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L-Arginine ELISA Kit(ImmuSmol社)
少ない試料(20 μl)で測定可能なアルギニン(Arg)定量キット L-Arginine ELISA Kit(ImmuSmol社)
掲載日情報:2022/12/19 現在Webページ番号:67148
試料中のL-アルギニン(Arginine、Arg)を競合法により比色定量するELISAキットです。試料の前処理(沈殿および誘導体化)後、ELISAによってアルギニンを測定します。
※ ホモアルギニンを定量するELISAキットについては、こちら「Homoarginine ELISA Kit」をご覧下さい。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
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アルギニンとがん免疫について
アルギニン(Arginine、Arg)とは?
アルギニン(Arginine)は塩基性の非必須アミノ酸で、一酸化窒素(NO)の産生に寄与し、血管緊張調節の恒常性を維持します。また、一酸化窒素合成酵素(NOS)とアルギナーゼ(Arginase)を介して免疫応答を制御するなどの生理機能に関与することが知られています。アルギニンの代謝異常は、がん細胞増殖や免疫抑制細胞(例えば骨髄由来抑制細胞:MDSC)でのアルギナーゼの過剰発現によりアルギニンが消費され、エフェクター免疫細胞がアルギニンを利用するのを防止できます。したがって、アルギナーゼは抗腫瘍免疫回復のための治療標的となります。血漿や血清などの試料中アルギニン量の測定は、新規アルギナーゼ阻害物質スクリーニングのための有用なマーカーとなります。
がん免疫研究における課題
がん免疫の研究において、免疫チェックポイント阻害剤(ICB)が奏効する可能性のあるがん患者をより的確に選択するために、信頼性の高い予測バイオマーカーを同定することは依然として重要です。がん細胞上のPD-L1の発現やマイクロサテライト(microsatellite)の高い不安定性、がん細胞の遺伝子変異量(tumor mutational burden)は現在、ICB奏効を予測する唯一の因子ですが、それらはまだ不完全なものです1。また、バイオマーカー探索にはがん組織のプロファイリングが重要ですが、臨床応用を容易にするためには、がん周辺部からの知見が必要です。
抗腫瘍免疫反応との関係
免疫代謝は免疫反応の形成に重要な役割を果たすことが知られており、がん細胞や免疫抑制細胞によるアミノ酸の分解は、抗腫瘍免疫反応を抑制することが確認されています2、3。2022年7月、フランスの共同研究チームにより『ELISA法で測定した血漿アルギニン値で免疫チェックポイント阻害剤に対するがん患者の反応性を予測する』との内容をAnnals of Oncology誌にて発表され、L-Arginine(Arg)の血漿中レベルはICBで治療した進行がんの患者の臨床結果と関連することが判明しました4。この文献では、2つの独立したコホートに適用したELISA法(本製品:#IS-I-0400R)を用いたArgの定量により、血漿中Arg濃度の低さが臨床転帰の悪化と関連することが示唆されました。Arg定量用ELISAキット(本製品:#IS-I-0400R)は、血漿の必要試料量が20 μlと少量のため、治療開始前のICBに対する患者の感受性を予測するための貴重かつ簡便なアプローチが可能です。
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Arg代謝により抗PD(L)1免疫療法を受けた患者の転帰を予測
B. ベースラインの血漿中Arg濃度に応じた無増悪生存期間(Progression Free Survival;PFS)のカプランマイヤー生存曲線。
参考文献:
- Davis, A.A. and Patel, V.G., "The role of PD-L1 expression as a predictive biomarker: an analysis of all US Food and Drug Administration (FDA) approvals of immune checkpoint inhibitors.″ J. Immunother. Cancer, 7(1), 278(2019). PMID:31655605
- Rodriguez, P.C., et al., "L-arginine availability regulates T-lymphocyte cell-cycle progression.″ Blood, 109(4), 1568(2007). PMID:17023580
- Lamas, B., et al., "Altered functions of natural killer cells in response to L-Arginine availability.″ Cell. Immunol., 280(2), 182(2012). PMID:23399839
- Peyraud, F., et al., "Circulating L-arginine predicts the survival of cancer patients treated with immune checkpoint inhibitors.″ Ann. Oncol., 33(10), 1041(2022). PMID:35850444
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特長
- 測定動物種:All species
- 測定試料:血清*、血漿(EDTA処理)、細胞培養液
- 必要試料量:20 μl
- 測定範囲:5.12~200 μM(1.08~42.13 μg/ml)
- 感度:2.1 μM(0.44 μg/ml)
- 測定法:競合ELISA
- 検出方法:呈色
- 測定波長:450 nm(補正波長:620~650 nm)
- アッセイ数:96 well
- アッセイ時間:約3時間+一晩(インキュベーション)
- 特異性:Homoarginine、Agmatine、L-Citruline、L-Ornithine、ADMAおよびSDMAに対しては、有意な交差性は見られない。
* 脂肪血症や溶血性の試料、および沈殿物やフィブリン鎖を含む試料は使用しないで下さい。
※ 換算式:Arginine (μg/ml)×4.75=Arginine (μmol/L)
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標準曲線の例

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使用例

(A)本キットを用いて、健常者(19名、●)と多様な組織型がん患者(46名、●)の血漿中アルギニンを定量した。アルギニン値は健常者よりもがん患者の方が低く、がん患者においてアルギナーゼ活性が過剰になっていることが示唆された。
(B)微小透析(マイクロダイアリシス)をMCA205肉腫の担がんマウスの腫瘍領域(●)と非腫瘍領域(●)の両方で行い、収集した透析液のアルギニンを本キットで定量した。皮下領域と比較した場合、アルギニン値は腫瘍領域で低く、腫瘍アルギナーゼ活性が高いことが示された。
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キット内容
- Reaction plate
- Arginine microtiter strips
- Standard (A, B, C, D, E, F)
- Control (1, 2)
- Precipitating reagent
- Equalizing reagent
- D-reagent
- Reducing concentrate
- Sample diluent
- Assay buffer
- PBS
- Arginine antiserum
- Enzyme conjugate
- Wash buffer concentrate
- Substrate
- Stop solution
- Adhesive foil
※ 測定にはマイクロプレートリーダーが必要です。
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価格
[在庫・価格 :2025年04月26日 00時00分現在]
詳細 | 商品名 |
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文献数 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Arginine ELISA Kit |
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3 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[在庫・価格 :2025年04月26日 00時00分現在]
Arginine ELISA Kit
文献数: 3
- 商品コード:IS-I-0400R
- メーカー:ISM
- 包装:1kit
- 価格:¥189,000
- 在庫:無(未発注)
- 納期:2週間程度 ※※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。
- 法規制等:医薬用外劇物
説明文 | 種交差性:Species Independent,感度:2.1μM,測定試料:血清,血漿,細胞培養上清,アッセイ数:96 well,測定範囲:5.12- 200μM,測定因子:Arginine,アッセイ法:ELISA kit |
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法規制等 | 医薬用外劇物 | ||
保存条件 | 4℃ | 法規備考 | |
掲載カタログ |
ニュース2024年7月15日号 p.33 ニュース2022年11月15日号 p.32
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製品記事 | Amino Acid ELISA Kitシリーズ(ImmuSmol社) |
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関連記事 |
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