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ヒト多能性幹細胞(hPSCs)スフェロイド増殖用ハイドロゲル VitroGel STEM

掲載日情報:2020/11/10 現在Webページ番号:69594

三次元(3D)静置浮遊培養におけるパフォーマンスとヒト多能性幹細胞(hPSC)の迅速な増殖,スケールアップの改善,ハイスループットシステムの構築のために開発された,ゼノフリー(動物由来成分フリー)のハイドロゲルシステムです。様々な組織や病状のモデル化が可能です。本システムを用いて作製した三次元幹細胞のスフェロイドは,さらなる継代培養,パターン分化,オルガノイドの作製,または二次元培養の形態の再構築に使用できます。

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  • A:マトリックスをコーティングした二次元培養から健全で高品質の細胞を用いて浮遊培養を開始する。細胞スフェロイドは,1日目から6日目まで形成され,継続的に成長した。細胞スフェロイドは,浅いクレーターまたはポックマークの特徴を示し,hPSCマーカーを高発現し,健全で高品質の状態で細胞の良好な増殖を示した。
  • B:細胞を播種し,三次元静置浮遊培養を行った際の1~7日目の細胞数の増加を示した。細胞の増殖は,CCK8アッセイで決定した。
  • C:hPSCスフェロイドの細胞のサイズは,1日目の約60μmから7日目の250μm超まで増加した。

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ヒト多能性幹細胞(hPSC,human pluripotent stem cell)とは

hPSCと応用

生物医学研究におけるヒト多能性幹細胞(hPSC)の使用は,著しく拡大しています。hPSCは,基本的な人間の発達と機能の研究に優れたシステムに加えて,実験室や臨床現場で幹細胞をベースとした治療法の試験のための堅牢なプラットフォームを提供します。最近のhPSCの進歩により,臨床試験への扉が開かれました。hPSCは,病気や怪我による組織の損傷を元に戻すための鍵を握る可能性があるため,再生医療への応用が期待されています。ビッグデータの需要の増加により,ハイスループット実験が一般化しており,この大きな可能性に伴ってスケールアップの必要性が生じます。

幹細胞の維持・増殖とオルガノイド作製における問題点

現在の幹細胞の維持および増殖方法では,表面積の大きい二次元マトリックスをコーティングした培養容器に細胞を播種する必要があり,これに時間と費用を要する可能性があります。また,使用するマトリックスは,温度感受性が高い場合もあります。これにより,培養容器へのコーティングが不均一になり,幹細胞コロニーの接着性とサイズに一貫性がなくなる可能性があります。三次元増殖システムでは,より一貫した幹細胞の増殖が可能となります。幹細胞研究者は,増殖に加えて三次元hPSC培養の多くのアプリケーションを発見しています。なかでも,層状組織を有する組織オルガノイドの開発は最も注目を浴びていますが,現在の二次元培養法では一貫性のある高品質のオルガノイドを作製する上でいくつかの課題がありました。

従来の二次元幹細胞の方法では,トリプシンなどの過酷な酵素による幹細胞コロニーの「リフティング」が含まれていました。これは,細胞の生存率に悪影響を及ぼし,サイズに一貫性のない幹細胞スフェロイドを生成する可能性があるため,トラブルシューティングに長時間を要しました。オルガノイドのプロトコルの多くは,二次元システムで開発を要する組織に類似した前駆体も必要となり,胚葉の分化後に前駆体をリフトさせて三次元マトリックスハイドロゲルに埋め込む必要があります。そのため,最終的に一貫性のない奇形のオルガノイドを形成する場合があります。

幹細胞培養のスケールアップにおける問題点

小スケールの研究所にとっても,大規模バイオテクノロジー企業方にとっても,幹細胞株の迅速で信頼性の高い増殖が重要なニーズになりつつあります。しかし,幹細胞集団のスケールアップには,これまでシェーカー,回転フラスコ,またはバイオリアクターなどの高価で面倒な機器が必要とされました。これらの方法は,通常,さらに幹細胞の増殖を支援するためのマイクロキャリアも必要となります。多くの方法では,スフェロイド幹細胞凝集体の形成を確実にするため,シェーカーまたはバイオリアクターを高速で使用し,それでスフェロイド剪断を誘発して細胞の増殖および生存率を損なう可能性があります。

