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スキルス胃がん検出に有用なモノクローナル抗体 Anti-MUC1 Antibody (014E)
掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:65349
フナコシ /
フナコシ株式会社
[メーカー略称:FNA]
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MUC1(Mucin1)と抗MUC1抗体(クローン:014E)について
ムチン型糖タンパク質のひとつであるMUC1は様々ながんにおいて発現しており、がん細胞の浸潤や転移に関与していると考えられています。
MUC1は単一の遺伝子から、細胞外領域(MUC1-N)と、細胞外~膜貫通~細胞質領域(MUC1-C)のヘテロダイマーとして発現します。MUC1-Nにはタンデムリピート配列があり、この部分へ糖鎖修飾が行われます。また、MUC1-Nが切断される場合もあります。一方MUC1-Cは、多数のスプライシングバリアントを有します。
スキルスを始めとした胃がんの検出
胃がんの検出には、抗体(抗MUC1抗体の別クローン、抗ケラチン抗体など)を用いた免疫組織染色や、HE染色、ジアスターゼ消化PAS染色が用いられています。
しかしこれらの検出法では、スキルス胃がん(印環細胞がん:sig、非充実型低分化腺がん:por2)が染色されない、不鮮明な染色像しか得られない、非特異的な染色があるなどの理由により、がん細胞見落としの恐れがありました。クローン:014E抗体はこれまで検出が困難とされてきたスキルス胃がんでも特異的に検出可能です1, 5 。
膵がんの検出
膵がんの検出において、抗MUC1抗体の一部のクローンでは膵管腺がん(PDAC)のみ検出でき、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN-gastric typeおよびIPMN-intestinal type)を検出できないことがありました。これらの腫瘍においてMUC1-Nの切断・糖鎖修飾状況が異なっているためで、細胞外領域を抗原とした抗体では検出が行えませんでした。
クローン:014E抗体はMUC1の細胞質領域を抗原としており、MUC1の細胞外領域の構造に関わらず検出可能です4, 5。また、クローン:014E抗体を用いたMUC1の検出結果と、MUC1遺伝子のプロモーター領域のメチル化の相関が報告されています4, 5。
参考文献
- Yonezawa, S., et al.,"A novel anti-MUC1 antibody against the MUC1 cytoplasmic tail domain: use in sensitive identification of poorly differentiated cells in adenocarcinoma of the stomach", Gastric Cancer, 15(4), 370~381 (2012) [PMID:22237656].
- Yokoyama, S., et al., "The application of methylation specific electrophoresis (MSE) to DNA methylation analysis of the 5' CpG island of mucin in cancer cells", BMC Cancer, 12, 67 (2012). [PMID:22329852].
- Kitamoto, S., et al., "MUC1 enhances hypoxia-driven angiogenesis through the regulation of multiple proangiogenic factors", Oncogene, 32(39), 4614~4621 (2013). [PMID:23108411].
- Yokoyama, S., et al., "Diagnosis of pancreatic neoplasms using a novel method of DNA methylation analysis of mucin expression in pancreatic juice", PLoS ONE, 9(4):e93760 (2014). [PMID:24714692].
- 日本国特許第5660486号、Patent US8951526 B2
膵がんの検出において、抗MUC1抗体の一部のクローンでは膵管腺がん(PDAC)のみ検出でき、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN-gastric typeおよびIPMN-intestinal type)を検出できないことがありました。これらの腫瘍においてMUC1-Nの切断・糖鎖修飾状況が異なっているためで、細胞外領域を抗原とした抗体では検出が行えませんでした。
クローン:014E抗体はMUC1の細胞質領域を抗原としており、MUC1の細胞外領域の構造に関わらず検出可能です4, 5。また、クローン:014E抗体を用いたMUC1の検出結果と、MUC1遺伝子のプロモーター領域のメチル化の相関が報告されています4, 5。
- Yonezawa, S., et al.,"A novel anti-MUC1 antibody against the MUC1 cytoplasmic tail domain: use in sensitive identification of poorly differentiated cells in adenocarcinoma of the stomach", Gastric Cancer, 15(4), 370~381 (2012) [PMID:22237656].
- Yokoyama, S., et al., "The application of methylation specific electrophoresis (MSE) to DNA methylation analysis of the 5' CpG island of mucin in cancer cells", BMC Cancer, 12, 67 (2012). [PMID:22329852].
- Kitamoto, S., et al., "MUC1 enhances hypoxia-driven angiogenesis through the regulation of multiple proangiogenic factors", Oncogene, 32(39), 4614~4621 (2013). [PMID:23108411].
- Yokoyama, S., et al., "Diagnosis of pancreatic neoplasms using a novel method of DNA methylation analysis of mucin expression in pancreatic juice", PLoS ONE, 9(4):e93760 (2014). [PMID:24714692].
- 日本国特許第5660486号、Patent US8951526 B2
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特長
- MUC1の細胞外領域の構造に関わらず、大多数のスプライシングバリアントの検出が可能です。
- アイソタイプ:IgG1κ
- 抗原:合成ペプチドCommon Region in Cytoplasmic Tail Domain (CTD) of Human MUC1 (CRYVPPSSTDRSPYEKVSAG)
- 交差性:ヒト
- 特異性:ヒトMucin1(MUC1)
- 適用:IHC (paraffin、1:2,500~1:5,000)、Western Blotting (1:2,500~1:5,000)
- 製品形状:腹水(PBSで希釈、防腐剤不含)
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価格
[在庫・価格 :2025年04月26日 00時00分現在]
詳細 | 商品名 |
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文献数 | ||
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Anti-MUC1, Mouse-Mono(014E) <Anti-Mucin1> |
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4 | |||
[在庫・価格 :2025年04月26日 00時00分現在]
Anti-MUC1, Mouse-Mono(014E) <Anti-Mucin1>
文献数: 4
- 商品コード:FDV-0012B
- メーカー:FNA
- 包装:100μl
- 価格:¥60,000
- 在庫:3個以上
- 納期:1週間程度 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。
- 法規制等:
説明文 | これまで検出が困難とされてきたスキルス胃がんや,一部の抗体では検出できなかったタイプの膵がんでも,特異的に検出できる抗体。 別名:Episialin, PEM, PEMT クローン:014E |
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法規制等 | |||
保存条件 | -80℃ | 法規備考 | |
抗原種 | Human | 免疫動物 | Mouse |
交差性 | Human | 適用 | IHC,Western Blot |
標識 | Unlabeled | 性状 | Acsites |
吸収処理 | クラス | IgG | |
クロナリティ | Monoclonal | フォーマット | |
掲載カタログ |
ニュース2017年3月15日号 p.27
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製品記事 | |||
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