ワクチン効果向上に有用な各種アジュバント(OZ Biosciences社) VaxOZ Adjuvant
掲載日情報:2025/04/16 現在Webページ番号:69609
VaxOZは、ワクチン開発研究用アジュバントのゴールドスタンダードリファレンスとしてさまざまな免疫実験に最適です。従来のタンパク質ベースのワクチン用アジュバントに加え、次世代のDNAベースのワクチン用アジュバントもラインナップされており、お客様が所有されている抗原に合わせてご選択いただけます。
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- 免疫応答とは
- 次世代ワクチン(Next-generation vaccines)とアジュバント
- ウイルス感染症別アジュバント選択ガイド
- 製品ラインナップ
- CaLiVax-DOTAP
- PolyVax-CPO
- CNE-CPO
- AlumVax Hydroxide
- AlumVax Phosphate
- IFAVax
- CFAVax
- SqualVax/SqualVax Vegetal
- LipoVax NTA(Ni)
- メーカー資料
免疫応答とは
免疫は自然免疫(Innate immunity)と獲得免疫(Adaptive immunity)の2つのシステムに分類されます。免疫反応には、樹状細胞(Dendric cell:DC)、マクロファージ、マスト細胞、好酸球、好中球、B細胞、T細胞など様々な細胞が関わっています1(上図参照)。
自然免疫に属する細胞は、最初に病原体を認識し応答します。抗原提示細胞(APC:Antigen Presenting Cell)は、侵入してきた病原体を飲み込んで分解すると共にリンパ節に移動し、その抗原をナイーブT細胞に提示し、CD8+ T細胞(Th1)やCD4+ T細胞(Th2)といったエフェクター細胞への分化を促します。このように、自然免疫は病原体の感染に対して速やかに反応し、獲得免疫系の効果的な誘導に重要です2,3。
その一方で、獲得免疫は、T細胞、B細胞、記憶細胞を介する抗原特異的な免疫応答が含まれます。T細胞やB細胞は、それぞれの細胞に固有のT細胞レセプター(TCR:T-Cell Receptor)またはB細胞レセプター(BCR:B Cell Receptor)を発現しており、さまざまな種類の抗原を認識します。T細胞やB細胞が活性化されると、細胞障害性T細胞への分化(細胞免疫)および形質細胞による抗体産生(液性免疫)を誘導します。このように、免疫反応の開始には自然免疫と獲得免疫の相互作用が必要になります。
参考文献
- van Kooyk, Y., et al., "Pathogens use carbohydrates to escape immunity induced by dendritic cells", Curr. Opin. Immunol., 16(4), 488~493 (2004). [PMID:15245744]
- Akira, S., "Innate immunity and adjuvants", Philos. Trans. R. Soc Lond. B Biol. Sci., 366(1579), 2748~2755 (2011). [PMID:21893536]
- Iwasaki, A., and Medzhitov, R., "Regulation of adaptive immunity by the innate immune system", Science, 327(5963), 291~295 (2010). [PMID:20075244]
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次世代ワクチン(Next-generation vaccines)とアジュバント
アジュバントは、タンパク質(不活性化または弱毒化した標的病原体またはそのタンパク質)を免疫賦活物質とする従来型ワクチン、および次世代ワクチン(病原体の一部のタンパク質をコードしたプラスミドDNAなど)のいずれについても免疫賦活効率の改善において最も重要となっています。遺伝的アジュバントは、免疫応答を高めるために特定の抗原と組み合わせて使用される免疫物質です。その使用により、抗原単独の場合よりも多くの抗体と持続的な免疫を生成し、ワクチンに必要な抗原の投与量を最小限に抑えることができます。特に、DOTAP(1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン)ベースのカチオン性脂質は、樹状細胞の成熟を誘導し、樹状細胞は流入領域リンパ節に移動して抗原特異的T細胞を活性化します。
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ウイルス感染症別アジュバント選択ガイド
ウイルス感染症 | ☞ AlumVax | ☞ CFAVax / IFAVax | ☞ SqualVax / CNE-CPO | ☞ CaLiVax-DOTAP | ☞ PolyVax-CPO |
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Coronavirus | − | − | ● | − | − |
Cytomegalovirus(CMVs) | − | − | ● | − | ● |
Ebola | − | ● | − | − | − |
