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組織透明化×3Dイメージング×3Dデータ解析でPK/PD/Tox評価を高度化します 細胞レベルの空間データを活用したバイオマーカー解析受託サービス

掲載日情報:2026/05/14 現在Webページ番号:73553

細胞レベルの三次元(3D)イメージングと3Dデータ解析により、中枢神経系(CNS)を中心に、腎臓などさまざまな臓器を対象とした網羅的かつ定量的に解析する創薬研究向けのバイオマーカー解析受託サービスです。細胞レベルの空間データを用いた脳・腎臓をはじめとする各種臓器の解析により、従来の二次元(2D)組織切片では難しかった、空間的・定量的な情報を用いた薬剤評価が可能です。


技術概要

3D解析の重要性

従来の二次元(2D)イメージングは、複雑な三次元(3D)構造や低密度の細胞、不均一に分布する細胞などを観察することは困難で、2D切片の観察範囲だけで組織を正確に評価することはできませんでした。一方、3Dイメージングは、組織中のすべての細胞や構造を三次元的に可視化できます。さらに、微小で特徴的な構造や変化も高感度かつ正確に観察でき、組織内の3D構造をデジタル化し定量的に解析できます。

2Dイメージングと3Dイメージングの違い

CUBIC技術とは

CUBICは、東京大学および理化学研究所の上田泰己先生の研究チームによって開発された、細胞・組織の三次元解析技術です。細胞中の脂質や色素を除去し、屈折率を調整することで組織を透明化します。深部まで免疫染色された細胞や組織を光学顕微鏡で3D撮像し、そのデータを全臓器レベルで解析することで、従来の2D切片解析では取得が困難であった薬物動態、薬効薬理、安全性に関する空間的・定量的な情報を非臨床研究に提供します。


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ワークフロー

CUBICのプラットフォーム技術

組織透明化、三次元(3D)染色、3Dイメージング、3Dデータ解析のステップで構成されており、一貫して対応します。また、特定のステップのみのご依頼にも対応可能です。


  1. 組織透明化
    水溶性の透明化試薬「CUBIC」により、マウス脳などの多くの臓器を高度に透明化できます。蛍光タンパク質のシグナルを維持したまま透明化でき、骨を含む組織にも対応しています。
  2. 3D染色
    高性能の3D組織染色技術CUBIC-HistoVisionを使用し、抗体ごとに最適化された添加剤、抗体濃度、反応条件を用いて深部まで免疫染色できます。
  3. 3Dイメージング
    ライトシート顕微鏡撮像の特許技術MOVIEを用いることで、臓器全体をXYZ等方的にイメージングし、どの方向からでも同一の解像度で観察できます。
  4. 3Dデータ解析
    3D画像解析では、細胞核などの点状シグナルを三次元的な形状から検出します。さらに、3D形状と機械学習モデルにより、血管・神経線維などの線状シグナルをセグメンテーションします。
    定量解析では、アトラス各領域ごとの総シグナルVolume(Count)、総シグナル強度、平均シグナルVolume(Count)、平均シグナル強度を定量し、それらを3D画像としてアトラス上にマッピングできます。

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応用例

脳・腎臓をはじめとする各種臓器に対応しています。細胞核染色の蛍光色素は、SYTOX-Green、PI、BOBO-1、RedDot2からお選びいただけます。

対応する臓器・バイオマーカー

最大4チャンネルまで設定できます。

関連文献

  • Otomo, K., et al., Nat. Commun., 15(1), 4941(2024). [PMID:38866781]
  • Susaki, E. A., et al., Nat. Commun., 11(1), 1982(2020). [PMID:32341345]
  • Yamashita, K., et al., Science., 391(6787), eaea3381(2026). [PMID:41231968]
  • Yoshida, S. Y., et al., Cell., 189(6), 1836-1853(2026). [PMID:41747726]

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解析例

薬物動態解析

抗CD31抗体と抗体薬のポストラベルによる全脳レベルでの薬物分布・血管可視化解析

抗CD31抗体および抗体薬のポストラベルによる全脳スケールでの血管可視化と薬物分布解析

  • 血管ラベリング:抗CD31抗体による全脳血管の可視化
  • 薬物分布解析:全脳スケールでの薬物動態(薬物分布)プロファイリング
  • 共染色対応:二次抗体との共染色に対応
  • CUBIC-Atlas:マウス全脳全細胞アトラスCUBIC-Atlasを用いた600以上の領域での定量解析

薬効薬理解析

c-Fos免疫染色を用いた神経活動の定量マッピングによる全脳薬理解析

  • 全脳神経活動マッピング:c-Fos免疫染色を用いた、マウス全脳における神経活動の定量解析
  • 薬効評価・薬理解析:薬剤投与により誘導される脳全体の神経活動パターン変化の評価
  • 摂動解析への応用:薬理学的操作、遺伝学的操作、環境要因による摂動解析に対応
  • CUBIC-Atlas:マウス全脳全細胞アトラスCUBIC-Atlasを用いた600以上の領域での定量解析

安全性評価

薬剤誘発性の臓器および血管影響の三次元(3D)安全性評価*1

  • 抗体薬の腎臓内蓄積評価:腎臓における抗体薬の分布および蓄積量を、全臓器スケールで三次元的に可視化・定量
  • 炎症・障害に伴う細胞動態解析:薬剤誘発性炎症や組織障害に起因する細胞数の増減を定量評価
  • 糸球体数の定量解析:腎臓全体における糸球体数の変化を網羅的にカウントし、薬剤影響を評価
  • 腎組織構造変化の解析:糸球体・血管構造の形態変化を三次元的に解析

シスプラチンの薬物毒性*2

■ 関連文献

  • *1 Akiyama, F., et al., Nat. Protoc., 20(4), 967-988(2025). [PMID:39627541]
  • *2 Yoshida, S. Y., et al., Cell., 189(6), 1836-1853(2026). [PMID:41747726]

  • 腫瘍微小環境解析

    腫瘍微小環境の三次元(3D)イメージングおよび定量解析*3

    • 腫瘍3D組織学検査:血管や腫瘍細胞、免疫細胞マーカーによる3D組織ラベリングと薬効評価
    • 薬理解析:投与薬剤の腫瘍組織内分布を網羅的に可視化・定量
    • 摂動解析への応用:薬理学的操作、遺伝学的操作、環境要因による摂動解析に対応

    ■ 関連文献

  • *3 Otomo, K., et al., Nat. Commun., 15(1), 4941(2024). [PMID:38866781] (License: CC BY 4.0)

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    ご注文方法・価格

    ご依頼内容に応じてお見積りをいたします。ご注文方法、お見積りなどの詳細は、当社受託・特注品担当までお問い合わせ下さい。


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    関連製品

    組織透明化試薬CUBIC

    PFA固定した臓器・組織試料を透明化する水溶性透明化試薬キットです。強力な透明化活性を持ち、骨を含むすべての臓器に対応しています。ライトシート顕微鏡や共焦点レーザー顕微鏡を用いて、臓器全体を細胞レベルの解像度で三次元イメージングできます。
    組織透明化試薬キットCUBICの詳細はこちらをご覧下さい。

    操作方法概略

    三次元組織染色キットCUBIC-HV™

    三次元試料の内外を均一に染色できる抗体や各染色剤などをまとめたキットです。別売の組織透明化試薬キット「CUBIC」と併用することで、染色から透明化までの一連の作業を行えます。
    三次元組織染色キットCUBIC-HV™の詳細はこちらをご覧下さい。


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