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膜タンパク質の抽出効率を大幅に向上した、次世代のRIPAバッファー UltraRIPA Buffer

掲載日情報:2025/07/04 現在Webページ番号:72751

UltraRIPAバッファーはRIPAバッファーよりも膜タンパク質の抽出効率が高いにも関わらず、非変性条件でタンパク質を可溶化出来るため、酵素活性や免疫沈降などの実験にも使用できる次世代のRIPAバッファーです。従来の非変性細胞可溶化バッファー(RIPAバッファーや1% Triton X-100など)では可溶化が困難であった脂質ラフト上の膜タンパク質など難溶性タンパク質の機能解析に有用です。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


特長

  • RIPAバッファーよりも膜タンパク質の抽出効率が向上しています(RIPA不溶性画分から約70%のタンパク質を可溶化)。
  • 膜タンパク質可溶化力:2% SDS > UltraRIPA > RIPA > 1% Triton X-100
  • RIPAバッファーと同様、タンパク質をほとんど変性させずに抽出できるため、酵素活性測定などの解析にも使用できます。
  • 低いタンパク質変性作用:2% SDS >> UltraRIPA ≒ RIPA ≒ 1% Triton X-100

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使用例

タンパク質可溶化能の比較

タンパク質可溶化能:実験方法
タンパク質可溶化能:実験結果

実験方法:
マウス全脳にRIPAバッファーを加えホモジナイザーおよび超音波破砕機による破砕の後、遠心分離した。遠心分離後に得られた沈殿画分に2% SDSバッファー、またはRIPAバッファーまたはUltraRIPAバッファーを加え再懸濁した。遠心後得られた各上清を銀染色とBCAアッセイによりタンパク質量を比較した。

実験結果:
UltraRIPAバッファーは、RIPAバッファー不溶性画分から70%以上のタンパク質を抽出できた。


抽出した酵素の活性の比較

抽出した酵素の活性:実験方法
抽出した酵素の活性:実験結果

実験方法:
CHO細胞をそれぞれ1% Triton X-100含有バッファー、RIPAバッファー、UltraRIPAバッファー、2% SDSバッファーで溶解・遠心後、上清に含まれる乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の酵素活性を測定した。

実験結果:
UltraRIPAバッファーで抽出した上清中のLDH活性は、1% Triton X-100含有バッファーやRIPAバッファーで抽出した上清中のLDHと同等であった。


COS-1細胞からの抽出能の比較

COS-1細胞からの抽出能の比較

実験方法:
COS-1細胞をPBSで洗浄後、SDSバッファー、1% Triton X-100バッファー、RIPAバッファーおよびUltraRIPAバッファーで溶解し、遠心分離(14,000 rpm、5 min、4℃)にて可溶性画分と不溶性画分に分離した。不溶性画分は同量のSDS-PAGEサンプルバッファーで変性溶解した。脂質ラフトマーカーのひとつであるFlotilin1の可溶化できた量をSDS-PAGE/ウエスタンブロットで評価した。

各バッファー:

  • SDSバッファー(2% SDS、1% Triton X-100、50 mM HEPES・Na (pH 7.2)、150 mM NaCl)
  • RIPAバッファー(1% NP-40 Alternative、0.1% SDS、50 mM Tris-HCl (pH8.0)、150 mM NaCl、0.5% Sodium Deoxycholate)
  • UltraRIPAバッファー(組成非開示)
  • 1% Triton X-100バッファー(1% Triton X-100、50 mM HEPES・Na (pH 7.2)、150 mM NaCl)

実験結果:
1% Triton X-100やRIPAバッファーでは大部分のFlotilin 1は不溶性膜画分に留まっているのに対して、UltraRIPAバッファーではほぼ全量が溶解できていることがわかった。


マウス脳組織P2膜画分からの抽出能の比較

マウス脳組織P2膜画分からの抽出能の比較

実験方法:
マウス脳組織(海馬+大脳皮質)由来P2膜画分を調製した。P2膜画分に各バッファー100 μlを添加し、氷上でソニケーション処理した。破砕液を高速(100,000×g)で遠心分離し、不溶性画分を沈殿させ、各可溶性画分を回収した。各不溶性画分に2% SDSバッファーを100 μl添加して可溶化した。

各バッファー:

  • SDSバッファー(2% SDS、50 mM Tris-HCl (pH 8.0)、150 mM NaCl)
  • RIPAバッファー(1% NP-40 Alternative、0.1% SDS、50 mM Tris-HCl (pH8.0)、150 mM NaCl、0.5% Sodium Deoxycholate)
  • UltraRIPAバッファー(組成非開示)
  • 1% Triton X-100バッファー(1% Triton X-100、50 mM Tris-HCl (pH 8.0)、150 mM NaCl)

実験結果:
検証したいずれの神経シナプス関連タンパク質においても、UltraARIPAバッファーは1% Triton X-100やRIPAバッファーに比べて高い可溶効率が認められた。


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関連製品

UltraRIPA Kit for Lipid Raft:UltraRIPA BufferとRIPA Bufferをセットにした製品


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[在庫・価格 :2025年07月17日 20時55分現在]

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膜タンパク質の抽出効率を大幅に向上した次世代のRIPAバッファー。非変性条件でタンパク質を可溶化できるため、酵素活性や免疫沈降などの実験にも使用できる。
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UltraRIPA Buffer

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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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