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サポリン毒素を用いて標的細胞に選択的な細胞死を誘導できます サポリン毒素を用いたターゲットトキシン(イムノトキシン)

掲載日情報:2021/03/16 現在Webページ番号:894

抗体またはリガンドとサポリン毒素が結合したターゲットトキシン(イムノトキシン)は、標的細胞膜上の抗原またはレセプターを介して細胞内に取り込まれ、サポリンの作用によりリボソームを不活性化し、標的細胞のみに細胞死を誘導します。in vivo および in vitro で細胞の機能解析を行うための優れたツールです。抗体タイプとリガンドタイプの製品があります。

ターゲットトキシンの作用原理

ターゲットトキシンの作用原理

サポリンおよびターゲットトキシンとは

サポリン(Saporin)(#PR-01)とは

サポリン(Saporin、M.W.:30 kDa)は、英国やヨーロッパの他の地域で自生するサボンソウ(Saponaria officinalis)の種子から得られます。サポリンは、リボソームRNA 28Sの特定のヌクレオチドを脱プリンし、タンパク質合成を不可逆的にブロックするN-グリコシダーゼ活性を持つ植物酵素です。リボソーム不活性化タンパク質(RIP)ファミリーに属し、以下の2つのタイプに分類されます。

  • Type Ⅰ:B鎖が欠如しており、細胞毒性ははるかに低い。
  • Type Ⅱ:B鎖が存在し、細胞に侵入することが可能。
ただし、I型RIPは、液相エンドサイトーシスによって内部移行する可能性があります。サポリンの場合は、最初にヒト細胞のα2-マクログロブリンレセプターに結合し、次に細胞質ゾルに内在化されることが報告されました。内在化するとリボソームは不活性化され、細胞死を引き起こします。サポリンは、標的となるサポリン免疫毒素またはリガンド毒素のコントロールとして機能します。

活性測定例

PR-01実施例

7μlのウサギ網状赤血球溶解物(Promega社)および2μlのアミノ酸/ルシフェラーゼmRNA(Promega社)試薬混合物をRNaseフリーの0.7 mlマイクロ遠心チューブに加えた。サポリン希釈液1μlをそれぞれのチューブに加え、30℃のウォーターナス中で30分間インキュベートした。ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega社)を添加し、化学発光をLumat LB9501ルミノメーターで測定し、PRISMソフトウェア(Graphpad社)で解析した。

ターゲットトキシン(Target Toxin)とは

Advanced Targeting Systems社は、このサポリンの特長を生かし、「Molecular Surgery(分子外科)」と呼ばれる手法で使用されるターゲットトキシン(Target toxins、イムノトキシン、Immunotoxins)を開拓しました。これらの製品には、コリン作動性前脳基底部ニューロン、ノルアドレナリン作動性およびアドレナリン作動性ニューロン、マクロファージおよびミクログリアの特定の損傷剤が含まれます。

抗体または成長因子、ペプチドまたはサイトカインなどのリガンドとサポリンが結合したターゲットトキシン(Target toxins、イムノトキシン、Immunotoxins)は、標的細胞膜上の抗原またはレセプターを介して細胞内に取り込まれ、サポリンの作用によりリボソームを不活性化します。これによりタンパク質合成阻害が起こり、その結果、標的細胞のみに細胞死を誘導します。

イムノトキシンは標的細胞のみに特異的な毒性を示すため、in vitroまたはin vivoで細胞の機能解析を行う上で、優れたツールとして使用できます。

ターゲットトキシンの原理



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製品ラインナップ

ターゲットトキシン(抗体タイプ)

標的細胞の細胞膜表面に発現している特定の抗原に対するサポリン標識抗体です。抗体名をクリックすると製品の詳細、商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

抗体名 免疫動物 標識 別名 標的因子 標的動物種 商品コード
キット キット内容
サポリン
標識抗体
コントロール 未標識抗体
Anti-CD22 Mouse-Mono Saporin Anti-CD22-SAP CD22 Human KIT-37 IT-37 IT-18 AB-36
Anti-CD44 (IM7) Rat-Mono Saporin Anti-CD44-SAP CD44 multiple species KIT-72 IT-72 IT-17
Anti-CD103(M290) Rat-Mono Saporin Anti-CD103-SAP CD103 Mouse KIT-50 IT-50 IT-17
Anti-CD105 Mouse-Mono Saporin Anti-CD105-SAP CD105 (Endoglin) Human KIT-80 IT-80 IT-74
Anti-CD117 Rat-Mono Saporin Anti-CD117-SAP CD117 Mouse KIT-83 IT-83 IT-17
Anti-CD133 Rat-Mono Saporin Anti-CD133-SAP CD133 Mouse KIT-82 IT-82 IT-17
Anti-Choline Acetyltransferase Rabbit-Poly Saporin Anti-ChAT-SAP Choline acetyltransferase multiple species KIT-42 IT-42 IT-35 AB-N34AP
Anti-Dopamin β Hydroxylase Mouse-Mono Saporin Anti-DBH-SAP Dopamine β-hydroxylase Rat KIT-03 IT-03 IT-18
Anti-Dopamine Transporter Rat-Mono Saporin Anti-DAT-SAP Dopamine transporter Human/Rat KIT-25 IT-25 IT-17 AB-N17
Anti-GAT1 Rabbit-Poly Saporin GAT1-SAP GABA-1 transporter multiple species KIT-32 IT-32 IT-35 AB-N37
Anti-IL2 Receptor α Mouse-Mono Saporin Anti-CD25-SAP
Anti-Tac-SAP
Interleukin-2(IL-2) receptor Human KIT-24 IT-24 IT-18 AB-18
Anti-Interleukin-2 Receptor Rat-Mono Saporin Anti-CD25-SAP Mouse Interleukin-2 Receptor Mouse KIT-29 IT-29 IT-17 AB-19
Mac-1 Rat-Mono Saporin Mac-1-SAP Mac-1 (CD11b) receptor Human/Mouse KIT-06 IT-06 IT-17 AB-N05
Mac-1 Mouse-Mono Saporin Mac-1-SAP Rat Mac-1 (CD11b) receptor Rat KIT-33 IT-33 IT-18
Melanopsin Rabbit-Poly Saporin Melanopsin-SAP Photosensitive retinal ganglion cells Mouse KIT-44 IT-44 IT-35 AB-N39
Anti-NGF Receptor, p75 Mouse-Mono Saporin 192-IgG-SAP p75NTR Rat KIT-01 IT-01 IT-18 AB-N43
Anti-NGF Receptor, p75 Mouse-Mono Saporin Multi-Species p75 NTR-Saporin
ME20.4-SAP
p75NTR Mammarian KIT-15 IT-15 IT-18 AB-N07
Anti-NGF Receptor, p75 Rabbit-Poly Saporin Mu p75-SAP p75NTR Mouse KIT-16 IT-16 IT-35 AB-N01AP
Anti-SERT Mouse-Mono Saporin Anti-SERT-SAP Serotonin re-uptake transporter Mammarian KIT-23 IT-23 IT-18 AB-N40
Anti-vesicular GABA transporter Rabbit-Poly Saporin Abti-vGAT-SAP vesicular GABA transporter human, rat, mouse, pig and guinea pig KIT-71 IT-71 IT-75 AB-N44AP

