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ヒト初代培養免疫細胞 ATCC® Primary Human Immune Cells

掲載日情報:2019/08/07 現在Webページ番号:68132

ATCC®の幅広いヒト初代培養細胞ラインナップの中から、初代培養免疫細胞をご紹介いたします。免疫系の研究は、多くの種類のがんの発生に関する研究および治療法開発に有用です。
その他のヒト初代培養細胞についてはこちらをご覧下さい。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


単球からの分化

図1:CD14+単球からの樹状細胞およびマクロファージへの分化
A~C)単球由来樹状細胞の形態観察

  • A)分化誘導1日後(4×)
  • B)6日後(40×)
  • C)9日後(40×)
  • 右下)単球由来マクロファージの形態マーカー発現確認

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特長

  • 凍結細胞からの回復率は90%以上です。
  • 一貫したプレーティング効率を有します。
  • 高い分化能を有します。
  • 純度90%以上です。
  • 増殖および分化のためのプロトコルが用意されています。
  • 徹底的な無菌スクリーニングを行っています。
  • ポジティブおよびネガティブのバイオマーカーを確認しています。
  • 正常な細胞形態を示します。

ATCC® Web Siteに、各製品についてのFAQも掲載されていますのでご参照下さい。


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適用例

  • がん免疫学研究
  • 毒性スクリーニング
  • 移植と拒絶に関する研究
  • 炎症・アレルギーに関する研究
  • ワクチン・医薬品開発に関する研究

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多能性造血前駆細胞の分化について

本コレクションの多能性骨髄細胞および臍帯血CD34+造血幹細胞は、多くの体性幹細胞、および一般的な骨髄およびリンパ系前駆細胞に分化することができ、さらに個別の免疫系細胞に分化できます。
同様に、末梢血由来CD14+細胞は、樹状細胞またはマクロファージに分化誘導できます。
また、骨髄または末梢血からの単核細胞調製物は、分化したマクロファージ、樹状細胞、単球、リンパ球、ならびに造血細胞を若干含有しています。

分化

図2:多能性造血前駆細胞の分化

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使用例1:ヒトNK細胞の細胞傷害活性試験

ナチュラルキラー(NK)細胞は非活性状態でも腫瘍細胞を傷害し、転移がんや血液がんに対して迅速かつ強力な免疫を示すことから、多くのがん免疫療法研究において注目されています。
細胞傷害性活性の測定で最も一般的に用いられる放射性51クロム(51Cr)放出アッセイは、コストが高く特殊な装置を必要とし、RIのため取り扱いに規制がある点、試薬の半減期が短い点、有害廃棄物が生じる点などの問題点があります。また、標的細胞を蛍光色素標識しフローサイトメトリーで解析する代替法は、アッセイプロセスに渡って一貫性のない色素取り込みと自発的な色素の漏出によって結果が大きく変動します。

ATCC®のヒト初代NK細胞(ATCC® PCS-800-019™)は、末梢血由来単核細胞から免疫磁気ビーズ法でネガティブセレクションにより分離した細胞で、細胞傷害活性試験でエフェクター細胞として使用できます。フローサイトメトリーでCD45+(≧90%)、CD56+(≧90%)、CD56+ CD3-, CD56+ CD16+を確認しています。
GFP発現K-562細胞(ATCC® CCL-243-GFP™)は、不死化した骨髄性白血病細胞株K562細胞を改変してGFPを発現するようにしたもので、蛍光標識などの前処理なしに細胞傷害活性試験の標的細胞として使用できます。


細胞傷害活性

図3:ヒト初代NK細胞の細胞傷害活性試験

3ロットのヒト初代NK細胞(ATCC® PCS-800-019™)のGFP発現K-562細胞(ATCC® CCL-243-GFP™)に対する細胞傷害活性をフローサイトメトリーにより測定した。エフェクター細胞:標的細胞の比率およびドナーに応じて、溶解細胞の割合は4~54%の範囲だった。
詳細はApplication Note Number 31をご覧下さい。


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使用例2:LPS / LTAによるIL-6の分泌誘導

ヒト末梢血由来初代単核細胞(PBMC)は、単球活性化試験(monocyte activation test、MAT)などのセルベースアッセイにおいて指標として重要です。リポ多糖(LPS)やリポタイコ酸(LTA)などの外因性発熱物質(パイロジェン)に反応してPBMCが分泌する炎症性サイトカインを、MAT試験により検出します。生体内では、炎症性サイトカインにより発熱、ショック状態が引き起こされて死に至ることもあります。そのため、炎症性サイトカインを検出することは、医療機器や薬物送達システム中に混入したパイロジェンを同定するために非常に重要です。


