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カスタム/GMPグレードペプチド合成受託サービス(AnaSpec社)
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カスタム/GMPグレードペプチド合成受託サービス(AnaSpec社)
ペプチドの修飾、合成、改変およびGMP基準への準拠などお任せ下さい! カスタム/GMPグレードペプチド合成受託サービス(AnaSpec社)
掲載日情報:2025/02/21 現在Webページ番号:5236
AnaSpec社は、1994年の創業以来、ペプチド合成の専門メーカーとしての実績を蓄積し、その豊富な経験をもとに研究用からGMP基準への対応、幅広いペプチド修飾、純度および製造スケールなどのお客様の多様なペプチド合成に関するご要望にお応えしています。
※ GMP基準に適合したβ-アミロイドペプチドについては、既製品もあります。詳細は☞ GMP grade β-Amyloid Peptidesをご覧下さい。他の適合するカタログペプチド製品またはカスタム受託合成ペプチドのGMP基準適合品については、オンデマンドによるペプチド合成受託サービスでご提供可能です。詳細は、GMPグレードペプチド合成の項目をご覧下さい。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
追加しました。
カスタム/GMPグレードペプチド合成受託サービスの概要
- カスタムペプチド合成
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1994年創業のペプチドメーカー | 迅速な対応で時間を節約します | R&DからGMPグレードのペプチド合成に対応 | 1 mgから数百グラムまでのスケールに対応可能 | 幅広い修飾ペプチドに対応可能 | 粗精製品~98%の純度で合成可能 |
一般規格
対応可能なペプチドの長さ | 最大60アミノ酸 |
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対応可能な純度 | 98%(GMP規格のみ)、95%、90%、85%、70% |
容量 | 1 mg~数百g |
カウンターイオン |
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*1 オプションにて対応可能です。詳細は☞ 当社テクニカルサポート(受託・特注品担当)までお問い合わせ下さい。
QC試験
同定 | 質量分析 |
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%純度 | HPLC |
追加試験*2 |
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*2 オプションにて対応可能です。詳細は☞ 当社テクニカルサポート(受託・特注品担当)までお問い合わせ下さい。
カスタムペプチド合成サービスのラインナップ
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☞ 蛍光色素標識ペプチド | 可視~近赤外スペクトル全域をカバーする幅広い高品質な蛍光色素標識したカスタムペプチド合成。 |
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☞ FRETペプチド | 幅広い色素クエンチャーペアを用いたFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)ペプチドの合成。 |
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☞ TR-FRETペプチド | TR-FRETは、蛍光色素の代わりに従来の蛍光体よりも蛍光寿命が長いユーロピウム(Eu)などのランタニド錯体錯体をドナー分子として用います。これはストークスシフトが大きく、励起波長と発光波長のクロストークが最小限であるため、高いシグナル/ノイズ比(S/N比)が得られます。TR-FRETを使用すると、偽陽性/偽陰性の結果が少なく、ハイスループットに適応でき、柔軟で、信頼性および感度を確保するアッセイを構築することができます。 |
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☞ Hydrocarbon Stapled Peptide | さまざまな生物学的用途に対応するStapled Peptide(ステープルペプチド)のカスタム合成のためのプラットフォームをご提供します。タンパク質間相互作用研究、α-ヘリックスの安定性、細胞透過性、およびin vivo PK研究においては、ステープル技術が有用です。 |
![]() | ☞ ラクタム環状ペプチド (アミド結合環状ペプチド) |
ペニシリンやその誘導体などの抗生物質は、β-ラクタム環の構造に基づいて開発されており、抗菌薬開発においてラクタム環の環化が有望視されています。さらに、環状RGDペプチドとラクタム環を含む類似体は、さまざまな細胞状態での細胞接着と遊走に影響を与えるペプチド様物質として機能します。 |
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☞ ジスルフィド架橋ペプチド | ペプチドのジスルフィド架橋は、通常、ペプチド配列内の2つのシステイン残基間 (分子内)、または2つの異なるペプチド鎖内のシステイン残基間(分子間/鎖間)に形成されます。システイン残基は、ペプチドのN末端、C末端、または内部に配置することができます。 |
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☞ グリコシル化および糖化ペプチド | お手持ちのペプチドに、単一または複数の場所に糖鎖部分を組み込むことができ、またリン酸化などの他の修飾とともに組み込むことも可能です。 |
