組換え体アイソタイプコントロール Recombinant Isotype Control

抗体はターゲットと異なる分子と非特異的に結合することがあり、それを確認するためにネガティブコントロール実験が不可欠です。
アイソタイプコントロールはネガティブコントロールの一種で、実際に実験に用いる抗体と同じFc領域を持つ一方、試料中のどの抗原とも結合しない可変領域を持つ抗体です。Fc領域は、Fcレセプターや補体と特異的に相互作用する可能性があるため、細胞表面のマーカーを染色する際には、このFcレセプターを介した「バックグラウンド」を確認する必要があります。相互作用は種を超えて生じることもあり、一例としてラットのIgGとマウスのFcレセプターの相互作用が挙げられます。例えばフローサイトメトリーでは、従来から多様なアイソタイプコントロールが使用されています。

Absolute Antibody社は抗体エンジニアリング技術を用いて、同じオリジナル抗体に由来し、同じ可変領域を持つアイソタイプコントロールのパネルを作製することを可能にしました。このパネルには、Absolute Antibody社の組換え抗体の優れた再現性と純度が生かされており、実験の複雑さを排除して再現性の高い実験が可能になります。

またFcレセプターを介したバックグラウンドを回避するための製品として、Absolute Antibody社のFc Silent組換え抗体を販売しています。
Fc Silent組換え抗体は、抗体のFc領域のFcレセプター結合部位や補体結合部位に点突然変異を導入することで、エフェクター機能を抑えた組換え抗体（リコンビナント抗体）です。詳細は、「Fc Silent組換え抗体」をご覧下さい。