ターゲットトキシン(リガンドタイプ)

細胞膜表面に発現している特定のレセプターに結合するサポリンで標識した成長因子、ペプチドまたはサイトカインなどのリガンドです。リガンド名をクリックすると製品の詳細、商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

リガンド 標識 別名 標的因子 標的動物種 商品コード
キット キット内容
サポリン
標識リガンド
コントロール 未標識抗体 未標識サポリン
Bombesin Saporin Bombesin-SAP Gastrin releasing peptide (GRP) KIT-40 IT-40 IT-21
Chlorotoxin Saporin Chlorotoxin-SAP matrix metalloproteinase-2 isoforms KIT-86 IT-86 IT-27B
Cholecystokinin Saporin CCK-SAP CCK Receptor KIT-31 IT-31 IT-21
Cholera Toxin B Saporin CTB-SAP GM1 receptor KIT-14 IT-14 PR-01
Corticotropin Releasing Factor Saporin CRF-SAP CRF receptor 1 Human/Rat KIT-13 IT-13 IT-21
Dermorphin Saporin Dermorphin-SAP Mu-opid receptor(MOR) KIT-12 IT-12 IT-21
Dynorphin Saporin Dyno-SAP κ-opioid receptor KIT-68 IT-68 IT-21
FGF2, Rat Saporin FGF-SAP FGF receptor Rat KIT-38 IT-38 PR-01
Galanin Saporin Galanin-SAP Galanin-1 receptor KIT-34 IT-34 IT-21
Griffonia simplicifolia Isolectin IB4 Saporin IB4-SAP
B4 Lectin-SAP
α-D-galactopyranoside residues KIT-10 IT-10 PR-01
Acetylated LDL Saporin AC-LDL-SAP Microglia KIT-08 IT-08 PR-01
Leptin Saporin Leptin-SAP Leptin receptor Mouse/Rat KIT-47 IT-47 PR-01
Marasmius oreades agglutinin (MOA) Saporin MOA-SAP blood group B lectin Marasmius Oreades KIT-92 IT-92 PR-01
Neuromedin B Saporin NMB-SAP Neuromedin B receptor KIT-70 IT-70 IT-21
Neuropeptide natriuretic polypeptide b (Nppb) Saporin Nppb-SAP Neuropeptide natriuretic polypeptide b (Nppb or BNP) receptor KIT-69 IT-69 IT-27B
Neuropeptide Y Saporin NYP-SAP Neuropeptide Y KIT-28 IT-28 IT-21
Neurotensin Saporin Neurotensin-SAP Neurotensin receptor KIT-56 IT-56 IT-21
NKB Saporin NKB-SAP NK3(NKB receptor) KIT-63 IT-63 IT-21
Orexin-B Saporin Orexin-B SAP Orexin-2 receptor Mouse/Rat KIT-20 IT-20 IT-21
Oxytocin Saporin Oxytocin-SAP Oxytocin receptor Mouse/Rat KIT-46 IT-46 IT-21
pituitary adenylate cyclase activating peptide (PACAP) Saporin PACAP-SAP PAC1, VPAC1 and VPAC2 receptors KIT-84 IT-84 IT-27B
Substance P*1 Saporin ([Sar9、Met (O2)11] Substance P-SAP
SSP-SAP
NK-1 receptor KIT-11 IT-11 IT-21
*1 Advanced Targeting Systems社は、Substance P-Saporin(SP-SAP)に関し、米国特許「Substance P-Saporin(SP-SAP)複合体の使用方法」(USP 6,063,758、USP 7,741,435)を所有しています。本製品のご購入に当たっては、購入者がAdvanced Targeting Systems社に対し、特許に基づき購入者が実施する研究目的に限り使用し、第三者に譲渡しないことを通達する必要があります。詳細については☞ 当社テクニカルサポート部(試薬担当)までお問合せ下さい。



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キット内容

それぞれのターゲットトキシンは、サポリン標識抗体/リガンドの単品のほか、下記の製品がセットになったキット品もご選択いただけます。

品種 ターゲットトキシン
抗体タイプ リガンドタイプ
キット内容 サポリン標識抗体*2
サポリン標識リガンド*2
コントロール*2,3
未標識抗体*2,4
  • *2:キットにより内容は異なります。詳細は、製品ラインナップの表中の各製品の項目をご覧下さい。
  • *3:サポリン標識抗体と同一動物種のサポリン標識イムノグロブリン(抗体タイプ)、Blank-サポリン、未標識サポリンから1種類がキットに含まれています。
  • *4:キットに含まれるサポリン標識抗体と同一種の未標識抗体。一部のターゲットトキシン(抗体タイプ)のキットに含まれています。

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製品概要

Anti-CD103(M290), Saporin(Anti-CD103-SAP)(#IT-50

CD103 は、インテグリンαE サブユニットで、β7 鎖と結合してαEβ7ヘテロダイマーを形成します。活性型TGF-βは、CD8+細胞傷害性Tリンパ球におけるCD103の発現を誘導および維持します。
本製品は、CD8+細胞傷害性Tリンパ球の安定したサブセットに結合するビオチン標識ラット抗CD103モノクローナル抗体(M290)とストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を結合したもので、マウスにおけるCD103発現細胞を認識して除去します。同種臓器移植の拒絶反応や、移植片対宿主病における CD103 の役割に関する研究などに有用です。

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Anti-CD22, Saporin(Anti-CD22-SAP)(#IT-37

130/140 kDaのダブレットのCD22は、正常ヒトB細胞、および一部の腫瘍性B細胞株および腫瘍の表面に発現します。また、CD22は、A、B、C、およびDの異なる4つのエピトープグループにもさらに分割されています。
本製品は、マウス抗ヒトCD22モノクローナルとサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ヒトB細胞抗原であるCD22のグループAエピトープを持つ細胞を認識し、特異的に除去します。抗CD22イムノトキシンは、前駆体B細胞急性リンパ芽球性白血病の研究に使用されてきました。

使用例

IT37実施例

バーキットリンパ腫細胞株であるダウディ細胞をウェルあたり3,000細胞で播種し、順化させた。左図に示された濃度で試料を加え、細胞を72時間インキュベートした。MTS(Promega社)を追加し、発色後、Molecular Dynamics SpectraMax340で測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Anti-CD44(IM7), Saporin(Anti-CD44-SAP)(#IT-72

CD44は、細胞間相互作用、細胞接着、遊走に関与する細胞表面糖タンパク質です。CD44はヒアルロン酸のレセプターであり、オステオポンチン、コラーゲン、マトリックスメタロプロテナーゼなどの他のリガンドとも相互作用します。また、CD44は、リンパ球の活性化、再循環とホーミング、造血、腫瘍転移など、様々な細胞機能に関与しているほか、多発性硬化症の活動マーカーおよび潜在的な新規治療標的と見なされており、非小細胞肺がんの再発にも関与しています。
抗CD44-SAPは、ヒト、マウス、ヒヒ、サル、ウシ、ネコ、イヌ、フェレット、ウマ、ブタ、カニクイザル、カニクイザル、およびアカゲザルのCD44レセプターのすべてのアイソフォームの発現細胞を認識します。本製品は、ビオチン標識ラット抗CD44-SAPモノクローナル抗体にストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、CD44のすべてのアイソソーム発現細胞の除去に有用です。

