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ELISAがうまくかない時のヒント集 ELISAトラブルシューティングガイド(R&D Systems)

掲載日情報:2024/04/18 現在Webページ番号:80557

R&D SystemsのELISAキット(Quantikine Kit)およびELISA構築用キット(DuoSet Kit)を用いたELISAがうまくいかなかった時のトラブルシューティングガイドです。

本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


ELISAトラブルシューティングガイド(R&D Systems)

トラブル別インデックス

下記の項目名をクリックすると、該当箇所へページ内ジャンプします。この他にELISAキットご使用の上でお困りごとやご質問などがありましたら、当社テクニカルサポート(試薬担当)までお問い合わせ下さい。

  1. バックグラウンドが高い
  2. シグナルが得られない
  3. プレートすべてのウェルで吸光度が高い。
  4. 標準曲線のOD値が全体的に低い(標準曲線の傾きが低い)
  5. 測定にバラつきが見られる
  6. 測定の再現性が低い
  7. 検量線は作成できているが、測定物質を含む試料のシグナルが得られない
  8. 検量線は作成できているが、試料の吸光度が高すぎる
  9. プレートのウェル全体で吸光度が低い
  10. Streptavidin-HRPを使用した際において、反応停止液を加えると緑色になる
  11. エッジ効果(プレートウェルの位置による測定値の変動が見られる)
  12. 測定結果に誤差・変動が生じる

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トラブルシューティング

1. バックグラウンドが高い

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. ウェルの洗浄が不十分
  • キットのプロトコルに従い、プレートを適切に洗浄して下さい。
  • 洗浄バッファーを加えた後、30秒置いてからバッファーを捨てて下さい。
  • 洗浄回数を数回増やして下さい。

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2. シグナルが得られない

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 試薬の調製が誤っている
  • 調製方法が正しいか確認して下さい。
B. 試薬を誤った順序で添加している
  • 各ステップで用いている試薬が正しいか、もう一度確認して下さい。
C. HRP標識試薬が汚染されている
  • 試薬を再度調製して下さい。
D. スタンダードの不良(スタンダードのみシグナルが得られない)
  • スタンダードの調製方法を再度確認して下さい。
  • 新しい試薬を使用して下さい。
E. バッファーが汚染されている
  • 試薬を再度調製して下さい。
ELISA構築用
キット
F. 抗体の濃度が十分ではない
  • 抗体の濃度を濃くして下さい。
G. 抗体の再構成にFCS(ウシ胎児血清)を含むバッファーを使用している
  • 使用するバッファーを再検討して下さい。
H. 捕捉抗体がプレートに十分コートされていない
  • ELISA用プレートを使用して下さい(細胞培養用プレートは使用しないで下さい)。
  • タンパク質を含まないPBSで捕捉用抗体を希釈して下さい。

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3. プレートすべてのウェルで吸光度が高い

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. ウェルの洗浄が不十分で、余分な試薬が残っている
  • キットのプロトコルに従い、プレートを適切に洗浄して下さい。
  • 洗浄バッファーを加えた後、30秒置いてからバッファーを捨てて下さい。
  • 洗浄回数を数回増やして下さい。
B. 基質を調製するタイミングが早すぎる
  • 調製した基質はプロトコルの指定時間以内に使用して下さい。
C. プレートシールやリザーバーを使いまわしている
  • プレートシールやリザーバーはステップごとに新しいものを使用して下さい。
D. バッファーが汚染されている
  • 試薬を再度調製して下さい。
ELISA構築用
キット
E. Streptavidin-HRPの濃度が濃すぎる
  • Streptavidin-HRP溶液が正確に希釈されているか確認して下さい。必要に応じてStreptavidin-HRPの濃度を調節して下さい。

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4. 標準曲線のOD値が全体的に低い(標準曲線の傾きが低い)

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 基質の反応時間が不十分
  • 基質のインキュベート時間を延長して下さい。
  • キットに含まれる基質を使用して下さい。
B. 操作法が不適切
  • キットのプロトコルをご確認いただき、再度実験を行って下さい。
C. スタンダードの希釈系列が誤っている
  • プロトコル記載の計算方法を用いて下さい(他の方法では正確な標準曲線が得られない場合があります)。
ELISA構築用
キット
D. Streptavidin-HRP濃度が低すぎる
  • Streptavidin-HRP溶液が正確に希釈されているか確認して下さい。必要に応じてStreptavidin-HRPの濃度を調節して下さい。
E. 捕捉抗体がプレートに十分コートされていない
  • ELISA用プレートを使用して下さい(細胞培養用プレートは使用しないで下さい)。
  • タンパク質を含まないPBSで捕捉用抗体を希釈して下さい。
F. 検出抗体の濃度が低すぎる
  • 検出抗体が正確に希釈されているか確認して下さい。必要に応じて検出抗体の濃度を調節して下さい。

