エクソソームを自然落下により精製するカラム EVSecond L70（エクソソーム高純度精製用カラム）

Q-1. 精製の原理は何ですか？
A-1. ゲル濾過です。タンパク質よりも構造の大きいエクソソームが先に溶出します。

Q-2. ショ糖勾配超遠心法と比較して、純度回収量はどうですか？
A-2. デモで使用していただいたお客様が評価した結果では、純度回収量ともにショ糖勾配超遠心法より良好だったとのコメントをいただいています。

Q-3. 対象となるエクソームの大きさの制限などありますか？
A-3. 一般的には、エクソソームの大きさは40～100 nm程度と言われています。そのサイズであれば問題ありませんが、原理的には200 nm程度のエクソソームの分離精製も可能と考えられます。実験的に100 nm程度のエクソソームの回収をNanoSightにより確認しています。

Q-4. EVSecond は、血清、血漿以外にも使えますか？
A-4. 使用できますが、CSFや培養上清などのエクソソーム濃度の低いものは事前に濃縮する必要があります。事前濃縮には、Amicon Ultra-15（フィルター材質：PLHK Ultracel-PL メンブレン、MWCO：100 kDa）などを用いた限外ろ過法をお勧めします。これにより15 mlの試料を一気に数百μlまで濃縮できます。培養上清を濃縮する場合は、培地の影響で濃縮後の溶液が粘調な状態になるので、培地を予め枯渇（Starveな状態に）させてエクソソームを放出させてから濃縮する方法をお勧めします。

Q-5. 回収したエクソソームは、培養細胞などに作用させる実験に使用できますか？
A-5. 可能です。エクソソームは、形状を維持して PBS中に懸濁した状態で回収されます。

Q-6. ブロッキングに使用するFBS由来のエクソソームの影響はありませんか？
A-6. プロトコルどおりPBSをカラムに通液することにより、FBS由来のエクソソームを検出しないことを確認しています。

Q-7. エクソソームからタンパク質またはRNAなどの抽出方法は？
A-7. お勧めの方法は、一度凍結乾固させてからタンパク質抽出試薬（PTS試薬など）やRNA 抽出試薬を用いて抽出する方法です。

Q-8. カラムの保存方法は？
A-8. 防腐剤が含まれていますので室温保存が可能ですが、冷蔵保存をお勧めします。

Q-9. 1試料の精製にどのくらい時間がかかりますか？
A-9. 事前の転倒混和操作を除いた実際の抽出時間は40～60分程度です。

Q-10. ウエスタンブロッティングを行う場合、どの位の血清量で使用できますか？
A-10. 100μlの血清由来エクソームから 3～4 ブロッドが可能です。

Q-11. プロテオミクス解析を行うには、最低どの程度に血清が必要ですか？
A-11. 100μlあれば十分です。

Q-12. 使用前に準備することはありますか？
A-12. 事前に転倒混和による攪拌を十分実施し、出荷後固まってしまった充填剤をほぐして下さい。