使用例

IT72実施例

MCF-7細胞を2,500細胞/90μl/wellで播種し、一晩インキュベートした。サポリン(#PR-01)および抗CD44-SAP希釈液を細胞培地で作製し、各ウェルに10μlを添加後、プレートを72時間インキュベートした。培地を除去後、1%酢酸中の0.4%スルホローダミン-B 50μlを各ウェルに添加し、プレートを室温で30分間インキュベートした。次に、プレートを1%酢酸で3回洗浄し、乾燥させた。ウェルあたり100μlの10mM Tris-Baseで可溶化した色素を加え、5分間穏やかに振とうした。プレートを564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Anti-CD105, Saporin(Anti-CD105-SAP)(#IT-80

CD105(エンドグリン、Endoglin)は、血管の発達とリモデリングに関与するTGF-βに対する細胞応答を調節します。血管内皮細胞、骨髄間質細胞、および造血幹/前駆細胞に見られる90kDのサブユニットを持つI型内在性膜ホモダイマータンパク質であり、また間質線維芽細胞、活性化された単球や組織マクロファージでも発現が見られます。CD105の発現は、腫瘍などの血管新生を受けている組織の活性化された内皮、または創傷治癒や皮膚の炎症の場合に増加します。CD105は、ヒト臍帯静脈内皮細胞のTGF-βレセプターシステムの構成要素であり、TGF-β1およびβ3に高い親和性で結合しますが、TGF-β2には結合しません。
本製品は、マウス抗CD105モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ヒトCD105(エンドグリン)発現細胞を認識、除去に有用です。

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Anti-CD117, Saporin(Anti-CD117-SAP)(#IT-83

CD117(c-Kit、Mast/Stem cell factor receptor(SCFR))は、膜貫通型チロシンキナーゼ成長因子レセプターであり、c-Kitリガンド(Steel factor、Stem cell factor、mast cell growth factor)に結合します。CD117は、多能性造血幹細胞、骨髄性および/または赤芽球系譜に関与する前駆細胞、T/B細胞前駆細胞、肥満細胞、および急性骨髄性白血病細胞を含む造血幹細胞に発現します。CD117は、細胞の生存と増殖、造血、幹細胞の維持、配偶子形成、肥満細胞の発達、遊走と機能、およびメラニン形成の調節に重要な役割を果たします。
本製品は、ビオチン標識ラット抗マウスCD117モノクローナル抗体にストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、マウスにおけるCD117発現細胞の除去に有用です。

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Anti-CD133, Saporin(Anti-CD133-SAP)(#IT-82

CD133(Prominin-1)は、細胞の突起に局在する5つの膜貫通ドメインを持つ糖タンパク質です。CD133は、造血幹細胞、内皮前駆細胞、神経膠芽腫、神経幹細胞、グリア幹細胞、様々な小児脳腫瘍、成人の腎臓、乳腺、気管、唾液腺、子宮、胎盤、消化管、精巣、および他のいくつかの細胞種で発現しており、正常組織およびがん組織の幹細胞マーカーとして広く使用されています。
本製品は、ビオチン標識ラット抗マウスCD133モノクローナル抗体にストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、マウスにおけるCD133発現細胞の除去に有用です。

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Anti-ChAT-SAP(Anti-ChAT-Saporin)(#IT-42

ChAT(Choline acetyltransferase)は、コリン作動性ニューロンにおいて、コリンおよびアセチルコリンエステラーゼから、神経伝達物質の1つであるアセチルコリンを合成する反応を触媒する酵素です。ChATは末梢および中枢神経系の両方において、コリン作動性ニューロンの特異的なマーカーとして有用です。
本製品は、ブタのChAT由来の22個のアミノ酸(GLF SSY RLP GHT QDT LVA QKSS)を抗原として作製されたウサギポリクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ChAT発現細胞を認識して除去します。

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Anti-Dopamin β Hydroxylase, Saporin(Anti-DBH-SAP)(#IT-03

抗ドーパミン β-ヒドロキシラーゼ(DBH)-SAPは、特異性が高いノルアドレナリン作動性病変物質であり、特にDBH発現細胞を標的とします。この小胞体の酵素は、ノルアドレナリンの放出時に外部環境に曝されるために、DBH発現細胞をサポリンで標的化することができます。抗DBH-SAPの特異性は、脳室内に注入された場合の抗体の取り込みとよく相関しており、全身投与後に、試験動物の血漿ノルエピネフリンレベルが大幅に低下することにより、効率的な標的化と交感神経の除去が示されています。他の除去方法とは異なり、本製品はラットのDBH発現を発現する標的ニューロンを確実に除去できます。脳のノルアドレナリン作動性神経支配の永続的かつ選択的除去は、薬物効果(降圧薬、アヘン剤、刺激薬など)、行動(恐怖、鬱病、食物摂取)、喪失、および一次自律障害に応じた他のシステムの可塑性の研究のための重要な動物モデルになります。
本製品は、マウス抗DBHモノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ラットにおけるDBH発現細胞を認識して除去します。

Check it out!

☞ ドーパミンβ-ヒドロキシラーゼ阻害物質 ドパスチン [CAS: 37134-80-8]

Dopastinの構造式

Dopastin(ドパスチン)は、dopamine β-hydroxylase(ドーパミンβ-ヒドロキシラーゼ)の強力な阻害物質です。自然発症高血圧ラットで血圧降下作用が確認されています。


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Anti-Dopamine Transporter, Saporin(Anti-DAT-SAP)(#IT-25

ドーパミントランスポーター(DAT, Dopamine transpoter)は、細胞質内に位置するN末端領域とC末端領域を持つ12回膜貫通ドメイントランスポーターであり、パーキンソン病、トゥレット症候群、統合失調症、依存症などの神経障害や精神障害との関与が疑われるナトリウム依存性の再摂取の際のキャリアでもあります。ドーパミンを使用する際に、その重要性からDATはドーパミン作動性ニューロンの指標となります。
本製品は、ドーパミントランスポーターの2番目の細胞外ループを免疫源とし作製されたラット抗DATモノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ヒトおよびラットにおけるDAT発現細胞を認識して除去します。黒質緻密部、腹側被蓋野の中脳ドーパミンニューロンなど、DAT発現細胞に高い特異的を有しています。DAT発現細胞の特異的な除去は、老年期のパーキンソン病におけるドーパミン作動性ニューロンの役割の研究に有用です。

使用例

IT25実施例

抗DAT-SAPの線条体内注射したラット組織切片のチロシンヒドロキシラーゼ染色像
同じ側の黒質緻密部(矢じり)からのドーパミン作動性ニューロンが喪失されているのがわかる。細胞喪失の程度は、Aで最大で、Eで最小であった。Fの拡大バーは100 mmを示し、すべてのパネルに適用される。