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☞ リポペプチド修飾 | Asaspec社で新しく開発したリポペプチドを含む疎水性ペプチド修飾の合成および精製法を用いることにより、標準的な固相ペプチド合成 (Solid Phase Peptide Synthesis、SPPS)や分取HPLC法では達成できない純度の高いペプチドが得られます。 |
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☞ リン酸化ペプチド | AnaSpec社では、リン酸化などの翻訳後修飾(Post-Translational Modifications、PTM)に関する長年にわたる専門知識に基づき、重要な生物学的用途におけるリン酸化ペプチドの研究を支援いたします。ホスホセリン(-pS-)、ホスホチロシン(-pY-)、またはホスホトレオニン(-pT-)残基の単一または複数の組み合わせをお手持ちのペプチドに組み込みます。 |
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☞ 安定同位体標識ペプチド | 定量質量分析法およびNMR分析用のClearPointペプチドは、お客様が希望される仕様に従って安定同位体標識します。これらは、複雑な試料混合物中の非常に低濃度の分析対象物を定量化する場合に優れた内部標準となります。AnaSpec社は、用途と予想されるデルタ質量に適合する安定同位体標識アミノ酸の選択に関するカスタマーサポートをご提供いたします。 |
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☞ ペプチド-オリゴヌクレオチド複合体 | AnaSpec社は長年にわたる幅広い修飾に重点を置いたペプチドとオリゴヌクレオチドを製造しており、そこで得られた専門知識を組み合わせて、ペプチド-オリゴヌクレオチド複合体(Peptide-Oligonucleotide Conjugates、POC)のカスタム合成を承ります。 |
蛍光色素標識ペプチド
ペプチド標識用蛍光色素
HiLyte Fluor色素(pH非感受性)
HiLyte Fluor色素は、高pHまたは低pH(<4または>11)での用途に最適です。蛍光強度と光安定性が向上しているため、感度も向上します。
蛍光色素名 | 測定波長(Ex/Em) | 適用 |
---|---|---|
HiLyte Fluor 488 | ● 497/525 nm | • FRET分析 • トレース • 相互作用研究 |
HiLyte Fluor 555 | ● 550/566 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
HiLyte Fluor 647 | ● 650/675 nm | • FRET/TR-FRET分析 • 蛍光標識 |
HiLyte Fluor 750 | ● 753/778 nm | • イメージング |
汎用蛍光色素
アプリケーションにおいてpHの許容範囲が柔軟な場合、FAM、TAMRA、CyLyte Fluor色素(Cy色素類似体)などの汎用蛍光色素の選択は、コスト効率に優れます。
蛍光色素名 | 測定波長(Ex/Em) | 適用 |
---|---|---|
Mca | ● 325/393 nm | • FRET分析 |
EDANS | ● 335/493 nm | • FRET分析 |
FAM | ● 492/518 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
FITC | ● 494/519 nm | • 蛍光標識 |
CyLyte Fluor 3 | ● 550/564 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
TAMRA | ● 541/568 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
Rox | ● 568/591 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
CyLyte Fluor 5 | ● 648/663 nm | • FRET/TR-FRET分析 • 蛍光標識 |
CyLyte Fluor 7 | ● 750/773 nm | • FRET分析 • 蛍光標識 |
使用文献例
- Norcross, S., et al., "pH- and Temperature-Dependent Peptide Binding to the Lactococcus lactis Oligopeptide-Binding Protein A Measured with a Fluorescence Anisotropy Assay", ACS Omega., 4(2), 2812~2822 (2019). [PMID:30842982]
- Girvan, P., et al., "Redox Kinetics of the Amyloid-β-Cu Complex and Its Biological Implications", Biochemistry, 57(43), 6228~6233 (2018). [PMID:30265526]
- Elkhodiry, M.A., et al., "Isolating and expanding endothelial progenitor cells from peripheral blood on peptide-functionalized polystyrene surfaces", Biotechnol. Bioeng., 116(10), 2598~2609 (2019).[PMID:31286475]
FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)ペプチド
FRETの原理
FRETペプチドの優位性
FRETおよび蛍光基質は、ダイナミックレンジが直線的で再現性が高く、発色基質よりも感度に優れています。FRETベースのペプチドは、さまざまな用途で使用されており、ハイスループットの阻害物質スクリーニングおよび創薬におけるプロテアーゼ基質として用いると大きなメリットが得られます。
AnaSpec社FRETペプチドの特長
