新型コロナウイルスの予防、感染対策研究に有用です COVID-19感染防御関連因子測定用製品（Immundiagnostik社）

下の画像をクリックすると、Immundiagnostik社がまとめた、免疫機構と新型コロナウイルス感染症（COVID-19)、ビタミンD、ビタミンCおよび亜鉛とCOVID-19の感染防御の関連性についてのレポート（）をご覧いただけます。

COVID-19の感染制御において、ビタミンDは、炎症誘発性サイトカイン、C-reactive protein（CRP）、肺炎、敗血症、ARDS（急性呼吸窮迫症候群）、および心不全のリスクの増加と関連しています。中国における症例致死率（CFR、Case Fatality Rate ）は、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧の人では6～10％でした。既往症に加え、CFRは深刻な大気汚染地域（中国、北イタリア）においても高い値となりました。

いくつかの臨床研究結果で、これらの既往症と不十分なビタミンD（25(OH)D）との関連が示されています。肺炎、炎症誘発性サイトカイン（IL-6）、血清CRP、および敗血症の発症リスクの増加、またARDS、心不全、真性糖尿病は、25(OH)Dの低い血清レベルと関連しています。

冬季は紫外線レベルが低いためにビタミンDの自己合成は減少します。これにより、RSウイルス（RSV）、インフルエンザおよびSARS-Co-Vなど、すべてのタイプの感染が促進されます。また、様々な研究において、慢性疾患の患者では25(OH)D濃度が健康な人よりも低いことが報告されています。COPD、肺炎、または高血圧の人は、25(OH)D濃度が13～16 ng/mlになることがあります。これは、軽度のビタミンD欠乏症（10～20 ng/ml）を表します。

急性呼吸器症候群を引き起こすコロナウイルスは、Th1細胞によって産生されるサイトカイン量を増加させ、肺を損傷させます。これはウイルス感染によって起こる「サイトカインストーム」の始まりで、SARS-CoVとMERS-CoVの深刻な経過につながります。これに対して、SARS-CoV-2の感染においては、Th1サイトカインに加え、抗炎症性Th2サイトカインも産生されます。