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次世代の定量プロテオミクス技術で分析します iMPAQT法によるタンパク質定量分析受託サービス

掲載日情報:2018/10/10 現在Webページ番号:68090

ターゲット定量プロテオミクスである『iMPAQT法』を用いて,タンパク質の定量分析を行う受託サービスです。
本サービスは研究用です。商用・臨床用途にはご利用できません。


大規模タンパク質定量解析技術『iMPAQT法』について


MEMO

大規模タンパク質定量解析技術『iMPAQT法』について

多くの生命現象にかかわる複数のタンパク質を,同時にかつ正確に測定することができれば,様々な生命現象の理解や病気のメカニズム解明,新しい診断法の開発につながることが期待されます。現在普及している網羅的なタンパク質解析では,高分解能型質量分析計を使ったノンターゲット分析「ショットガン法(DDA法:data-dependent acquisition)」が使われており,大腸菌や酵母などの比較的遺伝子数の少ない生物種においては,ほぼすべての発現タンパク質を検出することが可能となっています。しかしながらヒトやマウスを対象とした場合,試料の複雑性(タンパク質の数や発現ダイナミックレンジの広さ)から,十分な感度や定量再現性が得られていないのが現状です。
一方で定量再現性に重点をおいたタンパク質解析として,三連四重極型質量分析計を使用したMRM(Multiple Reaction Monitoring)法があり,定量プロテオミクスに用いられています。MRM法は感度や定量再現性に優れますが,MRM測定前に高感度ペプチドの選定や測定条件最適化などの手間を要することから,普及が遅れていました。

iMPAQT法(in vitro proteome-assisted MRM for Protein Absolute QuanTification)は九州大学 生体防御医学研究所の中山敬一先生・松本雅記先生らによって開発された次世代の定量プロテオミクス技術です1)
網羅的な組換えタンパク質リソース(18,000種以上のタンパク質)を利用することで,MRM法に必要な事前情報および内部標準ペプチドを網羅的に取得し,これを用いて容易に多数のタンパク質の絶対定量が可能となりました。1時間に数百種類のタンパク質を同時定量(最大400種/時間)することが可能です。特定のパスウェイのタンパク質を一度に定量分析したい場合や,抗体では分離の難しいサブタイプの分析をされたい方にお勧めです。


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iMPAQT法の特長

特長1:18,000種のヒト組換えタンパク質から構築された質量分析データベース

ヒト組換えタンパク質約18,000種を人工合成し,LC-MS/MS測定することで,各タンパク質を質量分析測定するためのメソッドデータベースを構築しています。データベースは順次拡大しており,将来的にはマウスなど動物への適用も目指して開発を継続中です。

iMPAQTデータベース登録状況

特長2:高感度プロテオミクス前処理と高速Scheduled MRM分析

九州大学 生体防御医学研究所の中山敬一先生・松本雅記先生の元で考案されたプロテオミクス用前処理手法(特許出願中)を用いて分析を行います。消化効率改善や吸着抑制効果を高めた前処理法となっており,目的タンパク質を高感度かつ高精度に検出します。また,高度にSchedule化されたMRM分析により1時間で最大400種(1タンパク質=1ペプチドでの検出の場合)のタンパク質を定量分析することが可能です。

高速Scheduled MRM

特長3:大規模分析から個別分析まで幅広いニーズに対応可能

iMPAQTデータベースを活用すれば,分析したい複数のタンパク質をパネル化することが可能です。アイソザイムなど抗体では分離できずに諦めていた方もiMPAQT法ならば分析しうることが期待できます2)