- 広く用いられている蛍光色素と併用する独自のクエンチャー(QXL)をラインナップしています。
- 品質が保たれたHiLyte Flour色素は、FRETドナーとして最適です。
- Cy色素と同一構造を有し、コスト効率に優れた蛍光色素であるCyLyte色素も選択可能です。
- 感度の向上に有用な長波長領域の蛍光色素も選択できます。
- ハイスループットスクリーニングアッセイに簡便に適応可能です。
FRETペア(ドナー[蛍光体]/アクセプター[クエンチャー])組み合わせ一覧
QXLと染料の組み合わせは、カスタムラベリングサービスまたは既製品のSensoLyte Protease Activity Assay Kit(例:QXL520-HiLyte Fluor 488、QXL520-FAM)をご利用下さい。
ドナー(蛍光体) | アクセプター(クエンチャー) | 測定波長(Ex/Em) |
---|---|---|
Mca | Dnp | ● 325/393 nm |
EDANS | DABCYL、DABCYL Plus、QXL490 | ● 335/493 nm |
FAM | QXL520 | ●492/518 nm |
FITC | QXL520 | ●494/519 nm |
HiLyte Fluor 488 | QXL520 | ●502/527 nm |
CyLyte Fluor 3 | QXL570 | ●550/564 nm |
HiLyte Fluor 555 | QXL570 | ●550/566 nm |
TAMRA | QXL570 | ●541/568 nm |
Rox | QXL610 | ●568/591 nm |
CyLyte Fluor 5 | QXL670 | ●648/663 nm |
HiLyte Fluor 647 | QXL670 | ●650/675 nm |
CyLyte Fluor 7 | IR-QXL | ●750/773 nm |
適用
- プロテアーゼ活性の検出と測定
- プロテアーゼに基づく創薬ターゲットのスクリーニングおよび探索
- プロテアーゼ阻害物質のハイスループットスクリーニング
使用文献例
- Svensson, B.,et al., "FRET-based trilateration of probes bound within functional ryanodine receptors", Biophys. J. , 107(9), 2037~2048 (2014). [PMID:25418089]
- Synak, A., et al., "AMCA to TAMRA long range resonance energy transfer on a flexible peptide", Dyes and Pigments, 158(38), 60~64, DOI:10.1016/j.dyepig.2018.05.019 (2018).
TR-FRET(Time Resolved Fluorescence)ペプチド
TR-FRETの原理
FRETペプチドの優位性
長い蛍光寿命
生物学的試料(体液、血清、細胞、組織)は通常、従来のFRETアッセイではバックグラウンドの蛍光が原因で、S/N比が低くなります。TRアッセイとTR-FRETアッセイは、ランタニド錯体の蛍光シグナルが長寿命で、生物学的試料のバックグラウンド蛍光の減衰後に測定できるため、バックグラウンドが低減し、アッセイ感度は向上します。
大きいストークスシフト
TR-FRETペアの組み合わせ
ドナー(蛍光体) | アクセプター(クエンチャー) |
---|---|
Europium (Eu) | HiLyte Fluor 647、CyLyte Fluor 5 |
QXL610 |
TR-FRET用DOTAペプチド
DOTAは、ランタニド錯体に結合する金属キレート剤です。その他のTRアプリケーションで用いることができるDOTAペプチドのカスタム合成ができます。
適用
- 高分子間の相互作用(タンパク質-タンパク質、タンパク質-ペプチド):相互作用する各パートナーは TR-FRETペアの1つのメンバーに結合し、エネルギー移動を測定します。
- プロテアーゼ活性測定:TR-FRETは、FRETと同じく既知のプロテアーゼに特異的なペプチド基質の作製に利用できます。
- プロテアーゼベースの薬剤標的のスクリーニングと探索
Hydrocarbon Stapled Peptide
Hydrocarbon Stapled Peptideとは
シグナル伝達など多くの生物学的経路は、細胞内タンパク質間相互作用によって発生し、多くの場合、タンパク質のαヘリックス構造によって媒介されます。しかし、短いタンパク質断片(ペプチド)を使用した場合、タンパク質の二次構造が失われ、分解の影響を受けやすくなり、細胞膜を透過できなくなります1。Verdineらは、これらの問題が、Hydrocarbon Stapled Peptideと呼ばれるα-ヘリカルペプチドの化学修飾によって防ぐことができることを示しました1,2。
修飾されたHydrocarbon Stapled Peptideは、らせん状で、プロテアーゼに比較的耐性があり、細胞透過性を示し、結合親和性が高く、標的に結合します。炭化水素のステープル化は、タンパク質間相互作用の実験的および治療的調節の研究、およびin vivoの薬物動態研究において有用な戦略となる可能性があります。
参考文献
- Walensky, L.D., et al., "Activation of apoptosis in vivo by a hydrocarbon-stapled BH3 helix", Science, 305(5689), 1466~1470, (2004). [PMID:15353804]
- Schafmeister C.E., et al., "An All-Hydrocarbon Cross-Linking System for Enhancing the Helicity and Metabolic Stability of Peptides", J. Am. Chem. Soc., 122(24), 5891~5892, doi.org/10.1021/ja000563a (2000).
