チオール定量キット DetectX Thiol Fluorescent Detection Kit

遊離チオールは、生物系において重要な役割を果たしています。システイン残基が酸化的に修飾されたチオール基は、数多くのタンパク質の活性を調節することが知られています。しかし、特に塩酸グアンジンなどのカオトロピック剤の存在下において、複雑なタンパク質試料中のシステイン残基など、特定のアミノ酸の修飾の程度を正確に決定することが課題となっていました。本製品は、試料中のチオールと反応すると明るい蛍光生成物に変換される独自の非蛍光基質であるThioStarを使用し、試料中の遊離チオール含有量を正確に決定することができます。試料中のチオールは、グルタチオンなどの酵素反応の最終生成物などの反応による生成物のほか、タンパク質中のシステイン含有量の測定にも用いることができます。本アッセイでは、キットに付属のアッセイバッファーで最大2Mまでの塩酸グアニジン濃度ので試験済みです。これにより、フォールディングされていないタンパク質のチオール含有量を正確に測定することができます。

キットには、遊離システインを定量に使用できるスタンダードとしてシステイン誘導体が含まれていますが、測定対象のチオールに化学的にできるだけ近いスタンダードでアッセイをキャリブレーションすることを推奨します。例えば、エンドユーザーが本キットでグルタチオンを測定する場合では、既知の検証済みグルタチオンスタンダード調製物を用いてアッセイのキャリブレーションを行って下さい。