  • Panel A、C、E:線条体注射と同じ側。DAT-SAP投与量は、それぞれ2.8 mg、0.56 mg、0.28 mg
  • Panel B、D、F:同じ切片の反対側

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Anti-GAT1, Saporin(GAT1-SAP)(#IT-32

GAT-1は、細胞膜を横断してγ-アミノ酪酸(GABA)を移動させる役割を担うナトリウム結合神経伝達物質輸送体で、中枢神経系と末梢神経系の両方に広く分布しています。GABAは、哺乳類の中枢神経系における主要な抑制性神経伝達物質です。GAT-1とGABAは多くの神経経路に存在し、そのうちのいくつかはてんかん、睡眠障害、神経因性疼痛、注意欠陥障害に関係しています。
本製品は、ウサギ抗GAT1ポリクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、GAT1発現細胞を認識して除去します。ラットでの反応性が確認されています。また抗原は、ヒト、マウス、およびウシのGAT-1と100%の相同性を有しています。

Parvalbumin-IR神経細胞の染色
コントロール(上段)または本製品(下段)をMSDB(ブローカ対角帯の中間隔膜)に投与し、抗Parvalbumin抗体とビオチン標識二次抗体を用いて細胞染色を行った。Parvalbumin-IR(Parvalbumin反応性神経細胞)が本製品により劇的に減少している。

GABA作動性中隔核海馬神経細胞

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Anti-IL-2 Receptor α, Saporin(Anti-CD25-SAP)(#IT-24

本製品は、インターロイキン2(IL-2)依存性ヒト連続継代性T細胞株の増殖を阻害します。IL-2レセプターのα鎖に結合することにより、IL-2のヒトT細胞レセプターを遮断します。また、本製品は活性化Tリンパ球培養細胞を除去することが示されており、免疫系の様々なプロセスにおける活性化Tリンパ球集団の役割の理解や、T細胞白血病およびリンパ腫に関連した研究にも有用です。
本製品は、マウス抗ヒトCD25(Tac, IL-2 receptor, #AB-18)モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ヒトインターロイキン-2(IL-2)レセプター発現細胞を認識して除去します。

使用例

IT24実施例

培養中のSR細胞に対する抗CD25-SAPおよび非結合サポリンの細胞毒性
細胞をウェルあたり5,000細胞で播種し、順化させた。左図に示した濃度で試料を加え、細胞を72時間インキュベートした。MTS(Promega)を追加し、発色後にMolecular Dynamics社SpectraMax 340により測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Anti-IL-2 Receptor, Saporin(Anti-CD25-SAP, Mouse)(#IT-29

本製品は、インターロイキン2(IL-2)依存性マウス連続継代性T細胞株の増殖を阻害します。IL-2レセプターのα鎖に結合することにより、IL-2のマウスT細胞レセプターを遮断します。また、本製品は活性化Tリンパ球培養細胞を除去することが示されており、免疫系の様々なプロセスにおける活性化Tリンパ球集団の役割の理解や、T細胞白血病およびリンパ腫に関連した研究にも有用です。
本製品は、ラット抗マウスCD25モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、マウスインターロイキン-2(IL-2)レセプター発現細胞を認識して除去します。

使用例

IT24実施例

HT-2細胞をウェルあたり2,000細胞で播種し、一晩インキュベートした。左図に示した濃度で試料を加え、細胞を72時間インキュベートした。生細胞の割合は、MTS / PMS混合物で発色させ、非処理のウェルの細胞との比較で評価した。MTS(Promega社)を追加し、発色後にSoftmaxソフトウェア付属のMolecularDevices Spectramaxプレートリーダーでプレートを564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

Anti-Integrin αM, Saporin(Anti-CD25-SAP, Mouse)(#IT-06

CD11b(CR3)は、Mac-1のαサブユニットであり、補体のC3biフラグメントのレセプターです。細菌の食作用に関与し、また外傷後の重度の好中球のCD11b発現の減少は、敗血症性合併症の増加と相関が示されています。また、CD11bはインテグリンの成分でもあり、好中球の表面への接着に重要です。
本製品は、ラット抗CD11b(C3bi receptor、#AB-N05)モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ヒトおよびマウスMac-1陽性細胞を認識して除去します。

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Melanopsin, Saporin(Melanopsin-SAP)(#IT-44

ipRGCは、非常に長いプロセスを持ち、明暗の知覚に関与し、概日リズムの決定要因です。
本製品は、ウサギ抗マウスメラノプシンポリクローナル抗体(#AB-N39)にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、感光性のメラノプシン発現網膜神経節細胞(ipRGC)を特異的に認識し、除去します。

使用例

IT-44実施例

本製品による培養RGC-5細胞の用量依存的破壊
マウスメラノプシンを安定発現、または非発現のRGC-5細胞の培養物を、本製品で4日間処理した。本製品の濃度は左図の各カラムに示されており、3回の実験を実施した。各パネルは、単一ウェルからランダムに選択したフィールドを表示している。1

引用文献

  1. Göz, D., et al., "Targeted destruction of photosensitive retinal ganglion cells with a saporin conjugate alters the effects of light on mouse circadian rhythms.", PLoS ONE, 3(9), e3153 (2008). [PMID:18773079]

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Anti-NGF Receptor, p75, Saporin(192-IgG-SAP)(#IT-01

本製品は、コリン作動性前脳基底部(CBF)のニューロンでのみ高レベル発現する細胞表面抗原を対象としています。、抗原のp75NTRは、隣接する非コリン作動性ニューロンでは発現しません。
ラットの低親和性NGFレセプター(p75)を認識するマウスモノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したものです。前脳基底部、内側中隔、ブローカの対角帯、マイネルト基底核のコリン作動性ニューロン、小脳のプルキンエニューロンの除去に有用です。コリン作動性前脳ニューロンの永続的かつ選択的な除去は、行動、ニューロンの喪失(アルツハイマー病など)、喪失に応じた他のシステムの可塑性、補充療法、および薬物効果と依存の研究にとって重要な動物モデルになります。

使用文献

  • Botly, L. C. and De Rosa, E., "Impaired visual search in rats reveals cholinergic contributions to feature binding in visuospatial attention", Cereb. Cortex, 22(10), 52441~2453 (2012). [PMID:22095213]

使用例

192-IgG-SAP細胞毒性

192-IgG-SAP(#IT-01)細胞毒性測定

7H6細胞株を96ウェルプレートに播種(1,000 cells/90μl/well)し、一晩インキュベートした。ロットの異なる本製品を10μlずつ添加し、72時間インキュベートした。SRBを加えて発色後に吸光度564 nmを測定し、各ロットの細胞毒性を比較した。

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Anti-NGF Receptor, p75, Saporin(Multi-Species p75 NTR-Saporin ME20.4-SAP)(#IT-15

本製品は、ウサギの脳室内注入により低親和性神経成長因子受容体(p75NTR)発現細胞を除去します。霊長類への組織指向性注射は、p75NTR陽性ニューロンの喪失を引き起こします。コリン作動性前脳ニューロンの永続的かつ選択的な除去は、行動、ニューロンの喪失(アルツハイマー病など)、喪失に応じた他のシステムの可塑性、補充療法、および薬物効果と依存の研究にとって重要な動物モデルになります。


