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極微量タンパク質の測定をお手持ちの抗体で! TN-cyclon™ ELISA開発キット

掲載日情報:2025/04/16 現在Webページ番号:72027

お客様が所有されているマッチドペア抗体・抗原を用いて「酵素サイクリング改良法(TN-cyclon™)」による極微量タンパク質測定系を構築するキットです。大型かつ高額な専用装置は不要で、ターゲットとするタンパク質の極微量検出および高感度測定を可能にします。

抗体・抗原の組み合わせ、抗体の反応性、エピトープの関係などにより必ずしも高感度測定を保証できる訳ではありません。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


TN-cyclon™(酵素サイクリング改良法)に関する動画

酵素サイクリング改良法(TN-cyclon™)とは

酵素サイクリング改良法(TN-cyclon™)は、サンドイッチELISA法と酵素サイクリング法を組み合わせたBioPhenoMA社独自のタンパク質検出技術です。本手法を用いると、従来のサンドイッチELISA法と比べて高感度な定量が可能です。

原理

本手法では、 ELISA法を第一の反応系として、捕捉抗体、検出抗体を用いて抗原をサンドイッチ方式で挟み込みます。検出抗体にはアルカリホスファターゼ(ALP)が標識されており、BioPhenoMA社独自のALP基質であるA3Pを作用させます。通常のELISA法であればこの反応物質(下図. A3)を測定することで抗原量を定量しますが、酵素サイクリング改良法(TN-cyclon™)では、この反応物質が次の反応系であるサイクリング反応の基質になります。サイクリング反応では、A3PとALPとの反応物質であるA3が水酸化ステロイド脱水素酵素(3α-HSD)によって脱水素反応(酸化反応)を起こし、A3’が産生されます。また、逆の反応も繰り返し起こります。サイクリング反応が進行するにつれて補酵素であるThio-NADおよびNADHが消費され、消費後の副産物であるThio-NADHおよびNADが蓄積します。このThio-NADHは405 nmに吸収極大を持ち、この吸光極大波長(405 nm)の変化を測定することで、もとの抗原濃度が測定できます。
この増幅方法によって、従来の一般的なELISA法の感度では検出限界以下であった極微量の抗原量の測定も可能となります。

酵素サイクリング改良法とは

参考文献

1. Watabe, S., et al., Biophysics, 10, 49~54 (2014). [PMID:27493498]
2. Kobayashi, Y., et al., Front. Immunol., 15, 1445771 (2024). [PMID:39687610]



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酵素サイクリング改良法(TN-cyclon™)の特長

  • 超高感度なタンパク質定量が可能です。
  • シンプルな手法で、専用装置は不要です*1
  • さまざまなタンパク質の測定に対応しています*2

*1 測定には吸光プレートリーダーが必要です。
*2 お客様ご自身でマッチドペア抗体(補足抗体および検出抗体)をご用意下さい。


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測定例

データシートのアッセイプロトコルに沿ってBioPhenoMA社にて実施した実験結果です。
選択された抗体、抗原の種類の違いなどによって測定結果は異なり、必ずしも同じ結果、数値になるとは限りません。

検量線

標準PD-L1濃度(pg/ml)に対する吸光度(405 nm(Δ0 min))から得た検量線(左図)とPD-L1各濃度における吸光度の値と変動係数(CV)(右図)。
測定波長:405 nm(主波長)、660 nm(副波長)、測定時間:60 min

検量線 - グラフ


検量線 - 表

検出感度

ブランク吸光度の標準偏差(SD)と検量線の傾きから算出した検出限界として、0.2 pg/ml以下(上記例で3SDを使用し0.154 pg/ml)の結果が得られた。


添加回収試験(血清中PD-L1の測定)

血清サンプルに既知濃度(100 pg/ml)のPD-L1を添加し、回収率を算出した結果。
血清サンプルは標準抗原希釈液により100倍希釈したものを使用した。

添加回収試験


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キット内容

試薬類

  • 捕捉抗体希釈液
  • 洗浄液
  • 標準抗原希釈液
  • ブロッキング溶液
  • 検出抗体希釈液
  • 酵素サイクリング試薬調製液(2種類)
  • 酵素サイクリング試薬(4種類)

付属品

  • 96ウェルプレート(1プレート)
  • プレートシール(5枚)
  • 操作マニュアル

キット以外に必要な試薬・機器および試薬の調整方法やアッセイプロトコルなどの詳細は、データシート(下記価格表に掲載)をご確認下さい。


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価格

[在庫・価格 :2025年04月25日 20時55分現在]

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TN-cyclon ELISA 開発キット
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お客様がお持ちの抗体・抗原を用いてTN-cyclon技術による極微量タンパク質の解析系を構築するキット。​特殊な装置は不要で、通常の吸光プレートリーダーがあれば測定可能。※抗体・抗原の組み合わせ、抗体の反応性、エピトープの関係などにより必ずしも高感度測定を保証できる訳ではありません。
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極微量タンパク質検出技術=「酵素サイクリング改良法(TN-cyclon)」を用いたPD-L1測定キット。​特殊な装置は不要で、通常の吸光プレートリーダーがあれば測定可能。測定試料:血清,エクソソーム,種交差性:ヒト,検出限界:0.2pg/ml以下
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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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