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LiveReceptor® AMPAR (Endogenous AMPAR Labeling Reagent)
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LiveReceptor® AMPAR (Endogenous AMPAR Labeling Reagent)
内在性のAMPA型グルタミン酸レセプター(AMPAR)ライブセルイメージング試薬 LiveReceptor® AMPAR (Endogenous AMPAR Labeling Reagent)
掲載日情報:2018/03/26 現在Webページ番号:67801
フナコシ /
フナコシ株式会社
[メーカー略称:FNA]
LiveReceptor AMPARは、生細胞でAMPA型グルタミン酸レセプター(AMPA Receptor; AMPAR)を特異的にフルオレセイン標識するタンパク質標識試薬です。生細胞で内在性のAMPARを標識できるため、ライブセルイメージングによる生理的なAMPARの挙動解析に優れています。
※ 本製品はフナコシ株式会社が京都大学工学研究科 浜地格教授の研究成果に基づき製品化したものです。
※ ☞ 生細胞でイオンチャネル型GABAレセプター(GABAAR)を標識する試薬についてはこちらをご覧下さい。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
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受容体のライブセルイメージング手法の問題点とリガンド指向性タンパク質標識
従来の受容体のイメージング方法と問題点
細胞表面の受容体は細胞外の刺激に応答し、細胞膜上の側方輸送、エンドサイトーシスによるインターナリゼーションなどダイナミックに移動しており、生細胞における受容体のイメージング解析は、受容体の機能を理解する上で優れた方法として期待されています。これまで幾つかの手法が確立されており、現在、主として遺伝子操作によるGFPなどの蛍光タンパク質を融合した受容体タンパク質の観察が行われています。
しかしながら、
- 遺伝子導入が必要
- 過剰発現系であること
- 蛍光タンパク質が受容体の挙動に影響を及ぼす可能性があること
一方で、内在性の受容体の可視化技術として、蛍光標識リガンドを用いる手法が提案されています(図1参照)。
この方法は蛍光リガンドが受容体に特異的に結合することで可視化しますが、蛍光リガンド自体がアゴニスト又はアンタゴニストとして機能するため、
- 受容体にシグナルを継続的に与えてしまう
- 本来の生理的なリガンドと競合してしまう
- 蛍光リガンドの離脱により可視化できなくなる
リガンド指向性タンパク質標識
従来の問題点を克服するために、京都大学工学研究科の浜地教授・清中准教授(現 名古屋大学教授)らは、タンパク質表面反応基acyl imidazoleにより内在性の標的受容体タンパク質のみを蛍光標識する技術を確立しました(図2参照)1,2。この方法では、特異的リガンドが標的受容体タンパク質に結合したときのみ、タンパク質表面反応基acyl imidazoleが活性化され、標的受容体タンパク質に選択的に蛍光標識することが可能です。続いて培地交換により余剰なリガンドや反応断片を除去できるため、リガンド結合部位が空いた状態の生理的な受容体タンパク質の挙動を観察することができます。
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LiveReceptor AMPARとは
LiveReceptorは、神経伝達物質受容体を標的としたリガンド指向性タンパク質標識試薬です。LiveReceptor AMPARは、AMPA型グルタミン酸レセプター(AMPAR)に対する世界初の特異的フルオレセイン標識試薬
※ LiveReceptor AMPARは文献内のCAM2(Fl)です。
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特長
- 内在性AMPARにフルオレセインを標識できます。
- AMPAR(GluA2-4サブユニット)に高い特異性があり*、他のイオンチャネル型グルタミン酸レセプター(NMDA型グルタミン酸レセプター、カイニン酸型グルタミン酸レセプター)は標識されません。
- 培地に添加し、1~4時間の標識反応後に、AMPARのライブイメージングが可能です。
- 膜透過性がないため、細胞表面のAMPARのみを標識することができます。
- 培養神経細胞、培養脳スライス組織およびAMPAR(GluA2, GluA3またはGluA4サブユニット)を過剰発現させた株化細胞で実績があります。
- 低分子のため組織浸透性が高く、脳組織の急性スライス切片では深部まで標識実績があります。
- 標識後もAMPARのイオンチャネル機能が維持されることが電気生理学的手法で確認されています。
- 推奨使用濃度1 μMでは、細胞毒性がほとんどありません。
- 蛍光色素としてフルオレセインを用いているためpH応答性があり、インターナリゼーションされた標識AMPARは消光する傾向があります。細胞表面AMPARの観察に最適です。
- ライブセルイメージングをはじめ、様々なアプリケーションに使用可能です。詳しくは下記データ使用例をご覧下さい。
* GluA1サブユニットは標識されないため、GluA1ホモマーは可視化できません。
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アプリケーション
- ライブセルイメージング
- ウエスタンブロット(抗フルオレセイン抗体)
- 免疫沈降(抗フルオレセイン抗体)によるAMPAR結合タンパク質の解析・探索
- 免疫染色(他の因子に対する抗体と共染色が可能)
- 拮抗型阻害物質の探索および活性評価
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使用例
Index
- ☞ 神経細胞のライブイメージング
- ☞ 培養スライス組織のライブイメージング
- ☞ AMPARに対する特異性
- ☞ 組織深部の観察
- ☞ FRAP解析によるAMPARの挙動解析
- ☞ 薬剤処理によるシナプス可塑性の観察
- ☞ 拮抗阻害物質探索スクリーニング
神経細胞のライブイメージング
培養スライス組織のライブイメージング
AMPARに対する特異性
組織深部の観察