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特長

  • 未分化の幹細胞は,96ウェルプレート,Tフラスコ,振とうフラスコ,およびバイオリアクターに簡単に移すことができ,ほとんどの培養容器に適応します。
  • ほとんどの幹細胞培地に適応します。
  • 必要に応じて,二次元培養に戻すことができます。
  • 液体窒素で保存された幹細胞または二次元培養を行った幹細胞から直接培地に播種できるために簡便です。
  • 別の試薬を用いることなく細胞の回収や継代培養を行うことができます。
  • 細胞の高い生存率と増殖率を維持するために,バイオリアクターを用いて極めて低い攪拌で幹細胞培養のスケールアップを行うことができます。
  • マトリックスやマイクロキャリアのコーティングは不要です。
  • ラボスケールでの幹細胞の浮遊培養においては,シェーカーやスターラーは不要です。
製品外観

製品外観


製品の種類と浮遊培養に使用可能な培地の容量

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品名 VitroGel STEM
商品コード VHM02S VHM02
包装 2 ml 10 ml
浮遊培養に使用可能な培地の容量 15~30 ml 90~180 ml

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操作方法概略

VitroGel STEM操作方法概略

培養サイクルに応じた推奨プロトコル

VitroGel STEMを用いたhPSCの培養,細胞の回収または継代培養の推奨プロトコルについては下図をご参照下さい。3~4日間の培養サイクルでは,培地の追加は不要です。7日間の培養サイクルには,播種3~4日後に培地を追加します。

スフェロイドの大きさへの影響

  • A:細胞塊とハイドロゲル溶液を混合し,Y-27632 10 mlを添加した幹細胞用培地中に懸濁する。
  • B:細胞ストレイナーを用いて,単細胞または死細胞を除去し,コニカルチューブ中にスフェロイドを回収する。必要に応じて,大きいスフェロイドを40μmまたは70μmの細胞ストレイナーで除去し,より小さな細胞塊とし,継代培養を行う。
  • C:スフェロイド/細胞塊を,通常の遠心分離により回収する。回収した細胞は,VitroGel STEMを用いて再懸濁し,すぐに継代培養を行うことができる。

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使用例

hPSCの播種密度の違いによる形態とスフェロイドのサイズへの影響

VitroGelSTEMシステムを用いることにより,幹細胞のスフェロイドのサイズを効果的に制御できる。これにより,より増殖速度が高く,より大きなサイズのhPSCのスフェロイドを得ることが可能になる。初期播種密度の違いでスフェロイドのサイズが異なるが,すべての播種密度におけいて,培養の経時的なスフェロイドのサイズの増加が見られた。したがって,VitroGel STEMは初期の幹細胞のサイズに関係なく使用できる。

スフェロイドの大きさへの影響

hPSCの播種密度の違いによるスフェロイドの形態への影響

スフェロイドのサイズへの影響

hPSCの播種密度の違いによるスフェロイドのサイズへの影響

液体窒素で保存したhPSCから直接静置浮遊培養の実施

液体窒素で保存したhPSCから直接,健全で高品質なhPSCを培地に播種し,静置浮遊培養の実施した。細胞スフェロイドが形成され,1日目から6日目まで継続的に成長することがわかる。

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exp3-B
  • A:細胞スフェロイドは,浅いクレーターまたはポックマークの特徴を示す。これは,hPSCマーカーの高発現と,健全で高品質な状態で細胞が良好に増殖していることを示す。
  • B:hPSCスフェロイドのAP染色画像は,APの高発現を伴う健全な幹細胞を示す。

VitroGel STEMを用いて7日間培養したスフェロイドの多能性幹細胞マーカーの発現

VitroGel STEMハイドロゲルと混合したhPSC凝集体は,播種後7日目においても主要な多能性幹細胞マーカーであるSSEA4,OCT4,SOX2,およびTRA-1-60の発現が見られた。

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  • A:SSEA4およびOCT4発現を伴うhPSCスフェロイドの画像
  • B:SOX2およびTRA-1-60発現を伴うhPSCスフェロイドの画像

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VitroGel Cell Recovery Solution

VitroGelで培養した細胞を中性,37℃で,酵素を使用せずに迅速かつ安全に回収するための溶液です。回収した細胞は,回復培養後に二次元または三次元培養のいずれの方法でも継代培養することができます。
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  • 操作時間:15~20分
  • pH:中性
  • 商品コード:MS03-100
  • 包装:100 ml
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VitroGel ORGANOID(#VHM04-K

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価格

[在庫・価格 :2021年02月25日 23時10分現在]

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動物成分フリーで透明性に優れた多糖ベースのハイドロゲル。使用濃度が調整済み。培養に適した細胞種:ヒト多能性幹細胞(hPSC)。
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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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