Hydrocarbon Stapled Peptideの構成一覧
Hydrocarbon Stapled Peptideの種類
- i & i+3ステープル:ステープル間に2つのアミノ酸が存在する。
- i & i+4ステープル:ステープル間に3つのアミノ酸が存在し、最も最適に安定化されたパターンを形成する。
- i & i+7ステープル:ステープル間に6つのアミノ酸が存在する。
ラクタム環状ペプチド(アミド結合環状ペプチド)
環状ペプチド合成を成功させる要因とは
環化反応で最も頻繁に形成されるパターンはアミド結合ですが、側鎖における環化反応はラクトン (環状エステル)、チオエーテル、ジスルフィド結合、チオエステル、および β-ラクタム (アミド結合)が形成されます。環化反応で形成される結合の種類は、3 つの主な要因に依存します。これらの要因は、環状ペプチドの成功に大きく影響します。
- 固相ペプチド合成 (SPPS)中で用いられる樹脂の種類
- 直鎖ペプチドの製造に使用される直交型保護基
- ペプチドを環化反応するために必要な条件(樹脂上または溶液中)
特長
- アミノ酸の長さ:5~15 a.a.
- 純度:≧95%、≧90%、≧85%、≧70%または粗精製
- 容量:1 mg~数 g(総重量または正味重量)
環化構成一覧
ラクタム環状ペプチドを合成するための主なライゲーション方法は、ペプチド配列内の官能基の位置に応じて、頭部-末端(Head-to-Tail)、側鎖-頭部(Side chain-to-Head)、側鎖-末端(Side chain-to-Tail)、側鎖-側鎖(Side chain-to-Sice chain)、となります。
Head-to-Tail | Side chain-to-Head | Side chain-to-Tail | Side chain-to-Sice chain |
---|---|---|---|
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N末端と内部COOH間で結合する(例:Aspのβ-COOH基またはGluのγ-COOH基) |
分子内のNH2とC末端間で結合する(例:Lysのε-NH2基)。 |
リジンの側鎖(リジンのε-NH2基)とアスパラギン酸またはグルタミン酸(γ-COOH基)間で結合する。 |
環状ペプチド合成を成功させる要因とは
環化で最も頻繁に形成されるパターンはアミド結合ですが、側鎖環化はラクトン (環状エステル)、チオエーテル、ジスルフィド結合、チオエステル、およびβ-ラクタム (アミド結合)で構成されます。環化反応で形成される結合の種類は、3つの主な要因に依存します。
- 固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesis、SPPS)中に用いられる樹脂の種類
- 線状ペプチドの製造に使用される直交保護基
- ペプチド環化のために必要な条件(樹脂上または溶液中)。
使用文献例
- Guarracino, D.A., et al., "Head-to-Tail Cyclic Peptide Inhibitors of the Interaction between Human von Willebrand Factor and Collagen", 12(23), ChemMedChem., 1985~1993 (2017). [PMID:29059501]
※ 文献中で使用されているHead-to-tailタイプの環状ペプチドは、すべてAnaSpec社製です。
適用
- 標的物質への結合親和性の向上
- タンパク質間相互作用(PPI)の調整
- 膜透過性
- 代謝安定性とバイオアベイラビリティ
- 生物活性
ジスルフィド架橋ペプチド
ジスルフィド架橋(S-S結合)の形成
ジスルフィド架橋(S-S結合)は、通常、ペプチド配列内の2つのシステイン残基間(分子内)、または2つの異なるペプチド鎖内のシステイン残基間(分子間/鎖間)に形成されます。システイン残基は、ペプチドのN末端、C末端、または内部に配置できます。
S-S架橋の種類
分子内架橋![]() |
1-2ジスルフィドS-S架橋 | 1~2個の架橋を含むペプチドの特定の結合形成を制御するため、直交保護戦略を利用する。 |
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1~2個のジスルフィドS-S架橋+1つの保護されていない遊離システイン残基 (N末端、C末端、または分子内) |
1~2個の架橋を含むペプチドの場合、結合に有用な配列に保護されていない遊離システイン残基を含めることもできる。 | |
≥3ジスルフィドS-S架橋 | 特定の結合形成を制御するため、直交保護戦略の利用または、熱力学的に最も安定した製品を作製することにより、自然に形成させる。 | |
≥4ジスルフィドS-S架橋 | 熱力学的に最も安定した製品を作製することにより、自然に形成させる。 | |
分子間架橋![]() |
分子間ジスルフィド架橋は、2つまたはそれ以上のペプチド鎖のシステイン残基間に形成される。 |
適用
- 二次構造の安定化
- 生物活性化合物に好ましい特性を組み込むことによる新薬開発のテンプレート
- タンパク質間相互作用などの疾患メカニズム探索のための生化学的ツールを形成する足場
- RGD配列モチーフなどのターゲット親和性に向けたジスルフィドベースの大環状リガンドライブラリーの作製とスクリーニング
使用文献例