Hepatitis | ● | − | ● | ● | ● |
HIV | − | − | ● | ● | ● |
Influenza | − | ● | ● | ● | ● |
Poliomyelitis | ● | ● | − | − | − |
Rotavirus | − | − | − | − | ● |
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製品ラインナップ
☞ DNAベースワクチン用アジュバント ☞ タンパク質ベースワクチン用アジュバント
DNAベースワクチン用アジュバント
プラスミドDNAと結合して非ウイルス性のナノ粒子送達システムを形成し、カチオン性リポソームと負に帯電した免疫原から自己組織化され、ワクチン担体として機能します。
品名をクリックすると製品の詳細、商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。
種別 | カチオン性リポソーム | カチオン性ポリマー | カチオン性ナノエマルジョン スクアレンoil-in-waterエマルジョン |
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品名 | ☞ CaLiVax-DOTAP | ☞ PolyVax-CPO | ☞ CNE-CPO | |
特長 |
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作用機序 | リポソーム媒介 | プラスミドDNAとNanoparticle Delivery System(NPD)を形成 | ||
生分解性 | − | − | ● | |
免疫原の種類 | タンパク質・DNA | DNA | ||
包装(ml) | 2 | 2 | 1 | 5 |
商品コード | CV02000 | CP02000 | CNE1000 | CNE5000 |
製品データシート | ![]() |
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タンパク質ベースワクチン用アジュバント
アルミニウムゲルアジュバント
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品名 | ☞ AlumVax Hydroxide | ☞ AlumVax Phosphate | ||
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特長 |
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形状・特性 |
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免疫原の種類 | タンパク質 | |||
適応 |
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Ready-to-use | ● | ● | ||
包装(ml) | 50 | 250 | 50 | 250 |
商品コード | AH0050 | AH0250 | AP0050 | AP0250 |
製品データシート | ![]() |
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不完全/完全フロイントアジュバント
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種別 | 不完全フロイントアジュバント | 完全フロイントアジュバント | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
品名 | ☞ IFAVax | ☞ CFAVax | ||||
特長 |
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形状・特性 | water-in-oil emulsion without Mycobacteria | water-in-oil emulsion with Mycobacterium tuberculosis | ||||
免疫原の種類 | タンパク質 | |||||
適応 |
|
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Ready-to-use | − | − | ||||
包装(ml) | 10 | 5×10 | 10×10 | 10 | 5×10 | 10×10 |
商品コード | IFA0010 | IFA0050 | IFA0100 | CFA0010 | CFA0050 | CFA0100 |
製品データシート | ![]() |
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スクアレンエマルジョンアジュバント
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品名 | ☞ SqualVax | ☞ SqualVax Vegetal | ||||
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由来 | サメ(動物性) | オリーブオイル(植物性) | ||||
特長 |