パイロジェンによるIL-6活性化

図4:パイロジェン処理したPBMCにおけるIL-6活性化

  • A) 96ウェルプレート中のPBMC(ATCC® PCS-800-011™)にそれぞれ記載の濃度のLPS(リポ多糖)を添加して、37℃で24時間インキュベートした。その後、培養上清中のIL-6をELISAで測定した。IL-6の増加は0.125 EUのLPSで検出され、またIL-6活性化は1.0 EUのLPSで飽和した。
  • B) Aと同様に、PBMCにそれぞれ記載の濃度のLTA(リポタイコ酸)を添加、37℃で24時間インキュベート後、培養上清中のIL-6をELISAで測定した。IL-6の増加は0.5μgのLTAで検出され、またIL-6活性化は50μgのLTAでほぼ飽和した。

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使用例3:骨髄由来CD34+細胞の赤血球特異的マーカー発現の確認

赤血球特異的マーカー発現

図5:フローサイトメトリーによる骨髄由来CD34+細胞の赤血球特異的マーカー発現の確認

  • A)赤血球増殖培地カクテル処理前
  • B、C)培地カクテル処理7日後

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製品ラインナップ

細胞名をクリックすると製品の詳細を、ATCC® No. をクリックすると個別価格表をご覧いただけます。

初代培養単核細胞

単核 単球やリンパ球を含む単核細胞は、がんに対する自然免疫応答および免疫療法の研究にかかせないものです。単核細胞には、がん免疫学における免疫調節過程の研究に使用される最終分化型および未分化型の免疫細胞が含まれます。

細胞名 発現バイオマーカー ATCC® No. 細胞数 包 装 価 格 在 庫
Peripheral Blood CD14+ Monocytes
(末梢血由来CD14+ 単球細胞)
CD14, CD45 5.0×107
Peripheral Blood Mononuclear Cells (PBMC)
(末梢血由来単核細胞)
CD45
(Lot Specific FIO*:CD3, CD4, CD8, CD14, CD19, CD56)
2.5×107
Bone Marrow Mononuclear Cells
(骨髄由来単核細胞)
CD45
(Lot Specific FIO*:CD3, CD4, CD8, CD14, CD19, CD34, CD56)
2.5×107

Lot Specific FIO:各ロットでの発現状況の参考情報であり、品質確認には用いていません。実際の発現状況については各ロットのCOAをご確認下さい。


初代培養リンパ系細胞

リンパ系 リンパ系細胞は微生物や病原体に対して長期にわたる免疫を示し、自己免疫疾患、免疫不全、がんなどの疾患において重要な役割を果たします。適応免疫系の主要なエフェクター細胞であるリンパ系細胞は、がん免疫療法の開発に重要です。

細胞名 発現バイオマーカー ATCC® No. 細胞数 包 装 価 格 在 庫
Peripheral Blood CD4+ Helper T Cells
(末梢血由来CD4+ ヘルパーT細胞)
CD3, CD4, CD45 2.5×107
Peripheral Blood CD8+ Cytotoxic T Cells
(末梢血由来CD8+ 細胞傷害性T細胞)
CD3, CD8, CD45 2.5×107
Peripheral Blood CD19+ B Cells
(末梢血由来CD19+ B細胞)
CD20, CD45 2.5×107
Peripheral Blood CD56+ Natural Killer Cells
(末梢血由来CD56+ ナチュラルキラー細胞)
CD45, CD56 5.0×106

初代前駆細胞

前駆 すべての成熟血球細胞は、生物の生涯にわたって再生されなければなりません。造血前駆細胞は自己再生し、すべての型の血球細胞に分化することができます。前駆細胞とそれらに由来する細胞を理解することは、血液学、免疫学、腫瘍学などを含む多くの分野にとって重要です。

細胞名 発現バイオマーカー ATCC® No. 細胞数 包 装 価 格 在 庫
Bone Marrow CD34+ Cells
(骨髄由来CD34+ 細胞)
CD34, CD45 5.0×105

関連製品:ヒト由来がん免疫関連細胞株

細胞株名 由 来 ATCC® No. 包 装 価 格 在 庫
Daudi 末梢血由来Bリンパ芽球
JM-1 B細胞性リンパ腫
Jurkat, Clone E6.1 急性T細胞性リンパ腫
K-562 慢性骨髄性白血病
K-562-GFP 慢性骨髄性白血病
(GFPレポーター発現)
TF-1 骨髄性赤白血病
THP-1 急性単球性白血病
U-937 胸膜滲出液由来ミエロイド系リンパ球

関連製品:細胞生存率測定キット

キット名 ATCC® No. 包 装 価 格 在 庫
Reliablue™ Cell Viability Reagent
XTT Cell Proliferation Assay Kit
MTT Cell Proliferation Assay

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参考資料

タイトルをクリックするとPDFをダウンロードできます(英語版)。



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ご注文方法

ご注文は専用の分譲依頼書またはオンラインオーダーフォームをご利用下さい。

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