- Joseph N.M., et al., "MALDI matrix cluster ions as internal references for ion mobility measurements", 23, International Journal for Ion Mobility Spectrometry, 61~67 (2020). DOI:10.1007/s12127-019-00254-y
※ 純度95%のペプチド(YSTCDFIM)は、システイン残基の硫黄基とC末端間で環化反応し、モノアイソトピックの質量は960.3721 Daになります。
グリコシル化および糖化ペプチド
グリコシル化の細胞シグナル伝達における役割
グルコース (Glc)、ガラクトース (Gal)、N-アセチルガラクトサミン (GalNAc)、N-アセチルグルコサミン (GlcNAc)、フコース (Fuc)、およびマンノース (Man)などの糖によるグリコシル化は、真核細胞由来のタンパク質およびペプチドで最も頻繁に見られる翻訳後修飾です。細胞接着や細胞感染などの細胞シグナル伝達において重要な役割を果たし、安定性や抗原性の減少などのタンパク質特性に影響を与える可能性があります。通常はSer、Thr、Asnの側鎖で発生しますが、他のアミノ酸もグリコシル化される可能性があります。
特長
- アミノ酸の長さ:≦60 a.a.
- 純度:>95%
- 容量:≧2 mg(総重量または正味重量)
- 複数のグリコシル化アミノ酸の組み込み:修飾されたAAが配列内に組み込まれる位置に関する制約/制限が適用される場合があります。グリコシル化AAをいくつかの残基(約4~5)ごとで分離することをお勧めします。
カスタムペプチドに組み込むことができるグリコシル化アミノ酸と糖化アミノ酸一覧
下表に示したもの以外のグリコシル化もご要望に応じて対応可能です。ただし、適切な出発材料を入手できるか、またはお客様からご提供いただけるかどうかを検討する必要があります。詳細は当社☞ テクニカルサポート(受託・特注品担当)までお問い合わせ下さい。
グルコース
Ser | Thr | Asn |
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Ser(β-D-GlcNAc) | Thr(β-D-GlcNAc) | Asn(β-D-GlcNAc) |
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Ser(β-D-Glc) | Thr(β-D-Glc) | Asn(β-D-Glc) |
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ガラクトース
Ser | Thr | Asn |
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Ser(α-D-GalNAc) |(Tn Antigen) | Thr(α-D-GalNAc) | − |
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Ser(α-D-Gal) | Thr(α-D-Gal) | − |
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Ser(Gal β(1-3) GalNAc)|(TF Antigen) | Thr(Gal β(1-3) GalNAc)|(TF Antigen) | − |
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Ser(β-D-Gal) | Thr(β-D-Gal) | − |
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マンノース
Ser | Thr | Asn |
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Ser(α-D-Man) | Thr(α-D-Man) | − |
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糖化
Val |
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糖化バリン(アマドリ化合物) |
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適用
- 翻訳後修飾を模倣してペプチドの機能に影響を与える。
- 医薬品開発
使用文献例
- Fritz, T.A., et al., "Dynamic association between the catalytic and lectin domains of human UDP-GalNAc: polypeptide α-N-acetylgalactosaminyltransferase-2", J. Biol. Chem., 281(13), 8613~8619 (2006). [PMID:16434399]
リポペプチド修飾
リポペプチドとは
リポペプチドは、ミリスチン酸、パルミチン酸、プレニル基、ゲラニル基、ファルネシル基、ゲラニルゲラニル基などの脂質または長い脂肪族鎖に(アミド、チオエーテル、またはチオエステル結合を介して)結合した直鎖状または環状のペプチドです。
リポペプチド修飾一覧
ファルネシル化とゲラニル化
3個の(ファルネシル)または4個の(ゲラニルゲラニル)イソプレン単位で形成された脂質鎖を遊離チオール基に付加します。
ファルネシル基修飾 | ゲラニル基修飾 | ミリストイル基修飾 | パルミトイル基修飾 |
---|---|---|---|
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特長
- アミノ酸の長さ:≦60 a.a.
