三次元細胞培養スフェロイド作製用プレート PAMCELL（3D Cell Spheroid Culture Plate）

PAMCELLは、スフェロイド（Spheroid）作製用のプレートです。細胞接着用に表面修飾されたシリカ粒子がプレート上に密に並んでおり（Micropad）、均一サイズのスフェロイドを一度に大量に作製することができます。また、Micropadのサイズや配列パターン、シリカ粒子の表面修飾因子を選択、カスタマイズすることができるので、様々な細胞・サイズのスフェロイドを容易に作製することができます。

※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

PAMCELLの構造
細胞接着活性配列であるRGD配列が修飾されたシリカ粒子がプレート上に高密度に配列し、直径100μm～600μmサイズの単層「Micropad」を形成している。スフェロイドは、このMicropad上で形成される。

市販されているスフェロイド作製用のプレートの多くは低接着性U字型プレートであり、U字のウェル中でスフェロイドを形成させるため、栄養因子や酸素の供給効率が悪くスフェロイドサイズにばらつきが生じます。
PAMCELLは、プレート上に並ぶMicropad上でスフェロイドを形成させるため、効率的な栄養因子の供給が可能となり均一サイズのスフェロイドが形成させることができます。また、Micropadのサイズによってスフェロイドサイズを制御することができます（下図）。

実績例：PAMCELLで作製したスフェロイド
様々な細胞で均一サイズのスフェロイドが作製できる。

既存のスフェロイド作製用のプレート（96 well）の多くは、1 wellあたり1スフェロイドしか作製できません。それに対してPAMCELLでは、同社の技術によってプレート上に高密度にMicropadを配列させることができるため、1 wellあたりに大量のスフェロイドを作製することができます（R-100：800スフェロイド／1 well、R-250：180スフェロイド／1 well、R-600：60スフェロイド／1 well）。

PAMCELL R100を用いて培養したL929（Fibroblast）
培養5日後の細胞数：20,000 cells/well

プレート底面の形状が平面かつ透明であるため、光学的な測定が可能です（下図実験例）。
従来の一般的な測定機器でリアルタイム観察が可能で、Cell-based HTSにも適しています。

使用例：シングルscanで250～300スフェロイドに対する毒性評価
機器：Molecular devices社ImageXpress Micro4、PAMCELLプレート：R-100（800 spheroids/well）
染色：Calcein AM（正細胞マーカー）、薬剤：Niclosamide (20 hours)

大きい（≧250μm）サイズのスフェロイドの作製には、1スフェロイドあたり10,000を超える細胞を凝集させる必要があり、その作製は比較的困難とされています。ANK社では、細胞の遊走を制御することのできる「Cell-ushering」テクノロジー（下図）を開発しており、大きなサイズのスフェロイドを容易に作製することができます。

Cell-usheringテクノロジー
中心部から放射状にシリカ粒子を配列させると、細胞はこのシリカ粒子のライン上を一方向に遊走する。
この技術によって、中心部に細胞が集まり、容易に大きいサイズのスフェロイドを形成させることができる。

PAMCELL R100 LAを用いて作製した様々な形のスフェロイド例

PAMCELLでは、異なる細胞の共培養の実績もあります（下図）。
詳細は、当社テクニカルサポート　試薬担当までお問い合わせ下さい。

PAMCELLは、カスタムでシリカ粒子を表面修飾できるので、Serum Freeでの培養実績もあります。
詳細は当社テクニカルサポート試薬担当までお問い合わせ下さい。

Micropadのサイズ、配列が異なるプレートがあり、3種類を選択していただきます（同一製品の複数選択が可能です）。
※ E.O滅菌済み、個別包装です。

専用注文書にご希望のプレートを合計3点となるようお選びいただき、必要事項をご記入の上、販売店担当者へお渡し下さい。

※ ご注文についての詳細は、当社受託・特注品業務担当（TEL：03-5684-1645、FAX：03-5684-6539、e-mail：jutaku@funakoshi.co.jp）までお問い合わせ下さい。