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測定原理

基本的な原理はLC-MS/MSを用いたMultiple Reaction Monitoring(MRM)分析となります。MRM法は,四重極(Q-pole:Quadrupole)を3つタンデムに連ねた三連四重極型質量分析計において,プリカーサーイオンを通すQ1フィルターと,CID(衝突誘起解離)による開裂後の断片であるプロダクトイオンを通過させるQ3フィルターの組み合わせを設定することで,特定のペプチドを特異的かつ高感度に定量分析する手法です。

iMPAQT分析原理

MRMの感度や定量ダイナミックレンジは通常のフルスキャンMSスペクトルの取得と比べて格段に高いですが,一方で選択するペプチドやCIDによるフラグメントの質量を事前に知っておく必要があり,対象に合わせた各分析パラメーターの最適化も不可欠となります。iMPAQT法では組換えタンパク質をベースにこれら事前情報を取得・データベース化しているため,細胞や組織検体などの内在性タンパク質を効率よく定量分析することが可能です。

iMPAQT法の基本プロセス

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分析例1:代謝酵素群一斉分析

ヒトがん細胞株11種を対象に,主要代謝酵素群約340種を一斉定量分析し,ヒートマップを作成しました。各細胞の由来によって代謝酵素の特徴的な発現パターンを示しており,各がん細胞が生存や増殖するためにどの代謝経路を活性化させているのかを可視化することが可能となります。またiMPAQT法では,従来のショットガン法に代表される相対定量分析とは異なり,各酵素の発現量を定量値として算出できるため,各パスウェイの中での重要な因子を把握する事が可能となります。

各種細胞の酵素発現

HeLa中の解糖系酵素発現

HeLa細胞中の解糖系酵素発現量
各酵素の発現量を算出し,青色円の面積で量的関係を示しました。



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分析例2:アイソザイム分析

iMPAQTデータベースを活用すれば,アイソザイムなど抗体では非特異反応により定量的な評価が難しい分子も分析することが可能です。抗体性能でお困りの際はご相談下さい。
注)iMPAQTデータベースはヒト組換えタンパク質をベースに構築されているため,リン酸化など修飾タンパク質の分析はできません。あらかじめご了承下さい。

解糖系酵素:ピルビン酸キナーゼ(pyruvate kinase:PKM)のアイソザイムを分析した。

iMPAQT分析クロマトグラム

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関連文献


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サービス概要

測定機器

測定装置

QTRAP® 6500 システム(SCIEX社)
ACQUITY UPLC H-Class システム(Waters社)

測定試料

ヒト培養細胞
ヒト凍結組織
その他の試料につきましては,お問い合わせ下さい。

お送りいただく試料の調製について

培養細胞:PBSで洗浄した培養細胞をペレットにし,-80℃以下で凍結保存
組織:30~50 mg程度にカットし,専用のマイクロチューブに入れ-80℃以下で凍結保存
試料調製法については,お問い合わせ下さい。

測定可能項目

ヒト主要代謝酵素:約340種
測定するタンパク質パネルのリストはKPSLホームページからダウンロード可能です。なお,パネル内容は予告なしに変更する場合があります。試料をお送りいただく前にご確認下さい。

カスタム分析サービスについて

特定のタンパク質のサブタイプ分析や,良い抗体がなくWestern blotなどで検出できずに困っていませんか。
iMPAQTデータベースは,18,000種のタンパク質の分析メソッドデータベースがあるため,個別分子のカスタム解析も可能です。詳細はお気軽にお問い合わせ下さい。

納品物

最終報告書(製本済み)
分析結果を記録したCD-R
最終報告書の例および分析結果の例は,それぞれ該当部分をクリックして下さい。

納期の目安

試料受領より2か月程度
カスタム分析の場合は,標準品の納品と試料受領の完了から2か月程度

ご注意事項

本受託サービスでは,標準品として合成ペプチドを用いて分析を行うため,得られる定量値は合成ペプチド換算の値となります(前処理工程でのタンパク質の精製や,酵素消化効率は反映されておりません)。また,定量値は添加した内部標準ペプチド濃度から算出した(一点検量線での)値となります。あらかじめご了承下さい。

ご注文方法/価格

価格は,ご依頼内容に応じて個別にお見積もりいたします。詳細は,当社受託特注品業務担当までお気軽にお問い合わせ下さい。

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CONTACT

お問い合わせ先(受託・特注品業務担当)

jutaku@funakoshi.co.jp

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