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様々な細胞の状態を識別可能な生細胞イメージング蛍光色素 ChromaLive Non-Toxic Dye

掲載日情報:2023/05/17 現在Webページ番号:70306

ChromaLive Dyeは、細胞の状態や細胞のサブタイプによって蛍光特性(強度・波長)が変化する生細胞イメージング(ライブセルイメージング)に対応した蛍光色素です。細胞の状態(細胞の生死、アポトーシス、オートファジー、活性、ストレスなど)によって変化する蛍光特性を解析することで、様々な細胞状態の識別や定量的解析を行うことができます。低毒性で培地に直接添加・混合でき、洗浄操作も不要なため、ハイコンテントスクリーニングに適しており、毒性試験や薬剤に対する細胞状態の変化の観察にも最適です。

細胞へのChromaLive Dyeの取り込み例

ChromaLive Non-Toxic Dyeの使用例

MCF-7細胞に本製品を取り込ませ、アポトーシス、ER(小胞体)ストレス、オートファジーを誘導する各種薬剤(上図参照)にて処理し、3、6、12時間後の蛍光イメージングを行った。アポトーシス、ERストレス、オートファジーの細胞状態の違いでそれぞれ異なる蛍光特性のパターンが観察された。

特長

  • 本製品のみで複数の細胞状態を検出可能
    本製品は核膜を除く細胞膜(原形質膜、オルガネラ膜)に取り込まれることで蛍光を発します。副産物の生成・重要なレセプター/タンパク質との結合は確認されていません。また、他の染色方法や色素と併用することもできます。
  • 低毒性
    本製品で処理した様々な細胞種(幹細胞、初代培養細胞、不死化細胞、神経細胞、リンパ球)の25日間の試験およびハイスループットスクリーニングにより、低毒性と光安定性を確認しています。
  • 洗浄操作は不要
    培地への添加だけで使用できるため、ハイコンテントスクリーニングにも最適です
  • 三次元(3D)培養細胞にも対応
    オルガノイドやスフェロイドを均一に染色することができます。
  • 高いS/N比

培地交換の際も、本製品を含む培地を使用して下さい。


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使用容量

本製品(1バイアル、400 units)で、1プレート分(96/384/1,536ウェルプレート)の測定を行えます。


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測定波長

本製品は、以下の3種類の励起/蛍光波長での測定に対応しており、少なくとも励起波長の異なる2つの条件で解析することが推奨されています。
測定波長(励起/蛍光)| 488/550~630 nm | 488/630~750 nm | 561/590~630 nm


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使用方法

本製品は、細胞の状態によって様々な蛍光特性を示しますが、特定の細胞状態において決まった蛍光特性を示すわけではありません。そのため、ご自身の実験(使用する細胞および興味のある細胞状態)でどのような蛍光特性を示すかについて、事前にポジティブコントロールを追加して確認する必要があります。


STEP1. ポジティブコントロール取得

検証したい細胞、細胞状態でコントロール実験を実施します。STEP2でのソフトウェアに細胞の状態を事前に認識させるために、複数の実験を行い細胞状態の画像を取得して下さい。
アポトーシスやERストレスなどを誘導する既知のコントロール用化合物で刺激した細胞状態の画像を取得するなど(例:TNF-α/アポトーシス、Thapsgargin(TG)/ERストレスなど)。
「細胞状態と化合物例」参照

ChromaLive Dyeのコントロール実験

図をクリックすると拡大します(拡大図


STEP2. CellProfiler(ソフトウェア)を用いた分類・読み込み

CellProfilerを用いて、STEP1で取得した細胞の画像を読み込ませソフトウェアに細胞の状態を認識させます。これにより、目的の新規化合物などを作用させた際の細胞の画像から、細胞状態に応じて自動的にスコアリングされます。
CellProfilerのチュートリアル資料はこちらをご覧下さい。

CellProfilerを用いた分類

図をクリックすると拡大します(拡大図


STEP3. スコアリング結果

CellProfilerを用いた分類

ERストレス処理24時間後の生細胞/アポトーシス細胞の比率

CellProfilerを用いた分類

慢性リンパ性白血病(Chronic Lymphocytic Leukemia:CLL)細胞がクラスター化した異なる表現型の解析結果のUMAP(Uniform Manifold Approximation and Projection)