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5. 測定にバラつきが見られる

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. ウェルの洗浄が不十分
  • キットのプロトコルに従い、プレートを適切に洗浄して下さい。
  • 洗浄バッファーを加えた後、30秒置いてからバッファーを捨てて下さい。
  • 洗浄回数を数回増やして下さい。


  • 最後は洗浄バッファーを完全に取り除いて下さい。


  • プレートウォッシャーを使用している場合:
    • 洗浄ポートに汚れやつまりがないか確認して下さい。
    • 洗浄バッファーを加えた後、30 秒間保持する行程をプログラムに追加して下さい。
    • 洗浄行程の途中でプレートの向きを180°回転させて下さい。
B. プレートシールを使いまわしている
  • プレートシールは各ステップで新しいものを使用して下さい。
C. プレートシールを使用していない
  • インキュベート時はプレートシールを使用して下さい。
D. バッファーが汚染されている
  • 試薬を再度調製して下さい。
ELISA構築用
キット
E. 操作法が不適切もしくはプレートへの抗体のコーティングが不均一
  • タンパク質を含まないPBSで捕捉用抗体を希釈して下さい。
  • 捕捉抗体やブロッキングバッファーの液量やインキュベート時間などを再度ご確認下さい。
  • ELISA用プレートを使用して下さい(細胞培養用プレートは使用しないで下さい)。

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6. 測定の再現性が低い

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. ウェルの洗浄が不十分
  • キットのプロトコルに従い、プレートを適切に洗浄して下さい。
  • 洗浄バッファーを加えた後、30秒置いてからバッファーを捨てて下さい。
  • 洗浄回数を数回増やして下さい。


  • プレートウォッシャーを使用している場合:
    • 洗浄ポートに汚れやつまりがないか確認して下さい。
B. インキュベート時の温度条件がばらついている
  • 推奨反応温度を守って下さい。
  • 空調の影響があるなど、温度変化が激しい場所ではインキュベートを行わないで下さい。
C. 測定ごとにプロトコルを改変している
  • 測定間でプロトコルの改変を行わないで下さい。
D. プレートシールを使いまわしている
  • プレートシールは各ステップで新しいものを使用して下さい。
E. スタンダードの希釈系列が誤っている
  • プロトコル記載の計算方法を用いて下さい(他の方法では正確な標準曲線が得られない場合があります)。
  • 内部コントロールを用意して測定して下さい。
F. バッファーが汚染されている
  • 試薬を再度調製して下さい。

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7. 検量線は作成できるが、測定物質を含む試料のシグナルが得られない

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 試料中に測定物質が存在しない
  • 内部コントロールを用意して測定して下さい。
  • 再測定の検討と操作を再確認して下さい。
B. 試料中に測定を阻害する物質が存在する
  • 適切な試料希釈液を用いて、試料を希釈して下さい(最低でも2倍希釈)。可能であれば数段階の試料希釈列を作製し、測定を行って下さい。

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8. 検量線は問題なく作成できるが、試料の吸光度が高すぎる

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 試料中に測定範囲を超える測定物質が含まれている
  • 試料をさらに希釈して、再度測定を行って下さい。

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9. プレートのウェル全体で吸光度が低い

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. プレートリーダーの測定波長が誤って設定されている
  • プレートリーダーの測定波長を正しく設定して下さい。
B. 基質添加後の発色反応が不十分
  • 基質との反応時間を延長して下さい。
ELISA構築用
キット
C. プレートにコートされた抗体が劣化している
  • 新たに捕捉用抗体をコートしたプレートを作製して下さい。
D. 捕捉用抗体がプレートに十分コートされていない
  • ELISA用プレートを使用して下さい(細胞培養用プレートは使用しないで下さい)。
  • タンパク質を含まないPBSで捕捉用抗体を希釈して下さい。
E. 抗体の再構成にFCS(ウシ胎児血清)を含むバッファーを使用している
  • 使用するバッファーを再検討して下さい。

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10. Streptavidin-HRPを使用した際において、反応停止液を加えると緑色になる

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 反応停止液を加えた後の混合が不十分
  • 反応停止液をウェルに加えた後、黄色になるまで十分に混合して下さい。

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11. エッジ効果(プレートウェルの位置による測定値の変動)が見られる

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. 反応中の温度がウェルの位置によってが異なる(均一でない)
  • 温度変化が激しい場所ではインキュベートを行わないで下さい。
  • プレートシールを使用して下さい。

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12. 測定結果に誤差・変動が生じる

ELISAキットの種別 考えられる原因 解決方法
ELISAキット/ELISA構築用
キット共通
A. アッセイの準備を断続的に行っている
  • 使用する試薬類はすべてアッセイを開始する前に準備して下さい。
B. 試薬の温度が室温になっていない
  • プロトコル中で特に指示のない場合は、使用前にすべての試薬が室温状態にあるかを確認して下さい。

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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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