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形状・特性 | oil-in-water emulsion(MF59類似品) | |||||
免疫原の種類 | タンパク質 | |||||
適応 |
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Ready-to-use | − | − | ||||
包装(ml) | 10 | 5×10 | 10×10 | 10 | 5×10 | 10×10 |
商品コード | SQ0010 | SQ0050 | SQ0100 | SQV0010 | SQV0050 | SQV0100 |
製品データシート | ![]() |
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Ni2+ベースのリポソームアジュバント
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品名 | ☞ LipoVax NTA(Ni) | ||
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特長 |
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形状・特性 | Ni2+ベースのリポソームアジュバント | ||
免疫原の種類 | Hisタグ融合タンパク質またはペプチド | ||
適応 |
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Ready-to-use | − | ||
包装(ml) | 2 | ||
商品コード | LV02000 | ||
製品データシート | ![]() |
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CaLiVax-DOTAP
製品概要
カチオン性脂質ベースの組成で、リポソームDNAまたはタンパク質ワクチンに使用できます。平均粒径は100 nmです。DOTAP(N-[1-(2,3-Dioleoyloxy)propyl]-N,N,N trimethyl-ammonium methyl-sulfate)を構成するコレステロール:カチオン性脂質(1:1モル比)は、プラスミドDNAまたは抗原タンパク質との複合体の形成を可能にし、効率的なリポプレックスベースのナノ粒子送達システム(LPD、lipoplexes-based nanoparticle delivery system)を形成します。LDPは、非ウイルス性の遺伝子送達システムであり、カチオン性リポソームと負に帯電した免疫原から自己組織化され、ワクチン担体として機能します。
使用例
プラスミドDNA
カチオン性リポソームを介した抗原をコードしたプラスミドDNAは、体液性および細胞性免疫を大幅に改善することが示されています。
抗原タンパク質
DOTAPリポソームの使用により、二回目の抗OVA IgG2aおよびIgG2bの産生を著しく改善した。
OVA特異的免疫応答におけるリポソームの影響
6週齢の雌C57BL/cマウスを遊離OVA(25μg/マウス)またはリポソームカプセル化OVAで免疫した。結晶中の抗OVA IgG1(A)、IgG2a(B)、およびIgG2bをELISAを用いて測定した。
※引用元 Zhuang Y., et al., "PEGylated cationic liposomes robustly augment vaccine-induced immune responses: Role of lymphatic trafficking and biodistribution", J. Control. Release., 159(1), 135~142 (2012). [PMID:22226776]
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PolyVax-CPO
製品概要
プラスミドDNAと結合して、効率的なポリマーベースのナノ粒子デリバリーシステム(NPD)を形成するカチオン性ポリマー遺伝子アジュバントです。NPDは、非ウイルス性遺伝子送達システムで、カチオン性ポリマーと負に帯電した免疫原から自己組織化され、ワクチン担体として機能します。
使用例
プラスミドDNA
カチオン性リポソームを介した抗原をコードしたプラスミドDNAは、体液性および細胞性免疫を大幅に改善することが示されました。
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CNE-CPO
製品概要
CNE-CPO(カチオン性ナノエマルジョン)ワクチンアジュバントは、連続水相中のスクアレン液滴とカチオン性ポリマーで作られたoil-in-water型のナノエマルジョンです。このナノエマルジョンを構成するカチオン性成分は、プラスミドDNAとの結合を可能にし、効率的なナノ粒子送達システム(NPD)を形成します。CNEは、樹状細胞(DC)と顆粒球の局所的な刺激と動員、単球のDCへの分化、およびDCによる抗原の取り込みの増加を誘導します。エマルジョンは、注射部位に存在するマクロファージに対してより特異的に作用します。放出されるケモカインの局所的な増加は、血液からワクチン接種部位への免疫細胞の動員にも影響を及ぼし、増幅ループを形成します。また単球の成熟した表現型への分化を促進し、それにより抗原をロードした細胞のリンパ節への排出を促進します。