本製品は、ヒト、霊長類、ウサギ、アライグマ、イヌ、ネコ、ブタ、およびヒツジの低親和性NGFレセプター(p75)を認識するマウス抗NGFR(p75NTR)モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、低親和性NGFレセプター(p75)発現細胞を除去します。

使用文献

Browning, P. G., et al., "Severe scene learning impairment, but intact recognition memory, after cholinergic depletion of inferotemporal cortex followed by fornix transection", Cereb. Cortex, 20 (2), 282~293 (2010). [PMID:19447862]

使用例

Mu p75-SAP細胞毒性

ME20.4-SAP細胞毒性

NG6細胞株を96ウェルプレートに播種(1,000個/ウェル)し、一晩インキュベートした。サポリンまたはロットの異なる本製品を10μlずつ添加し、72時間インキュベートした。PMS / MTSを加えて1~2時間インキュベートした後、490 nmの吸光度を測定し、各ロットの細胞毒性を比較した。

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Anti-NGF Receptor, p75, Saporin(Mu p75-SAP)(#IT-16

コリン作動性前脳ニューロンの永続的かつ選択的な除去は、行動、ニューロンの喪失(アルツハイマー病など)、喪失に応じた他のシステムの可塑性、補充療法、および薬物効果と依存の研究にとって重要な動物モデルになります。
本製品は、ウサギ抗マウスNGFR(p75NTR)ポリクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、マウスp75NTR発現細胞を認識して除去します。マウスの前脳基底部のコリン作動性ニューロンのほか、GAD、カルビンジン、パルブアルブミンを発現する隣接するニューロンには影響せずに、CBFニューロンを除去するのに有用です。

使用文献

Klinkenberg, I., et al., "Acetylcholine and attention", Behav. Brain Res., 221 (2), 430~442 (2011). [PMID:21108972]

使用例

ME20.4-SAP細胞毒性

Mu p75-SAP(#IT-16)細胞毒性測定

NG6細胞を1,000 cells/wellで播種し、一晩インキュベートした。次にサポリン(#PR-01)、ウサギ-IgG-SAP(#IT-35)および本製品10μlを添加し、プレートを72時間インキュベートした。PMS/MTS発色試薬を添加し、プレートを1~2時間インキュベート後に吸光度490 nmを測定した。

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Anti-SERT, Saporin(Anti-SERT-SAP)(#IT-23

Serotonin re-uptake transporter(SERT)は単一の遺伝子から生成され、CNSシステムとGIシステムの両方で発現します。セロトニン作動性神経伝達の低下は、うつ病の病因において重要な役割を果たすことが示されています。また、SERTが神経症的行動と性的行動の両方、および強迫性障害(OCD)に関連している可能性があることを示唆しています。
本製品は、SERTに対するマウスモノクローナル抗体(#AB-N40)にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ヒト、マウス、ラットなどの哺乳動物において、SERT発現細胞を特異的に除去します。気分、感情、睡眠、食欲を調節することが知られているセロトニン作動系の研究に有用で、多くの行動および生理学的機能の制御に関与します。

使用例

IT-23実施例

RBL-2H3細胞の抗SERT-SAPに対する感受性の評価
クローン化されたRBL-2H3細胞を1,000 cells/90μl/wellで播種し、一晩インキュベートした。本製品およびサポリン10μlを添加し、プレートを72時間インキュベートした。細胞を10%TCAで固定し、0.4%スルファローダミンB/1%酢酸で染色した。プレートを吸光度564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Anti-vesicular GABA transporter, Saporin(Anti-vGAT-SAP)(#IT-71

小胞GABAトランスポーター(vGAT, Vesicular GABA transporters)は、GABAのシナプス小胞への蓄積、および神経終末からの放出を媒介します。このトランスポーターは、CNS全体のGABA作動性ニューロンの神経終末に発現しており、膵臓や下垂体にも見られます。成長中に、vGATタンパク質の発現が変化します。また、発現は神経活動のパターンに応じて変化する可能性があります。
本製品は、ラットの小胞GABAトランスポーターのC末端を抗原として作製した、ビオチン標識ウサギ抗ラットvGATポリクローナル抗体にストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、vGAT発現細胞の除去に有用です。使用した抗原の配列は、ヒト、ラット、マウス、ブタ、およびモルモットのものと相同です。

使用例

IT-71実施例

細胞を96ウェルプレートに1,000細胞/90μl/ウェルでプレーティングし、一晩インキュベートした。抗vGAT-SAPを10μlの容量で添加し、プレートを72時間インキュベートした。プレートはSRBで発色後、プレートリーダーを用いて吸光度564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Bombesin, Saporin(Bombesin-SAP)(#IT-40

ボンベシン(Bombesin)はカエルの皮に含まれる14アミノ酸のペプチドです。ヒト等において同等であるガストリン放出ペプチド(GRP)は、かゆみの経路で検出されており、摂食行動に関与しています。GRPは、胃腸ホルモンの放出、平滑筋細胞の収縮、上皮細胞の増殖など、胃腸および中枢神経系の多くの機能を調節します。GRPレセプター発現細胞の除去は、かゆみや摂食行動におけるボンベシンの役割の研究に有用です。
本製品(M.W.:31.8 kDa)は、ボンベシンとサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、GRPレセプター発現細胞の除去に有用です。

使用例

IT-40実施例

乳腺由来ヒト上皮細胞株であるT47D細胞を2,500 cells/90μl/wellでプレートに播種し、一晩インキュベートした。翌日、サポリン(#PR-01)とBombesin-SAP(#IT-40)を、それぞれ1μM-100 fMと100 nM~10 fMの投与範囲で10μlの容量で添加した。37℃で72時間インキュベート後、プレートから培地を除去し、4℃で細胞を10%TCAを用いて1時間固定した。水道水で3回プレートを洗浄し、乾燥後に0.4%スルホローダミンB / 1%酢酸50μlを各ウェルに加え、室温で30分間、プレートをインキュベートした。1%酢酸でプレートを3回洗浄、乾燥させた。色素をウェルあたり100μlの10 mM非緩衝トリス塩基に加え、5分間穏やかに振とうし溶解した。プレートリーダーを用いて吸光度564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Chlorotoxin, Saporin(Chlorotoxin-SAP)(#IT-86

クロロトキシン(Chlorotoxin)は、デスストーカーサソリ(Leiurus quinquestriatus)毒に由来する36アミノ酸のペプチドです。クロロトキシンの標的は、マトリックスメタロプロテイナーゼ-2アイソフォーム発現細胞です。これらのアイソフォームは、神経膠腫や神経外胚葉由来の他のがんにおいて特異的に情報制御されますが、脳では通常は発現しません。クロロトキシンは、神経膠腫細胞のクロライドチャネルに対する高親和性ペプチドリガンドですが、正常なグリア細胞には影響を与えません。
本製品は、ビオチン標識クロロトキシンにストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、MMP-2アイソフォーム発現細胞の除去に有用です。

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Cholecystokinin, Saporin(Cholecystokinin-SAP)(#IT-31