- 純度:>95%, >90%, >85%, >70%または粗精製
- 容量:1 mg~1 g(総重量または正味重量)
適用
最近の文献で、リポペプチドの修飾が、細胞への取り込み、薬物送達、免疫機能、膜標的化、局在化などのいくつかの生物学的活動の研究に有用であることが示されています。
- 細胞メカニズム/シグナル伝達の適切な機能
- 抗菌または抗真菌特性
- タンパク質間およびタンパク質-脂質間相互作用
- 膜標的化と局在化
- 細胞透過性
使用文献例
- Agamasu, C., et al., "KRAS Prenylation Is Required for Bivalent Binding with Calmodulin in a Nucleotide-Independent Manner", Biophys. J., 116(6), 1049~1063 (2019). [PMID:308463629]
- Rhijn, I.V., et al., "CD1d-restricted T cell activation by nonlipidic small molecules", Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 101(37), 13578~13583 (2004). [PMID:15342907]
リン酸化ペプチド
リン酸化について
タンパク質のリン酸化と脱リン酸化は、基本的な細胞機能を制御するシグナル伝達経路を適切に制御するための重要なプロセスです。異常なリン酸化と脱リン酸化は、がん、糖尿病、アルツハイマー病、心臓病など、多くの疾患に関係しています。脳のさまざまな領域での異常なタンパク質リン酸化は、アルツハイマー病の進行における主要な病因と考えられています。アルツハイマー病の脳では、タンパク質ホスファターゼによる脱リン酸化に対する耐性を獲得するタウの過剰リン酸化が観察され、それによりタンパク質のさらなる凝集が促進されます。不必要なキナーゼの活性/発現は、シグナルを変化させ、異常な細胞機能を引き起こし、さまざまな種類のがんの誘因となります。腫瘍試料におけるキナーゼの多様な発現により、がんのバイオマーカーとして特定する必要性が高まっています。治療開発中のキナーゼ阻害物質は、新しいがん治療法の開発における主要な候補となります。
ホスホリル基の位置
ホスホリル基の付加は、リン酸エステル結合の形成を介してセリン(Ser)、トレオニン(Thr)、およびチロシン(Tyr)側鎖上で発生する可能性があります。
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ホスホセリン | ホスホトレオニン | ホスホチロシン |
特長
- アミノ酸の長さ:≦60 a.a.
- 純度:>95%, >90%, >85%, >70%または粗精製
- 容量:≧1 mg~1 g(総重量または正味重量)
適用
- リン酸化特異的抗体の開発
- プロテオーム同定のための質量分析スタンダード
- ホスファターゼ基質としてのアッセイ開発
- リン酸化部位のマッピングと定量化
- 細胞シグナル伝達/シグナル伝達経路の研究
- タンパク質機能を制御する構造的PTMの研究
- がん、神経変性疾患、代謝障害などの疾患病理における役割の研究
使用文献例
- Bakkenist, C.J., et al., "Quantitative analysis of ATM phosphorylation in lymphocytes", DNA Repair(Amst), 80, 1~7 (2019). [PMID:31176958]
- Zheng, Y.,et al., "Regulation of folate and methionine metabolism by multisite phosphorylation of human methylenetetrahydrofolate reductase", Sci. Rep. , 9(1), 4190 (2019). [PMID:30862944]
安定同位体標識ペプチド
AnaSpec社のカスタムサービスは、重水素(2H)、炭素(13C)、または窒素(15N) 同位体標識アミノ酸の幅広い選択肢に基づいて、単一または複数の位置でペプチド標識が可能です。お客様のご要望に応じて、ペプチド質量を数ダルトン増やすことができます。また、カタログの安定同位体標識アンジオテンシンⅠおよびⅡ、β-アミロイド、およびBSAペプチドも提供しています。
関連記事
- ☞ ClearPoint Heavy Isotope Labeled Peptide(MS を用いたタンパク質の量的解析に!)