使用例
プラスミドDNA
カチオン性リポソームを介した抗原をコードしたプラスミドDNAは、体液性および細胞性免疫を大幅に改善することが示されました。
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AlumVax Hydroxide
製品概要
アルミニウム塩は、優れた安全性プロファイルと体液性免疫応答を強化能により、承認済み予防ワクチンで使用される最も一般的なアジュバントです。80年以上にわたり、アルミニウム化合物はデポー効果によって、または免疫細胞の直接活性化によって作用することが観察されています。抗原提示細胞(APC、antigen presentating cells)による疎水性および静電相互作用を介した抗原の局所抗原濃度の増加や取り込みの改善は、凝集体における抗原の吸着および捕捉に有利に働きます。AlumVax Hydroxideは、生理的pH(pI=11)で正に帯電した結晶性水酸化アルミニウムで、負に帯電した酸性タンパク質(アルブミンなど)の吸着に適しています。
使用例
抗原タンパク質
Ag +/-AlumVaxアジュバントの注射に対する自然免疫系細胞の反応
Alum(OVA-Alum)使用しオボアルブミン(OVA)を注入した場合、OVAのみを投与されたマウスと比較して、単球走化性タンパク質(MCP1; CCL2)、好中球走化性タンパク質KC(CXCL1)および好酸球走化性エオタキシン-1(CCL11)レベルの著しい増加を誘導した。
※引用元 Kool, M., et al., "Alum adjuvant boosts adaptive immunity by inducing uric acid and activating inflammatory dendritic cells", J. Exp. Med., 205(4), 869~882 (2008). [PMID:18362170]
AlumVaxによって誘発される先天性炎症反応
オボアルブミン(OVA)またはOVA-水酸化アルミニウムを用いてマウスに腹腔内注射した。24時間後、フローサイトメトリーにより腹膜洗浄液中の好中球、好酸球、単球および樹状細胞の数を測定した。
※引用元 Kool, M., et al., "Cutting edge: alum adjuvant stimulates inflammatory dendritic cells through activation of the NALP3 inflammasome", J. lmmunol., 181(6), 3755~3759 (2008). [PMID:18768827]
Ag +/-AlumVaxアジュバントの注射に対する自然免疫系細胞の反応
Alum(OVA-Alum)使用しオボアルブミン(OVA)を注入した場合、OVAのみを投与されたマウスと比較して、単球走化性タンパク質(MCP1; CCL2)、好中球走化性タンパク質KC(CXCL1)および好酸球走化性エオタキシン-1(CCL11)レベルの著しい増加を誘導した。
※引用元 Kool, M., et al., "Alum adjuvant boosts adaptive immunity by inducing uric acid and activating inflammatory dendritic cells", J. Exp. Med., 205(4), 869~882 (2008). [PMID:18362170]
AlumVaxによって誘発される先天性炎症反応
オボアルブミン(OVA)またはOVA-水酸化アルミニウムを用いてマウスに腹腔内注射した。24時間後、フローサイトメトリーにより腹膜洗浄液中の好中球、好酸球、単球および樹状細胞の数を測定した。
※引用元 Kool, M., et al., "Cutting edge: alum adjuvant stimulates inflammatory dendritic cells through activation of the NALP3 inflammasome", J. lmmunol., 181(6), 3755~3759 (2008). [PMID:18768827]
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AlumVax Phosphate
製品概要
AlumVax Phosphateは、生理的pH(pI = 5~7)で、負に帯電したアモルファスアルミニウムヒドロキシリン酸であり、正に帯電した、または中性のアルカリ性タンパク質の吸着に適しています。
使用例
抗原タンパク質
HBV DNAワクチンに対するAlPO4のアジュバント効果
リン酸アルミニウムは、マウスのB型肝炎(HBV)DNAワクチンに対して強力なアジュバント効果があった。
※引用元 Wang, S., et al., "Enhanced type I immune response to a hepatitis B DNA vaccine by formulation with calcium- or aluminum phosphate", Vaccines, 18(13), 1227~1235 (2000). [PMID:10649624]
タンパク質抗原の効率的な送達
