証

図をクリックすると拡大します(拡大図

hCD19-CARを形質導入したCD4+CD8+細胞を、以下のモノクローナル抗体パネルで染色した。細胞は、最初にシングレットおよび生細胞でゲートした。

  • Alexa Fluor 700-conjugated Mouse Anti-Human CD14(#FAB3832N
  • PerCP-conjugated Mouse Anti-Human CD45(#FAB1430C
  • PE-conjugated Rabbit Anti-Human CD56/NCAM-1(#FAB24086P
  • Alexa Fluor 405-conjugated Mouse Anti-Human CD8(#FAB1509V
  • PE-Cy7-CD4 + Alexa Fluor 594-conjugated Mouse Anti-Human CD62L/L-Selectin(#FAB9787T) + Recombinant Human CD19 Fc Chimera Atto 647N Protein(#ATM9269

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ウェビナーのご案内

下の各バナーをクリックすると、R&D Systemsより提供されたウェビナー(メーカーサイト)をご覧いただけます。
視聴には、メーカーサイトにてご登録が必要です。

Webinar: Technique Talk: An Improved Way to Detect CAR T Cells and SARS-CoV-2-Binding Cells

Webinar: The CAR Toolkit: Progress and Challenges in CAR T/NK Cell R&D and Manufacture

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。