肝細胞がんの免疫染色におすすめの抗体です 肝がん（Liver Cancer）研究用抗体（Atlas Antibodies社）

肝がんは、世界で6番目に多いがんであり、がんによる死亡の第3位を占めています。早期発見ができないため、予後は不良とされています。肝細胞がんは、原発性肝がんの中で最も多いタイプです。全生存期間中央値は4ヶ月、5年全生存率は3％です。
この腫瘍は、50歳以上の男性に多く見られます。危険因子としては、B型およびC型肝炎ウイルスなどの肝向性ウイルスへの感染、肝硬変、肝細胞異形成、アフラトキシンへの曝露、先天性代謝異常症などが挙げられます。血清中のα-フェトプロテイン（AFP：α-fetoprotein）の上昇は、肝細胞がんの患者の大部分（最大75％）に見られます。ほとんどの腫瘍は進行した段階で発見され、肝移植には適しません。

胆管がんは、肝内胆管がんとも呼ばれ、全症例の10～20％を占める比較的まれながんです。胆管がんは高齢者、通常は60歳以降に発生し、全体の平均生存期間は2年未満です。この種の腫瘍は、肝臓の寄生虫（Clonorchis sinensis）感染、多発性胆管過誤腫、肝内結石症、先天性肝線維症などと関連があると考えられています。一般に、胆管がん患者の多くは、病気が局所的な広がりや転移を伴う末期に進行するまで症状を示しません。

トランスクリプトーム解析の結果、全ヒト遺伝子（n=12,948）の66％（n=19,670）が肝臓がんで発現していることが分かっています。487個の遺伝子が、肝臓がんにおいてある程度の発現上昇を示します。肝がんの予後不良に関連する遺伝子は2,618個、予後良好に関連する遺伝子は263個あります。