AlPO4の使用、または不使用において、組換えB型肝炎表面抗原をBALB/Cマウスに接種し、抗HBsAg抗体について4週間の血清をELISAによって試験した。
※引用元 Kool, M., et al., "Cutting edge: alum adjuvant stimulates inflammatory dendritic cells through activation of the NALP3 inflammasome", J. lmmunol., 181(6), 3755~3759 (2008). [PMID:18768827]
HBV DNAワクチンに対するAlPO4のアジュバント効果
リン酸アルミニウムは、マウスのB型肝炎(HBV)DNAワクチンに対して強力なアジュバント効果があった。
※引用元 Wang, S., et al., "Enhanced type I immune response to a hepatitis B DNA vaccine by formulation with calcium- or aluminum phosphate", Vaccines, 18(13), 1227~1235 (2000). [PMID:10649624]
タンパク質抗原の効率的な送達
AlPO4の使用、または不使用において、組換えB型肝炎表面抗原をBALB/Cマウスに接種し、抗HBsAg抗体について4週間の血清をELISAによって試験した。
※引用元 Kool, M., et al., "Cutting edge: alum adjuvant stimulates inflammatory dendritic cells through activation of the NALP3 inflammasome", J. lmmunol., 181(6), 3755~3759 (2008). [PMID:18768827]
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IFAVax
製品概要
Incomplete Freund’s Adjuvant(IFA)は、熱殺菌したマイコバクテリア(Mycobacterum butyricum)を添加していない、Complete Freund’s Adjuvant(CFA)と同様のwater-in-oil型エマルジョンです。IFAVaxは、85% v/vオイルと15% v/v乳化剤の比率の鉱油と乳化剤の混合物で構成されています。IFAVaxは、あらかじめ調製されたエマルジョンではないため、等量の抗原水溶液と混合し、使用前に乳化する必要があります。乳化剤には、親水性残基としてのマンニトールと疎水性部分としてのオレイン酸(不飽和C18脂肪酸)からなるエステル、マンニドモノオレエートが用いられます。
使用例
抗原タンパク質
オボアルブミン(OVA)またはOVA + IFAで免疫したマウスの抗体反応
可溶性OVAまたはIFAを吸着したOVAで免疫した数日後、ELISAによってOVA特異的抗体の全アイソタイプ(A)またはIgG1サブクラス(B)を決定した。
※引用元 Albuquerque, D., et al., VacciM, 20(2), 1~5 (2011).
IFAVaxの使用または不使用による免疫原に対する血清抗体反応の比較
PBSまたはIFA中の100μg抗体でマウスを免疫し、ELISAによって7日目(A)および14日目(B)の抗体価を決定した。
※引用元 Gavin, A.L., et al.,"Adjuvant-enhanced antibody responses in the absence of toll-like receptor signaling", Science, 314(5807), 1936~1938 (2006). [PMID:17185603]
オボアルブミン(OVA)またはOVA + IFAで免疫したマウスの抗体反応
可溶性OVAまたはIFAを吸着したOVAで免疫した数日後、ELISAによってOVA特異的抗体の全アイソタイプ(A)またはIgG1サブクラス(B)を決定した。
※引用元 Albuquerque, D., et al., VacciM, 20(2), 1~5 (2011).
IFAVaxの使用または不使用による免疫原に対する血清抗体反応の比較
PBSまたはIFA中の100μg抗体でマウスを免疫し、ELISAによって7日目(A)および14日目(B)の抗体価を決定した。
※引用元 Gavin, A.L., et al.,"Adjuvant-enhanced antibody responses in the absence of toll-like receptor signaling", Science, 314(5807), 1936~1938 (2006). [PMID:17185603]
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CFAVax
製品概要
Complete Freund’s Adjuvant(CFA)は、1 mg/mlの熱殺菌済みMycobacterium tuberculosisを含むwater-in-oil型エマルジョンです。CFAVaxは、85% v/vオイルと15% v/v乳化剤の比率の鉱油と乳化剤の混合物で構成されています。各10 mlバイアルには、10 mgのマイコバクテリウムが含まれています。CFAVaxは、あらかじめ調製されたエマルジョンではないため、等量の抗原水溶液と混合し、使用前に乳化する必要があります。乳化剤には、親水性残基としてのマンニトールと疎水性部分としてのオレイン酸(不飽和C18脂肪酸)からなるエステル、マンニドモノオレエートが用いられます。
