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各種セロタイプのAAVに有効な無毒性の形質導入促進試薬 AAVBlast Transduction Enhancer

掲載日情報:2024/05/07 現在Webページ番号:70857

細胞株から初代細胞や間葉系幹細胞まで幅広い種類の細胞において、さまざまなセロタイプ(血清型)のAAVの形質導入を促進する化学的なエンハンサーです。熱応答性ゲル化という独自の特性により、ウイルス粒子を確実に保護し、形質導入効率を向上させます。本試薬は非毒性で、in vivo実験にも適合します。

AAVBlast Transduction Enhancer製品外観

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AAVBlast Transduction Enhancer製品外観

特長

  • 幹細胞、初代細胞、間葉系幹細胞など、幅広い種類の細胞に使用でき、特に形質導入が困難な細胞へのAAV感染効率を向上します。
  • より低いウイルス力価でも、同じ形質導入結果が得られます。
  • 毒性がほとんど無く、最大の細胞生存率が得られ、またin vivoの実験にも適用できます。
  • さまざまなセロタイプのAAVに使用できます。
  • 24 wellプレートで最大400回分の形質導入実験に使用できます。

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使用例


使用例目次

  1. さまざまな細胞株におけるAAVの形質導入促進効果の検証 ☞
  2. 形質導入後の導入遺伝子発現の増強効果の検証 ☞
  3. 間葉系幹細胞への導入および異なるセロタイプのAAV導入における本製品の導入促進効果の検証 ☞
  4. 他社製品との形質導入効率の比較 ☞
  5. 生存率と増殖状態の検証 ☞
  6. AAV粒子の安定化による保存性の向上の検証 ☞

1. さまざまな細胞株におけるAAVの形質導入促進効果の検証

本製品は、AAV2またはAAV6を用いたさまざまな細胞への形質導入効率を効果的に向上する。

本製品によるAAV2(MOI 1,000 GC/cell)のNIH-3T3細胞への導入効率の向上

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本製品によるAAV2(MOI 1,000 GC/cell)のNIH-3T3細胞への導入効率の向上

本製品によるAAV6(MOI 5,000 GC/cell)のNIH-3T3細胞への導入効率の向上

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本製品によるAAV6(MOI 5,000 GC/cell)のNIH-3T3細胞への導入効率の向上

GFPを発現するAAV2(A)およびAAV6(B)に、0.5~10 μlの本製品を添加または非添加(NT)のものを用いてNIH-3T3細胞に導入した。導入72時間後に、フローサイトメトリーによりGFP+細胞の比率を測定した。(さらに表示する☟)


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2. 形質導入後の導入遺伝子発現の増強効果の検証

GFPを発現するAAV2またはAAV6に本製品を添加し、プロトコルに従って37℃で10分間インキュベートして複合体を形成させた後に、それぞれの細胞に導入した。導入2時間後に血清含有培地を追加し、72時間後に結果を解析した。GFP+細胞の比率はフローサイトメトリーにより決定した。
本製品はさまざまな細胞において、AAV2およびAAV6により導入した遺伝子の発現を効果的に向上することが示された。

本製品によるAAV2の形質導入後の導入遺伝子発現の増強効果の検証

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本製品によるAAV2の形質導入後の導入遺伝子発現の増強効果の検証

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本製品によるAAV2の形質導入後の導入遺伝子発現の増強効果の検証

GFPを発現するMOI1またはMOI2のAAV2に、プロトコルに従って本製品を添加(AAVBl)または非添加(NT)のものを用いてそれぞれの細胞に導入した。導入72時間後に、フローサイトメトリーによりGFP+細胞の比率を測定した。 さらに表示する☟)


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3. 間葉系幹細胞への導入および異なるセロタイプのAAV導入における本製品の導入促進効果の検証

GFPを発現するAAV2またはAAV6に本製品を添加し、プロトコルに従って37℃で10分間インキュベートして複合体を形成させた後に、さまざまな細胞株やヒツジ間葉系幹細胞(oMSC)に導入した。導入2時間後に血清含有培地に交換し、72時間インキュベーション後に結果を分析した。細胞株の形質導入効率は蛍光顕微鏡により観察し、oMSCにおけるGFP+oMSCの割合はフローサイトメトリーにより測定した。本製品は、さまざまなセロタイプのAAVに容易に適応することが示された。


A HEK293 − AAV2 Vero − AAV2 B HEK293 − AAV6
100 GC/cell 500 GC/cell 1,000 GC/cell 1,000 GC/cell
NT NT-HEK293-AAV2(100 GC/cell) NT-HEK293-AAV2(500 GC/cell) NT-Vero-AAV2(1,000 GC/cell) NT-HEK293-AAV6(1,000 GC/cell)
AAVBlast AAVBlast-HEK293-AAV2(100 GC/cell) AAVBlast-HEK293-AAV2(500 GC/cell) AAVBlast-Vero-AAV2(1,000 GC/cell) AAVBlast-HEK293-AAV6(1,000 GC/cell)

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間葉系幹細胞への導入および異なるセロタイプのAAV導入における本製品の導入促進効果の蛍光顕微鏡観察による検証