コレシストキニン(CCK、Cholecystokinin)は、中枢神経系と消化管に広く分布しています。33アミノ酸のペプチドには、CCKの生物学的活性を付与するカルボキシル末端オクタペプチド配列Asp-Tyr-Met-Gly-Trp-Met-Asp-Phe-NH2が含まれ、チロシン残基は硫酸化された形で存在します。このオクタペプチドのCCK8(SO3)は、2つのCCKレセプターであるCCK1とCCK2に対して高い親和性を有しています。
本製品は、硫酸化CCKにサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、CCKレセプター発現細胞を認識して排除します。逆行性輸送には適していません。

使用例

IT-31実施例

コレシストキニンAレセプター(CCKAR)を遺伝子導入したKNRK細胞を、96ウェルプレートに2,500細胞/90μl/ウェルでプレーティングし、一晩インキュベートした。CCK-SAP、Blank-SAP、およびSaporinを10μlの容量で添加し、プレートを72時間インキュベートした。XTT / PMSの溶液を加えて発色し、吸光度450 nmを測定した。細胞毒性は、処理したウェルと対照ウェルの測定値の比較によって分析し、パーセンテージで表した。測定日における細胞生残数は、発色試薬中の発色分子の細胞代謝を介して測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Cholera Toxin B, Saporin(CTB-SAP)(#IT-14

コレラ毒素B(CTB)は、GM1(ガラクトシル-N-アセチルガラクトサミニル)レセプターに結合します。このレセプターは、運動ニューロン、交感神経節前ニューロンなどの細胞、および腸上皮の細胞に見られます。
本製品は、コレラ毒素Bサブユニットにサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、節前ニューロン、運動ニューロン、星状細胞など、すべてのGM1発現細胞を除去します。CTB-SAPの髄腔内注射は、オリゴデンドロサイトとアストロサイトの除去とそれに続く脊髄の脱髄をもたらします。CTB-SAPは、多くの脱髄状態の研究を可能にします。

使用例

IT-14実施例

HS294T細胞を96ウェルプレートに1,000 cells/90μl/wellで播種し、一晩インキュベートした。ウェルにサポリンとCTB-SAP 10μlを加え、プレートを72時間インキュベートした。PMS / MTS発色試薬を添加し、プレートを490 nmで測定後、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

CTB-SAPをニューロントレーサーとして被験者に末梢注射する方法は、米国特許6,376,460でライセンスされています。これらの方法の使用に際しては、ライセンス情報についてFlinders Technologies Pty. Ltd.にご確認下さい。

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Corticotropin Releasing Factor, Saporin(CRF-SAP)(#IT-13

コルチコトロピン放出ホルモン/因子(CRH / CRF)は、ストレス反応の調節に関与する主要な神経ペプチドです。下垂体からのACTH放出を刺激します。動物に集中投与すると、うつ病と不安神経症の両方に見られるものと同様の体細胞変化を引き起こします。人間では、うつ病患者に特徴的に見られるホルモンの変化を再現することができます。
本製品は、ヒト/ラットCRFとサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、CRF1レセプター発現細胞を除去し、神経生物学的な役割の決定に有用です。逆行性輸送には適していません。

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Dermorphin, Saporin(Dermorphin-SAP)(#IT-12

MOR(mu opid receptor)発現ニューロンは、疼痛、疼痛管理、依存症、胃腸運動、および肥満細胞機能への関与のため、神経系において最も重要な細胞と長い間考えられてきました。本製品は、これらのニューロンとどのように機能するかを理解するのに有用です。
本製品は、デルモルフィン(Dermorphin)とサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、MOR発現細胞を認識し、除去します。逆行性輸送には適していません。

使用例

IT-12実施例

デルモルフィンおよび本製品によるDAMGO([D-Ala(2), N-Me-Phe(4), Gly(5)-ol]-enkephalin)のMORへの結合阻害

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Dynorphin , Saporin(Dyno-SAP)(#IT-68

ジノルフィンA(Dynorphin A)は、CNS内に広く分布している17アミノ酸より成るオピオイドペプチドであり、主にκ-オピオイドレセプターを介して作用します。ダイノルフィンは、製造場所に応じ、鎮痛、依存症、食欲、概日リズム、ストレス、うつ病など、様々な生理学的作用があります。
本製品は、ジノルフィンAとサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、κ-オピオイドレセプターを認識し、κ-オピオイドレセプター発現細胞を除去します。

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Rat FGF2-Saporin(FGF-SAP)(#IT-38

FGF-2(塩基性線維芽細胞成長因子)は、すべてのFGFレセプターに高い親和性で結合します。FGF-2は、より低親和性のFGFレセプター-5へを含め、FGF高親和性チロシンキナーゼ膜貫通レセプターの4種すべてへ結合することが実証されています。
本製品は、ラットFGF2にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、FGFレセプターが発現している細胞を認識して除去します。線維芽細胞の初代培養、傷害血管再狭窄における平滑筋細胞の機能研究、in vivoにおけるFGFレセプター発現細胞(神経細胞、がん細胞、水晶体上皮細胞など)の除去などに使用実績があります。システム生物学の研究に有用です。

使用例

IT-38実施例

マウスNIH/3T3細胞におけるFGF-SAPの細胞毒性アッセイ
マウス胚性線維芽細胞株NIH/3T3細胞を500 cells/90μl/wellで播種し、一晩インキュベートした。次に、サポリン(#PR-01)単体, または本製品10μlを加え、72時間インキュベートした。プレートにスルホローダミンBを加えて発色させ、吸光度564 nmを測定した。

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Galanin, Saporin(Galanin-SAP)(#IT-34

ガラニン(Galanin)は、29アミノ酸のペプチド(ヒトでは30アミノ酸)であり、受容、食欲、学習、記憶など様々な機能に関与しています。神経系および内分泌系全体に広く分布しており、インスリン、ソマトスタチン、グルカゴン、ドーパミン、および成長ホルモンの分泌に役割を果たし、腸管ニューロンからのアセチルコリン、およびサブスタンスPの放出を阻害します。
本製品は、ラットのガラニンとサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、ガラニン-1レセプターを認識し除去します。逆行性輸送には適していません。

使用例

IT-34実施例

Bowesメラノーマ細胞を96ウェルプレートに1,000 cells/90μl/wellで播種し、一晩インキュベートした。次にサポリン、本製品、または本製品+1μMガラニンペプチド10μlをプレートに添加し、72時間インキュベートした。PMS / MTSで30分から1時間発色し、プレートリーダーを用いて吸光度492 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Griffonia simplicifolia Isolectin IB4, Saporin(IB4-SAP、B4 Lectin-SAP)(#IT-10

イソレクチンB4(IB4, Isolectin B4)は、Griffonia (Bandeiraea) simplicifolia由来の5つのα-D-ガラクトース結合レクチンの1つです。組換えIB4を大腸菌で発現させ、アフィニティークロマトグラフィーを使用して精製しました。
本製品は、E. coliで発現させた組み換え体IB4にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ペプチド作動性ニューロンを温存しながら、IB4を発現するc線維侵害受容ニューロン(c-fiber nociceptor neurons)を特異的に排除します。本製品が細胞表面に発現するα-D-ガラクトピラノシド残基に結合すると、内部移行によりサポリンがタンパク質合成を阻害し、ニューロンが排除されます。非常に強力な細胞毒性を示し、in vitroにおいて、いくつかのα-D-ガラクトピラノシド発現細胞のED50は、低ピコモルの範囲内でした。本製品は、in vivoでの痛みの伝達とIB4+細胞の生物学的役割の研究に有用です。