使用例
抗原タンパク質
オボアルブミン(OVA)またはOVA + CFAで免疫したマウスの抗体反応
- A:アジュバントなし(OVA/Sal)、OVA/AlumVax、またはCFA(OVA/CFA)のIP OVA免疫後のマウス血清中のOVA-IgE平均濃度(ng/ml)
- B:アジュバントなし(OVA/Sal)、OVA/AlumVax、またはCFA(OVA/CFA)のIP OVA免疫後のマウスの気管支肺胞洗浄液中のマクロファージ、好酸球、好中球およびリンパ球の平均総数
※引用元 Nakada, E.M., et al.,"Adjuvant-dependent regulation of interleukin-17 expressing γδ T cells and inhibition of Th2 responses in allergic airways disease", Respir. Res., 15(1), 90 (2014). [PMID:25123451]
CFAVaxよる強力なTh1応答の促進
BALB/cマウスをOVA/IFAまたはOVA/CFAで免疫し、7日後に流入領域リンパ節を採取した。OVAとの72時間のin vitroでインキュベーション後、ELISAにより(A)IFN-γ産生、および(B)IL-4産生を測定した。
※引用元 Gavin, A.L., et al., "Adjuvant-enhanced antibody responses in the absence of toll-like receptor signaling", Science, 314(5807), 1936~1938 (2006). [PMID:17185603]
オボアルブミン(OVA)またはOVA + CFAで免疫したマウスの抗体反応
※引用元 Nakada, E.M., et al.,"Adjuvant-dependent regulation of interleukin-17 expressing γδ T cells and inhibition of Th2 responses in allergic airways disease", Respir. Res., 15(1), 90 (2014). [PMID:25123451]
CFAVaxよる強力なTh1応答の促進
BALB/cマウスをOVA/IFAまたはOVA/CFAで免疫し、7日後に流入領域リンパ節を採取した。OVAとの72時間のin vitroでインキュベーション後、ELISAにより(A)IFN-γ産生、および(B)IL-4産生を測定した。
※引用元 Gavin, A.L., et al., "Adjuvant-enhanced antibody responses in the absence of toll-like receptor signaling", Science, 314(5807), 1936~1938 (2006). [PMID:17185603]
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SqualVax/SqualVax Vegetal
製品概要
SqualVaxは、MF59と同様の連続水相中のスクアレン液滴でできたoil-in-water型エマルジョンです。完全に生分解性であり、鉱油(パラフィン油)を含み生体内で長期間持続するフロイントアジュバントなどのエマルジョン補助剤に使用されている代替油に対して大きな利点があります。また、スクアレンエマルジョンは、DCおよび顆粒球の局所刺激および動員、単球のDCへの分化、およびDCによる抗原の取り込み増加を誘導します。エマルジョンは、注射部位に存在するマクロファージに対してより具体的に作用し、成熟した表現型への単球の分化の促進し、抗原をロードした細胞のリンパ節への排出を促進します。
SqualVax Vegetal は、SqualVaxワクチンアジュバントに類似していますが、動物由来のスクアレンが第一級のヨーロッパ産オリーブオイルから抽出されたフィトスクアレン(植物由来)に置換されているという利点があります。もともと、スクアレンの最大の天然源は、特定の魚、特に深海サメの肝油であり、スクアレンの名前の由来となっています。サメ由来のスクアレンは、発見以来、何年間も世界の市場の需要に応えてきました。しかし、集中的な漁業が海洋生態系に壊滅的な影響を与え、スクアレンを生成するサメ種の個体群を絶滅の危機にさらしました。SqualVax Vegetalワクチンアジュバントは、動物由来のSqualVaxと同等の優れた特徴を備えている一方で、環境の負担は大幅に少なくなっています。
使用例
抗原タンパク質
SqualVaxの使用または不使用で、0、4、24週目にB型肝炎ウイルス(HBV)のワクチンを接種したヒヒの抗体反応の持続時間の測定結果
※引用元 Traquina, P., et al.,"MF59 adjuvant enhances the antibody response to recombinant hepatitis B surface antigen vaccine in primates", J. Infect Dis., 174(6),1168~1175 (1996). [PMID:8940205]
