in vivoでのエクソソームを特異的に検出するキット ExoGlow-Vivo EV Labeling Kit (Near IR)

エクソソームなどの細胞外小胞(EV:Extracellular Vesicles）を特異的に蛍光標識し、in vivoにおけるEVの生体内分布や動態を観察するキットです。これまで、自家蛍光の影響でバックグラウンドが高くなるため、細胞や実験動物の生体内におけるEVの可視化は困難でしたが、本製品では近赤外（NIR)で蛍光を放出する非親油性色素を用いることでこの問題を解決しました。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

A：ExoQuick-TC(#EXOTC10A-1)を用いて単離したHEK293由来のEVsをExoGlow-Vivo色素（Labeling dye）で標識し、出生後4日目のC57BL6マウスに浅測頭静脈を介して静脈内投与した。
B：24時間後の解剖では、肝臓および腎臓において標識化EVの選択的な蓄積が見られた。
使用機器：IVIS In Vivo Imaging System(PerkinElmer社)

画像提供：Gareth Willis, PhD., Harvard Medical School and Boston Children's Hospital.

A：ヒト間葉系幹細胞由来のEVをExoGlow-Vivoで標識し、未結合色素を超遠心分離および洗浄によって除去した。EVは、出生4日後のFVBマウスに浅測頭静脈を経て静脈内投与した。Controlは、洗浄段階の上清（遊離色素）を用いた。
B：24時間後の解剖では、標識EVがいくつかの臓器に優先的に蓄積している一方で、遊離色素に由来する残留バックグラウンドが極めて低いことが確認された。
使用機器：IVIS In Vivo Imaging System(PerkinElmer社)

画像提供：Gareth Willis, PhD., Harvard Medical School and Boston Children's Hospital.

A：ヒトPBMC由来のEVをExoGlow-Vivo色素（Labeling dye）で標識し、SCIDマウス（m3およびm4）に尾静脈注射により投与し、EVの動態を継時的に観察した。
B：それぞれの臓器（肝臓、膀胱、頭）において投与後の時間とシグナル強度の相関をプロットすると、EVは投与から90分以内に標的臓器に急速に取り込まれるが、時間経過に伴う減少速度は臓器により異なることが確認できる。
使用機器：IVIS In Vivo Imaging System(PerkinElmer社)

データ提供：Sam Noppen, Rega Institute KU Leuven, Belgium.

＊1 キットには、標識反応後のEVの回収用にExoQuick-TCが付属しています。

＊2 標識可能数は、Qubit（Thermo Fisher Scientific社）またはBCA assayにより定量した250μgのタンパク質を含む試料に、Labeling dye 2μl（使用前にLabeling dyeをDMSO 25μlに溶解する。）を使用した場合を基準にしています。