使用例

IT-10実施例

KNRK細胞を96ウェルプレートに2,500 cells/wellで播種し、37℃で一晩順化させた。サポリン(#PR-01)をネガティブコントロールとして使用し、測定で用いられるサポリンの最高濃度を1μMとして、プレート全体で1:3に段階希釈を行った。本製品の濃度は10 mMで開始し、プレート全体で1:3に段階希釈を行い、細胞を72時間処理し、XTT/PMS発色試薬を用いて発色させた。プレートリーダーを用いて吸光度450 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。6回の試験を反復して実施し、標準偏差(SD)をエラーバーで示した。

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Acetylated LDL, Saporin(AC-LDL-SAP)(#IT-08

本製品(AC-LDL-SAP)は、アセチル化ヒト低密度リポタンパク質とサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、スカベンジャーレセプター発現細胞を認識し、除去します。ラット海馬ニューロンの初代培養からミクログリアを除去するために使用されていますが、ニューロンやアストログリアに悪影響を与えることはありません。3μg/mlのACL-LDL-SAPを24時間の曝露後、90%以上のミクログリア細胞を選択的に除去できます。

使用例

IT-08実施例

NR8383細胞を96ウェルプレートに10,000 cells/wellで播種し、一晩インキュベートした。ウェルにサポリンとacLDL-SAP 10μlを加え、プレートを72時間インキュベートした。XTT/PMS発色試薬を添加し、プレートを450 nmで測定後、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Leptin, Saporin(Leptin-SAP)(#IT-47

レプチン(Leptin)は、レプチンレセプターを活性化する16 kDaのタンパク質ホルモンで、食欲や代謝などのエネルギー摂取量とエネルギー消費量の調節に重要な役割を果たします。レプチンはニューロペプチドY(NPY)とアグーチ関連ペプチド(AgRP)を含むニューロンの活動を阻害し、α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)を発現するニューロンの活動を増加させます。それゆえ、満腹感の非常に影響力のあるメディエーターです。NPY-SAPの優れた補完物として使用できます。
本製品は、マウス由来のレプチンとサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ラットとマウスにおけるレプチンレセプター発現細胞を認識し、除去します。

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Mac-1, Rat, Saporin(Mac-1-SAP Rat)(#IT-33

CD11b(CR3)は、Mac-1のαサブユニットであり、補体のC3biフラグメントのレセプターです。細菌の食作用に関与し、また外傷後の重度の好中球のCD11b発現の減少は、敗血症性合併症の増加と相関が示されています。また、CD11bはインテグリンの成分でもあり、好中球の表面への接着に重要です。
本製品は、マウス抗ラットCD11b(C3bi receptor)モノクローナル抗体にサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、ラットMac-1陽性細胞を認識して除去します。

使用例

IT-33実施例

ラットマクロファージであるNR8383細胞を10,000 cells/wellで播種し、一晩インキュベートした。次に、Mac-1-SAP 10μlを加え、プレートを72時間インキュベートした。スルホローダミンBを使用し、プレートリーダーを用いて吸光度564 nmで測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Marasmius oreades agglutinin (MOA), Saporin(MOA-SAP)(#IT-92

マッシュルームMarasmius oreadesに存在する血液型Bレクチンは、Galα1,3Galに非常に特異的で、ブタ異種移植エピトープGalα1,3Galβ1,4GlcNAc/Glcおよび血液型B決定基も認識します。Marasmium oreades凝集素(MOA)は、糖タンパク質(ブタの組織や臓器、ウシのサイログロブリン、3T3細胞、マウスのラミニン、エーリッヒ腹水腫瘍細胞など)、および糖脂質の鎖末端に存在するこれらのエピトープに特異的です。in vivoでの研究では、このレクチンの糸球体微小血管内皮結合を示されています。
本製品は、マッシュルームMarasmius oreadesに存在する血液型Bレクチンにストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、特異的なガラクトース残基(Galα1,3Gal、およびGalα1,3Galβ1,4GlcNAc/Glc)発現細胞を認識し、除去します。糸球体内皮損傷、急性腎不全、および血栓性微小血管症の研究にも有用です。

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Neuromedin B, Saporin(NMB-SAP)(#IT-70

ニューロメジンB(NMB、Neuromedin B)とGRPは、哺乳類のボンベシンファミリーを構成する2つのペプチドです。これらの2つのペプチドは、構造的に類似しており、薬理学的に異なるGタンパク質共役型レセプターを活性化します。NMBは、カルシトニン遺伝子関連ペプチドおよびTRPV1と共標識する感覚ニューロンのサブセットで発現し、侵害受容におけるNMBの役割を示しています。末梢においては、NMBとGRPは、平滑筋の収縮や外分泌および内分泌機能など、様々な作用を持っています。CNSにおいては、これらのペプチドは食物摂取量と体温、およびストレス行動反応を調節します。さらに、免疫局在化研究において、NMBタンパク質が脊髄の後角に存在し、発現が感覚ニューロンでも見られたことが示されました。
本製品は、NMB(10 aa)にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、NMBレセプター発現細胞を認識し、排除します。

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Neuropeptide natriuretic polypeptide b (Nppb) , Saporin(Nppb-SAP)(#IT-69

かゆみは、イオンチャネルTRPV1(Transient Receptor Potential cation channel subfamily V member 1)を発現する体性感覚ニューロンによって引き起こされます。神経ペプチドナトリウム利尿ポリペプチドb(Nppb, Neuropeptide natriuretic polypeptide b)は、TRPV1ニューロンのサブセットで発現します。Nppb欠損マウスでは、かゆみ誘発剤に対するほとんどすべての行動反応を選択的に喪失することが示されています。かゆみの反応は、毒素を介したNppbレセプター発現細胞の除去によってブロックされますが、2番目の神経ペプチドであるガストリン放出ペプチド(Bombesin-SAP、#IT-40)は、毒素処理動物において依然として強い反応を誘発します。
本製品は、マウスのBNP-32にストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合させたもので、Nppb(BNP)レセプター発現細胞を認識し、除去します。

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Neuropeptide Y, Saporin(NYP-SAP)(#IT-28

ニューロペプチドY(NPY、Neuropeptide Y)レセプターは、脳内において最も多い神経ペプチドであり、出生前から成熟した動物までの多くのプロセスに関与しています。出生後の神経前駆細胞の増殖を促進し、精神運動活動、食物摂取、中枢内分泌の調節への影響、および心臓血管系への強力な血管作用など、様々な重要な生理学的活動を示します。NPYファミリーのペプチドは、脳および交感神経ニューロンに存在するGタンパク質共役型レセプターファミリーを介してシグナルを伝達します。
本製品は、NPYにサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、マウスおよびラットにおけるNPYレセプター発現細胞を認識し、特異的に除去します。逆行輸送には適していません。