SqualVaxを用いた免疫後のマウスにおける自然免疫および獲得免疫応答
- A: PBSまたはSqualVaxの存在下、オボアルブミン(OVA;マウスあたり10μg)の注射(IM)後24時間の筋肉における細胞動員の測定結果
- B:SqualVaxによって増強されたOVA特異的な抗体価。PBSまたはSqualVax中のOVAでマウスを2回免疫し、1回目および2回目の免疫後にELISAでOVA特異的な抗体価を測定した。
※引用元 Vono, M., et al., "The adjuvant MF59 induces ATP release from muscle that potentiates response to vaccination", PNAS., 110(52), 21095~21100 (2013). [PMID:24324152]
SqualVaxの使用または不使用で、0、4、24週目にB型肝炎ウイルス(HBV)のワクチンを接種したヒヒの抗体反応の持続時間の測定結果
※引用元 Traquina, P., et al.,"MF59 adjuvant enhances the antibody response to recombinant hepatitis B surface antigen vaccine in primates", J. Infect Dis., 174(6),1168~1175 (1996). [PMID:8940205]
SqualVaxを用いた免疫後のマウスにおける自然免疫および獲得免疫応答
- A: PBSまたはSqualVaxの存在下、オボアルブミン(OVA;マウスあたり10μg)の注射(IM)後24時間の筋肉における細胞動員の測定結果
- B:SqualVaxによって増強されたOVA特異的な抗体価。PBSまたはSqualVax中のOVAでマウスを2回免疫し、1回目および2回目の免疫後にELISAでOVA特異的な抗体価を測定した。
※引用元 Vono, M., et al., "The adjuvant MF59 induces ATP release from muscle that potentiates response to vaccination", PNAS., 110(52), 21095~21100 (2013). [PMID:24324152]
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Alum、SqualVax、およびSqualVax Vegetalを用いたELISA力価の比較 |
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Alum 10 μg、さまざまな濃度のSqualVax(動物由来のスクアレン)とSqualVax Vegetal(植物由来のスクアレン)を含む3種類のB群髄膜炎菌抗原(287-953:GNA2132-1030(図A)、936-741:GNA2091-1870(図B)、961:NadA(図C))で動物に免疫し、得られた血清の抗体価をELISAにより測定した。SqualVaxおよびSqualVax Vegetalを用いて得られた血清は、いずれの種類の抗原および濃度においてもほぼ同等の抗体価を示した。
※引用元 Brito, L.A., et al.,"An alternative renewable source of squalene for use in emulsion adjuvants", Vaccine, 29(37), 6262~6268 (2011). [PMID:21723355]
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LipoVax NTA(Ni)
製品概要
使用例
タンパク質固定リポソームによるC57Bl/6マウスの皮下注射による免疫化による胚中心形成の促進
可溶性トリマーおよびトリマー結合リポソームによる原発性B細胞の活性化

CD69細胞表面アクチベーターはフローサイトメーターで(左図)、B細胞内に分泌したIL-6濃度はELISAにより(右図)測定した。
※引用元 Ingale, J., et al., "High-Density Array of Well-Ordered HIV-1 Spikes on Synthetic Liposomal Nanoparticles Efficiently Activate B Cells", Cell Reports, 15(9), 1986~1999 (2016). [PMID:27210756]
CD69細胞表面アクチベーターはフローサイトメーターで(左図)、B細胞内に分泌したIL-6濃度はELISAにより(右図)測定した。
※引用元 Ingale, J., et al., "High-Density Array of Well-Ordered HIV-1 Spikes on Synthetic Liposomal Nanoparticles Efficiently Activate B Cells", Cell Reports, 15(9), 1986~1999 (2016). [PMID:27210756]
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メーカー資料
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