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濃度消光しないワイドレンジなpH測定用蛍光プローブ AIE pH

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:67689

広い測定レンジと大きなストークスシフトを持ち、かつ AIE特性(凝集起因発光性)を示す、使いやすいpH測定用プローブです。pHにより赤色(pH1)~青色(pH13)に蛍光色が変化します。

pH1~pH13の蛍光見本

AIE pHのpHごとの色調変化

AIE(Aggregation-Induced Emission、凝集起因発光性)と pH測定試薬

pHは全ての生命体にとって重要な因子で、pH環境が僅かに変化しただけでも、多くの動植物の生息圏を荒廃させる可能性があります。さらに、生命体の内部では、生命現象を支える構成物の安定化、酵素反応やイオンチャネルの機能など、細胞内pHあるいは細胞コンパートメント内pHは厳密に維持・コントロールされています。そのためpHレベルのモニタリングは、生命体の外部・内部を問わず極めて重要な情報を与えてくれます。

一方、ほとんどの蛍光物質は疎水性芳香族で水には難溶です。化学修飾して両親媒性とした蛍光性pH指示薬は、水中では凝集する傾向があるため「凝集起因消光(濃度消光、ACQ:Aggregation Caused Quenching)」を示し逆に蛍光強度が低下してしまい、良いデータが得られません。このため、凝集起因発光性(Aggregation-Induced Emission; AIE)を有し、濃度消光しない蛍光プローブ “AIE pH”を新たに開発しました。

参考文献(Review)

  • Reisch A and Klymchenko A.S., Small , 12(15), 1968~1992 (2016).
    DOI:10.1002/smll.201503396.


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特長

  • AIE pHの色調変化:
    • pH1~pH10:励起波長 488 nm/蛍光波長 561~659(赤色)
    • pH10~pH13:励起波長 405 nm/蛍光波長 440~525(青色)
  • 適用:蛍光顕微鏡、共焦点顕微鏡、フローサイトメトリーなど

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使用例

Cardiolipin検量線

AIE pHのpHによる蛍光強度変化と測定条件の検討

図A:各 pH条件下でのフォトルミネセンス強度(PL: Arbitrary Unit)を励起波長を変化させて観察したところ、pH10を境に2つのピークが出現した。
図B:相対的に水素イオン濃度が高い(<pH10)領域では励起波長を488 nmなどとし、反対に相対的に水素イオン濃度の低い領域では励起波長を405 nmなどとすると、AIE pHを使用すれば広範囲でpHが観察できることが分かった。

AIE pHの使用例

AIE pHの凝集起因発光性


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価格

[在庫・価格 :2024年10月10日 16時15分現在]

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詳細 商品名
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納期 文献数
AIE pH
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説明文
pHを測定できるプローブ。ライブイメージング可。蛍光波長:励起pH<10: 488 nm/561-659 nm,pH>10: 405 nm/蛍光440-525 nm。
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年10月15日号 p.11
ニュース2019年1月合併号 p.19

製品記事
関連記事 蛍光シグナルが褪色しない 凝集誘起発光性を持つ蛍光プローブ(AIEgen Biotech社)

[在庫・価格 :2024年10月10日 16時15分現在]

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AIE pH

文献数: 0

説明文 pHを測定できるプローブ。ライブイメージング可。蛍光波長:励起pH<10: 488 nm/561-659 nm,pH>10: 405 nm/蛍光440-525 nm。
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年10月15日号 p.11
ニュース2019年1月合併号 p.19

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メーカーインタビュー: 凝集誘起発光性を持つ蛍光プローブ




AIEgen Biotech 社は2016 年2 月に設立された香港のベンチャー企業で、自社技術とHKUST(香港科技大学)からライセンスを受けた特許技術を保有するメーカーです。今回は、AIEgen Biotech 社にインタビューしました。

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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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