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エキスパートによる質量分析受託解析サービス 液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)受託サービス

掲載日情報:2021/05/17 現在Webページ番号:67308

株式会社プレッパーズの提供する液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)の受託解析サービスです。独自技術であるソルナックチューブを用いることで、通常のLC/MSでは使用できない不揮発性緩衝液であるリン酸緩衝液を用いるLC/MSも可能です。
定性・定量共に、LC/MSに関する様々な受託分析に対応いたします。定性分析に関しては、データ測定のみならず未知化合物の構造推定まで請け負います。

液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)解析について

高速液体クロマトグラフ(LC)と質量分析計(MS)を接続した液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS)は、溶液状の混合物試料を、LCによって成分分離し、順次マススペクトルを得ることが可能な機器分析法です。他の機器分析法に比べて、高感度・高選択制が特長で、複雑な混合試料中の微量成分の定性分析、定量分析に威力を発揮します。血中の医薬品濃度測定、医薬品の代謝物分析、抗体医薬品分析、疾病に関わるマーカー探索研究、環境汚染物質の分析、有機材料分析、食品分析など様々な分野で用いられています。

従来のLC/MS解析の移動相溶媒について

HPLC用の移動相溶媒には、低波長でも検出が可能で分離能力も高いことから、リン酸塩緩衝液が汎用されてきました。

移動相溶媒によるバックグラウンド強度比較

移動相溶媒によるバックグラウンド強度比較

一方で、リン酸塩緩衝液は不揮発性であることから、MSのイオン化部で析出してイオンの導入が困難になることや、目的成分のイオン化を阻害することから、オンラインでLC/MSの測定に用いることはできませんでした。

(株)プレッパーズのLC/MS解析について

(株)プレッパーズでは、MS導入前に独自開発したオンラインで脱塩することのできる「ソルナックチューブ」を用いることで、リン酸塩緩衝液をはじめとする不揮発性移動相条件でのLC/MS分析を可能にしました。

ソルナックチューブを用いるLC-MSシステム

ソルナックチューブを用いるLC-MSシステム

この技術により移動相の選択肢を広げ、高選択、高感度化することを実現しています。



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使用装置と特長

高分解能LC-MS/MSおよび三連四重極LC-MS/MSを駆使し、定性・定量共に、LC/MSに関する様々な受託分析に対応いたします。特に高分解能LC-MS/MSを用いた定性分析に関しては、データ測定のみならず、マススペクトル解析の専門家による未知化合物の構造推定まで対応可能です。

使用装置一覧

  • BRUKER社SolariX, FT-ICRMS
  • Waters社Synapt G2-XS, Q-TOFMS
    四重極 - 飛行時間質量分析計であり、高質量分解能でのプロダクトイオン分析が可能です。
    組成推定の他、プロダクトイオンスペクトルを併用した未知化合物の構造推定が可能です。
  • Waters社Xevo TQ-XS, QqQMS
    三連四重極質量分析計であり、選択反応モニタリング(selected reaction monitoring, SRM)法による高感度・高選択的な定量分析が可能です。

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アプリケーション例-1

漢方薬水溶液のLC/MSデータ(一般的な移動相条件)

漢方薬水溶液のLC/MSデータ

(a)全イオン電流クロマトグラム(total ion chromatogram, TIC)
(b)保持時間4.50分のマススペクトル(正イオン検出)

分析条件

LC-MS装置:Waters Acquity H-Class + Synapt G2

分析条件:

  • イオン化モード:ESI(+)
  • コーン電圧:50 V
  • カラム:クロマニックテクノロジーズ
    Sunshell C18, 2.1×100, 2.6μm
  • 移動相:超純水/アセトニトリル(0.1%ギ酸)
    グラジエント溶離

 

(b)で観測されているm/z 417.1189イオンは、m/z 833.2293イオンとの関係性からプロトン付加分子([M+H]+)であると判定しました。また、417.1189を用いて組成推定を行った結果、C21H21O9が候補として得られました。この組成から計算した精密質量との誤差は0.7 ppmでした。また、この組成を薬用植物総合データベースで検索したところ、カッコンに含まれるプエラリンがヒットしました。LC/MSを用いる事で、複雑な混合試料に含まれる成分の質量情報や構造情報、含有量に関する情報、などを取得することができます。



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アプリケーション例-2

サルファ剤のLC/Mのデータ(リン酸塩緩衝液条件)

サルファ剤のLC/Mのデータ

(a)全イオン電流クロマトグラム(total ion chromatogram, TIC)
(b)保持時間4.50分のマススペクトル(正イオン検出)

分析条件

LC-MS装置:Agilent1200 + JEOL T100LP

分析条件:

  • イオン化モード:ESI(+)
  • オリフィス電圧:50 V
  • カラム:YMC Triart C18, 2.0×100, 3μm
  • 移動相:A:10 mM KH2PO4水溶液, B:CH3CN
    A/B=80/20 (0 min) ⇒ 20/80 (5 min)
  • 脱塩チューブ:CFAN(両イオン性タイプ)

 

4種類のサルファ剤混合物を、リン酸塩緩衝液条件を用いてLC/MS測定を行いました。ソルナックチューブは、LCカラムで分離された溶出液から不揮発性塩を除去するため、チューブ内の空間によるピークのブロードニングが起こりますが、通常LC/MSには用いることができないリン酸塩緩衝液を用いた分析が可能でした。
スルファメトキシンについては、イオン交換樹脂への吸着によって、他の化合物よりも著しいピークのブロードニングが起こりましたが、イオン交換樹脂のカウンターイオンを変更することでピーク形状が改善されました。



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(株)プレッパーズについて

株式会社プレッパーズは、浜松医科大学発の質量分析に特化したベンチャー企業です。質量分析に関する長年の知識、経験、解析技術と浜松医科大学 細胞分子解剖学講座(瀬藤光利教授)のイメージング質量分析に関する独自の技術、最先端の設備を用いて質の高い質量分析データを提供しています。

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お問い合わせ/ご注文方法/価格

お見積りにつきましては分析内容を詳細にお聞きした上で作成します。
詳細は、下記の当社受託・特注品業務担当までお問い合わせ下さい。

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