GFPを発現するAAV2またはAAV6に本製品を添加し、プロトコルに従って複合体を形成させた後に、HEK293またはVero細胞に導入した。導入72時間後に蛍光顕微鏡によりGFP発現を観察した。(さらに表示する☟)


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4. 他社製品との形質導入効率の比較

GFPを発現するAAV2ウイルス粒子に、本製品または他社エンハンサー(VE)をそれぞれのプロトコールに従って複合体化した。導入2時間後に血清含有培地を追加し、72時間後にGFP+細胞の割合をフローサイトメトリーにより測定した。本製品は他社製品と比べて、HEK293細胞株およびVero細胞株におけるAAV2の形質導入率の向上についてより優れた結果を示した。


他社製品との形質導入効率の比較

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他社製品との形質導入効率の比較

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□:NT  :VE  ■:AAVBlast


他社製品との形質導入効率の比較

GFPを発現するMOI2のAAV2に、それぞれプロトコルに従い本製品(AAVBlast)または他社エンハンサー(VE)を添加および非添加(NT)したものを、HEK293またはVero細胞株に形質導入した。導入72時間後にGFP+細胞の蛍光強度をフローサイトメトリーにより測定した。

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5. 生存率と増殖状態の検証

Vero細胞株およびHeLa細胞株は96ウェルプレートで培養し、ヒツジ間葉系幹細胞(oMSC)は24ウェルプレートに播種した。両細胞株およびoMSCに、さまざまな量の本製品とインキュベートしたAAV2を形質導入した。72時間インキュベートした後、それぞれの細胞に対応したアッセイキットにより細胞生存率を測定した。本製品は細胞株の生存率に影響せず、またoMSCにおいては増殖率の向上が見られた。

本製品によりAAV2を形質導入したVero細胞株の生存率

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本製品によりAAV2を形質導入したVero細胞株の生存率

本製品によりAAV2を形質導入したHeLa細胞株の生存率

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本製品によりAAV2を形質導入したHeLa細胞株の生存率


本製品によりAAV2を形質導入したVero細胞株およびHeLa細胞株の生存率と増殖状態の検証

AAV2にさまざまな量の本製品を添加したものをVeroまたはHela細胞に形質導入した。72時間後、Vero細胞株はWST-8 Cell Proliferation Kit(#WS1000))、HeLa細胞株はOZBlue Cell Viability Kit(#BL00100)を用いて細胞生存率を測定した。(さらに表示する☟)


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6. AAV粒子の安定化と保存性の検証

GFPを発現するAAV2およびAAV6のウイルス粒子に本製品またはPBSを添加し、プロトコルに従って37℃で10分間インキュベートして調製した複合体を4℃または37℃で1か月間保存した。7、15、30日後に複合体をHeLa細胞に形質導入し、導入72時間後に蛍光顕微鏡による観察およびフローサイトメトリーにより測定した。本製品はAAVウイルス粒子を保護し、安定化することが示された。ただし、この実験系において、本製品の添加量の増加による保護の強化は観察されなかった。


AAV2 AAV6
Day 7 Day 15 Day 30 Day 7 Day 15
4℃ PBS AAV2 4℃ AAV6 4℃
本製品
37℃ PBS AAV2 37℃ AAV6 37℃
本製品

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本製品と複合体を形成させたAAV粒子の保存温度による安定性

GFPを発現するAAV2およびAAV6に本製品5 μlまたはPBSを添加し、複合体を形成させた後に4℃または37℃で保存した。7、15、30日後、HeLa細胞にウイルス懸濁液を形質導入し、導入72時間後に蛍光顕微鏡で観察した。(さらに表示する☟)


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操作方法概略


1. AAVBlast 2. 複合体の調製
4℃で本製品を融解し、アイスラックまたは冷却ラック中で保管する。 添加物を含まない培地中のウイルス懸濁液10~15 μlに本製品0.5~2μlを加え、すぐに37℃で10分間インキュベートする。
3. 細胞の調製 4. インキュベーション 5. 細胞の調製
調製した複合体をFBSや添加物を含まない培地に加える。培養細胞から培地を除去し、希釈した複合体を添加する。 2×以上のFBSを含む完全培地を加える。評価実験を行う時点まで、完全培地で培養する。


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価格

[在庫・価格 :2024年12月10日 19時55分現在]

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AAVBlast Transduction Reagent
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説明文
細胞株から初代細胞や間葉系幹細胞まで幅広い種類の細胞において、さまざまなセロタイプ(血清型)のAAVの形質導入を促進する、化学的なエンハンサー。熱応答性ゲル化という独自の特性により、ウイルス粒子を確実に保護し、形質導入効率を向上させる。本試薬は非毒性で、in vivo実験にも適合。24 wellプレートで最大400回分の形質導入実験に使用できる。
法規制等
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AAVBlast Transduction Reagent

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説明文 細胞株から初代細胞や間葉系幹細胞まで幅広い種類の細胞において、さまざまなセロタイプ(血清型)のAAVの形質導入を促進する、化学的なエンハンサー。熱応答性ゲル化という独自の特性により、ウイルス粒子を確実に保護し、形質導入効率を向上させる。本試薬は非毒性で、in vivo実験にも適合。24 wellプレートで最大400回分の形質導入実験に使用できる。
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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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