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Vol. 84 ニューロンの形態観察用チャンバー(Xona Microfluidics社)

掲載日情報:2022/06/14 現在Webページ番号:65957

Frontiers

Vol.84 ニューロンの形態観察用チャンバー

Xona Microfluidics 社は、神経科学の分野の専門家が創業した米国のメーカーです。今回は創業者の一人で Chief Scientific Officer の Dr. Anne Marion Taylor にお話を伺いました。

Anne Marion Taylor

Anne M. Taylor, Ph.D., Chief Scientific Officer

製品の元になった Taylor 博士の原著論文(2005 年)は、 2022 年 5 月現在、引用数が 750 件以上になっています。

Xona Microfluidics 社について

Xona(ゾナ)社は、カリフォルニア大学アーバイン校で開発されたマイクロ流体プラットフォームに関する技術を基に、2008年に創業されました。Xona という社名は、Axon(軸索)という単語のアナグラムです。

Xona 社のマイクロ流体デバイスは、神経細胞の構造を考慮したユニークな研究を可能にし、神経筋接合部(NMJ)の in vitro モデルやその他の共培養神経モデルの開発に活用されています。また、現在ではアルツハイマー病、ALS(筋萎縮性 側索硬化症)、パーキンソン病の研究にも広く使用されるようになりました。これまでに 1,000 以上の使用文献があり、 Xona 社の技術の実績が広く認められています。

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ニューロンの細胞体から軸索を空間的に分離して培養できる

神経細胞は、扱いが難しい非分裂細胞です。また、培養環境に対して非常に敏感なため、マイクロ流体デバイスで培養するにあたり、デバイスの素材や培養法の確立が課題でした。軸索は脳内で細胞体から遠く離れ、驚くほど長く伸びていく ため、神経細胞の包括的な研究は容易ではありません。

私たちの技術基盤は、複数のコンパートメントを通して、神経細胞をインタクトなまま成長させることができるプラット フォームです(下図参照)。平行に配置された 2 つのマイクロ流路(Main Channel)は、微小な溝(Microgroove Barrier)によってつながっています。この溝は、神経細胞から伸びる軸索や樹状突起のみが通り抜けることができます。 微小な溝によって分離されたコンパートメントにより、細胞体あるいは軸索へアクセスしたり、個別に制御したりすることができます。 現在私たちは、ハイコンテントイメージングや低~中スループットのスクリーニング研究に適したデバイス構成に取り組んでいます。今後 1年以内に、これらの新しい製品を発売したいと考えています。

XonaChips

Xona Microgroove Barrier 容量差による静水圧

チャンバー間の微小な溝(Microgroove Barrier)で容量差による静水圧(細胞体分離側>軸索分離側)を発生させることで、ニューロンの細胞体から軸索を Microgroove Barrier 部分に分離することができます。 軸索分離側のチャンバーにのみ増殖因子や阻害物質などを加え、培養することも可能です。


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プロトコルが確立したニューロンの形態観察用チャンバー Neuron Device(Silicone Devices)

ニューロンデバイス

Neuron Device(Silicone Devices) は、 シリコーン( ポリジメチルシロキサン、 PDMS)製です。2 コンパートメント、3 コンパートメント、オープンコンパートメントなど、さまざまな構造のデバイスを提供しています。 使用前に滅菌し、適切な基板(通常はカバーガラス)に取り付けてから使う必要がありますが、様々な文献でプロトコルが確立されていること、染色中または染色後に基板から取り外せることなどから、現在も多くの研究者にご使用いただいています。

  • お手持ちのカバーガラスに貼り付けて使用
  • PDMS(シリコーン)製
ニューロンの形態観察用チャンバー


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透明性に優れたニューロンの形態観察用チャンバー XonaChips

XonaChips

XonaChips は、組み立て済みで、カバーガラスが不要のため、当社の従来品である 上記Neuron Device(Silicone Devices)よりも使いやすくなっています。XonaChips は、生体適合性の高い環状オレフィンコポリマー製です。光学的に透明であり、蛍光ライブイメージングに最適です。初代神経細胞の長期培養のほか、特にヒト幹細胞由来の 神経細胞の培養に適しており、より良い細胞接着を促し長期培養を実現します。

  • カバーガラスへの貼り付けが不要
  • プラスチック製

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ChipTray Enclosure

培地の蒸発を抑え、ニューロンの長期間培養を可能にするトレイです。

ニューロンの培養トレイ

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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