- ☞ ClearPoint β-Amyloid Heavy Isotope Labeled Peptide(質量分析に最適な安定同位体標識ペプチド)
安定同位体標識ペプチドを用いたタンパク質定量法について
安定同位体標識ペプチドは、質量分析法で絶対定量を行う際の内部標準として使われています。試料のトリプシン消化物に、1つ以上の安定同位体標識アミノ酸を含む化学的に合成されたトリプシンペプチドの1つを加えます。次に、内因性トリプシンペプチドとわずかに重い合成トリプシンペプチドの間で観測された信号を比較します。標準的なCHN分析を使用して、化学的に合成されたトリプシンペプチドの正味含有量の定量を強く推奨します。
特長
- 単一または複数の位置で 2H、13C、15Nの安定同位体標識ペプチドのカスタム合成に対応します。
- 純度:>95%
- 正味重量
- 最小注文数量:総重量 1 mg
- 形態:凍結乾燥物
適用
- バイオマーカーの定量
- 機能性定量的プロテオミクス研究
- メタボロミクス研究
- 薬物および代謝産物のモニタリング
- タンパク質製造モニタリング
- アレルゲンの定量
ペプチドオリゴヌクレオチド複合体
ペプチドオリゴヌクレオチド複合体(Peptide-oligonucleotide conjugates、POC)とは
対応可能なオリゴヌクレオチドとペプチドの組み合わせ
項目 | オリゴヌクレオチド | ペプチド |
---|---|---|
長さ | 10~40 bases | 5~22 a.a. |
修飾 |
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- GMP(Good Manufacturing Practice)グレードペプチド合成
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1994年創業のペプチドメーカー | 1 mgからkgスケールに対応可能 | 迅速な対応で時間を節約します | 米国内で製造 |
AnaSpec社の製造管理およびGMP基準への取り組み
IND申請に関するCMCパッケージ
AnaSpec社は、Investigational New Drug(IND)申請に必要な化学、製造、管理(Chemistry, Manufacturing and Control、CMC)に関するパッケージを提供しています。CMCパッケージには、安定性プログラム、純度メソッド開発(安定性指示メソッドを確立するための強制分解研究を含む)、および製品の意図された用途に適した適用可能な医薬品規制調和国際会議(International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use、ICH)ガイドラインに従ったフェーズの適切な検証が含まれています。
ペプチド修飾のエキスパート
合成修飾によるペプチドの最適化は、新しいペプチド療法、ペプチドワクチン、ペプチドセラノスティクスの進歩に不可欠です。AnaSpec社のエキスパートチームは、ペプチド合成と高度に修飾されたペプチドの精製において数十年の経験を有しています。豊富な経験に基づく技術と設備により、製造するすべてのペプチド修飾配列の精度と高い品質がを保証します。また、トレーニングと新しい情報の習得により、環状ペプチド、キレートペプチド、結合ペプチド、リポペプチド、グリコシル化ペプチドなど、さまざまな修飾をご提供します(以下参照)。
ペプチド修飾の概要
複合体の作製 | 標識 | 構造変更 | 特殊な修飾 |
---|---|---|---|
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GMPガイドラインに準拠する製造施設
AnaSpec社は、高品質なGMPペプチドの製造を支援する製造施設を備えています。カリフォルニア州シリコンバレーの44,000平方フィートに及ぶ社屋には、製造、品質保証、品質管理、梱包、出荷のための専用のマルチゾーンエリアがあります。製造設備を備えた施設内には、製造するすべてのペプチドの完全性と品質を保証するために、高度に管理されたISO 7分類のクリーンルーム環境も完備しています。また、AnaSpec社はエアロックの立ち入り制限、厳格な環境監視、ダウンストリームとアップストリームプロセスの完全な分離、ラインクリアランス手順などの機能を備えた厳格なGMPガイドラインに準拠しています。
確かな品質保証
AnaSpecs社は厳格なGMP基準を遵守しています。品質保証(Quality Assuarance、QA)部門は、グローバル品質管理システムを監督し、QAプラクティスと規制要件についてスタッフに継続的に最新情報を提供して、コンプライアンスと卓越性を維持し続けています。またAnaSpec社では、コンプライアンスを維持し、品質への取り組みを堅持するために、定期的に徹底した監査と検査を受けています。