スライス培養のマウス脳をLiveReceptor AMPARで標識した後、組織を固定し、抗GluA2/3抗体で免疫染色を行った。x-y平面像では両者はよい一致を示すが、黄色ライン部分のx-z断面をみると、抗体は組織浸透性が低く、スライス表面しか染色できなかった。LiveReceptor AMPARは組織深部まで浸透するため、組織深部のAMPARを標識することができた。
- →:スライスの上端
- ⇨:スライスの下端
FRAP解析によるAMPARの挙動解析

LiveReceptor AMPARを用いて神経細胞の内在性AMPAR標識し、細胞膜上におけるAMPARの輸送速度をFRAP (Fluorescence recovery after photobleaching) 法により解析した。迅速な蛍光の回復が観察された。
- Recovery ratio:16%
- diffusion coefficient:0.090 μm2s-1
薬剤処理によるシナプス可塑性の観察

培養海馬神経細胞をLiveReceptor AMPARで標識した後、NMDA(50 μM)を10分間処理し、化学的にLTD(Long-term depression;長期抑圧)を誘導した。LTD誘導条件では、樹状突起スパインにおける標識AMPARの量が顕著に減少していることを観察できた。
拮抗阻害物質探索スクリーニング
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参考文献
- Fujishima, S., et al., "Ligand-directed acyl imidazole chemistry for labeling of membrane-bound proteins on live cells", J. Am. Chem. Soc., 134(9), 3961~3964 (2012). [PMID:22352855]
- Miki, T., et al.,"LDAI-based chemical labeling of intact membrane proteins and its pulse-chase analysis under live cell conditions", Chem. Biol., 21(8), 1013~1022 (2014). (
)
- Wakayama, S., et al.,"Chemical labelling for visualizing native AMPA receptors in live neurons", Nat. Commun., 8, 14850 (2017). [PMID : 28387242]
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価格
[在庫・価格 :2025年04月25日 17時35分現在]
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[在庫・価格 :2025年04月25日 17時35分現在]
LiveReceptor AMPAR <Endogenous AMPAR Labeling Reagent>
文献数: 0
- 商品コード:FDV-0018A
- メーカー:FNA
- 包装:10μg
- 価格:¥60,000
- 在庫:3個以上
- 納期:1週間程度 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。
- 法規制等:
説明文 | LiveReceptor AMPARは生細胞でAMPA型グルタミン酸レセプター(AMPA Receptor; AMPAR)を特異的にフルオレセイン標識するタンパク質標識試薬です。生細胞で内在性のAMPARを標識できるため,ライブセルイメージングによる生理的なAMPARの挙動解析に優れています。 |
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法規制等 | |||
保存条件 | -20℃,暗所保存 | 法規備考 | |
掲載カタログ |
ニュース2022年10月1日号 p.9 ニュース2024年7月15日号 p.28 100周年ありがとうキャンペーン p.53
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製品記事 | 神経科学特集 |
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