膵臓がん組織の免疫染色におすすめの抗体です 膵臓がん（Pancreatic Cancer）研究用抗体（Atlas Antibodies社）

膵臓がんは、世界で11番目に多いがんであり、予後不良とされています。推定5年生存率は5％未満であり、膵臓がんは毎年世界中で発生する全死亡の4％を占めています。膵臓がんのリスクは年齢とともに増加し、男性よりも女性にやや多く見られます。膵臓がん患者の多くは50歳以上で、疼痛、黄疸、体重減少などが主な症状として挙げられます。膵臓がんの原因は不明です。しかし、膵臓がんは、糖尿病や慢性膵炎（膵臓に持続的な炎症）のある人、また喫煙者に多くみられます。

膵臓がんの中で最も多いのが膵外分泌腫瘍で、膵臓がんの95％を占め、外分泌がんの中で最も多く見られるのが管状腺がんです。残りの5％の報告例は、膵内分泌腫瘍が占めます。膵臓がんは症状が広範囲に及ぶため、早期発見が難しいがんです。膵臓とその周辺組織の局所転移に加え、しばしば所属リンパ節や肝臓に転移します。全患者の80％以上が診断時に転移を認めます。

トランスクリプトーム解析の結果、全ヒト遺伝子（n=19,670）の74％（n=14,468）が膵臓がんで発現していることが分かっています。192個の遺伝子が、膵臓がんにおいてある程度の発現上昇を示します。膵臓がんの予後不良に関連する遺伝子は668個、予後良好に関連する遺伝子は857個あります。