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Neurotensin, Saporin(Neurotensin-SAP)(#IT-56

ニューロテンシン(Neurotensin)は、脳と脊髄に見られる13アミノ酸のペプチドです。視床下部によって放出され、関連する神経ペプチドであるニューロメジンN(neuromedin N)も含むより大きな前駆体タンパク質の一部として合成されます。ニューロテンシンは、下垂体ホルモンの放出への影響、ドーパミン作動系との相互作用、血管拡張と低血圧との関与、痛みの知覚調整が知られています。また、くも膜下腔内ニューロテンシンも抗侵害受容作用が示されています。
本製品はNeurotensinにサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、Neurotensinレセプターが発現している細胞を認識して除去します。

使用例

T-29細胞におけるNeurotensin-SAPの細胞毒性アッセイ

HT-29細胞におけるNeurotensin-SAPの細胞毒性アッセイ
HT-29(ヒト上皮結腸直腸腺癌)細胞株を96ウェルプレートに播種(2,500 cells / 90μl / well)し、一晩インキュベートした。各ウェルに本製品またはBlank-SAPのいずれかを添加し、72時間インキュベートした。スルホローダミンBを加えて594 nmの吸光度を測定し、細胞毒性を比較した。

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[MePhe7-NKB]-Saporin (NKB-SAP)(#IT-63

NK3レセプターを発現するニューロンの一つであるKNDy(キスペプチン/NKB/ダイノルフィン)ニューロンは、多くの哺乳類種の視床下部弓状核内にのみ存在し、生殖機能にとって重要です。
本製品は、Neurokinin 3(NK3)レセプターに対する選択的アゴニストであるNeurokinin B(NKB)アナログ(MePhe7-NKB)にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したものです。NK3レセプターの共発現を介してKNDy(キスペプチン/NKB/ダイノルフィン)ニューロン発現細胞を、特異的に認識して除去します。本製品は、脳の他の領域にあるNK3r発現細胞を標的にして選択的に破壊するためにも使用できます。

使用例

ラット視床下部弓状核切片の免疫組織染色像

ラット視床下部弓状核切片の免疫組織染色像
右側は本製品、左側はコントロール(Blank-SAP)をインジェクションした、ラット視床下部弓状核切片。クリスタルバイオレット(A)および各種抗体(B~D)を用いて、切片を染色した。本製品をインジェクションしたラットでは、NK3レセプターおよびNKB前駆体を発現しているニューロンが、ほぼすべて消失していることが分かる。

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Orexin-B, Saporin(Orexin-B-SAP)(#IT-20

オレキシン(Orexin)1および2レセプターは、周縁部/後核後部視床下部に見られ、この領域からの突起は脳の大部分を覆っています。これらのレセプターは、ナルコレプシー、不眠症、薬物中毒、不安神経症 、片頭痛などの様々な神経生理学的および神経心理学的障害に関与しています。オレキシンBは、オレキシン1レセプターよりも約5倍高い親和性でオレキシン2レセプターに結合します。 本製品は、マウス/ラットのオレキシン-Bペプチドにサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、オレキシン2レセプター発現細胞を認識し、除去します。

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Oxytocin, Saporin(Oxytocin-SAP)(#IT-46

オキシトシン(Oxytocin)は、バソプレッシン(Vasopressin)に似た構造を持つ9アミノ酸のペプチドで、下垂体後葉から放出されるホルモンです。オキシトシンの末梢活性は、主に授乳および陣痛に関連する子宮収縮に関与しています。脳内においては、オキシトシンレセプター発現ニューロンのレプチンに対する感受性と満腹感へ関与について研究されてきました。
本製品は、天然のオキシトシンペプチドにサポリン(#PR-01)を化学的に結合させたもので、マウスとラットにおけるオキシトシン発現細胞を認識し、除去します。

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Pituitary adenylate cyclase activating peptide (PACAP) , Saporin(PACAP-SAP)(#IT-84

下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP, Pituitary Adenylate Cyclase Activating Peptide)(38aa)は、発達、分化、ストレス応答、学習と記憶の様々な側面を含む幅広い神経系機能に関与する神経栄養因子です。PACAPは、PAC1、VPAC1、およびVPAC2レセプターに高い親和性で結合します。PACAP特異的PAC1レセプターは、副腎髄質、膵臓腺房、子宮、腸筋神経叢、三叉神経節、耳神経節、上頸神経節(接合部前)、脳動脈(接合部後)など、多くの場所で発現しています。PAC1は、非扁平上皮がんおよび乳がん細胞株によっても発現することが示されており、これらの細胞の成長と増殖の調節に関与しています。VPACレセプターは、血管作動性腸管ペプチド(VIP、Vasoactive Intestinal Peptide)およびPACAPに対して同等の親和性を示します。VPACレセプターは、中枢神経系、膵臓、骨格筋、心臓、腎臓、脂肪組織、精巣、胃で発現しています。
本製品は、ビオチン標識PACAPにストレプトアビジン-ZAP(#IT-27)を化学的に結合したもので、 VPAC1, VPAC2, またはPAC1レセプター発現細胞を除去します。概日リズム、心不全、消化器系の様々な側面、PTSDなどの神経障害、特定の細胞型のパラクリンおよびオートクリン調節において、PAC1レセプター発現細胞の欠如の影響の研究に有用です。

使用例

IT-84実施例

初代ラット小脳顆粒ニューロン細胞を1,000 cells/wellで播種し、一晩プレートをインキュベートした。次に、本製品とサポリン(#PR-01)の各10μlを添加し、さらに72時間プレートをインキュベートした。その後、XTT/PMS発色試薬を加え、450 nmの吸光度を測定し、PRISM(GraphPad社)でデータを解析した。

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Substance P, Saporin([Sar9、Met (O2)11] Substance P-SAP、SSP-SAP)(#IT-11

サブスタンスP(SSP)アナログ[Sar9、Met (O2)11]の2つのアミノ酸置換は、組織プロテアーゼによる消化の2つの部位にあります(3つ目はまだアナログ内にあるため、最終的には分解されます)。
本製品は、ペプチダーゼ耐性を有するサブスタンスP(SSP)アナログ[Sar9、Met (O2)11]にサポリン(#PR-01)を化学的に結合したもので、サブスタンスP(NK-1)レセプター発現細胞を認識し、除去します。in vivoにおいて、サブスタンスPレセプター(NK-1レセプター)を有するニューロンを特異的に認識します。逆行輸送には適していません。

使用例

ラット腎細胞株KNRKの細胞毒性測定

ラット腎細胞株KNRKの細胞毒性測定
NK-1レセプターを発現しているラット腎細胞株KNRK-NK1細胞2,500 cells/wellに、本製品、サポリン(#PR-01)、またはBlank-SAP(#IT-21)10μlを添加し、72時間インキュベートした。その後、PMS/MTS発色試薬を加え、吸光度490 nmを測定し、細胞毒性を比較した。

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Sample Cytotoxicity Assay Protocol

下の画像をクリックすると、☞ サンプル細胞毒性アッセイプロトコルpdf)をご覧いただけます。

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(テクニカルサポート 試薬担当)

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