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細胞状態と化合物例

MCF-7細胞での適用例です。
以下の表は参考情報です。お客様の実験(細胞の種類、状態など)によって条件は異なりますので、 お客様ご自身で最適な実験条件を検証する必要があります。

Cell Death Mechanism Control compounds End-point Time Points
Apoptosis TNF-α(3 ng/ml), with Cycloheximide(3 μg/ml)

Actinomycin D(10 ng/ml)
Staurosporine(100 nM)
TNF-α + Cycloheximide:12h(to be confirmed)
Actinomycin D:48h
Staurosporine:24h
3h, 6h, 12h, 24h

3h, 6h, 12h, 24h, 48h
3h, 6h, 12h, 24h
ER Stress Tunicamycin(200 ng/ml)
Thapsigargin(1 μM)
Tunicamycin: 24h
Thapsigargin: 12h (to be confirmed)
3h, 6h, 12h, 24h
Autophagy Rapamycin (1 μM) Rapamycin: 24h 3h, 6h, 12h, 24h

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アプリケーション例

共焦点顕微鏡による三次元(3D)オルガノイドの観察

腺房構造では、死細胞(赤色)が構造の中心部に集まり、生細胞(黄色)が輪郭を構成していることが分かる(青色:Hoechst 33342)。

3Dオルガノイドの共焦点顕微鏡による観察

薬剤処理による細胞状態の変化

薬剤処理後のMCF-7細胞の状態を本製品で観察したところ、時間経過とともにアポトーシス細胞(赤色)が増えていくことが分かる(青色:DRAQ5 nuclear stain )。

3Dオルガノイドの共焦点顕微鏡による観察

■ 動画



初代培養がん細胞オルガノイド

ChromaLive Dye:緑色黄色、Hoechst 33342:青色
黄色:代謝的に活性なオルガノイド、緑色:死細胞(一部死細胞由来の細胞外基質)、青色:核

ChromaLiveによる初代培養がん細胞オルガノイドの染色

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ユーザー様ご使用例

Staurosporine処理したHeLa細胞のイメージング
緑色赤色:ChromaLive Dye 青色:核(Hoechst 33342)
本データは共焦点定量イメージサイトメーター CellVoyager CQ1(横河電機株式会社)で取得されました。


横河電機株式会社ロゴ



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同意書について

本製品の初回ご購入時には『同意書』をご提出いただく必要があります。同意書の内容を十分にご確認、ご了承の上、ご署名下さい。ご署名および必要事項をご記入いただいた同意書は、メール(jutaku@funakoshi.co.jp)またはFAX(03-5684-6539)にて当社受託・特注品担当へお送り下さい。ご不明な点は、当社受託・特注品担当にお問い合わせ下さい。


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価格

[在庫・価格 :2024年04月28日 00時00分現在]

※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。
詳細 商品名
  • 商品コード
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  • 価格
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  • 法規制等
納期 文献数
ChromaLive Non-Toxic Dye
2~3週間 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
様々な細胞状態(細胞の生死,アポトーシス,オートファジー,活性,ストレスなど)の識別が可能な生細胞イメージング蛍光色素です。低毒性で洗浄操作も不要なので,ハイコンテントスクリーニングに適しており,毒性試験や薬剤に対する細胞状態の変化の観察にも最適です。1プレート分(96/384/1,536ウェルプレート)の測定が可能。測定波長(励起/蛍光)| 488/500~630 nm | 488/630~750 nm | 561/570~630 nm。
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年6月15日号 p.40
ニュース2023年10月15日号 p.4

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ChromaLive Non-Toxic Dye

文献数: 0

説明文 様々な細胞状態(細胞の生死,アポトーシス,オートファジー,活性,ストレスなど)の識別が可能な生細胞イメージング蛍光色素です。低毒性で洗浄操作も不要なので,ハイコンテントスクリーニングに適しており,毒性試験や薬剤に対する細胞状態の変化の観察にも最適です。1プレート分(96/384/1,536ウェルプレート)の測定が可能。測定波長(励起/蛍光)| 488/500~630 nm | 488/630~750 nm | 561/570~630 nm。
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年6月15日号 p.40
ニュース2023年10月15日号 p.4

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Saguaro Technologies 社は、創薬支援のための研究ツールを開発している2020 年設立のスタートアップ企業です。カナダのトップ研究者と提携し、研究者が開発した技術の製品化や細胞培養関連製品の開発を進めています。
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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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