AnaSpec社の包括的な品質管理システム(Quality Management System、QMS)は、製品の用途に適した21 CFR 210および 211とICH Q7ガイドラインに準拠しています。当社が製造する各ペプチドは、純度、品質、完全性、一貫性を確保するために厳格なテストを受けています。
品質管理システム(Quality Management System、QMS)の主要要素
- 規制遵守: GMP基準に従い、品質を確保するために定期的な監査を受けています。
- 原材料管理: 出発原料の品質を確認し、サプライヤーの適格性を確認します。
- 工程管理: 製造中の堅牢な管理により、製品が仕様を満たしていることを保証します。
- 品質管理: ペプチドの品質を確認するために、認定された分析方法を使用しています。
- 安定性試験: 安定性試料は、要求に応じて、検証済みの保管室で維持および監視されます。
- 文書化されたプロセス: GMP製造プロセスは、綿密に文書化され、5年間アーカイブされ、透明性のために編集された記録が提供されます。
特長
- mgからkgスケールの合成に対応します。
- 総重量または正味重量で対応します。
- 純度:>98%
- QCによりカウンターイオン交換サービスをご利用いただけます。
GMP/R&Dグレードペプチド比較表
項目 | GMPグレード | 研究グレード |
---|---|---|
品質システムコントロール | 21 CFR parts 210 & 211 | ISO 9001 |
サービス同意書 | Master Service Agreement, Quality Agreement | Standard |
分析方法 | ✔ | ✔ |
検定書(CoA) | ✔ | ✔ |
変更管理通知 | ✔ | − |
製品仕様書 | ✔ | ✔ |
入荷原料の仕様書および試験書 | ✔ | − |
品質管理日および再試験日付 | ✔ | ✔ |
製造者資格書 | ✔ | − |
重要プロセスパラメータの特定 | ✔ | − |
バッチ製造記録とレビュー | ✔ | − |
ロットサンプルの保持 | ✔ | − |
専用プロジェクト管理 | ✔ | − |
分類されたクリーンルーム ISO7(10.000) | ✔ | − |
バリデーション作業 | ✔ | − |
QC項目
この他の試験についてもご要望に応じて対応いたします。詳細は、☞ 当社受託・特注品担当までお問い合わせ下さい。
項目 | 試験内容 |
---|---|
外観 | 最終的な凍結乾燥製品の目視検査を行い、色と形状の特性を確認。 一般的には白色~オフホワイトの粉末または固体。一部の製品、特に色素標識されたペプチドや蛍光色素は着色あり。 |
質量分析 | 最終製品の分子量の確認、および理論上の分子量との比較。 |
ペプチド配列分析による同定 | 高分解能質量分析装置(HRMS)または同等の分析装置を使用。 |
HPLCによるペプチドの純度分析 | 95.0~99.0%(顧客要望または製品開発段階による) |
CHN分析によるペプチド含有量分析 | ペプチド含有量は、ペプチド配列を構成するアミノ酸を含む製品の特性に依存する。 |
TFA含有量分析 | TFA含有量はペプチド配列に依存する。カウンターイオンとして酢酸塩または塩化物を選択した場合、通常ppmは低くなる。 |
水分含有量分析 | 水分含有量の確認は、バッチ間の一貫性と製品の質量バランスに基づいて行われる。 |
溶解性 | ペプチドに最適な溶媒は、アミノ酸配列によって異なり、試験は特定の溶媒セットで実施される。 |
エンドトキシン | USPガイドラインに準拠。 |
バイオバーデン | USPガイドラインに準拠。 |
残留溶媒(ACN、DMF、DCM) | USPガイドラインに準拠。 |
エナンチオマー純度 | L-およびD-アミノ酸の定性的および定量的測定を実施。 |
揮発性物質含有量分析 | 製品中の揮発性物質と質量バランスの測定を実施。 |
金属含有量分析 | USPガイドラインに従ったICP-MSによる。 |
カウンターイオン含有量 | 酢酸塩または塩化物。 |
追加しました。
参考資料
※上記以外にも、さまざまなペプチドの合成、修飾を承ります。
追加しました。
ご注文方法/価格
価格は個別にお見積りいたします。ご注文方法などの詳細については、当社受託・特注品担当(以下参照)までお気軽にお問い合わせ下さい。
追加しました。
製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。