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HCPの精製とMSの包括的な受託解析はおまかせ下さい! AAE-MS法によるHCP受託解析サービス

掲載日情報:2023/12/28 現在Webページ番号:70786

AAE(Antibody Affinity Extraction)法と質量分析(MS)法を組み合わせたAAE-MS法を使用した宿主由来細胞タンパク質(HCP、Host Cell Proteins)の検出および同定受託サービスです。お手持ちのバイオプロセス試料に対するCYG社のHCP ELISA Kitのカバー率に加え、測定系で使用している抗体のカバー率の受託解析も可能です。

AAE-MS法によるHCP受託解析サービスのワークフロー

AAE-MS法によるHCP受託解析サービスのワークフロー

特長

  • AAE-MS法によるHCP抗体のカバー率評価を行います。
  • 特定のプロセスにおける試料中のHCPの同定および定量化により、プロセスのモニタリングが可能です。
  • 最終医薬品原薬におけるhitch-hiker HCPの同定と定量化が可能です。
  • 特定のプロセスにおける試料および最終医薬品原料から検出されたHCPの等電点と分子量の理論値を予測し、下流プロセスの開発および精製の改善に関する実用的な洞察を行うことができます。

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MS分析によるHCPの検出および同定

MSを用いたHCP分析の必要性とその問題点

HCP(Host Cell Proteins、宿主細胞由来タンパク質)は、細胞培養で生産される生物学的医薬品の主な不純物です。医薬品原薬に対するHCP濃度がごく少量でも、望ましくない免疫応答の誘発、医薬品の安全性や有効性の妨害、または医薬品原薬の安定性に影響する恐れがあります。そこで、HCPを確実に除去し、工程の一貫性や最終的な医薬品原薬の純度の検証目的で、また精製工程においてもHCP ELISAが使用されます。しかし、HCP ELISAでは医薬品原薬中に存在する個々のHCPの識別はできませんでした。

質量分析(MS、Mass Spectrometry)はHCP分析において有効で、タンデム質量分析を備えた液体クロマトグラフィー(LC-MS/MS)は個々のHCPの検出や識別、定量が行えます。MSは、HCP ELISAに対し直交的な手法であって、特定のHCPに関する詳細なデータ入手やHCP分析を向上できます。また、精製工程における医薬品原薬と総HCPの比率をHCP ELISAにより算出し、さらに個々のHCPの同定と定量をMSにより行うことでHCP分析の補完(または向上)が可能です。医薬品原薬中の標的HCPの除去では、クロマトグラフィー条件の最適化に必要となる等電点を決定するために、HCPをまず同定する必要があります。質量分析計の分解能とスキャン速度の向上によって、下流の精製工程でどのHCPが濃縮、残留するかのモニタリングが可能となり、精製工程の開発と検証が容易になりました。

しかし、HCP検出にMSを使用する上で感度と特異性が問題となります。ほとんどの精製医薬品原薬は多くのHCPで構成され、その合計量は100 ppm未満です。一方、医薬品原薬は、試料中にmg/mlレベルで存在します。したがって、この多量の医薬品原薬によりHCPの検出が妨害されるため、MSによるHCPの識別はこれまでは困難でした。

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AAE(Antibody Affinity Extraction)法とは

AAE法は、特定のプロセスでのHCPに対するポリクローナル抗体のカバー率評価、および医薬品原薬と共沈する可能性のあるHCPに対する抗HCP抗体の反応性を評価するために考案されました。AAE法で試料を前処理することにより、試料中に存在する医薬品原薬の大部分を除去できます。HCP ELISAと直交的な手法であるAAE-MS法により、医薬品原薬の純度向上に必要な精製全体にわたるデータに加えて、規制当局向けの包括的な品質データも取得することができます。

AAE法による医薬品原薬とHCPの相対存在量の変化

図をクリックすると拡大します(🔍)

AAE法による医薬品原薬とHCPの相対存在量の変化

AAE法後(図右)では、HCPの相対存在量は医薬品原薬に比べて増加した。

  • 橙色:医薬品原薬の重鎖(DS HC)
  • 水色:医薬品原薬の軽鎖(DS LC)

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AAE法による医薬品原薬中のHCPの同定フロー

AAE法では、ポリクローナル抗体をクロマトグラフィー支持体上に共有結合で固定化します。天然の未変性HCP試料をカラム中のアフィニティ担体に結合させ、その後酸により溶出します。HCP試料は、カラムで結合と溶出を繰り返し完全に結合後に全HCP溶出画分をプールし、バッファー交換後に元の試料量まで濃縮します。

AAE法による医薬品原薬中のHCPの同定

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回収した試料の仮想二次元ゲル:MW vs pl

回収した試料の仮想二次元ゲル:MW vs pl

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最終試料を二次元電気泳動により分離し、銀染色またはCy3およびCy5を用いた示差ゲル電気泳動(DIGE)によって、AAE法未処理試料と比較した。

AAE-MS法は、カバー率(%)に加えて試料中のHCPおよび抗体と反応するHCPを特定し、またタンパク質のMWおよびplの情報を得ることができます。特に、ブランクの細胞培養ができない条件で、唯一の試料が採取材料を含む医薬品原薬の場合においては、AAE-MS法がHCP抗体のカバー率を確実に評価できる唯一の方法です。

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使用例

AAE法による既知のCHO由来HCPの濃縮

AAE法による既知のCHO由来HCPの濃縮

AAE法による処理前・後の医薬品原薬をMS法で解析し、各試料中に最も多く含まれるタンパク質に対するPPMを算出した。AAE法による処理前の試料では、CHO由来のHCPを医薬品原薬との相対比により定量した。AAE法による処理後の試料は、最も含有量の多いC-C motif chemokine 2との相対比によりCHO由来のHCPを定量した。

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参考資料

Antibody Affinity Antibody Affinity Extraction Enables Identification of Host Cell Proteins by Mass Spectrometry
Antibody Affinity Extraction and Mass Spectrometry Services
Antibody Affinity Extraction (AAE) Empowers HCP Identification by Mass Spectrometry

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ご注文方法

詳細は当社受託・特注品担当までお気軽にお問い合わせ下さい。


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メーカーインタビュー:HCP検出のグローバルゴールドスタンダード

Cygnus Technologies

Cygnus Technologies社(1997 年創業,本社:アメリカ)は,宿主細胞由来タンパク質(HCP:Host Cell Protein)やその他のバイオプロセスに関連する混入物質の検出と分析を行う製品とサービスを提供しています。続きを表示する

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